深川市議会 令和3年第1回定例会 2021年3月9日
公益通報者保護法の趣旨に基づいた仕組みづくり
2021年3月9日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「公益通報者保護法の趣旨に基づいた仕組みづくり」について質問し、企画総務部長 三浦浩二が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 企画総務部長 三浦浩二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 辻本智
それでは、通告に従い一般質問を行います。初めに、公益通報者保護法の趣旨に基づいた本市の取組についてでありますが、既に3人の方から関連する内容について質問が出されていますので、通告しておりました1項目めと2項目めの一部は割愛させていただき、3項目めの深川市職員の公務員倫理に関する規則に実効性を持たせるための仕組みづくりについてお聞きいたします。なお、通告書にある「実行性」の文字変換が間違っておりまして、改めて、効果を生み出すという意味での「実効性」ということであります。昨日、北名議員が公表された内容は大変衝撃的でありました。しかし、タイミングはどうであれ、どこかの時点で、いずれかは明らかになる内容だったのではないかと受け止めております。厚生文教常任委員会がこれまでに行った調査の中で、所管が示す説明の一つ一つが、その客観性、合理的根拠に欠け、説得力を持たないと繰り返し質疑させていただきましたが、その都度必要な調査は行われているとの答弁が繰り返されました。所管事務調査には、企画総務部長と総務課長も同席されていましたから、病院職員の公務員倫理に関する一連の問題と責任の所在は病院だけにとどまるものではないと考えております。委員会調査の中では、内部告発の内容を記した受付書類が存在しない。内部告発者から証拠として提示されたメール本文を含むその前後の職場内共有パソコンを管理者は一度も確認していない。パソコンのサーバー内容を保全する措置が講ぜられることなく、既に破棄され、証拠が保全されていない。事実確認のための調査委員会の設置規定と調査手続を定めるマニュアルが存在しない。通報者に対して、公益通報として不利益が生じないということは伝えられていない。こうした内容が既に明らかになっております。さらに、今回の野球チケットの誘いを受けた職員、これは病院以外の市の職員も複数名いましたが、どなたからも、自ら所属する職場の上司、あるいは総務課のコンプライアンス窓口に相談・通報がされていなかったという事実があります。これでは職場内での倫理確立、組織としての内部牽制システムが機能不全であるとの指摘が出てきても不思議ではありません。今後、問題の全容解明は当然でありますが、私が注目するのは、病院管理部門がなぜ十分な調査ができなかったのか、その背景に何があったのか、その要因を解明することが問題解決の糸口になると考えております。改めて、2点確認します。一つ目、公益通報者保護法における通報主体である労働者に公務員は含まれる。消費者庁が平成29年9月に発行したガイドブックにそう書かれておりますが、その内容について改めて確認いたします。二つ目、自治体には、市民からの相談窓口の設置と公共団体の業務管理として、この理念・制度を自ら取り入れるという二つの面を有することを、近隣の自治体、例えば滝川市や旭川市などは既に取り組んでおります。そうした先行事例も踏まえて、再確認したいと考えております。深川市が検討する今後の取組についてお答えください。
答弁 企画総務部長 三浦浩二(企画総務部長は2022年3月まで)
公益通報者保護法の趣旨に基づいた仕組みづくりについての質問にお答えいたします。議員からは1点目、2点目は割愛ということでございましたけれども、議員からの2点の確認事項につきましては、制度の概要を説明することでお答えとさせていただきたいと思います。この法律は、食品偽装やリコール隠し等の企業不祥事の多くが通報を契機に発覚したことを背景として、公益通報者保護法が平成16年に公布され、2年後の18年に施行されたものであります。この法律と地方公共団体の関係について、少し具体的にお答えさせていただきたいと思います。この法律における地方公共団体の立場は、事業者として、内部の職員から通報を受ける立場と、処分または勧告等の権限を有する行政機関としての外部の労働者からの通報を受ける立場の2面的性格を有しているものであります。