羽幌町議会 令和7年第7回定例会 2025年6月18日
加齢性難聴者支援について
2025年6月18日、羽幌町議会の一般質問で、金木直文議員が「加齢性難聴者支援について」質問し、町長 森淳、健康支援課長 棟方富輝が答弁しました。
- 質問者
- 金木直文 議員
- 答弁者
- 町長 森淳、健康支援課長 棟方富輝
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 2番 金木直文
それでは、加齢性難聴者支援について伺いたいと思います。現在我が国における補聴器購入費の助成については、障害者総合支援法によって身体障害者手帳所持者への補聴器の交付や修理のための補装具費支給制度があります。また、道の地域づくり推進事業として、障害者手帳の該当にならない軽度、中等度難聴児への支援があります。しかし、障害者手帳の交付対象外である加齢性難聴者に対する補聴器購入への助成制度はありません。令和元年6月定例会においての一般質問では、難聴が認知症発症に影響を及ぼす危険因子である可能性が示されており、現在国において補聴器を使用することによる認知機能低下予防の効果を検証するための研究も行われていることから、その動向や他自治体の導入事例、利用状況など実態把握に努めてまいりたいと答弁されています。最近の状況としては、全国、そして北海道でも支援する自治体が増えてきており、全国保険医団体連合会が調査した資料によれば令和6年9月1日現在、道内で29自治体が実施しており、対象年齢も65歳以上をはじめ18歳以上、全年齢としているところもあります。支給額も2万円から10万円と設定されているところもあるようであります。国では、介護保険保険者努力支援交付金の目的の中の認知症総合支援の取組状況に今年度から新たに認知症の総合支援の一つとして難聴高齢者の早期発見、早期介入等の取組の評価指標が追加されました。これによって要介護の改善や高齢者の社会参加などの目的で、難聴高齢者の早期対応や普及啓発など推進的に取り組んでいる自治体に対し、交付金が充てられるということであります。こうした状況に鑑み、聞こえにくさで困難を抱えている町民への支援として、人とのコミュニケーションや社会活動への参加を促進することで、高齢者の社会孤立を防ぎ介護予防や認知症予防、健康寿命を延ばし、住み慣れた地域で安心して暮らしていくことができると考えます。そこで聞こえにくさで困難を抱えている町民へ、とりわけ加齢性難聴者への補聴器購入助成などの支援に関わる町としての施策、考え方はどうなのか質問をいたします。
答弁 町長 森淳
金木議員のご質問にお答えいたします。現在国の法律に基づき40センチ以上の距離で発声された会話を理解できない聴力レベルである両耳70デシベル以上の身体障害者手帳取得者に対し、年齢に関わらず障害者総合支援法の枠組みにおいて補装具として医師の意見書を基に北海道立心身障害者総合相談所の判定を経て、その人に合った補聴器に係る経費について給付しているところであります。また、手帳の対象とならない難聴者への支援については、北海道の地域づくり総合交付金(地域づくり推進事業、社会福祉基盤整備事業、自助具給付事業)において30デシベル以上の軽度、中等度難聴児に対する助成が実施されておりますが、加齢性難聴者への補聴器購入についてなどの支援については対象とされていないところであります。さらに、介護保険保険者努力支援交付金については、認知症総合支援を推進するという目標の中に難聴高齢者の早期発見、早期介入に係る取組を行っているかという評価指標があり、自治体において聞こえに関する啓発、スクリーニング、簡易な助言、受診勧奨を実施しているかが評価の対象となり、その他の施策の実施状況と併せて交付金が算定されることから、補聴器購入助成の実施が評価の対象となるものでないところであります。高齢化社会が進展する中で、加齢性難聴は高齢者の日常生活や社会参加に大きく影響する重要な課題として認識しておりますが、購入費等の助成については聴覚機能の低下が見られる高齢者全般に関わるものであり、国において制度設計を行うべきものと考えております。一方で、加齢性難聴の方に対し、独自の助成制度を実施している自治体が全国的に増加傾向にあり、管内においても今年度より1自治体が助成を始めたことは承知しておりますが、現段階で町として補聴器購入等の助成を行う考えはないところであります。なお、難聴は高齢者の多くの方が直面する課題であり、本人も気づかないうちに進行することも多いことから、早期発見と難聴を疑われた場合の医療機関への受診勧奨に努めるとともに、引き続き国や道の動向を注視してまいりたいと考えております。以上、金木議員への答弁とさせていただきます。
質問 2番 金木直文
それでは、続けて一問一答で加齢性難聴者支援について伺っていきたいと思います。高齢となってくると誰もが避けられない問題の一つとして、この耳の聞こえの問題があると思います。いただいた答弁では、国においてきちんと考えるべき問題であって、町としては助成を行う考えはないとずばっと言い切られているので、これ以上の判断の変更はないのかなという思いも感じつつ、私もこの間いろんなことを考えておりましたので、何点か私の思いも表明させていただきながらお聞きをしていきたいと思います。6年前にも私同じテーマで一般質問させていただいたところであったのですけれども、その後も特にこの問題についての対策が進んでいるようには見えません。いただいた答弁も前回とほとんど同様のような内容に思えるのですが、この間高齢者の聞こえに対する取組で何か変わったこと、こういうふうに今ちょっと変えてきているというようなことがあればお聞きしたいのですが、いかがでしょうか。
