富良野市議会 令和7年第4回定例会 2025年12月10日
学習や集団生活等に困難さのある児童とその保護者への支援について
2025年12月10日、富良野市議会の一般質問で、橋詰亜咲美議員が「学習や集団生活等に困難さのある児童とその保護者への支援について」質問し、教育委員会教育長 近内栄一、教育委員会教育部長 佐藤保が答弁しました。
- 質問者
- 橋詰亜咲美 議員
- 答弁者
- 教育委員会教育長 近内栄一、教育委員会教育部長 佐藤保
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 橋詰亜咲美
-登壇-通告に従いまして、質問いたします。件名、項目同じで、学習や集団生活等に困難さのある児童や保護者への支援について質問いたします。学校現場において、読み書きや計算など、一部の学習分野に特に困難さを抱える児童の存在や、集団での生活になじめないなどの困難を抱える児童が就学後に分かったという声が聞こえています。授業の中では、一見、問題がないように見えたとしても、ノートを写すスピードが極端に遅い、同じ漢字を何度練習しても覚えられない、文章を読んでも意味の固まりとして理解しにくいなど、こうした状況は、本人の努力不足ではなく、脳の特性によるものである可能性があると言われております。私自身も、保護者の方から相談を受けることがあります。例えば、家では宿題に3時間以上かかり、泣きながらやっている、本人は必死なのに、努力が足りないと周りに言われてしまう、どこに相談すればよいか分からない。こうした声を聞くたびに、保護者の苦しさや不安、そして、我が子を理解してあげたいのに理解できないという切実な思いを感じてまいりました。一方で、学校の先生方からも、気になる子供はいるが、どの段階で保護者に話すべきか迷う、説明の仕方によって誤解を招いてしまうことがあるなどの声も聞かれます。こうした状況は、双方が努力しているにもかかわらず、仕組みや情報の不足によって支援が遅れてしまう一因となっています。実際、ある保護者の方は、学校から読み書きに苦手さがあるかもしれませんと言われたものの、その後どうすればよいのか分からず、数か月間、不安を抱えたまま過ごされたそうです。最終的に専門機関にたどり着いて支援を受けられるまでに多くの時間と費用がかかり、もっと早く相談できていれば、子供の負担も家庭の負担も軽減できたのではないかと語っておられました。また、ほかの地域の事例でも、お子さんの宿題や家庭学習に向き合ううちに親子関係が悪くなってしまったり、やってもやってもできないことに子供の自己肯定感が低くなってしまい、学校に行けなくなってしまったというお話もお聞きしました。9月6日に、読み書きが苦手イコール努力不足じゃない!「わかってもらえた」が子どもを救うという講演会に言語聴覚士の石野先生をお招きして、保護者向けの講演会を行った際にも、参加された保護者の皆さんは同様な悩みを抱えていることが分かりました。石野先生も、実際にお子さんが読み書きに困り感を抱えており、専門の検査を受け、お子さんの特性を知ることにより、その後の支援がしやすくなったり、お子さんとの向き合い方も変わったとのお話もされていました。このように、支援につながるまでの導線が分かりにくいことは課題であると感じています。また、保護者にとっては、学校で何が行われ、どこまで相談できるのか、そして、市の支援や専門機関とのつながりがどうなっているのか、それが正確に伝わっていないケースも見受けられます。本来であれば、困難を抱える子供にとって、学校と家庭が同じ方向を向いて、早い段階から支援につながっているという状態が理想であると考えます。そのためには、まず、学校側がどのような基準、どのような根拠に基づき、保護者へ説明を行っているのかが明確である必要があると考えます。また、保護者が学校からの説明を理解し、次に何をすべきか、迷わず進めるような支援体制の整備も必要だと考えます。そこで、質問いたします。1点目、就学後、学習や集団生活等に困難さを抱える児童が見つかることもあると思いますが、早期に適切な支援を提供できるような体制の整備はどのように行われているのかについて伺います。2点目、学習や集団生活等の困難さについて、保護者への支援として、医療機関への接続や専門的な所見によるアドバイスが必要であると考えますが、現状、どのような保護者支援が行われているのかについて伺います。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 教育委員会教育長 近内栄一
