みんなの議会

深川市議会 平成28年第4回定例会 2016年12月7日

奨学資金制度

2016年12月7日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「奨学資金制度」について質問し、教育部長 大西徳治が答弁しました。

質問者
松本雅祐 議員
答弁者
教育部長 大西徳治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 松本雅祐

それでは、3点目、奨学資金制度についてお伺いします。ことし東京大学が、親元を離れて暮らす女子大生に家賃補助制度の導入とのニュースが話題になり、この報道で下宿生たちの経済的負担の大きさがかいま見えました。実際、高校入学から大学卒業まで、1人当たり幾らかかるか、日本政策金融公庫が2015年度の教育費負担の実態調査で896万4,000円の教育費が必要と発表、教育費には入学金、授業料、塾の月謝などが含まれ、2014年度の金額と比べると20万円増加しているそうです。調査によると、大学卒業までの費用は、国公立で689万9,000円、私立文系で907万9,000円、そして私立理系では1,050万4,000円に上昇するそうです。そして、家族と離れてひとり暮らしをする場合には、仕送りとして、さらに124万9,000円かかるとありました。ですから、家計が苦しかったり、都会で下宿しなければならない学生の大学進学は厳しさを増しており、学費などの負担を軽減するため、必然的に多くの学生が奨学金の貸与を受けることになります。奨学金制度は、学ぶ意欲のある若者が、家庭の経済的な理由で大学などへの進学を諦め、学業を断念することがないよう、家計負担を軽減する制度であります。日本学生支援機構には、金利負担のない第一種奨学金と金利負担のある第二種奨学金の2種類があります。2014年度の調査によると、現在、大学生の約半数が奨学金を利用しているそうです。しかし、この奨学金が卒業後に大きな負担となっていることが今問題になっております。奨学金の利用者は、卒業後、貸与総額や返還期間に応じて、一定額を毎月返済します。しかし、卒業後に返済を3カ月以上遅延する人は約14万人いるそうです。また、滞納者のうち、男性が44%、女性は75.2%が年収200万円未満となっており、低所得者には負担が重くのしかかり、奨学金を返したくても返すことができない事態が浮き彫りになっております。世の中の経済状況は不安定であり、卒業時に数百万円の借金を抱えて社会に出るのは、学生にとって大きな不安であります。また、奨学金の返済が、若者の結婚や子育てなど、生活設計にも影響を与えております。このような状況を緩和するため、政府は本年3月24日、卒業後の所得に応じて返還額が変わる所得連動返還型奨学金の制度の実施を決めました。所得連動返還型奨学金は、日本学生支援機構の第一種の無利子奨学金を受ける大学、短大、大学院生などが対象となり、月額2,000円を最低返済額として、マイナンバーをもとに住民税の課税所得の9%を返済額とし、最も利用者の多い貸与額260万円の私立学生のケースで、年収300万円だと、返還額は現在の1万4,400円から8,900円以下に下がるという返済が軽減される制度です。この制度の募集は、ことし4月から既に始まっており、貸与開始は2017年4月からであります。この制度により、卒業後の返済の負担が少しは解消されることになります。さらに、現在、政府では、返済不要の給付型奨学金の創設に向け、2018年度から導入を目指すと決定しました。そして、同奨学金を特に経済的に厳しい状況にある学生を対象に、2017年度から一部先行して実施することなども申し入れされております。本市としても、子供たちが平等に教育を受けられるよう、誰もが家庭の経済状況に関係なく学べるよう、そのような支援をさらに推進し、進学の後押しをしてはいかがでしょうか。お伺いします。1点目、本市の奨学資金制度についてお聞かせください。また、奨学金を利用している学生の人数、またその方の返済の状況についてお聞かせください。2点目、奨学金制度は、子供たちの未来への投資であり、学生の希望をかなえるための応援であります。本市の奨学金制度を利用する学生に対し給付型の奨学金制度の導入や、例えば卒業後、深川市の会社に就職し一定期間働くことなど、一定の条件のもとで市が奨学金の返済を支援するような制度を創設してはいかがでしょうか。このような支援を実施することにより、子供たちが学ぼうとする意欲を高めますし、深川の未来を担う若者が育ち、地元への定着にもつながると思いますが、いかがでしょうか。

答弁 教育部長 大西徳治(教育部長は2017年3月まで)

奨学資金制度についてお答えいたします。1点目の本市の奨学資金制度と現状についてでございます。初めに、本市の奨学資金制度につきましては、保護者等が市内に在住し、経済的理由で修学が困難な方に学校の種別や公立・私立の別により、月額で9,500円から3万円までの額を奨学金として無利息で貸与してございます。返還につきましては、卒業した後、6カ月後から年賦、または月賦により、原則10年以内で返還いただくこととなっております。なお、返還に当たっては、奨学生の生活事情を勘案し、返還期間の短縮、または延長及び返還金額の増減を認めることができますし、また病気などの理由のため、返還が困難と認められるものに対しましては、返還を猶予するということもできるものであります。次に、利用人数につきまして、奨学金制度の運用を開始した昭和33年から現在までの利用人数は、延べで732人でございます。平成28年度の貸付人数は、新規と継続を合わせて9人で、貸付額の年額の合計は227万4,000円でございます。また、現在、奨学金を返済中の人数につきましては83人で、このうち1年以上返済が滞っている方については28人となってございます。2点目の給付型の奨学金ですとか、卒業後の返済を独自に支援する奨学資金制度の創設についてでありますが、本市の奨学金は、育英基金を原資に運用しているものでございますことから、基金の積立額がふえる仕組みがないまま給付型奨学金を導入するとすれば、原資の先細りにより、将来奨学資金制度の運用ができなくなるおそれがありますことから、給付型を行うためには、現在の奨学資金制度の仕組みの見直しが必要と考えるところでございます。ただし、ここ数年来、奨学金の貸付者数が減少傾向にあることについて、地方での景気低迷が続く中にあって、その減少の一因に経済的理由により、教育機会が失われているとすれば、大変憂慮すべきと考えるところであり、また家計における教育費の負担の高まりなどにより、給付型奨学金制度の創設を求める声が社会的に大きくなる中で、議員の質問にもありましたように、国も給付型奨学金の導入の動きがあることも、社会的な動向として受けとめる必要があるものと考えるところでございます。今後におきましては、経済的な格差が進学の格差につながることのないよう、国が新たに進めようとしている給付型奨学金の状況を注視するとともに、まずは他市などの事例を調査した上で、給付型の奨学金や、議員のおっしゃられる奨学金の返済を支援する制度も含めた奨学金制度の仕組みについて研究してまいりたいと考えてございます。

出典:深川市議会 平成28年第4回定例会 2016年12月7日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる