深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日
特定妊婦
2022年6月17日、深川市議会の一般質問で、田畑陽美議員が「特定妊婦」について質問し、市民福祉部次長 米澤弘美が答弁しました。
- 質問者
- 田畑陽美 議員
- 答弁者
- 市民福祉部次長 米澤弘美
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 田畑陽美
最後の質問に入らせていただきます。特定妊婦についてお伺いいたします。特定妊婦とは、児童福祉法第6条の3第5項に出産後の養育について、出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦と定義されており、出産後の子の養育について、出産前に支援を行うことが特に必要と認められる妊婦のことをいい、収入が不安定、統合失調症などの精神疾患がある、望まない妊娠をした場合などが当たるとされています。特定妊婦は、虐待を防ぐ観点から、2009年施行の改正児童福祉法で明記され、主に市区町村が設置し、児童相談所などで構成する要保護児童対策地域協議会に登録されると、保健師らによる家庭訪問などの支援対象になるとされています。厚生労働省の調査によると、2009年6月時点で全国の1,663市区町村が協議会を設置し、登録された特定妊婦は994人だったそうです。その後は横ばい状態が続いていましたが、2016年4月時点では4,785人、2017年4月は5,976人と登録数が近年増加しています。2018年4月は、ほぼ100%に当たる1,736市区町村で協議会の整備が進み、7,233人に上がりました。若年妊娠や望まない妊娠、経済的困窮や精神的問題などで、出産する前からサポートを必要とする特定妊婦がこの10年で約7倍に増えたことが厚生労働省の調査で分かりました。厚生労働省の担当者は、近年増加した理由を、特定妊婦への認識が広まったことが要因としてあり得るとしています。自治体ごとの内訳は非公開ではありますが、ある新聞社の調査によりますと、2018年4月時点での集計が可能な43都府県で見ると、最多は千葉県の1,074人、大阪府867人、東京都639人、神奈川県456人となっていました。2009年のデータが残っていた新潟県は、2009年の6人から2018年101人と約17倍に増加し、島根県は2009年6人から2018年は34人といずれも増加していました。自治体は、妊娠届の提出時や医療機関からの情報提供で把握に努めていますが、妊娠を誰にも言えず、受診しない妊婦もおり、把握することが困難との意見も寄せられているようです。周囲の支えがないなどで支援が必要な妊婦は珍しくない実態が明らかになりました。全ての妊婦に面談するなど、自治体による妊娠期からの支援が急務だとされています。支援の必要性を判断する基準の整備や職員の専門性の向上が求められており、出産前からの支援は妊婦の安心につながるだけではなく、児童虐待の防止にも有効であります。厚生労働省の調査では、2019年度に心中などを含む虐待などで死亡した子供78人のうち、約4割がゼロ歳児、加害者の半数以上が実母で、育児不安や経済的困窮などの問題を抱えていたそうです。数日前、北海道釧路市では、幼い兄弟を自宅に残し、外出したまま14時間放置、4か月の子が死亡した悲しい事件がありました。母親は10代で、育児の支援が必要な特定妊婦でした。10代半ばで出産し、以前住んでいた札幌市では特定妊婦の認定を受け、支援の対象であり、引っ越した釧路市においても、特定妊婦だった10代の妻について、札幌市から引き続き支援が必要との引継ぎを受け、家庭訪問も行っていたそうです。特定妊婦の認定を受け、支援継続だったにもかかわらず、このような結果となってしまい、とても残念に思います。望まない妊娠などで悩みを一人で抱える妊婦もいます。家庭での養育が困難に陥り、赤ちゃんに重大な影響が出る万が一の事態を防ぐために、妊婦やその家族らが気軽に相談できるよう、自治体などが呼びかけを強め、支援体制を充実することも大切です。これにより、出産や育児に関する様々な問題の早期発見も期待できます。このことは、少子化対策としても欠かせない、とても大切なものだと思います。そこで、2点についてお伺いいたします。1点目、新型コロナウイルスの影響もあり、国、北海道では少子化が進んでいます。本市も同様に出生数が減少しておりますが、そのような中、特定妊婦が道内でも増加しているそうです。地域によっては、認定状況は様々だと言われていますが、本市の現状についてお伺いいたします。2点目、特定妊婦に対する支援の考え方が市町村によって異なるようですが、本市の対応と今後の考えについてお伺いいたします。
答弁 市民福祉部次長 米澤弘美
特定妊婦につきまして、2点質問いただきましたので、お答え申し上げます。初めに、1点目、特定妊婦の本市の現状についてであります。特定妊婦は、出産後の子供の養育について、出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦と定義されておりまして、具体的には不安定な就労等収入基盤が安定しないことや、家族構成が複雑、親の知的・精神的障がいなどで育児困難が予測される場合など、妊娠中から家庭環境におけるハイリスク要因を特定できる妊婦であります。本市では、特定妊婦の定義に加えて、より広い視点で支援を必要とするハイリスク妊婦を把握するため身体面、精神面、経済力、身内のサポート体制などの基準を設けておりまして、母子健康手帳交付時に面談によりリスクの有無の基準を基にスクリーニングし、より早期に支援ができるよう努めております。また、特定妊婦を早期に把握する取組は全国で行われておりまして、特定妊婦を含めた支援が早期に必要と判断された妊婦が転出する際は、前居住地の保健師から転出先の保健師へ連絡書が届くネットワークが構築されております。そのほか、妊婦健診で受診している医療機関からも妊婦の心配な様子があれば養育連絡書が市に届くシステムがあり、妊婦と関わる様々な立場の機関がハイリスク要因をスクリーニングし、情報共有できるよう体制を整備しております。次に、2点目、本市の対応と今後の考えについてであります。特定妊婦を含め、全ての妊婦の支援として、地区担当保健師が妊娠中から家庭訪問や電話相談等で支援を行っております。特にハイリスク妊婦として把握した場合は、個々の状況に合わせ、家庭訪問や面接の機会を増やし、病院や児童相談所等の関係機関などとも連携しながら、安心して子供を産むことができる環境づくりに努めております。少子化や核家族化による家庭や地域における子育て機能の低下、多様化する家族形態等から、育児に不安や困難感を持つ人が妊娠、出産から育児まで一貫した保健や医療のサービス提供が受けられるよう、引き続き関係機関と情報共有しながら、よりきめ細やかに支援してまいりたいと考えております。