-登壇-橋詰議員の御質問にお答えいたします。1件目、学習や集団生活などに困難さのある児童とその保護者への支援についてでありますが、1点目の学習や集団生活などに困難さを抱える児童に対する就学後の支援体制につきましては、各学校において、特別支援コーディネーター及び学級担任が児童の困難さを丁寧に把握し、学校での状況や支援などについて、その保護者と共有しております。また、保護者の意向を踏まえ、発達検査を実施し、結果に応じて、富良野市特別支援連携協議会を適宜開催し、支援策や学びの場の変更などについて検討するなどの体制を整えております。2点目の学習や集団生活などの困難さを抱えている児童生徒の保護者への支援につきましては、本市では、特別支援連携協議会専門家チームを設置しており、富良野市教育委員会の心理師やこども通園センター職員、医療機関(59ページで訂正)などが児童生徒の特性や困り感に応じて保護者との面談などの支援を行っております。さらには、北海道立特別支援教育センター(59ページで訂正)の巡回教育相談を活用し、専門的な見地からの支援も実施しております。以上でございます。すいません。後段のほうで2点修正がございます。先ほど、専門家チームを設置しておりと言いましたが、その後段でございます。富良野市教育委員会の心理師やこども通園センター職員、そして医師と発言いたしましたが、医療機関などに御訂正願います。その後、さらには、北海道立特別支援教育センターということで、2点御訂正をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
再質問 3番 橋詰亜咲美
それでは、再質問を順次させていただきます。教員などが、お子さんの困り感に気づいて、保護者に説明を行って、面談を行って、その後、連携協議会などにもかけて学びの場について検討されるという話だったのですけれども、特別支援学級ですとか通級指導教室などを検討する場合もあると思うのですけれども、保護者や本人が通常学級を希望された場合、その児童に対してはどのような支援が現在取られているのかについてお伺いします。
答弁 教育委員会教育部長 佐藤保
橋詰議員の再質問にお答えいたします。いま、学校での教員とかの気づきがある中で、保護者が特別支援学級を希望しない場合の学校の対応ということでございますけれども、学校では、当然、コーディネーター、担任、全体でもそうなのですけれども、やはり、経過観察というところで、見守りながら、支援が必要であればまた教育相談ということになろうかと考えております。以上でございます。
再質問 3番 橋詰亜咲美
ただいま経過観察と教育相談などを適宜実施するという話だったのですけれども、学校の先生、特に通常学級の先生だと、1クラスで20人から30人ぐらいいる中で、そのお子さん、とても、一人でなかなか難しい状況にある場合は、その先生はその子に付きっきりになるわけにはいかないと思うのですけれども、そういう場合は何かほかの手だてとかで対応されているのでしょうか。
答弁 教育委員会教育部長 佐藤保
橋詰議員の再質問にお答えします。通常学級での担任以外の手だてというところでございますけれども、学校に、私ども教育委員会のほうで、特別支援教育支援員を配置しております。その方々が、そういった経過観察のお子さん、児童生徒、そういったところの見守りですとか、声かけですとか、そういったことを行っております。以上でございます。
再質問 3番 橋詰亜咲美
早期に支援につなげるためには、保護者に伝えるタイミングもとても大事だと思っていまして、そのことによって、学習への向き合い方ですとか、宿題とか家庭学習の配慮などはすぐに取り組めることだと思います。そして、適切な支援につなげるために、児童や保護者への精神的なケアですとか、学校からの状況説明の質などにばらつきがないように、担任を持つ先生ですとか特別支援コーディネーターなど、教育相談を行う教員のスキルアップも私は大事だと考えています。富良野市教育振興基本計画のほうでも、発達検査や教育相談の内容充実に向け、教育相談者のスキルアップが求められていますとあるのですけれども、これまでにスキルアップに向けてどのような取組などが進められてきたのかについて伺います。
答弁 教育委員会教育部長 佐藤保
橋詰議員の再質問にお答えいたします。教職員等のスキルアップ、どういったことをやっているかということでございますけれども、まず、私どもで、特別支援教育の基本的な考え方、今後の特別支援教育の方向性、こういったものを示しております、いま第4次ですけれども、富良野市第5次特別支援教育マスタープランという5か年の計画を立てております。先ほど教育長答弁の中でも触れておりますけれども、特別支援連携協議会、こういった組織がございます。この組織が実動として動いていくわけですけれども、春先ですか、年度当初に、まず、このマスタープランについて確認しながら、障がいのある、なしにかかわらず、子供一人一人の教育的ニーズに応じた専門的な指導、支援を行っていき、自立や社会参加に向けての個々の能力を伸ばす、そういった特別支援教育を推進しているものでございます。その中には、医療、保健、福祉、幼稚園、保育所、教育等の関係機関が一体となって進めているのが、いま、富良野市の特別支援教育の推進のものでございます。その中で、スキルアップというところでいきますと、この連携協議会の中で研修の機会というのも設けております。これには、この組織の方もそうですし、一般の教員の方にも広げながら、それぞれ特別支援教育というところの理解を深めながら、学校全体で取り組むべきものだと思っておりますので、そういった研修を重ねているというのがスキルアップの手だてとしてやっていることでございます。以上でございます。
再質問 3番 橋詰亜咲美
1点目については了解いたしました。次に、2点目の再質問に移らせていただきます。教育振興基本計画の話をまたするのですけれども、専門的なアドバイスという部分では、指導の充実のために発達検査ができる人材の確保についても触れられていました。これまでの取組の経過についてお伺いします。
答弁 教育委員会教育部長 佐藤保
