羽幌町議会 令和7年第9回定例会 2025年9月10日
再生可能エネルギー発電設備の現状と新たな設置計画について
2025年9月10日、羽幌町議会の一般質問で、金木直文議員が「再生可能エネルギー発電設備の現状と新たな設置計画について」質問し、町長 森淳、地域振興課長 飯作昌巳が答弁しました。
- 質問者
- 金木直文 議員
- 答弁者
- 町長 森淳、地域振興課長 飯作昌巳
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 2番 金木直文
再生可能エネルギー発電設備の現状と新たな設置計画について質問をします。本年5月以降、羽幌町内において再生可能エネルギー発電事業に関する住民説明会が3事業者により実施されました。羽幌、苫前、初山別の3町村をエリアにした風力発電、旧ゴルフ場を利用した太陽光発電、高台地区に4,000キロワット級の風車を1基設置する風力発電といった事業内容となっています。また、留萌市においては洋上風力発電を推進するべくセミナーが開催されました。昨年の6月定例会の一般質問において、現在羽幌町内には25社による58基の小形風力発電設備、2社による2基の太陽光発電設備が設置されているということですが、国の認可数では75基であるということが分かりました。町内汐見地区から築別地区にかけての国道付近には多くの風力発電が設置されており、万が一の倒壊や破損が生じた場合、事故が起きないかとの不安が拭えない状況であります。さらには、今回の新たな電力設備設置計画が明らかとなり、これまで以上に安全への不安を抱くことにならないでしょうか。地域の環境保全を図り、もって住民の安全で安心な生活環境を確保することを目的とした再生可能エネルギーに関する条例を制定している羽幌町として、再生可能エネルギー発電設備の現状と新たな設置計画についての認識を以下質問をします。1、今現在設置されている発電設備数は昨年から変化はあるのか。2、5月以降に住民説明会を開催した各事業者からの町への事業計画等の報告はあったか。その経緯はどうか。3、さらなる発電施設設置に関して羽幌町にとってのメリット、デメリットをどのように認識しているか。4、再生可能エネルギー事業には国からの多くの補助金や有利な税制措置が盛られているが、羽幌町からの考えられる補助制度はどのようなものか。5、羽幌町の環境を守る基本計画、平成29年改訂版の基本方針には、エネルギー、資源の有効利用に関して自然エネルギーの積極的な導入を図りますとなっているが、後に再生可能エネルギーに関する条例を制定しています。ただ単に積極的な導入とするのではなく、条例の目的等との整合性を考え基本計画の見直しが必要ではないか。以上、質問をします。
答弁 町長 森淳
金木議員のご質問にお答えいたします。1点目の今現在設置されている発電設備数の昨年からの変化についてでありますが、小形風力発電設備は既に国の認可を受けている件数の中から1事業者1基が増加し、合計で26事業者による59基となっており、太陽光発電設備については変化がありません。2点目の各事業者から町への事業計画等の報告と経緯についてでありますが、初めに羽幌、苫前、初山別をエリアとした風力発電事業については、令和4年8月に事業を計画している旨の説明があり、以後風況観測調査の実施に伴う近隣町内会への説明や観測調査の進捗状況、さらにはそれらを踏まえた事業計画の方向性などの説明を受けてきたところであります。次に、旧ゴルフ場を利用した太陽光発電事業については、令和6年6月に再生可能エネルギー発電事業に係る各関係法令の手続に関する照会があり、翌7月に計画の説明を受けております。その後住民説明会の対象範囲の確認等を経て現在に至っております。さらに、高台地区に1基を設置する風力発電事業については、令和6年12月に羽幌町近辺の調査を行い、設置について検討する旨の連絡があり、令和7年1月に計画の説明を受け、以後風況観測調査実施に伴う報告や住民説明会の対象範囲について協議をしたところであります。3点目の羽幌町にとってのメリット、デメリットについてでありますが、まずメリットといたしましては、固定資産税、償却資産分の収入が見込めることや、建設工事に伴い地元事業者の活用などが期待できるものと考えております。一方、デメリットといたしましては、自然環境への負荷がかからないことが大前提ではあるものの、少なからず環境への影響が懸念されるところであります。4点目の羽幌町から考えられる補助制度についてでありますが、国の支援制度が多々講じられている中で、町として再生可能エネルギー事業に特化した補助制度を設ける考えはありません。現行の商工業施策において本町の企業振興等に資する事業について合致するものであれば活用していただきたいと考えております。5点目の羽幌町の環境を守る基本計画の見直しについてでありますが、温暖化対策において再生可能エネルギーは二酸化炭素排出を抑制するクリーンなエネルギー源であり、気候変動問題の解決に不可欠な存在であることから、当該エネルギーの活用は必要なものであると考えております。また、羽幌町再生可能エネルギー発電設備の設置及び運用の基準に関する条例については、住民の生活環境を脅かすような発電設備の設置等を規制するものであり、再生可能エネルギーの活用自体を制限するものではないことから、基本計画と当該条例の目的等との整合性にそごがあるとは捉えておりません。なお、現行の基本計画においては、再生可能エネルギー設備に関し懸念される影響について鳥類のみ触れていることから、令和9年度から予定している次期基本計画においては、自然環境への影響も懸念されていることから、環境に配慮した導入の拡大など大きなくくりでの記載とし、再生可能エネルギー関連の表現方法等には工夫を凝らしたいと考えております。以上、金木議員への答弁とさせていただきます。