答弁 健康支援課長 棟方富輝
お答えいたします。特段前回のご質問のときから変わっていることはございません。
質問 2番 金木直文
ちょっと残念な思いはあるのですが、国のほうも一応当時はたしか調査研究をするというようなことで、それなりのいろんな情報とかが出ていると思うのです。それに倣ってか全国でも独自に支援をする自治体が増え出しているというのが現在なのだろうと思うのです。答弁の中で説明いただいていましたけれども、介護保険保険者努力支援交付金、これも新たに交付対象となる枠も広げたということなのですけれども、答弁では補聴器の単独ですか、補聴器購入のそのものについてはその対象となるものではないという答弁なのですが、私もはっきりと調べたわけではないのですけれども、当然聞こえに関する啓発だとか、スクリーニングだとか、医療機関を通じての受診、そういった勧奨を進めるということも総合的なそういう対策を取った上での補聴器購入ということについては、それも含められている交付金ではないかなと思うのですけれども、もちろん補聴器を補助するから交付金を出せとは言えないけれども、いろんな総合的な取組の中の一つとして補聴器購入ということであれば私はオーケーではないのかと思うのですけれども、その辺の見解はいかがですか。
答弁 健康支援課長 棟方富輝
お答えいたします。今議員おっしゃったような取組について行っているかどうかで算定されるようなものでありまして、補聴器の購入の助成ということに対しては直接は対象になっていないものでございます。
質問 2番 金木直文
そういうことで、私の捉え方でもいいのかなと思います。いろんな取組をしている中ですぐ出てきたのが山形市での取組です。聴こえくっきり事業という銘打って山形市では介護予防教室を開きアプリを使って聴力チェックをする、早期発見、補聴器相談員による精密検査、補聴器処方箋の処方、認定補聴器専門店での購入、調整、それから購入費の一部助成、専門医への定期受診、補聴器の調整ですか、あとそういったいろんなデータ分析などパッケージで実施していると。そういったこれだけのやつを羽幌町で全部はできないにしても、羽幌町なりのそういう実施可能なメニューを何かできないのかなということで検討を始めていくことはできると思うのですが、そういった今後の方向性ということではどうなのでしょうか。
答弁 健康支援課長 棟方富輝
お答えいたします。議員おっしゃったような手厚い支援というところはなかなか難しいところではございますけれども、先ほど町長の答弁にもありましたようにご本人も気づかないうちに進行することも多いということでありまして、何か相談があった場合には医療機関への受診勧奨とかも今現在も行っているところでありますので、引き続きそういうような対応をしてまいりたいと思っております。
質問 2番 金木直文
町でも現在そういった相談を受けているということでありますけれども、どういった場面で受けているのか、ちょっとそれも分からないのですが、町では年2回総合健診、つい先頃来たやつですけれども、これはがん検診と併せて、いわゆる特定健診ですか、狙いはメタボの健診が主なのですが、この中には眼底検査というのがあります。目の検査はあるのですけれども、耳の検査はないのです。眼底検査も2008年頃もう国の公式なメニューからは一応外れたというような情報もちょっと見たのですけれども、それでも羽幌町ではずっと毎年目の検査も行われているわけですから、町独自と言っていいのかどうか、耳の検査というか、耳のチェックも1項目付け加えるというような、そんな大がかりなことではないのではないかなと思うのです。保健師さんとの事前の面談ですか、問診みたいなのがありますから、その場で耳の調子はどうですかとか、そんなことに気づくと思うのです。何回も聞き直すような人が来れば耳のチェックが必要かなというような、そういうこともあるので、そういった総合健診の場で耳のそういう聞こえのチェックなども付け加えるような方向で考えるということはできないのかなと私はちょっと思っているのですけれども、いかがでしょうか。
答弁 健康支援課長 棟方富輝
お答えいたします。総合健診のときに聴力の検査ということでございますけれども、健診機関のほうで対応が可能かどうかですとか、あと料金の問題ですとかもございますので、なかなか今すぐにお答えをすることは難しいと思っております。ただ、健診を受けていただいて、その後の結果の説明ということで健診受けられた方に対して保健師のほうからですとか、いろいろ説明とかさせていただく際には対面でお話ししたりすることもあるので、その際にそういうふうに耳の聞こえがちょっとよくないとか、そういうことの気づきがあれば先ほども申しましたような医療機関への受診勧奨ですとか、そういう対応もできているのかなと考えております。
質問 2番 金木直文
そういうことをやってもらうのは本当にぜひやってもらいたいのですが、今羽幌町の高齢者に限定してもいいのですが、羽幌町の高齢者は耳の聞こえの状態どういう状況にあるのかというのをデータ的なものを出さないとただ何人来たけれども、こうだったというのではなくて、何人受診をした中での何人、何%ぐらいの人が耳にちょっと聞こえの難点なところを持っているというようなことを羽幌町の実態としてやっぱりつかむのがまず第一歩かなと思うのです。ですから、もちろん国において制度設計を行うべき問題だとか、それは確かにそうだとは思うのですけれども、それでもやはり各自治体が乗り出して実施が始まっている問題でありますから、羽幌町でも何らかの第一歩を踏み出していただくべきではないのかなと思うのです。私も機会あるごとに国や道には言っているのですけれども、近々振興局や道にもこういった要望を出す予定でいますけれども、それと併せて羽幌町でも何らかのそういった方向、高齢者への、難聴者支援への第一歩を何か考えるべきではないかなと思うのですけれども、町長お願いします。
答弁 町長 森淳
今回この質問に当たっていろんな角度から担当課も含めても協議しながら文書を作りました。そのときのまず基本の段階で、高齢者であるということで様々な問題が当然年齢的に発生してきているわけであります。一つには運動能力をはじめ肉体的な老化に係る問題、それによって生じるふだんの生活とか、そういうものに対しての問題の解決も大事なことであろうと思いますし、今回金木議員が大きな理由として挙げている認知機能の低下、これは身体的プラスアルファとしての、いわゆる認知機能の低下の問題の中でのごく一部を取り上げているかなという印象でありました。具体的に言うと、認知機能の低下には様々な原因が当然ありまして、これは順番に近いのですけれども、1番は加齢、2番目は遺伝子性のもの、3番目には高血圧、4番目に糖尿病、5番目がちょっと言いづらいのですけれども、喫煙、その他頭部裂傷などのけが、そういうような要素があって、確かに難聴がその因子になるという報告は出ていますけれども、それが今言ったいろんな様々な要因より超えて優先順位のトップであり、一番先にやらなければならないというようなデータはどこにもなくて、こういうものを全て解決していくというのは物理的にも難しいなということであります。ただ、できることから補聴器という限定されたものではなくて、優先順位の高いものを見ながら限られた財源の中でやっぱりお年寄りが一番望んでいるものに対して政策を打っていくということで、今回は優先順位の上に例えば次年度からこれについて検討をして予算をつけるというふうなところの結論にならなかったということであります。現在先ほど健康診断等のアイデアもいただきましたので、そういう部分でも改めて今までやってきたものをそのまま踏襲してきているということは確かにあるのかなと思いましたので、限られた中で優先順位をつけて一番必要なものということを少しずつ今より前に進めるような考え方で今後検討していきたいと思います。また、具体的には今ある例えばタクシーだとか、そういったものも喜んではいただきましたけれども、やっぱり希望者によっては今でも足りないって言っている人もいるわけです。ただ、これ今でもかなりの予算をつけて、1年目はすんなり財務課も通してくれたのですけれども、なかなかこれもずっとやれるのかというような様々な問題が出てきていますので、繰り返しになりますけれども、優先順位をつけて我々の力の財政的な範囲の中で一番必要なものを着実にやっていくということであります。したがいまして、結論的に申し上げるわけではないですけれども、加齢性難聴の補聴器の補助については、次年度についてはまないたにのらないと。あともう一つだけ言っておくと、そういうのをやるときには高齢者とはいうものの今の若い、今日のほかの質問もあったのですけれども、中にはやはりむしろ高齢者が一番余裕あるという人もそれなりにいるのです。資産を持っていたりなんなり、年収は少ないけれども。もしやるのであれば所得制限なりということがあるのですけれども、資産を把握するというのは今の段階では非常に難しいので、これは国会レベルでいろんな議論がありますけれども、例えばマイナンバーカードの普及によってそれぞれの資産、本当の生活苦というのが把握されるようになれば、そういう条件付でやれることも増えてくるなと思いますので、今すぐそれができるとは思っていませんけれども、そういうことも念頭にあって今回の答弁だったということであります。以上です。
質問 2番 金木直文
分かりました。補助にするにしても本当にそのまちまちでいろんな支援の仕方があって、やっぱり65歳以上にしているところがあれば、低所得者だけに限定して支援しているところも当然たくさんあるので、それはそれで構わないとは思うのです。私の周りにも何人もいますけれども、そういう会話が成り立たないようなところまでの人は、恐らくこういった健診にも来ないだろうと思うのです。何か話をされても何を言っているのか聞こえないし、何回も聞き直すのも悪いしと思ったら、やっぱり健診の場に出てくるのは二の足を踏んでしまうだろうと思うのです。そういったことのないように、誰でも来てくださいと、耳が遠い人でもちゃんと対処しますよということをこちらから、町側からアピールするときちんと羽幌町の人、高齢者の何人に何%はこんな状態だ、補聴器を買いたいのだけれども、なかなか買うお金がないよという人がこのぐらいいたというのが大体分かってくるだろうと思うのです。ただいま町長も新しい視点を言っていただいたということで、ある程度評価いただきましたので、ぜひともこれを前向きにまた一歩進めていただきたいと思います。答弁はいいです。ありがとうございました。