深川市議会 平成25年第1回定例会 2013年3月5日
原発を見切り、再生可能エネルギーへの切りかえを自治体から発信すべき
2013年3月5日、深川市議会の一般質問で、太田幸一議員が「原発を見切り、再生可能エネルギーへの切りかえを自治体から発信すべき」について質問し、副市長 鈴木英利が答弁しました。
- 質問者
- 太田幸一 議員
- 答弁者
- 副市長 鈴木英利
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 太田幸一
それでは、次にいきます。安全性・経済性・将来性が皆無と言われている原発を見切り、再生可能エネルギーへの切りかえを自治体から発信すべき。2月の外電ニュースに、「イギリス、原発廃炉に10兆円」というのがありました。しかも、これは1カ所で、終了まで何年費やすかわからないというものであります。2月初めの北海道新聞では、「東電、国会を愚弄、虚偽説明で調査できず」と報道され、既にご案内の福島第一原発において、1号機の重要設備が地震で破損した可能性があり、当時の国会事故調査委員会が入ろうとしましたら、真っ暗で危険と虚偽の説明をし、調査から締め出したという代物であります。実態は明るくて、事実解明を隠したとされているわけであります。また、電力改革を進めている経済産業省の学者を含めた専門委員会は、電力の将来のあり方についての報告書を発表しました。この骨子は、一つ目に、電力の自由化で消費者が複数売電から選択可能、二つ目に、発電部門と送配電部門を分離する、三つ目として、全国の電力相互融通により不均衡を是正させるというものであります。いわば地域で独占体制の電力において新規業者を参入させ、脱原発に向けて再生可能エネルギー普及を視野に入れているとされています。この状況下で、多くの地方自治体がメガソーラーの導入や風力発電の導入、時代を先取りするかのように知恵を絞っています。深川市においても、太陽光、バイオマスと緒についたところでありまして、いま一歩前へ進めるための提起を含めてお伺いいたします。一つ目、市有地の遊休地、民有地の遊休地を含めて、メガソーラーを誘致する考えはないか。二つ目、深川には風の通り道があると言われています。ここへ風車を導入する考えはないか。三つ目、農業用水等を活用した小水力発電を導入する考えはないか。四つ目、米飯給食の残渣は、1日約100キログラムから200キログラムが出るとされていますけれども、これを養豚に活用する。さらに、豚のふん尿、稲わら、間伐材等といったもので循環させてバイオマス発電への拡大強化をする考えについて伺います。五つ目、北海道電力への売電による収益は、設備投資、減価償却を上回るとされています。市としての所見を伺います。
答弁 副市長 鈴木英利(副市長は2014年3月まで)
原発を見切り、再生可能エネルギーへの切りかえを自治体から発信すべきについて、5点質問をいただきましたので、順次お答え申し上げます。初めに、1点目の市有地及び民間の遊休地におけるメガソーラーの誘致についてです。北海道は、豊富な日射量や建設用地の確保が容易であるといった優位性があり、固定価格買い取り制度の創設を契機に、民間事業者等の事業化に向けた動きが活発化していると承知しておりますが、具体的地域としては、日射量が多く、積雪の少ない道南・道東地区に集中しているところです。一方、本市では、太陽光発電の適地であるとされている年間の平均日射量が、1日・平方メートル当たり3.4キロワットアワーを上回る地域を中心に、小規模なものが個人宅や事業所で設置されておりますし、また公共施設である道の駅やデ・アイなどにも設置しているところです。質問の市有地あるいは民有地の遊休地にということでございますが、メガソーラーとなりますとかなりの広さが必要でありますし、比較的平たんな土地であることや、山や建物などで日射を遮るものがないこと、また近傍に高圧線等があることや公道に接していることなどの条件を満たすことが必要とされております。昨年2月に、民間のメガソーラー事業者から照会がございまして、財政課契約管財係が調査した結果では、こうした条件を全て満たす未利用の市有地はないといった状況でありました。この調査では広里工業団地での検討も行いましたが、工業団地内の農地及び先行取得している土地開発公社所有地では、雇用をふやすという工業用地本来の目的を考慮した場合、慎重に対応すべきものではないかと判断したところであります。しかし一方、工業団地内でも未操業の民間所有地もございますし、市内に目を移すと、かなり広い民間の土地もございます。それらの場所での事業展開は可能性があると思いますし、また工業団地内でも、企業の条件によっては、誘致を進めることが地域の利益に結びつくということも考えられますことから、情報を把握した場合には、希望する企業の条件等を詳しくお聞きしながら取り進めてまいりたいと考えております。次に、質問の2点目、風車の導入、風力発電についてお答えいたします。風力発電については、再生可能エネルギーの一つとして、自然の力を利用し、二酸化炭素を排出しないクリーンな発電方法として注目されてきているところであります。そこで、環境省では、再生可能エネルギーとして期待されている風力発電等について、適正な環境配慮を確保した健全な立地を円滑に進めていくために、平成24年度から28年度にかけて、風力発電等に係る環境アセスメント基礎情報整備モデル事業として、風の状況がいい、立地条件などの事業採算性、また環境への影響の観点などから、さまざまな情報についてデータベースを整備していくこととしており、現在のところ、北海道全体において、確定的な数値ではありませんが、500から600カ所程度の候補エリアを抽出していると聞いております。