質問 2番 金木直文
それでは、この再生可能エネルギーに関しての質問、一問一答とさせていただきたいと思いますが、私は昨年の6月定例会に続いての再生可能エネルギー関連の質問となります。今年になってから、ご存じのとおり3事業者からそれぞれ住民説明会が持たれたという動きがあったということもあって1年ちょっとたったのですが、改めてまた取り上げさせていただきました。これまで、以前羽幌町では発電設備の設置を規制するような条例やガイドラインを持たずにいるうちに国道の間際や海岸沿いに多くの風車が建てられてしまいました。町としてはまさに後手に回ってしまったという、そんな経緯が以前あったわけであります。今回の3事業者による新たな発電事業計画において関係法令や条例を踏まえている、あるいは住民説明会を開いたということをもって、さらにどんどんとこうした事業を進められるということに対しては、やはり危機感や不安を感じるという人もいると思います。既に設置されている小形風力と太陽光もありますが、26事業者との関係として町との間で定期的なやり取り、不定期にでもいいのですが、そういう連絡を取り合うということはあるのかどうか、その辺からまずお聞きしたいと思います。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。既存設置されているこの26事業者ですか、こちらとの定期的な連絡等のやり取りという部分に関しては、何か支障が発生するとか、そういうことがない限りは特段連絡は取ってはおりません。
質問 2番 金木直文
そうかなと思いました。条例にもそこまで書かれてはいないなということは感じながら質問してみたわけですけれども、ということはこれも聞いても分からないかと思うのですが、もう既に連絡が取れないだとか、事業所の存在がもう分からなくなっている、不明になっているというところがあるのかどうかというところもどうでしょうか。不明、分からないでしょうか。もし何件かあるのかどうかということがあればお願いします。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。連絡も取っておりませんし、実際にどういうふうになっているかというところについては正直把握はしておりませんが、認可を受けた事業所というのは経産省のホームページ等で常に公表されておりまして、そういったものに関しては我々としても年に数回ですか、状況を確認してこの事業者だという捉えはしておりますので、そこでの把握はしておりますけれども、実際にその会社経営がどうなっているかというところはちょっと把握はしておりません。
質問 2番 金木直文
余計な心配なのかもしれませんけれども、もしかしたらそういうところもあるのではないのかなという懸念も実は持ってはいますけれども、私もそれ以上は調査もできませんし、分からないところではあります。羽幌町の条例の18条で保守点検等の実施についての条文があります。事業区域内の草刈り等を行うこととなっていると思いますが、私はこの間何度か見ていました。町内の緑町地区にあります太陽光発電区域ですけれども、今年まだ一回も草刈りが実施されていないと思うのですが、そのような状況を把握していたかどうか、事業者から何か事情があるのかなとは思うのですが、その辺の実態はいかがなのでしょうか。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。年に1回現況調査ということで我々も全ての施設回らせていただいているのですが、固定資産税の関係もございまして財務のほうと一緒に回らせていただいているのですが、それは春先、5月過ぎてからということでございますので、そのときは状況は確認しておりますが、それ以後金木議員言われるように草が伸びているとか、そういう部分については把握はしていない状況でございます。
質問 2番 金木直文
分かりました。私も以前、何年か前にもちょっと発言したことがあったと思うのですが、例年お盆の頃に1回刈られていたようなのですが、今年はまだなのかなとは思っていました。だからといって、すぐ大問題になるかと言われたらそれも困る、そういうこともないかもしれませんが、一部は液晶のパネルの高さまで伸びているという部分もありましたので、何かの折を見てもし指摘できるものならば、町からも一言あっていいのかなとは思っています。今回新たに計画をされている事業者からは、お聞きしたところ大体1年から、ないしは3年近くも前から町へ報告があったということであります。町民としては、このたびの住民説明会をもって初めて知ったという人も多かっただろうと思うのです。私もその一人でしたけれども、3事業ともかなりの大型でありますし、太陽光はメガソーラーの設備になっていると思います。