富良野市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月24日
本定例会に提出されました市政に関する所信表明について
2026年6月24日、富良野市議会の一般質問で、佐藤秀靖議員が「本定例会に提出されました市政に関する所信表明について」質問し、市長 北猛俊が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤秀靖 議員
- 答弁者
- 市長 北猛俊
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 佐藤秀靖
-登壇-私は、ふらの未来の会を代表して、本定例会に提出されました市政に関する所信表明について質問いたします。近年、世界の政治、経済の秩序が大きく変化し、大国の自国第一主義の下、軍事力や経済力、政治力を背景にして、力による現状変更で他国や地域に介入する覇権主義的行動には、警戒を強めなければなりません。一方、2021年頃から、日米の金利格差の拡大により急速に円安が進行し、世界経済の不安定と相まって、日本は円安による輸入品の高騰でインフレが加速し、諸物価高騰の波が国民の生活を直撃している状況にあります。給料が物価上昇に追いついていないと実感する国民は少なくないのではないでしょうか。混沌とした国内外の政治や経済状況を見極めながらの自治体運営は困難を伴いますが、創意と工夫で市政を進めなければなりません。予測不能で不確実性の時代だからこそ、自治体運営には首長の強力なリーダーシップが必要となります。北市長は、今般の所信表明において、3期目となるこれからの4年間の市政運営において、富良野市のさらなる飛躍を実現する期間と位置づけ、健幸都市富良野の実現に向け、確かな歩みを進めると表明されました。そして、本市は、いま、大きな転換点に立っていると指摘され、人口減少、産業構造の変化、地域コミュニティーの課題など、私たちがこの現実に向き合っていくことは容易なことではありません、しかし、これらは、悲観すべき壁ではなく、未来に踏み出すための入り口であると表現し、本市が抱える諸課題に果敢に挑戦する姿勢を明確にされました。市長就任3期目の今後4年間の市政運営に大いに期待するところであります。市長は、所信表明において、3期目で特に重視する三つの視点と、第6次富良野市総合計画の四つのコンセプトに沿った基本的な考えを示されていますが、ふらの未来の会では、主に重視する三つの視点についてお伺いいたします。一つ目、富良野の魅力や価値を実感し、生まれ育ったことへの誇りと愛着を育むまちづくりについてでありますが、市民一人一人が富良野の魅力を共有し、このまちに住み続けたい、ふるさとに貢献したいという誇りと愛着を育む環境を整えるとしています。本市の人口は、本年5月末現在1万9,035人で、65歳以上の高齢化率は35.9%となっており、人口減少、少子高齢化が進んでいます。こうした状況の中で、子育て支援や地域医療の確保、高齢者福祉や介護などなど、市民の日々の生活に直結した問題に丁寧に向き合い、複雑・高度化する市民ニーズを受け止め、市民が心身ともに健康で暮らせるまちづくりこそが、市民の満足度を押し上げ、幸福感、ウエルビーイングにつながり、住み続けたいまち、愛着と誇りを持てるまちになるものと考えます。また、本市の基幹産業は農業と観光でありますが、世界の名立たる観光地の多くは、その観光地に住んでいる住民が、自分たちの住んでいる土地を愛し、誇りを持ち、観光客に接することにより、観光客は、住民の思いに感銘を受け、尊敬し、その観光地をより深く理解することにより、その観光地に愛着を持ち、再訪する傾向があることが分かっています。住んでよし、訪れてよしという観光地づくりの理念と合致し、市民や観光客など、市内外の方々から選ばれるまちとなります。こうした考えは、持続可能な地域経営の根幹をなすものであり、市長が目指す健幸都市富良野と同じ考え方だと考えますが、市長が掲げる富良野の魅力や価値を実感し、生まれ育ったことへの誇りと愛着を育むまちづくりの環境を整えるためには、市長はどのような構想を持ち、行政運営を進める考えなのか、具体的な考えや体制づくりについて伺います。また、本市の未来を市民の皆様とともに切り開いていくまちづくりを進めることは、将来への発展と持続可能なまちづくりを進めることにつながり、若者を含む子供たちの成長期の経験や過ごし方が将来のまちづくりに大きく影響するものと考えます。市民の皆様とともに切り開いていくまちづくりとはどのようなイメージを持たれているのか、伺います。さらに、こうした環境整備を進めることにより、どのような効果を期待しているのかを伺います。二つ目は、行政が全てを担う時代から行政、市民、企業、団体が共につくる時代への転換として、民間企業、大学、NPO、町内会など多様な主体との連携が欠かせません。