深川市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月4日
農作業事故・労働災害
2015年12月4日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「農作業事故・労働災害」について質問し、経済・地域振興部長 平勉が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 経済・地域振興部長 平勉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 辻本智
次に移ります。農作業事故並びに労働災害についてお聞きいたします。1点目、市内において作業中の事故はどのような状況にあるのでしょうか。この秋、私の住む地域で50歳のまだ若い働き盛りの農業者が作業機械の格納中に不慮の事故で命を落としました。誰でもそうだと思うのですが、事故は突然であります。そして、その結果が重大であればあるほど、本人・家族はもとより、地域全体で悔やむものであります。ことしに入り、夏には音江地区でもやはり農作業中に死亡事故が起きております。また、作業中とまではいかなくとも、たしか春ごろだったと記憶しておりますが、農業機械の操作時に高齢の方がお亡くなりになった事例もあったと記憶しております。市民全体が高齢化を迎えている今、交通事故はもちろんでありますが、労働環境においてもこれだけ便利な機械が、しかもかなり大型化した作業機が身の回りにそろっていますと、それに伴っての事故がふえてきているのだろうと推測いたします。そこで、本市における災害死傷事故の発生件数とその概要をお聞かせください。2点目、農業機械にかかわる作業事故に関して特にお聞きいたします。先ほどのような重大な死亡事故はニュース等で知ることができるわけですが、それ以外の例えば軽微なけがや、事故に至らないまでも、その直前の危険な体験というものは、通常の日常会話で出されることはあっても、それらが集計されて、まとまった形で啓発される機会はないように感じます。交通事故を例にとりますと、仮に1件の死亡事故が起きるその背景には、その数倍から数十倍の人身、あるいは物損事故があり、そしてその事故が起きる土台には多くの交通規則違反があるといった認識が確立されております。先月、北海道が発表した集計では、昨年2014年度に関してですけれども、北海道全体での農作業中の事故は2,241件、死亡事故は20件という記事が出ております。特にその内容として、60歳以上の高齢者に事故がふえる傾向にあるという解説も出ておりました。また、ことし長野県で開催された日本農村医学会での報告で、女性農業者全体の約3割が作業中にけが、あるいは「ヒヤリ」を経験し、それが50歳代では44%、約半数がそういった危ない経験を持つという調査結果も発表されているところであります。本市は農業が基幹産業でありますし、農業従事者の高齢化はこれまでも議論されているところでもあります。安全な農作業の推進は、農業団体との連携においても共通の課題となっていると思いますので、農作業における事故やけがについての直近の数字があればお示しいただき、またその前兆となる「ヒヤリ・ハット」といった事例をどのような形ですくい上げているのかお聞かせください。3点目、事故防止策についてであります。この点に関しましては、他の業種の取り組みが非常に参考になると思われます。例えば建設業界を例にとりますと、毎朝の朝礼と作業手順確認、あるいはKYと呼ばれる危険予知活動、内容としては、その日一日の作業内容に即して、どこに危険が潜んでいるかを集団でミーティング、討議し合うといったことが徹底されております。それが作業現場それぞれについて習慣化されているように私も聞いております。また、季節ごとに業種別の安全大会を、関係する所管、行政も含めて複数回開催されている状況にあります。やはり安全の確保はかなり意識的に、そして繰り返し徹底しながら、ある程度強い指導力を伴って進められるものと考えます。当然ながら農業とほかの産業では、経営や雇用の形態に違いがございますし、また入札・契約制度といった前提となる条件が違ってまいりますが、他産業の取り組みに学ぶべき点は大変多いと感じております。安全啓発の手段として、チラシ等も必要でありますが、農業機械の多様化、大型化、さらには規模拡大を伴っての作業の広域化、そして作業者当人の高齢化などを考えますと、行政としてもJAを初め各種団体との連携の中で実効性のある対応をとるべきと考えますが、現状においてとられている対策内容を含め所管の見解をお聞きいたします。
答弁 経済・地域振興部長 平勉(経済・地域振興部長は2017年3月まで)
農作業事故・労働災害についての1点目、市内での災害・死傷事故発生状況についてまずはお答えいたします。事業者は、労働安全規則によりまして、労働災害が発生し、労働者が死亡、または4日以上休業したときは、遅滞なく労働者死傷病報告を所轄の労働基準監督署長に提出しなければならないことになっております。なお、休業が4日未満の場合は、四半期ごとの提出で足りるとしているところでございます。国や道では、その発生状況をホームページ等で公表しておりますが、具体的な内容は、労災保険の適用を受けない公務員や農業者を除く製造業や建設業、道路貨物運送業などの業種別発生状況で、統計的には死亡と休業4日以上の件数のみ公表となっているところで、各自治体別のデータについては抽出いただかなければ把握できないものでございます。つきましては、当地域を所轄する滝川労働基準監督署に照会しましたところ、深川市内で発生した件数は、過去2年の実績で申し上げますが、平成25年度が44件、26年度が50件となっており、いずれも休業4日以上で死亡事故はございません。このほか、深川地区消防組合では毎年「消防年報」が公表されておりますが、その中に地区別救急出場件数というデータがございます。これは業種別ではありませんが、深川市内で発生した件数のうち、労働災害に分類するものが平成25年は12件、26年は13件となっているところでございます。次に、2点目の農業機械使用に関連した事故の掌握についてお答えいたします。初めに、農作業事故の発生状況については、労災保険加入者について、JAきたそらちの協力をいただき把握しておりますが、平成25年度につきましては、事故発生件数28件のうち15件が農業機械の使用によるもの、26年度におきましては、事故発生件数は同じく28件でありますが、13件が農業機械の使用によるもので、いずれも入院、あるいは通院した事故となっております。本年度にあっては、現段階において集計までには至っておりませんが、議員が質問で触れられたとおり、非常に残念ではありますが、農業機械使用による死亡事故が3件発生している状況にあります。次に、市内における年間を通しての農作業事故やけが、「ヒヤリ・ハット」の事例把握についてでございますが、前段説明したとおり、労災の保険加入者の状況は把握しておりますが、それ以外の労災保険未加入者、あるいは実際に事故につながっていない「ヒヤリ」としたような事例までの把握は行っていない状況にあります。これらの事故につきましては、発生要因等を究明し、今後の事故発生防止のための取り組みに参考になると考えておりますが、情報の収集の方法や把握した事例をどのように活用し、取り組みが行っていけるか、JAきたそらちと検討してまいりたいと考えております。次に、3点目の農作業事故防止に向けた実効ある取り組みについてお答えいたします。初めに、本市における事故防止のための現状の対策についてですが、JAきたそらちと連携してのチラシ、ポスターの配布のほか、JAきたそらちが主体となって生産者に対するフォークリフト、ユニック車の玉掛け及び小型移動式クレーンの運転技能講習会、刈払機の取扱安全衛生教育講習会の開催などが実施されております。次に、他産業の取り組みを踏まえた実効性のある対応に対する見解につきましては、本年、国は多様な視点を取り入れた具体的な農作業事故の推進を重点推進テーマに設定し、建設業等の異分野において事故の発生率を下げるために活用が進んでいる、リスクアセスメント手法の農業現場への浸透策の検討を行うこととしております。議員の指摘のとおり他産業における事故対策から見ますと、農業現場は立ちおくれており、学ぶべき部分は多々あると考えております。また、農作業の事故の発生は、その後の農業経営や生産者の生活等に大きく影響するものであります。このため、国の検討結果に基づく取り進めなどを踏まえ、JAきたそらちと連携しながら、事故発生のための実効ある取り組みを検討してまいりたいと考えているところであります。