町が報告を受けた時点で町民へのお知らせとか告知というものはできないのかどうか、そこまでしろという条例になっていないのは重々承知でお聞きするのですが、やはり今になって初めて聞いたということがないように町民、町が情報を得た時点で何らかのお知らせがあってもいいのではないかなと思うのですが、その点いかがでしょうか。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。我々としましても、急にこういう設備ができてということで町民の皆さんが驚かれるということは極力避けたいなと思っております。ただ、今回説明会があったこの3事業に関しましても一応計画ということでお話は聞いておりますけれども、まだ経産省の認可も、申請しておりませんし、当然条例に基づく本町への手続を踏んだ計画の申請というものもございませんので、どのタイミングでお知らせすればいいのかというのは私たちも考えるところでございまして、ある程度現実的な状況が動き出してからでなければ、あまり曖昧な情報も発信できないのかなという状況でございますので、そこら辺については今後も見極めていきたいなというふうに思っています。
質問 2番 金木直文
確かにそういう規定にはなっているのかなとは思いますけれども、計画の段階でその計画どおりいかないという場合も重々あるわけですから、どの時点で公表すべきかは難しい判断かもしれませんけれども、事業者に対しては失礼にならない程度の何らかの方法は考えるべきではないのかなという気もいたしますので、ぜひ検討をお願いしたいと思います。次に、今回のその事業にとって町にとってのメリット、デメリットはどうだとお聞きしました。民間事業者がやろうとしていることに対して一々そんなことは答えられないという答弁になるかなということもちょっと予想していたのですが、一応お答えいただきました。ありがとうございます。既存の発電事業者からの固定資産税ざっとどのくらいなのかということをお聞きしてもいいのかどうか、ちょっとお願いいたします。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。税情報ですので、個々のどうのこうのというのは控えさせていただきますが、既存のこれらの26事業者、59基という部分でいきますと大まかですけれども、1,200万ぐらいの固定資産税になるのかなと思っております。
質問 2番 金木直文
ありがとうございます。年間ということであると思いますが、それなりの金額かなと思います。今後の、今回の3事業者からこのままの計画でいった場合にはどのぐらいの見込みになるかというところ、そこまでは計算されていないのかな、どうかなと思いますけれども、お願いします。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。今回のこの3事業者に関しましては、一応計画ということで出力数だとか数字は出ていますけれども、あくまでも概算といいますか、といった部分ですので、具体的にどういった規模の施設というのはまだ分かりませんので、そこについては計算等はしていないというところです。
質問 2番 金木直文
分かりました。ありがとうございます。デメリットとしてお聞きをしたところ、事業内容もそんなに詳しくないという中で、分からないところが多々あるのだなというところを踏まえて、私として懸念されるなという点について指摘をしておきたいと思うのですが、やはり太陽光発電などではいろんな報道なんかで見ますと台風や暴風、それから豪雪地帯などでは雪が積もって陥没をするといったようなニュースもたまには聞いています。電気設備ですから、電気火災のようなことも起きていると思いますが、そうしたことへの対処は事業者として万全なのかどうか、改正された再生可能エネルギー特別措置法のほうでは自治体の役割も強化されていると思いますが、町として破損、視察、現地確認、指導の内容、指導する、しない、あるいは具体的な是正をする、しない、そんなような検討を具体的ではない中でちょっとあれですが、当然計画がきちんとなされていく段階においては羽幌町としてもいろんな場合を想定して、そんなことは想定していなかった、知らなかったわということにならないように町としての検討、どのように検討していくかということも段階を追っては準備をしておく必要があるかなと思うのですが、そういったことについてはいかがお考えでしょうか。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えをいたします。今言われたような自然災害に伴う影響というものも当然考えていかなければなりませんので、具体的にこうしていくという方向性を定めたものはございませんけれども、特に3事業者に関しましてはこれからもいろいろとやり取りする場面がございますので、そういったものも加味しながら町としての考え方も述べていきたいなというふうに思っております。
質問 2番 金木直文
分かりました。あと、私聞いたのは補助金の関係です。羽幌町としては特化しての制度は考えないということでありますが、企業振興のための補助金としては利用してもらいたいということでありますが、これまでの既存の事業者に対する町としての企業振興のための補助金として支出したという実績何社ぐらいあるのか、その辺もお聞きしていいですか。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
お答えいたします。企業振興促進条例の使用実績ということでございますが、現在条例を改正しておりまして適用になる部分ございませんが、以前は再エネ設備の部分ということで、申し訳ございません、今資料が手元にないものですから、正確な数字はないのですが、たしか太陽光パネルの設置事業者に対して1件補助があったのかなというふうに記憶してございます。
質問 2番 金木直文
分かりました。私もたしかそうだったかなということは思ってはいました。現在使えるものは今ないとおっしゃいましたけれども、そういう認識で間違いないですか。
答弁 地域振興課長 飯作昌巳
そうです。再エネ事業とかというくくりとは別に条例にのっとったその事業を展開するとかという部分では当然該当はなりますけれども、従来やっていたような再エネ事業に特化した部分というのはございませんので、今の部分では該当するものはないのかなというふうに思っています。
質問 2番 金木直文
分かりました。最後の質問で聞いた部分ですが、環境を守る基本計画との兼ね合いで質問をさせていただきました。自然環境への影響を配慮した表現に工夫したいということでありますけれども、これは参考になるかどうか分かりませんが、やはり再生可能エネルギーというものはそこに住む人たち、自然、共同の命の源泉と言ってもいいと思うのです。自然と環境を維持する根源的な力であるというふうな捉え方ができると思うのです。そこで1つ紹介したいのですが、神奈川県の山間地域にある松田町という町があるのですが、ここでは令和2年に再生可能エネルギーの促進条例を策定しました。この条例には前文がありまして、自然から恵みを受けて生きている私たちにとって、その山や川などの豊かな自然環境は先人が守り育んできた地域固有の財産であり、後世に引き継いでいくものです。私たちは地域の持続的発展に資する再生可能エネルギーの利用等を促進することにより豊かな自然を未来へ引き継ぎ、地域住民の生命及び財産を守り、安心、安全な環境を育むまちづくりを推進すると、そううたっているのです。条文の中にも基本理念として、再生可能エネルギーの資源は地域と一体不可分のものとして存在するものである。再生可能エネルギーの利用等に際しては自然環境、防災、減災及び景観、その他の町民の生活環境と地域経済の好循環、地域コミュニティーの活性化に配慮するよう努めるものとするというふうに条例でうたっています。つまり、言いたいのはこの再生可能エネルギーの事業というのは土地所有者と大手外来資本のもうけの手段としてではなくて、地域と一体不可分のものとして町民の暮らしが主軸に据えられなければならないだろうと思うわけです。昨今報道では、釧路湿原国立公園に隣接するところで進められている太陽光発電事業がクローズアップされているところでもありますけれども、こうした事業開発と、それから自然環境保全というものについてどのように、基本的な考えですが、町長のお考えをお聞きしたいなというところであります。計画が持ち上がって、気がついてみたらこんなことになってしまっていたのかということにならないように私も議会でまだまだ具体的な計画ではありませんけれども、議会としても疑問を呈する議員がいるのだ、議会でも取り上げられたのだということが、今のうちからやはり指摘するべきところは指摘するべきではないかというふうな思いで私は今回質問をしてみました。ぜひとも町長の基本的なその辺のところの展開をお聞きして終わりにしたいと思います。お願いします。
答弁 町長 森淳
特に5点目の答弁、今金木議員がおっしゃった考えと大きく違うというふうには思っておりません。むしろおっしゃった、そういう中身に沿ったような形で今後新たな計画をつくりたいということの答弁と理解していただければなと思っておりました。あと、その策定過程についていろいろ難しいなと思うのは、国のほうの方針でこれを積極的に進めて、道もそれに沿った形でやっているのですが、やはり進める中で当時想定していなかったいろんな問題等も指摘されるようになりましたし、個別政策についても例えばメガソーラーに関しては許可に対して、いわゆる最終処分までを含めた費用を積立てして、正確な表現かどうかは別にして、その場合に関して許可を出すという方向で報道もされていましたが、つい最近それがなぜか撤回されたということが出て、私としては非常に、そのぶれに関して特段な説明もありませんでしたので、ちょっと危惧的な考えを持ったところであります。これは1つの例でありますけれども、少し定まっていないところがあるので、そういう国の政策云々、それから技術的な問題のところに我々の知識と権限の中ではなかなか踏み込んではいけません。ただ、ここで書いているとおり以前6月の部分だとどっちかというと鳥とか、その辺でしたけれども、やっぱり自然、それよりも何よりも私ども住民にとって大きな懸念になるものについては表現等は工夫しなければ、権限ありませんけれども、先ほど金木議員がおっしゃったような思いは一緒でありますので、そこでここで工夫を凝らして何らかの形の住民の理解を得ると同時にある種懸念を持つものに対しては難しいですけれども、我々の意思を発揮できるような、そういうものを盛り込んだ形にしたいというのが最大の目的として、今後準備を進めていきたいと思います。以上です。