深川市内においては、質問の風の通り道と一致しているかどうかはわかりませんが、音江山と鷹泊地区の一部、計2カ所が候補エリアとして選定されているとの情報提供を受けています。風車による発電は、枯渇の心配がない風力という無尽蔵のエネルギーである一方、1年を通してある程度の風が吹く地域でないと採算がとれないことや、周囲の景観への配慮が必要であるとされています。また、発電をコントロールすることが難しいという側面もあることから、電力会社においても、電力系統の安定性を保つために買い取り量を決めているところでもあります。このことなどから、深川市内での風力発電の導入に関しては、先ほどの候補地を参考にしつつ、さまざまな視点・観点から研究に努めてまいりたいと存じます。次に、3点目の農業用水などを活用した小水力発電の導入についてお答え申し上げます。農業用水路には、用水を完全に通水するために、流速を抑えるための落差工や余剰水を河川に放流する放水路などの施設がありまして、これらの施設に発電装置を設置し、用水施設の電力供給や売電収入などにより、土地改良施設の維持管理費の節減を図ることができるものであります。市内においては、昨年、神竜土地改良区が、納内地区の揚水機場や幹線用水路の落差を利用して小水力発電の検討を行っております。改良区からの情報では、農業用水は、河川管理者から河川法の手続による水利使用許可、いわゆる水利権を取得しており、その許可条件の中で水の利用期間が5月から8月末までとされているため、通年による発電ができず、発電整備費の投資に見合う売電収入が見込めないという試算結果になったと伺っているところです。本市としては、今後も、農業用水などを活用した小水力発電の可能性について、事業主体になるであろう用水を管理する土地改良区と十分連携をとりながら、研究してまいりたいと考えております。次に、4点目の米飯給食の残渣を養豚へ、豚のふん尿、稲わら、間伐材によるバイオマス発電を拡大強化する考えはないかについてお答え申し上げます。初めに、米飯給食の残渣の利用ですが、深川市アグリサポート事業の例で申し上げます。現在、同事業で取り進めています養豚事業においては、配合飼料に深川産米を加えるなどの工夫を凝らし、肉質に特徴を与えることで他の豚肉と差別化を図り、特産品の創出を目指しているところであり、一般的に成分の安定しない残渣の利用が豚の肉質に与える影響が不透明なため、その利用については、慎重な考慮、取り扱いが必要になるものと考えております。次に、豚のふん尿を活用しての発電ですが、アグリサポート事業で肥育している豚については、放牧による肥育を行っており、ふん尿を集積し、発電することについては、現状では難しいものと考えております。また、稲わらについては、平成20年度にJAきたそらちと連携して、バイオ燃料を製造する農林水産省所管の事業を展開するため、関係企業により事業申請が行われましたが、残念ながら事業展開には至らなかった経緯があり、間伐材については、森林・林業に精通しております北空知森林組合のお話では、事業化するためには多額な設備費を要すること、大量のチップ材が必要になることなどから、市内で発生する量では賄い切れず、効率的な運営が難しいとのことであり、それぞれに課題があるものと考えております。しかし、農業を基幹産業とし、多様なバイオマスが豊富に存在する本市においては、その有効活用を図ることが重要なことと認識しておりますので、質問のバイオマス発電についても、北空知衛生センターの実施例などを検証しながら、今後におきましても、必要な研究と対応に努めてまいりたいと考えております。最後に、5点目の売電による収益の関係についてお答え申し上げます。太陽光発電の例で申し上げさせていただきますが、北海道電力の従量電灯などの基本的な契約単価を見ますと、電力量料金は、1キロワットから120キロワットまでの場合、1キロワット当たり18.27円となっております。一方で、太陽光発電の売電価格は、現在、1キロワット当たり42円となっており、この単価は10年間継続して適用されることになっています。また、太陽光発電の設置費については、地域の環境やパネルメーカー、設置する面積等で大きく変わるほか、企業が売電目的で設置するメガソーラーでは、近傍に高圧線があること、系統接続点である変電所などへの距離が至近なこと、また幅員6メートル以上の公道が接道していることなどが必要と言われております。こうしたことから、一般的には初期投資が膨大であると予想されており、先ほど申し上げましたように、設置の場所や面積などによって要する経費も大きく変わってきますので、売電による収益が設備投資や減価償却をどの時点では上回るかは、個々のケースによるわけであります。ただ、一般的には、パネルの寿命は30年ぐらいとされている中で、10年から15年程度で投資額の回収を図り、その後は収益を見込めると言われております。一方、固定価格買い取り制度における買い取り費用は、再生可能エネルギー賦課金として電力使用者の負担によって成り立っており、社会全体のコスト面に影響してまいりますことから、制度の運用に関しては、そのことも十分配慮していかなければいけないものと考えているところです。以上、見てまいりましたように、環境に優しい電力の供給システムとして、再生可能エネルギーシステムを考えていく必要があることから、今後においても、国などを初め、関係するエネルギー産業などの動向の情報収集に努めるとともに、庁内に設置しています新エネルギー施策等検討委員会などにおいて、再生可能エネルギーに関して引き続き研究してまいります。