民間のアイデア、技術、資金を生かす公民連携をさらに推進するとしています。国においては、総務省が、新しい公共という考えに基づき、多様な主体と連携することを積極的に支援していますので、これは、新しい手法ではなく、もはや一般的な考え方であり、多くの自治体で取り入れられています。私は、過去の一般質問などにおいて、民間のアイデア、技術、資金を生かす公民連携の取組を促してまいりましたので、大いに期待するところであります。特に、本市においては、民間企業のノウハウを活用した事例はあるものの、民間資金を活用した例はほとんどなく、PFI法、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく事業や、SIB、ソーシャル・インパクト・ボンド、PFS、ペイ・フォー・サクセス、成果連動型民間委託契約方式による効率的な事業展開も期待できますが、市長が考える民間のアイデア、技術、資金を生かす公民連携の取組について、どのような分野でどのように活用しようとするのか、具体的な考えがあればお知らせください。また、課題解決に挑戦する風土を育て、本市を課題解決に挑み続けるまちへ発展させるとしていますが、どのような方針と具体策を示し、どのようにして風土を育てていくのか、お考えを伺います。三つ目、市民の皆様に寄り添い、議会とともに進める市政運営であります。市長は、市民の皆様の声に耳を傾け、その暮らしに寄り添うことこそが市政運営の原点であると述べられておりますが、全く同感であります。日々の生活の中で生まれる不安や期待、願いを丁寧に受け止め、市政に反映してまいりますとしています。市民の声に耳を傾ける機会は、地域懇談会や連合町内会長会議、市民の声や各種アンケート等でこれまでも取り組まれていますが、新たな広聴手法などを検討されているのか、いままでの広聴の手法や集まった市民の声に対し、いままでの扱い方と違う手法を取り入れる考えなのか、日々の生活の中で生まれる不安や期待、願いを丁寧に受け止める方法及び仕組みづくりについてのお考えを伺います。また、議会との関係についても述べられ、議会との協働は、市政の実効性を高めていく上で欠かせないものとして、対立ではなく協働を、停滞ではなく前進をと述べられています。市民から選挙によって選ばれる市長と議会議員は、両者が対等な立場で議論や監視を行い、市長は政策を進めるアクセル、議会はチェックするブレーキとなり、車の両輪として、地方自治法に明記されている住民の福祉の増進を図るため、不断の努力が求められます。市長は、議会との建設的な議論の必要性を示されていますが、建設的な議論により協働をより実効性のあるものとしていくためには、課題の発生段階や検討段階においても、議会と情報共有し、対応策について共に議論をしていく姿勢が重要であると考えます。そのためには、これまで以上に開かれた市政運営と議会も共に考える姿勢が必要と考えますが、議会への情報公開の在り方についてお考えを伺います。そして、対立ではなく協働をと述べられましたが、議会は議決機関であり、行政の監視機能を担うことから、時には行政の事務事業に対しての指摘や行政の考えと異なる意見を示すことも、地方自治における二元代表制の下では重要な役割です。市長は、議会との緊張関係も含めて、どのような形での議会との協働を期待しているのか、お考えを伺います。最後に、第6次富良野市総合計画の四つのコンセプトの3、想う。みがき合う。まちのWA!の中で、市民と共創する職員の育成及び組織の活性化と強化を図るとしていますが、行政組織として、慣例にとらわれず、市民や民間企業、団体等と、どうしたら解決できるかという常に前向きの取組姿勢が必要です。組織の人材育成に必要不可欠であると考えます。行政組織のトップに立つリーダーとして、どのような考えの下、市民と協創する職員の育成及び組織の活性化と強化を図るのか、組織改編も含めて進めるのか、伺います。以上、ふらの未来の会の代表質問を終わります。
答弁 市長 北猛俊
-登壇-ふらの未来の会、佐藤秀靖議員の所信表明に対する代表質問にお答えします。1件目の特に重視する視点についての1点目、富良野の魅力や価値を実感し、生まれ育ったことへの誇りと愛着を育むまちづくりについてでありますが、行政運営の考えや体制づくりにつきましては、これまで、体験や活動の機会を通じてまちの魅力を感じてもらう取組として、小・中学校での森林学習プログラムや中学生までの富良野スキー場無料パスなど、自然環境を生かした体験や、富良野高校生との産学官連携によるふるさと納税共創の取組、令和7年度には、富良野の当たり前を巡るクイズラリーなど、体験や活動を通じて幼少期から本市の魅力を感じることができる取組を進めております。また、住み続けていると当たり前に感じるパウダースノーをブランド化するbonchi powder プロジェクトや、豊かな農産物、幸福度調査の際のしあわせのタネの取組、プレスリリースによる幅広い情報発信など、様々な取組や情報発信を継続することが、シビックプライドの醸成、誇りと愛着を育むことにつながるものと期待しております。これらの取組を強化するため、本年6月の人事異動で、シティープロモーションの所管課の体制強化を図ったところであります。次に、市民の皆様とともに切り開いていくまちづくりについてでありますが、まちづくりは、行政だけが行うのではなく、市民、事業者、各種団体など様々な分野の方々が力を合わせることにより、大きな成果につながると考えております。市民の皆様が誇りや愛着、シビックプライドを感じ、富良野市を離れてもポジティブな感情を抱いていただくことが、住む人が誇りを持ち、訪れる人が憧れを抱くまちを形づくり、関係人口の創出やUIJターンのきっかけとなっていくものと考えております。次に、誇りと愛着を育むまちづくりの効果につきましては、市民の皆様が富良野市に誇りや愛着を持っていただくことは、富良野をよくしたい思いにつながることで、市民が受け身の立場にとどまるだけではなくて、積極的にまちづくりに関わる意欲につながり、市民とともにつくり、成長を続けるまちづくりに近づいていくことを期待しております。2点目の行政が全てを担う時代から行政、市民、企業、団体が共につくる時代への転換についてでありますが、公民連携の取組につきましては、本市では、これまでも、中心市街地再開発事業において、民間の知見や資金を活用した事業を推進するとともに、北海道大学、日本オラクルとの産学官連携協定によるプロジェクトでは、本市の課題解決に向けた施策提案をいただいてまいりました。また、令和7年度からは、共創まちづくり推進事業として民間のアイデアを活用した事業を展開するなど、公民連携の取組を進めております。あわせて、公有財産の利活用では、売却後の事業運営が本市の地域振興や雇用の創出につながる活用となるよう、公募型プロポーザルにより事業提案を受け付けているところであります。また、民間資金を活用した事業につきましては、他自治体においてその成果や課題が現れていることから、本市の規模や事業内容も含め、活用について引き続き研究してまいります。次に、課題解決に挑戦する風土を育て、本市を課題解決に挑み続けるまちへと発展させる具体策につきましては、これまで進めてきた公民連携や産学官による取組、庁内における行政DX、生成AIの活用などによる成果や、連携協定を締結している企業による事業も活用することに加え、行政課題や地域課題に対し、市民団体、企業、NPO等のアイデアやリソースを活用し、それぞれの持っている力の相乗効果と共創の手法によって、行政、地域課題の解決を図る共創まちづくり推進事業を発展させることにより、まちづくりの課題解決に挑戦する風土を育ててまいります。3点目の市民の皆様に寄り添い、議会とともに進める市政運営についてでありますが、市民の声を丁寧に受け止める方法及び仕組みづくりにつきましては、広聴活動として、直接、市民や団体の意見を伺う地域懇談会、市長室トーク、まちづくり出前講座を継続するとともに、各種計画策定時に行う市民アンケートやワークショップ、幸福度調査から得られた成果を施策に結びつけていく取組を進めてまいります。次に、議会への情報提供の在り方につきましては、議会と信頼関係を構築しながら、建設的な議論を積み重ね、協議を進めていく前提として、情報提供は欠かすことができないものと考えておりますので、情報提供に当たっては、事案や事業の進捗も含め、適切に行ってまいります。次に、議会との協働につきましては、議員の皆様は、市民の代表として、市民の声を広く把握し、市政へ反映する役割や行政のチェック機能を担っていただいております。市長と議会の関係は、二元代表制の本旨からも、常に緊張感を持って臨まなければならないものでありますが、市政運営の目標とする富良野市の発展、市民の幸福を実現することは共通であることから、議員の皆様の声を真摯に受け止め、議論を重ねながら、よりよい成果を生み出す努力を継続することで、議会とともに市政を前に進めてまいります。2件目の想う。みがき合う。まちのWA!の行政運営についてでありますが、共創の取組につきましては、産官学連携によるふるさと納税返礼品の開発や、令和6年度に策定した富良野市共創まちづくり推進指針の下、市民、企業からの提案による事業の実施など、多様な主体との連携による取組を推進してまいりました。また、幅広い世代の職員を対象とした人材育成研修を継続して実施することで、対話や協働を支えるスキルの向上にも取り組んできたところであります。引き続き、政策実現に向け、必要な組織体制や配置を行いながら、部署横断的な連携を一層強化していく中で、職員一人一人が、前例にとらわれず、課題解決に挑戦し、多様な主体とともに新たな価値を創造できる活力ある組織づくりを進めてまいりたいと考えております。以上です。