深川市議会 平成28年第2回定例会 2016年6月17日
深川市労働基本調査報告書
2016年6月17日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「深川市労働基本調査報告書」について質問し、経済・地域振興部次長 伊藤久人が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 経済・地域振興部次長 伊藤久人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 辻本智
それでは、次に移ります。商工労政課において2年ごとに行っております深川市労働基本調査報告書が手元に届きましたので、前回調査と比較しながら、その内容、傾向について何点かお伺いいたします。まず、1点目、この基本調査は随分と長い間続けられているようでありますが、改めまして、調査の目的と調査概要がどのようなものであるのか、また今回の調査項目において、新しく加えられた項目等があればお示しください。次に、これ以降、幾つかの項目についての結果の確認と担当する所管としての認識をお伺いいたしたいと思いますが、2点目として、時間外労働と有給休暇などの休日休暇制度に関してであります。これら制度を取り入れている事業所数、あるいは年次有給休暇の日数が前回調査と比べてふえているように見受けられますが、その一方で、時間外労働時間数が建設業を中心にふえています。これらの実態についての認識をお伺いいたします。3点目に、若年層での賃金水準と40歳以降の男女間の賃金格差についてお聞きいたします。今回の結果を見る限り、全体としては基本給の底上げが進んでいると言えなくもないわけですが、グラフがきれいに右肩上がりを描いているのは、男性の35歳以上となっています。若年層にあっては、年代ごとのばらつきや、あるいは2年前と比較して、逆に基本給が下がっている現象が起きておりますし、特に女性の場合、30歳からを境に基本給の上昇曲線の鈍化が見てとれます。そのために、安定した形で基本給の上昇を続ける男性との比較において、基本給の男女間格差が開く一方となっております。これらはどういった要因によるものなのでしょうか。先日、道内のある労働団体が調査した興味ある結果が新聞等で報道されておりましたが、25歳の若者が健康で文化的な生活を送るのに必要な賃金は、道内では、これは札幌市あたりを想定しているようですけれども、1カ月で最低でも22万円、時給に換算すると1,500円程度になる。この労働団体はそのような結果を公表しております。給与の度合いは、労働意欲に直結しますし、それが20代の若年層の場合、結婚、子育てに深くかかわってまいります。単純に若いからであるとか、女性であるからということだけでは済まされない問題だと考えますので、所管としての見解を求めます。4点目、育児休業制度と介護休業制度の推進に関してお聞きいたします。今回の調査結果を見る限り、制度としての育児、あるいは介護のための休業制度を持っている事業所数も若干でありますけれども、ふえているように感じられます。しかしながら、その半数では無給状態ということであるようであります。また、実際の取得状況は、さらに制度活用が少ないままという印象を受けております。これらの結果は、制度活用を必要とする対象者が存在しないのか、あるいは育児、介護を理由に、特に女性の場合ですけれども、初めから正規の従業員とはなり得ていないのではないかという心配もございます。所管の認識をお聞きいたします。
答弁 経済・地域振興部次長 伊藤久人(経済・地域振興部次長は2017年3月まで)
深川市労働基本調査報告書について4点質問いただきましたので、順次お答えいたします。まず、1点目の今回の調査概要、調査項目等についてでありますが、本調査は市内事業所の雇用状況と労働環境の実態の調査として、労働行政施策の基礎資料とするため、昭和55年から2年に一度行っているものであります。今回の調査は、平成27年11月に従業員1人以上の市内510事業所を対象に実施いたしました。回答事業所は342事業所でありまして、有効回答率は67.1%でありました。平成25年度の前回調査の有効回答率は56.3%でありましたので、比較しますと10.8ポイント増加しておりまして、前回よりも多くの事業所の協力が得られたところでございます。調査項目につきましては、毎回大幅な変更はございませんが、社会情勢などによりまして、項目を多少変更しながら行ってまいりました。