橋詰議員の再質問にお答えいたします。発達検査の人材確保というのが教育振興基本計画のほうに掲げられており、これがどう進んでいるかというところでございますが、発達検査の人材確保については、なかなか難しいところがあって進んでいないところでありますけれども、市の公認心理師とかが携わっているところでございます。以上でございます。
再質問 3番 橋詰亜咲美
お子さんによっては、スクールカウンセラーですとか、教育支援センターの職員ですとか、学校の先生だけではなくて、関わる場面もあるかと思います。発達検査を取れる人材としては、そのような方々も私はポテンシャルがあると考えておりますけれども、教育委員会としてはどのような見解をお持ちか、お伺いします。
答弁 教育委員会教育部長 佐藤保
橋詰議員の再質問にお答えいたします。いま、発達検査の担い手として、スクールカウンセラーですとか、支援センター職員というところでの確認の質問だと思いますけれども、スクールカウンセラーの方、いま、市内でいけば2名の方、市内に在住の方と、ほかのまちに在住の方ということでありますけれども、それぞれ業務というものがありますので、そういった発達検査を行うというようなところまでは、いま、依頼している状況にはございません。あと、支援センター職員というところでありますけれども、やはり、そこは、研修を重ねながら、実績を重ねながらというところでございます。いま、それぞれ少し業務を持って進めているところでございますので、担い手というところでの取組というところには至っていないというのが現状でございます。以上でございます。
再質問 3番 橋詰亜咲美
最初の質問のときにもお話ししたのですけれども、保護者が医療への接続を希望する理由の一つ目が、自分の子供は障がいであるのかが知りたいということと、あと、二つ目は、検査を受けさせたいということが、私が聞いた中ではとても多く感じていました。ですが、現在、市内の医療機関では、WISCなどの発達検査はできるのですけれども、読み書きに特化したURAWSSⅡですとかSTRAW-Rという検査を取れる人がいないという話を聞きました。そしてまた、富良野市の心理師は、検査は取れるのですけれども、検査道具が市にないため、検査を取ることができないということも分かりました。保護者が検査を希望された場合、現状でしたらどのような対応や案内をしているのでしょうか、お伺いします。
答弁 教育委員会教育部長 佐藤保
橋詰議員の再質問にお答えいたします。保護者が希望されたときにどういった対応を取るのかというところでございますけれども、現時点では、他の検査の要望というのは上がっていない状況ではありますけれども、必要があるときには、当然、必要に応じて教育委員会として対応してまいりたいというのが考えであります。以上でございます。
再質問 3番 橋詰亜咲美
なぜ、検査を受けたいのか、受けることが必要なのかという話をするのですけれども、読み書きが困難と一口に言っても、読むことが困難であることですとか、読めるけれども、認識するのにとても時間がかかってしまうとか、視覚情報処理が困難で板書をするのに時間がかかったり、そもそも文字を書くことが困難であることですとか、数や計算、図形の理解が限局的に困難であることですとか、児童の状態によって課題が様々であるので、保護者が、自分の子供に、何が困っているのか、どう声かけや支援をすればよいのかに困っているからというのが理由です。このように限局的な課題がある児童に対しては、WISCなどの発達検査をしても引っかからないことがあるので、日本語の読み書き能力を総合的に評価ができて、早期発見し、適切な支援につなげることが目的のSTRAW-Rですとか、読み書きの速度を評価できるURAWSSⅡなどを行うことで、保護者や児童の不安などが解消できるのではないかと考えています。先ほど富良野市にはこれらの検査道具がないということでしたので、検査道具を導入すべきではないかと考えているのですけれども、教育委員会の見解をお伺いします。
答弁 教育委員会教育長 近内栄一
橋詰議員の再質問にお答えいたします。まず、検査のお話ですけれども、これは、判断するに当たっての一つの手段、道具として捉えております。最終的な目的は何なのか。個々の子供たちの特性に応じた形の対応がしっかりできるかどうかであります。そういったことで言えば、まず、状況、それを把握しながら、専門家の御意見をお聞きし、検査道具を買いそろえるか、あるいは、あるところで検査するか、いろんな手法があると思いますので、その状況に応じて対応していくということ、それから、もう一つは、一番大切なのはどういった支援にしっかりつなげていくのかだと考えています。そういった意味では、先ほど教育部長からお話がありましたけれども、各学校にコーディネーターがおります。コーディネーターを中心にチームを組んで対応しているのと同時に、コーディネーター連絡会、ここが、各校の状況、情報共有しながら、どういった子供たちがいて何が必要なのか、そのあたりを情報共有し、研修等を通して資質の向上を図っていくと。そういった中で、取り逃がしがないような形で、そういった中で、検査に必要な器具が用意できればよいのかと考えておりますので、直接、器具を買いそろえるかどうかということではなくて、トータルの考え方の中でしっかりと子供を支援していきたい、そのように考えております。以上です。