富良野市議会 平成23年第4回定例会 2011年12月12日
(1)平成 24 年度予算について/(2)少子化対策における特定不妊治療について/(3)戸倉育英基金について
2011年12月12日、富良野市議会の一般質問で、天日公子議員が「平成 24 年度予算について」「少子化対策における特定不妊治療について」「戸倉育英基金について」について質問し、市長 能登芳昭、教育委員会教育長 宇佐見正光、保健福祉部長 中田芳治が答弁しました。
- 質問者
- 天日公子 議員
- 答弁者
- 市長 能登芳昭、教育委員会教育長 宇佐見正光、保健福祉部長 中田芳治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 天日公子
-登壇-通告に従い、順次質問をしてまいります。1 件目、平成 24 年度予算について。先月、報道で富良野市が来年度予算編成打ち合わせ会議を開いたとありました。新年度の富良野市予算編成方針をはじめ、予算編成に向けた財政状況や予算要求基準、予算編成日程などを説明したとありました。また、冒頭、市長は、平成 24 年度の予算編成にあたり、基本的考え方を話されているようですので、平成 24 年度予算の基本方針についてお聞きいたします。また通常、予算編成作業は、予算編成方針策定から始まり、3 月議会の予算案として取りまとめられております。今年は、国の予算編成も例年より遅れていると言っておりますので、富良野市でも、査定作業は大変詰まってくるのではと予想します。来年度の歳入見込みを勘案しつつ、各部署から提出された予算要求書について、事業の内容、事業費の精査をし、実施事業などを決定していくまで、繰り返し検討が重ねられていくと思います。こうして最終的に予算案として、議会に提出されるのですが、予算編成過程は、いままでは公表されていません。富良野市としては、市長も、市民への情報公開には力を入れていますので、市民に予算の編成過程を公開することは、市民も自分たちのまちがどのような状況にあるのか、より身近に感じることができ、協働のまちづくりにつながるのではないかと思います。はじめの取り組みとして、平成 24 年度予算編成の基本方針について、インターネットなどに情報公開する考えはないのかをお聞きいたします。また、平成 24 年度予算編成のスケジュールはどのように進むのでしょうか。2 件目、少子化対策における不妊治療について。日本では、1990 年代半ばから少子化対策が推進されてきました。しかしながら、従来の対策のみでは、少子化の流れを変えることができなかったことを深刻に受けとめる必要があり、そして少子化問題は、我が国のあり方が問われている大きな課題であるとしています。国では平成 16 年に少子化社会対策基本法ができ、北海道でも少子化が極めて深刻な状況にあり、少子化対策が喫緊の課題とし、平成 16 年 10 月に(通称)北海道子ども未来づくり条例を制定しております。この条例に基づく実施計画として、平成 22 年度から北の大地子ども未来づくり北海道計画を、第 2 期計画を策定しております。北海道では、全国を上回る速さで少子化が進行し、合計特殊出生率も、平成 21 年では、全国平均 1.37 のところ、1.19 と、東京に次いで下から 2 番目という大変低い状況となっています。平成 16 年をピークに、人口減少社会に入り、富良野市でも出生数が、平成 10 年に 264 人でしたが、平成 21 年では169人、昨年は持ち直して215人となっていますが、減少傾向となっています。そこで、子供が欲しいけれども、子供ができない方への特定不妊治療費助成について質問いたします。特定不妊治療とは、結婚後 2 年間子供が授からない状態を不妊と言われております。一般不妊治療で妊娠の見込みがないか、または極めて少ないと医師に診断され、体外受精や顕微授精により妊娠をする医療保険適用外の治療が、特定不妊治療です。子供を欲しいと望んでいるにもかかわらず、子供に恵まれず、不妊に悩み、実際に特定不妊治療を受ける夫婦が増加しています。そして、特定不妊治療は身体的・精神的な負担も大きい上に、費用が高額であり、この治療費は、30万円から50万円以上かかると言われています。不妊の原因は、いろいろあると言われていますが、1日でも早く子供を望む人にとっては、年齢が上がれば上がるほど妊娠する確率が低下し、1 回の治療ではなかなか成功しないのが現実です。何年間も治療を受け続けますから、経済的負担は想像以上に重いものがあります。この特定不妊治療の経済的な負担を軽減するために、北海道では、特定不妊治療助成事業が行われており、平成 23 年度 4 月から申請 1 年目の方に限り、年 3 回、2 年目以降は年 2 回を限度に、通算 5 年間 10 回までとなっています。金額は、1 回 15 万円までとなっています。治療費は、病院によって違いますので、1 回の治療費全体から、15 万円を引いても、相当の自己負担があります。