今回新規に取り入れた調査項目につきましては3項目ございまして、一つ目は、平成27年4月に施行されました次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定状況を問うもの、二つ目は、昨年9月に女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、通称女性活躍推進法が施行されたことに伴いまして、女性管理職登用についての項目を追加いたしまして、女性管理職が1割未満、あるいは全くいない事業所において、その主な理由を問うもの、三つ目は、1年未満の期間を定めて雇われる臨時労働者の労働条件について問うものとなっております。2点目、時間外労働時間、有給休暇制度の状況についてお答えいたします。質問のとおり、前回調査と比べまして、休日休暇制度を取り入れている事業所数と有給休暇取得日数はともに増加しておりますが、一方で、時間外労働時間についても増加しているところであります。これらの実態についての認識はとの質問でありますが、例えば時間外労働時間の増加が大きな建設業においては、震災復興や東京五輪開催に向けての公共事業増加によりまして、労働者が一部地域へ集中するなどによって起こる地方での人手不足が要因の一つかと推察されるところであります。3点目、若年層での賃金水準と40代以降の男女間格差についてお答えいたします。若年層での賃金水準についてでありますが、年代ごとのばらつきや前回調査より基本給が下がっている部分もある、また女性の場合、30歳からを境に基本給の鈍化が見られるとのご指摘でありますが、今回の調査は、前回よりサンプル数がふえておりまして、やはり中小零細企業が多い中では、集計によってばらつきが出たり、基本給も多少下がってしまうこともあるのかということで考えております。また、女性の場合は、いろいろな事情によりまして、一時退職し、その後、復職した場合などは、基本給が下がってしまうなどの例があるということで、そういったことが要因かと考えているところであります。次に、基本給の男女間格差について、少し年数がたっておりますが、厚生労働省の男女間賃金格差に関する研究会がまとめた報告書というものがありますが、ここではその要因は、男女の賃金構造の違い、男女の平均勤続年数や管理職比率の差異、業務難易度、それから職種となっているところでありまして、本市においてもこういったことが要因になっているものと考えているところであります。さらに、給料の度合いについて、若いから、女性だからでは済まされないとのご指摘でありますが、企業の業績がなかなか上向かない状況の中ではありますが、賃金の低下は日常生活や将来の生活設計に大きな影響を及ぼしますので、何とか賃金の底上げを図ってほしいという願いとともに、市といたしましては、結果的に事業所の業績につながると言われています働きやすい環境づくり、また働きがいのある職場づくりの大切さを引き続き啓発等してまいりたいと思っております。最後に、4点目、育児休業制度と介護休業制度の推進についてお答えいたします。育児休業・介護休業につきましては、前回調査と比べ、制度がある事業者数、所得者数ともに増加しております。また、制度はあっても、大半が無給との調査結果でありますが、育児休業・介護休業期間の賃金については、法的に支払いの義務がないことから、このような実態にあるものと思われます。なお、休業取得者が賃金の支払いを受けない場合、一定の要件を満たせば、雇用保険から育児休業給付や介護休業給付が受けられること、また休業中の社会保険料、雇用保険料が免除されるなどの経済支援制度もございます。しかし、休業給付の額は、育児休業では6カ月間は賃金月額の67%、6カ月経過後は50%、介護休業では賃金月額の40%にとどまっているところであります。なお、制度活用を必要とする対象者、あるいは休暇後、特に女性の場合、正規従業員になれていないのかといった点については、個々の会社の状況については把握できませんが、育児はもちろん、高齢者などを介護する方も一定程度いらっしゃるものと思われます。しかし、これについては、ご本人の経済的な問題や、事業所が代替要員を確保できないなどの事情で取得しにくい、あるいはやむを得ず退職せざるを得ないといった方も中にはいらっしゃるのではないかと考えます。市といたしましては、育児休業取得を推進する事業者への支援として、育児休業取得支援助成金制度を設けまして、周知に努めておりますが、今後とも国の助成制度等の情報提供を行うとともに、休業を取得しやすい環境の醸成といった点についても重要なことと受けとめておりますので、関係機関・団体とも連携しまして、啓発、PR等に努めてまいりたいと思います。