富良野市議会 令和5年第2回定例会 2023年6月21日
鳥獣害対策について
2023年6月21日、富良野市議会の一般質問で、今利一議員が「鳥獣害対策について」質問し、市長 北猛俊、経済部長 川上勝義が答弁しました。
- 質問者
- 今利一 議員
- 答弁者
- 市長 北猛俊、経済部長 川上勝義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 今利一
-登壇-おはようございます。通告に従いまして、質問してまいります。鳥獣害対策についてであります。私は、この問題に関しては、過去十数回にわたりまして質問してまいりました。質問してからもう既に15年以上が経過しております。さらにまた、昨日は、坂口議員のほうからこの問題に関しての質問が出たわけであります。私の質問の趣旨については、過去に質問した経緯、さらには、東部の鹿柵フェンス設置後の状況についてお話し、質問していきたいというふうに思っております。まず、第1に、私が質問した過去の内容について、1番目は、鳥獣害による農作物の被害の実態とその対策であります。これは、いまも昔も全く変わらない状況にあります。2番目は、熊、鹿の生態系についてであります。つまり、熊、鹿の生態系を知り、その対策を取るべきだという話をしてまいりました。しかし、近年、この状況が非常に変わってきております。それはまた後ほどお話ししたいと思います。3番目に、東部鹿柵金網フェンスの設置の要望であります。大きく分けると、この3点になるかというふうに思います。最初に、3番目の東部鹿柵フェンスに関しては、多くの皆様方に御賛同をいただき、御理解と御協力によって設置していただきましたが、私たちは、鹿柵フェンスの設置により農作物の多くの被害は減ると考えたわけであります。事実、設置後の一、二年は、熊、鹿の被害は激減し、この鹿柵フェンス以外に自分自身で対策を取るということは何もしなかった状況にあります。しかし、そのフェンスの効果も永久的ではなく、一時的なものでありました。時の経過により、雪や倒木といった自然災害によるフェンスの倒壊、金網フェンスを支えている木の支柱の腐れによるフェンスの倒壊などが散見されるようになって、そこから、熊、鹿の侵入を許してしまうことが頻繁に起こるようになってきました。特に、近年の集中豪雨、自然災害は、この金網フェンスを壊す一因となっております。そのフェンスとは一体どのようなもので、いつ、どこで設置されたのか。平成18年、19年の2年間にかけて、施工延長81キロ、東部地区と言われる富丘、布礼別、麓郷に設置されました。高さが2.5メートルであります。総工費約4億円で、通称防衛費、防衛施設周辺対策事業補助金で設置されました。設置後は、富良野市東部地区防鹿フェンス利用組合が管理運営を行って16年が経過している状況であります。しかし、倒壊そのものではなく、熊がよじ登り、フェンスに穴を開け、そこから出入りするものもあり、フェンスの下を掘り、侵入する野生動物、こうした数を数えると切りがないほど金網フェンスに攻撃が加えられているのが現状です。金網フェンスは、こうした攻撃に耐えられず、野生動物の侵入を許す結果となっているのが事実であります。原因の二つ目として、設置当初から言われていたのが、道路を塞ぐことはできないことと、川の問題がありました。川に関しては、川の上にワイヤを張り、テントで川を覆うという方法をやっておりますが、大雨などでテントが壊されるなど、鹿や動物の侵入を防ぎ切れない現状です。こうした川、道路からの侵入を防ぐことができないことが、いまだに課題とされております。設置当初、フェンスができたことにより、鳥獣害から、特に鹿、熊からの農作物の被害は半永久的に守られると信じていたのは、私ばかりではなかったと思います。設置しておけばそのままで済むと思いました。ところが、さきに掲げた問題点が浮上し、それらの問題点を解決するために壊れたフェンスを守るのは道であります。つまり、管理道路が必要になってきたわけであります。管理道路を設けていないため、人間が機材を持ち込んでいくことのできる範囲内は修繕が可能なものの、そうでないところは熊、鹿の侵入を許してしまうのが現状であります。今後、この問題は、富良野市東部地区防鹿フェンス利用組合が中心となり、改善していく必要があると思います。また、フェンスがあることによりデメリットも生まれました。先ほども説明しましたが、富丘、布礼別、麓郷という3地域を大きく囲ったことにより、その中に民間の森林が至るところにあり、逃げ場を失った野生動物が侵入し、すみかになり、民間の森林の中で繁殖、世代交代が繰り返して行われ、結果、増殖するという悪循環を繰り返しているのが現状であります。これは、デメリットというより、富丘、布礼別、麓郷の東大演習林の境を大きく囲ったことによるものであり、管理を徹底することにより解決していくものと考えております。そうした現状から、先ほども説明しましたが、柵設置後二、三年は自分自身で対策を取らなかったのが、その後、電気牧柵など多くの対策をして対応しているのが現状であります。農家の減少により、また大型化、単一化作物により、その牧柵を張る人間が減少し、さらに、そこに人けがなくなってしまうことにより、野生動物が縦横無尽に踏み荒らし、食い荒らすことを繰り返しているのが現状であります。また、このところの民地の伐採は、すみかを失ったり食べ物を失った動物たちが移動を繰り返し、被害の大きさにつながっているものと考えられます。こうしたことが、いま、現状で言えることではないかと思っております。さらに、このところ、鹿の群れは、過去数年とは違って、群の大きさが、時には十数頭、その倍といったほど見受けられております。さらに、文献によれば、鹿は夜行性であるということが言われておりますが、最近の鹿は昼夜を問わず侵入する傾向にあります。また、熊に関しても、栄養が豊富だと冬眠しない熊も出ているということであります。何とかしなければならないというのが、私の思いであります。こうした状況を踏まえて、質問でありますが、1点目は、報告されている被害の実態と、その対策についてお伺いしたいと思います。2点目は、こうした状況を踏まえると、個人で対策していくのは、もう限界に来ていることから、一自治体の対策ではなく、沿線での対策が必要と考えております。今後、仮称沿線での対策協議会をつくり、対策に当たるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。3点目に、熊情報についてであります。市のホームページにヒグマ出没情報があります。このところの熊の生態を考えると、昔とは違って人間を怖がらなくなってきていると感じます。また、全て冬眠すると思っていた熊が、栄養が豊富だと冬眠しないという事実も分かってまいりました。いずれにしろ、このところの新聞、テレビでの報道で、熊の情報のないときがないほど出ております。市のホームページの熊出没情報がどれほどの人たちに周知されているのか、私は分かりませんが、より多くの市民の皆様、観光客に知らせていくこと、今後、被害が起こらないうちに注意喚起を促すことが必要になってくるのではないでしょうか。見解をお伺いし、1回目の質問を終わりたいと思います。
答弁 市長 北猛俊
-登壇-おはようございます。今議員の御質問にお答えします。鳥獣害対策についての鳥獣による被害実態とその対策についてでありますが、鳥獣による被害は年々増加傾向にあり、令和4年度のJAふらのの調査では、被害面積734.7ヘクタール、被害額は1億4,778万円となっております。現在の鳥獣害対策につきましては、市内全域を囲む全長250キロにも及ぶ鹿柵の設置、中山間地域等直接支払交付金を活用した電気牧柵の設置や鹿柵の補修への補助、有害鳥獣対策実施隊による捕獲、ハンターの確保を目的とした狩猟免許取得への補助などを行っているところであります。次に、沿線自治体などによる対策協議会の設置についてでありますが、増加している野生鳥獣対策は、全道的な課題であり、単独自治体での対応では困難な状況であると認識しております。現在、上川管内の自治体や関係機関、団体などで構成される上川地域野生鳥獣対策連絡協議会において、広域的な野生鳥獣の適正な保護、管理、農林業被害防止、人身交通事故防止などについての情報や認識の共有、その方策について協議をしているところであります。今後も、この協議会を通じ、国や北海道に対し、広域的な対策の検討や補助事業などの予算確保について要請するとともに、必要に応じ、沿線での協議の場の設置を検討してまいります。次に、ヒグマ出没情報の発信についてでありますが、これまで、市民に対し、公式ホームページへの掲載により行ってまいりましたが、今年度より、安全・安心メール、公式LINEを新たに加え、情報発信をしているところであります。また、ヒグマが出没した際に、市役所内の関係部署において情報を共有し、それぞれの部署から出没箇所の近隣の学校、保育所、自治組織などへの連絡もスピーディーに行っているところであります。今後も、これらの方法により情報発信を継続するとともに、多くの市民が情報を入手できるよう、SNSを中心としたヒグマ情報の発信について周知をしてまいります。以上です。
再質問 10番 今利一
それでは、再質問させていただきます。まず、6月18日の新聞の記事の中に、エゾシカが過去最多の水準になっているということで、ここで、それを防ぐためには、この記事の中では、とにかく捕獲しかないのだというふうなことが書いてありました。捕獲する、捕獲すると言っても、本当に非常に困難極まり、ハンターの皆さん、ほかの皆さんが大変苦労されていることも私もよく分かっておりますし、ハンターの皆さんにお願いするが、同じ職業を持っていて、彼らハンターの皆さんに、いま、鹿が出ているから、熊が出ているから来てなどということを、言える状況ではない。よく言われることは、だったら、あなたが獲ったほうがいいのではないのというふうに言われるぐらいで、そういった部分では非常に苦労しているということを感じております。そういった中で、やはり、知らなければならないことをきちんと押さえておくべきなのだろうと思うのですけれども、まず第一に、エゾシカの被害マップといったものを農林課のほうで押さえているのかどうなのか、その辺をお聞きしたいと思います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