調べてみますと、治療費捻出のため、ボーナス時期にしか体外受精を受けられないという患者さんも多いそうで、日本では現在、体外受精など、高度生殖補助医療により、年間約一万九千人の子供が生まれていて、経済的援助が拡充されれば、この数はもっと多くなるとされています。不妊治療とは、大変デリケートな問題でして、10 年前なら、世間では不妊治療は、個人の問題で、夫婦間で決めることだと一笑されたことでしょうが、いまの時代は、国、道でも本当に子供を望んでいる人には手を差し伸べ、治療費の一部を助成しております。出生率を上げるための少子化対策と、不妊治療を安易に結びつけることは、私も問題の一つになるのではないかと思いますが、本当に子供を望んで特定不妊治療を受けている方がいますので、そういう方に、富良野市も独自に不妊治療費助成をしていくことが必要でないかと思いますが、どのように考えられているのか、お聞きいたします。1 点目、特定不妊治療の現状をどのようにとらえているのか。2 点目、特定不妊治療に対する市独自の助成の考えはないか。3 件目、戸倉育英基金についてお聞きいたします。戸倉育英基金は、昭和 36 年に戸倉寅三郎氏の意思により 100 万円を教育基金として寄附され、37 年 3 月に条例制定しております。これによって経済的な理由による就学困難な者に対し、就学に必要な支度資金が給付されています。この資金は、高校入学時には大変貴重でして、数多くの人が救われたのではないでしょうか。昭和 37 年から現在まで 50 年が経過し、基金も平成 22年度決算では、基金残高は 24 万円となっています。23年の給付が終わると残高は 16 万円ぐらいで、あと 2 年分と思われます。富良野市としても総合計画では、基金残額がなくなった後は、市が新たに制度を創出し継続するとしています。私は、新しい制度を創出する前に、戸倉育英基金が全くなくなる前に、条例 2 条にある「この条例の目的を達成するために必要なる基金は、故戸倉寅三郎氏の寄附金及びこの条例の趣旨に賛同する者の寄附金をもって充てる」とされていますので、一度市民の皆さんに、戸倉さんの意思を尊重する形で賛同者を募るのがよいのではないかと思います。1 点目、基金の現状と給付にあたっての考え方。2 点目、今後の取り組み計画について。以上、お聞きいたします。1 回目の質問を終わります。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
-登壇-天日議員の御質問にお答えをいたします。1 件目の平成 24 年度予算についての、予算編成に向けての基本的な考え方についてでありますが、平成 24 年度予算の編成に当たり、次のとおり基本方針を定めたところであります。一つ目は、第 5 次富良野市総合計画の推進であります。平成 24 年度は、第 5 次富良野市総合計画の 2 年目として、多くの事業が予定されており、計画に掲げる目標が達成できるよう、施策の推進と財源の効果的な配分に十分配慮することが必要であると、このように考えております。二つ目は、身の丈に合った予算の堅持であります。富良野市の財政は、平成 20 年度から 22 年度までの 3カ年にわたり実施をいたしました、財政健全化計画の効果や、地方に配慮した国の地方財政対策により、一定程度改善をし、平成 20 年度以降、貯金に依存しない財政運営を達成してきたところであります。しかし、地域の経済状況は一部で持ち直しの動きが見られるとはいえ、楽観できるものではなく、税収を初めとする自主財源の大幅な伸びを期待することは難しい状況にございます。また、雇用情勢の低迷や人口の高齢化等により、生活保護費やその他社会保障経費の伸びも見込まれることから、引き続き厳しい財政状況が続くものと考えており、歳入の確保に積極的に取り組むとともに、事業の取捨選択や内容の見直し等、歳出の精査により、身の丈に合った予算の堅持に努めることが重要であると、このように考えております。三つ目は協働のまちづくりの推進であります。社会構造の変化に伴いまして、近年公共サービスに対するニーズが多様化しており、財源や人員が限られる中、行政の力だけでは十分対応することはできない状況が生じております。今後におきましては、ますます市民や地域コミュニティ、あるいはさまざまな団体と共助の取り組みを進めることが必要と考えております。これら 3 点の基本方針をもとに、予算編成作業を進めてまいりたいと考えておるところであります。次に、予算編成基本方針の市民への情報公開についてでありますが、予算編成に臨む基本的な考え方を市民の方々に知っていただくのは、重要なことと思いますので、本年度より市のホームページで公開をしてまいります。次に、平成 24 年度予算編成のスケジュールについてでありますが、国や北海道による制度改正等の動向にもよりますが、基本的には、年内に予算担当課による聞き取りと調整、新年 1 月から 2 月上旬にかけて査定を行い、2月の中旬までに、予算案を決定いたしたいと、このように考えているところでございます。