初めに、事業者として、内部の職員から通報を受ける立場について申し上げますと、公益通報者保護法に規定する通報先は三つございまして、一つ目には、事業者内部、二つ目には、処分または勧告等をする権限を有する行政機関、三つ目は、その他の事業者外部、このいずれかに通報すると法律で規定されているものであります。また、公益通報者保護法に規定する通報者は労働者でありまして、平成2年6月の改正で、1年以内の退職者や役員も追加されましたので、労働者等とさせていただきますが、この労働者等には、議員が御指摘のように公務員も含まれております。このことから、地方公共団体においては、先ほど申し上げました一つ目の事業者としての立場、それと内部の公務員である職員からの通報も法律の対象とされたものでございます。そして、通報した内部の職員が、公益通報者保護法に規定する刑法や食品衛生法など、本年2月1日現在で474の法律が公益通報者保護法の中に規定されているものでありますけれども、この法律に違反する行為を目撃して、所定の通報先に通報したことによって、不利益な処分が行われたときに、公益通報者保護法に違反する行為を行ったということになるものでございます。なお、この法律には、公務員倫理のことは含まれていないものでございます。次に、勧告等の権限を有する行政機関として、外部の労働者等からの通報を受ける立場について申し上げます。先ほど公益通報者保護法に規定する三つの通報先を申し上げましたが、二つ目の処分または勧告等をする権限を有する行政機関の立場については、公益通報者保護法に規定する法律の処分または勧告等をする権限を有する行政機関の多くは、国の府省庁が多いものですが、国から北海道を経由して権限移譲を受けているなどの法律について違反する通報が本市にあった場合には、担当する所管において必要な調査を行って、適切な措置を取らなければならないとされているものであります。以上が法律の概要になりますけれども、加えて申し上げますと、国が設置する有識者による検討会において、この法律が十分に機能されていないという報告がありましたことから、消費者庁では、公益通報者保護法を踏まえた地方公共団体の通報に関するガイドラインを平成29年7月に制定、公表されているものです。このガイドラインによりますと、ポイントは大きく分けて二つと思いますけれども、一つには、地方公共団体において、通報に対応するための窓口の設置や調査を行う仕組みを整備すること、二つ目には、通報の範囲に、地方公共団体が策定する条例や要綱なども含めて対応することが望ましいなどの技術的助言が行われておりまして、こういったものを制定する場合には、参考となる要綱も国から示されているものでございます。そして、他市の先進事例を踏まえてとの質問でございますが、少し例を申し上げたいと思います。質問にありました滝川市と旭川市の例の内容はおおむね同様でありますので、滝川市の例で申し上げますけれども、滝川市では平成21年4月に職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例を制定しております。この条例は、早い時期に制定されたものですので、今回、平成29年の国が示すガイドラインとは少し異なっておりますけれども、この条例には、一つには、市民などからの不当な要求行為について、記録や報告を課すという制度を盛り込んだもの、もう一つには、公益通報者保護法に基づく法令違反に加えて、社会的相当性を逸脱した行為も通報の対象にするなどとしたものでありまして、審査会を設けて、そしてその審査会において、通報の受付や調査、審査も行っているといった条例の内容となっております。もう一つ、名寄市の事例を申し上げますと、これは道内35市の中で一番新しく制定されたもので、平成26年4月に職員等からの公益通報に関する要綱を制定しております。この要綱は、国が示すガイドラインに一番近いものでありまして、通報相談窓口や相談員の設置、通報の範囲に市の条例などを含めるなどを規定いたしまして、通報に関する受付書類なども様式を定めているものであります。以上が先進事例でありますけれども、そこで質問の本市の今後の取組について、本市ではこういった規定は現在設けていないものですけれども、このたびの一連の議会対応などによりまして、こういった仕組みの整備が大変重要であると改めて認識いたしましたので、今申し上げました他市の事例や国が示す要綱例などを参考に、策定に向けて十分研究・検討してまいりたいと考えているところでございます。