今議員の再質問にお答えいたします。エゾシカの被害マップの関係でありますけれども、これにつきましては、以前、小林議員でしょうか、質問をいただいたこともあったかと思いますけれども、現時点ではそのようなマップについては整備していないという状況になっています。ですが、エゾシカ、ヒグマも含めて、どこに出るかということは地域の方が一番よく分かっているということでありますので、やはり、鹿柵についても全長250キロという広い範囲というふうになっておりますので、これを全部見て歩くわけにはいかない状況であります。ですので、地域の方の情報を基に鳥獣害対策をやるのが一番効率がよい方法ではないかというふうに考えています。以上でございます。
再質問 10番 今利一
いま、経済部長が言われたように、地元の猟友会の人たちだとか、あるいは農家の人たちから情報をきちんと集めるということが、非常に重要な作業ではないかと思っております。ぜひ、その情報を集めて、これからの狩猟に役立てていただきたいと思います。麓郷では、富良野市東部地区防鹿フェンス利用組合の中で、以前には、共猟と言われる、いわゆる猟友会と富良野市東部地区防鹿フェンス利用組合とが一緒になって、共同で狩りをするということをやられておりました。しかし、五、六年前だったと思いますけれども、そのときに熊が出没して、危険性があるということで共猟をやめてしまった経緯があります。ある農家の人たちが、ぜひ、その共猟を復活するようなことができないものなのかということを言われておりますけれども、その辺のことに関してお聞きしたいと思います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
今議員の再質問にお答えいたします。共猟の復活ということでありましたけれども、過去には猟友会の方と富良野市東部地区防鹿フェンス利用組合の方々と共同してやられたというふうにお聞きしました。共猟については、実は、令和4年度も2回ほどやっております。猟友会の方、また東大演習林の方、あとは市の職員と行って、令和4年度は、令和5年に入ってからですけれども、1月と3月に2回行いまして、大体4頭ぐらいの鹿を捕獲しているという状況になっています。また、令和3年度には1回、令和2年度には2回実施しておりまして、あまり多くは捕獲していない状況ではありますが、実施しているという状況になっております。以上でございます。
再質問 10番 今利一
対策の一つとして、くくりわなとか囲いわなというのか、いわゆるわなで捕獲する方法もありますけれども、そのことに関してはデータとしてどの程度持っておられるのか、お聞きしたいと思います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
今議員の再質問にお答えいたします。いま持っているデータとしましては、東山地域で、令和4年度の7月に囲いわなを実施しております。そのときには、捕獲は4頭とお聞きしています。以上です。
再質問 10番 今利一
4頭が多いか少ないかは別にして、銃が駄目であれば、やっぱりこういうふうな方法も進めていくべきだと考えておりますけれども、その辺はどういう考えを持っているのか、お聞きしたいと思います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
今議員の再々質問にお答えいたします。市の鳥獣害対策につきましては、まず、鹿柵あるいは電牧などによって寄せつけないという対応がまず一つ、それともう一つは捕獲していく、大体この二通りになるかと思っています。その中で、やはり、先ほども答弁したとおり、地域の方々がどこに出るのかということを一番分かっていらっしゃるということですので、地域の方々の協力をいただきながら、その地域での取組、例えば、銃だけではなくて、囲いわなの実践も、いま答弁させていただきましたけれども、そういうようなやり方もこれから視野に入れながらやっていく必要があるのではないかと考えております。以上でございます。
再質問 10番 今利一
最後になりますけれども、市のホームページにヒグマ情報が載っている。私も何度か拝見しておりますけれども、麓郷街道などを走っていると、釣り人だとか、あるいは観光客も多く来られている状況なのですけれども、私がよく通る道などは、いわゆる熊の通り道であるとか、そういったところに釣り人がいたりしているので、そういう情報をできれば観光客、あるいは釣り人に知らせる方法がないのかというふうに考えております。その辺のことに関して、御答弁いただきたいと思います。
答弁 経済部長 川上勝義(経済部長は2024年3月まで)
今議員の再質問にお答えいたします。熊の出没情報等の発信についてでありますけれども、先ほどの市長答弁の中にもあったとおり、ホームページあるいはLINE、安全・安心メール、これについては登録した方々が中心になろうかと思っておりますけれども、観光客、釣りとかで訪れていただいた方については、なかなか情報が行き届かないという状況であります。市民であれば、例えば広報紙等によってこのような情報発信のやり方があるということで広報できるのですけれども、観光客についてはなかなかその手段がないということでありますので、例えばですけれども、いまもやっておりますが、看板の設置ですとか、そういうことでやっていくことがいまのやり方ではないかと思っております。今後、検討させてください。以上でございます。