2 件目の少子化対策における特定不妊治療についての特定不妊治療に対する現状認識と助成についてでありますが、わが子を産み育てたいと願う夫婦にとって、不妊の原因を調べるさまざまな検査にも精神的、身体的苦痛を伴うものであり、さらに原因がわかり、それでも自分たちの子どもを持ちたいと保険適用外の体外受精や顕微授精の方法を選択した場合には、高額な費用がかかるものと認識をいたしているところであります。不妊治療数につきましては、平成 16 年度から実施しております北海道特定不妊治療費助成事業の申請件数で把握をしており、富良野保健所での本市の申請件数は、平成 22 年度までの過去 7 年間で延べ 20 件とお聞きをいたしております。特に、特定不妊治療に対する市独自の助成の考え方についてでありますが、体外受精や顕微授精などの特定不妊治療につきましては、医療保険が適用されず、高額な医療費が自己負担となることから、この負担を減らすために、道において、特定不妊治療費の助成を実施しているところであります。1 回の助成限度額は 15 万円、1 年目は年 3 回まで申請可能で、その後年 2 回、通算5年間で計 10 回を上限として、一部の方がこの助成事業を活用し、特定不妊治療を行っている状況でございます。少子化対策として、市独自に助成する考えとの御質問でございますが、市では現在、妊婦健康診査受診券交付の拡大や子宮頸がん等ワクチン接種事業、女性特有のがん検診で子宮がん、乳がん検診無料クーポン券の配布などに取り組みを始めたところであり、特定不妊治療に対しては、市独自で助成する考え方はございません。以上です。
答弁 教育委員会教育長 宇佐見正光(教育委員会教育長は2014年3月まで)
-登壇-天日議員の 3 件目、戸倉育英基金についての基金減少における育英事業の推進についてお答えをいたします。基金の現状と給付にあたっての考え方についてでございますが、戸倉育英基金は、富良野商工会議所の初代専務理事でありました故戸倉寅三郎氏より、昭和 36 年に100 万円を教育基金として寄附されたのを受け、昭和 41年に富良野市戸倉育英基金条例を制定し、学業優秀で素行善良にして、経済的理由により、修学が困難な学生に対し、修学支度資金を給付する目的で運用を開始してまいりました。現在の給付金額は、高校生に対しては 3 万円を、高等専門学校生に対しては 4 万円を、大学生に対しましては5 万円を、それぞれ給付申請に基づき、給付資格条件に照らし合わせながら、教育委員会で審査を行い、給付者の決定をし、毎年、高校生 1 名と高等専門学校生または大学生 1 名の計 2 名に給付をしております。これまで毎年 2 名分の給付額 8 万円を予算措置しており、基金残高は、本年度末で、16 万 6,000 円となり、今後毎年 8 万円を給付してまいりますと、平成 25 年度末には基金残高が 6,000 円となる状況でございます。このため、平成 26 年度からにつきましては、故戸倉寅三郎氏の功績をたたえながら、新たな育英基金の創設について、検討してまいります。以上です。
質問 13番 天日公子
1 件目の市民の情報公開について、御答弁ありました関連といたしまして、今後の編成過程の公開はどのように考えているのかお聞きいたします。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
天日議員の予算編成過程の御質問にお答えを申し上げます。予算過程の市民に公表というのは、ちょっと御質問の趣旨がちょっとはかりかねるのですけども、予算編成の過程というのは、それぞれの部の予算要求に対して、可能かどうか、あるいは総合的な判断で最終決定するわけですから、その過程を市民に公開するということは、私はなかなか難しいというふうに判断しております。そういう状況でございますから、その結果について、ホームページ等で公開することについては、構いませんけども、議会の前に、予算編成の実態を明らかにするということは、私はいまの現行の中では、議会で議決された後のホームページの状況づくりは、必要かと思いますけど、議会前の予算編成の過程のホームページ等の公開については、そういう状況では、公開はなかなか難しいと、このように判断をいたしているとこでございます。
質問 13番 天日公子
2 件目に入らせていただきます。特定不妊治療に対する市独自の考えといたしまして、助成については、現在のところ、市独自の考えはないということですけれども、先日、厚生労働省の国立社会保障人口問題研究所の出生動向基本調査で、不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の割合は、2011 年には 16.4%になったということで、調査でわかりました。このようなことからも、不妊治療は、もう決して珍しいことではなくなったっていうことを認識していただきまして、本当に子供を欲しい人に少しでも助成をしていくっていう姿勢が大事かと思います。それで、富良野市としてはいま現在する予定はないということでございますが、今後の考え方につきましては、どのように考えているでしょうか。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
天日議員の今後についての考えはどうかということで御質問を受けたわけでございますけど、先ほど御答弁さしていただきましたけども、予算編成に当たっても、財政はかなり厳しい現況であります。その中において、先ほど御答弁して申し上げましたけども、妊産婦健康診査の受診券の交付だとか、あるいは、がんに対する、子宮頸がん等のワクチンの接種だとか、あるいはがん検診で子宮がん、妊娠の検診の無料クーポン券の配布だとか、これだけが行政ではないわけですね。国が当然、そういう状況の中で、先ほど御質問あった中でですね、1 回 15 万という助成をしているということですから、そういう形で、あまり偏った形の中で、助成を国がしている上に、さらに行政で上積みするという考え方はですね、経済情勢から考えてみて、今後においても、私は現在の人員の状況の中では難しいと、このように判断をいたしてるとこでございます。
質問 13番 天日公子
北海道のあるところでは、マスメディアの情報によりますと、この特定不妊治療助成について全額するということが、報道されまして、そこのところに、件数は少ないですが、子供の助成制度がそのようにしっかりしているのであれば、移住をしたいというところまで、本当に子供さんが欲しい方は深刻に思っているのも現状であります。富良野市としては、いま予算の関係から、こういうものについては、当面、考えることができないということの答弁でありましたけれども、こういう本当に困っている人もいるんだということを認識していただければと思います。あとそれから、北海道の助成金の申請についてでありますが、これも当人が各地域の担当部署のところに行って申請する形になっておりますが、申請するに当たりまして、当人が受けた病院から直接、道のほうに申請できるような形をとることができるように、富良野市からもそういう要請をしていただければと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)
天日議員の再質問にお答えをいたしますが、事務的なことでございますので、保健福祉部長のほうからお答えをいたします。
答弁 保健福祉部長 中田芳治(保健福祉部長は2013年3月まで)
天日議員の再質問にお答えをいたします。特定不妊治療の補助金の請求の関係でございますけれども、いま富良野市においては保健所をとおしてということになるわけですけれども、助成の拡大も含めて、今年、市長会が主催とした保健医療福祉担当課長会議というのがございまして、その中でも、特定不妊治療の課題が出ております。協議事項として。その中では、助成の拡大と、それから保険適用ですね、こういった部分での協議として、提案、提出されておりまして、協議を進めてきているところでございますので、あわせて、いま議員が言われたことに対しても、今後検討材料の一つとして、私どももとらまえさしていただいてですね、こういったところで提案しながら、また協議を進めてまいりたいとこのように考えてございます。
質問 13番 天日公子
3 件目でございますが、富良野市の戸倉育英基金について、答弁いただいた中には、基金が少なくなっている中で、新しい育英基金の創設について検討してまいりたいということで、お話がありましたけれども、先ほど私がお話ししましたように、一度、富良野市が育英基金の創設について考える前に、市民の皆さんから賛同者を得るという方法についてはどのように考えているのかお聞きいたします。
答弁 教育委員会教育長 宇佐見正光(教育委員会教育長は2014年3月まで)
天日議員の再質問にお答えをさしていただきますけども、戸倉育英基金の関係で、いま私どもの方で御答弁をさせていただいております。お話の中で、市民の賛同を得るというお話の前に、いま戸倉寅三郎氏の功績をたたえて、これ 25 年度で大体、基金が減少する状況でございますので、24 年含めてですね、その辺を十分讃えながら、それを踏まえて、いろんな検討をさしていただきたいと思っております。また第 5 次総合計画にも盛り込んでおりますので、私どもとして、育英基金については、十分検討させていただきたいと思っています。以上です。
質問 13番 天日公子
戸倉さんにつきましては、私も全然、わからない方でして、ただお聞きしますと、末広町に住んでいた方でして、最終的には富良野を離れて亡くなっているようでございますが、この 100 万円を寄附した当時は、相当な金額だったと思います。それで、本当にこのお金があったことによって、給付された子供さんは、大変助かったんでないかなっていうふうに思います。ぜひ、戸倉さんの意思を十分尊重できる形で、続けていくような形にしていただければと思います。
質問 13番 天日公子
私の思いです。答弁はよろしいです。