江別市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月12日
(1)SDGsの推進について/(2)パブリックコメント制度について
2025年9月12日、江別市議会の一般質問で、石川麻美議員が「SDGsの推進について」「パブリックコメント制度について」について質問し、市長 後藤好人、企画政策部長 三上真一郎、生活環境部長 近藤澄人が答弁しました。
- 質問者
- 石川麻美 議員
- 答弁者
- 市長 後藤好人、企画政策部長 三上真一郎、生活環境部長 近藤澄人
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会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 石川麻美
議長に発言の許可を頂きましたので、通告に従い順次質問させていただきます。最初に、SDGsの推進についてお伺いいたします。令和5年第1回定例会にて、徳田議員が、当時6年目を迎えたSDGsの推進について質問をしておりますが、そこから4年経過し、今年で10年の節目を迎えます。また、目標とする2030年まで残り5年となりました。改めてですが、SDGsは、2015年の国連総会で、加盟193か国の全会一致で採択された持続可能な開発のための2030アジェンダで示され、17の目標で構成されています。そして、17の目標を達成するため、具体的な数値目標や指針を示した169のターゲットで構成され、誰一人取り残さないがキーワードとなっています。国連は、本年7月14日、全ての加盟国が2030年までに達成するSDGsの進捗状況を評価した年次報告書を発表しました。SDGsの達成に向けた取組のうち、ある程度進展が見られるのは35%にとどまると指摘し、全ての目標を期限までに達成するためには、取組を加速する必要があると言われております。報告書では、各国の取組の進み具合を17の目標ごとに、達成済み、課題が残る、重要な課題がある、深刻な課題があるの4段階で評価しており、達成済みが1つ、課題が残るが5つ、重要な課題があるが5つ、深刻な課題があるが6つでした。そこで、達成していくということに着目すると、当市でも、様々な計画やイベントでSDGsを推進し、達成に向けて御尽力していると思いますが、持続可能な開発目標の達成に向けて、現段階の御認識とこれまでの進展や貢献の手応え、また、進展や手応えを感じることを表す指標があればお聞かせください。次に、深刻な課題に対する認識と取組についてお伺いいたします。1項目めで6つの深刻な課題があると述べさせていただきましたが、具体的には次の6つと言われております。1つ目に、目標2、飢餓をゼロにです。動物性食品の摂取量の多さや持続可能な窒素管理指数の低さが新たに最低評価となりました。2つ目に、目標5、ジェンダー平等を実現しようです。国会議員の女性比率の低さや男女の賃金格差が依然として課題となっております。3つ目に、目標12、つくる責任、つかう責任です。電子機器廃棄量やプラスチックごみ輸出量が前年に続き問題視されています。4つ目に、目標13、気候変動に具体的な対策をです。化石燃料の燃料やセメント製造による二酸化炭素排出量など、低評価の項目が改善されていません。5つ目に、目標14、海の豊かさを守ろう、6つ目に、目標15、陸の豊かさも守ろうです。過剰漁獲や生物多様性保全地域の割合の低さが厳しい評価となっております。これらの深刻な課題は依然として改善が進まず、国全体としても達成が遅れております。特にこれらの分野は、地域レベルでも影響が大きく、早急な対応が求められます。一自治体として取組が難しいものもあるというのは十分承知しておりますが、一方で、残り5年となったSDGsの達成に向けて、当市として、6つの深刻な課題に対してどのように認識し、前進に向けた取組をしていくのか、また、可能となる取組の内容も含めてお伺いいたします。次に、今ほど触れた6つの深刻な課題のうち、目標13、気候変動に具体的な対策をに焦点を当てて、特に脱炭素や温室効果ガスの取組の進捗と評価についてお伺いいたします。文部科学省及び気象庁が発表した日本の気候変動2020によれば、日本の平均気温は、1898年から2019年の100年間で1.24度上昇しており、これは世界平均の0.74度を大きく上回っているとのことです。また、最新の情報だと、追加的な緩和策を取らなかった場合、2100年末には年平均気温が約4.5度上昇し、猛暑日の年間日数は約17.5日増加、熱帯夜の年間日数は約38日増加すると予測されています。今年は、江別市でも真夏日が続き、最高気温は歴代3位となる35.4度を記録しました。かつては扇風機でも過ごせた夏も、今ではエアコンなしでは厳しい状況です。科学的知見によれば、地球温暖化の影響は年々深刻化しており、私たちの社会に緊急的な対策が求められております。この課題に真正面から向き合うために掲げられているのが、目標13、気候変動に具体的な対策をです。この目標を実行することで、SDGsのほかの多くの課題解決にもつながる重要なテーマであり、実効性ある取組が不可欠になります。実際に世界各国で発生している異常気象は、長期的な気温や降水量、降水パターンの変化、すなわち気候変動によるものとされており、日本においても、気温上昇や大型台風の頻発など、その影響は既に顕著になっています。そして、この気候変動の大きな要因には、地球温暖化が関係しているとされております。気象庁の報告でも、大雨の増加には地球温暖化が影響している可能性があるとされており、その温暖化を引き起こす最大の原因が二酸化炭素の増加とされています。IPCC、気候変動に関する政府間パネル第4次評価報告書によれば、温室効果ガス別の地球温暖化への寄与は、二酸化炭素が76.7%を占めており、石油や石炭などの化石燃料の燃焼によって排出される二酸化炭素が最大要因となっています。こうした背景を踏まえ、国全体では、2050年までのカーボンニュートラル達成を目指しています。その流れを受け、当市も、2023年6月にゼロカーボンシティを宣言しました。さらに、えべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)では、政策1自然・環境の人と自然の共生において、脱炭素の取組が掲げられています。そこで、当市として、これまで実施されてきた脱炭素施策の進捗状況や成果、温室効果ガス削減への具体的な貢献、さらに、市民や事業者の参加、協力の状況について、どのように把握、評価され、今後さらにどのように推進をしていくのか、お伺いいたします。次に、SDGsの目標達成に向けた今後の取組についてお伺いいたします。2030年も間近に迫る中、目標達成には協調と行動の加速が不可欠です。そのためには、行政、企業、市民が一体となって取り組むことのできる、より強固で効果的な体制づくりが求められています。この10年で、SDGsは日本でも大分浸透してきており、各自治体も、SDGs未来都市を掲げ、総合計画にSDGsを組み込み、目標達成に向けた具体的な取組を進めています。また、企業においても、社会課題への貢献という観点で、積極的な取組が広がっています。こうした中で、江別市としても、SDGs達成に向けて、どこまで本気で行動できるかが問われる極めて重要な5年が始まろうとしています。特に、達成が難しいと言われている課題については、単なる方針の表明にとどまらず、具体的な貢献策を明確に示し、着実に実行していくことが求められます。そこで、今後、江別市として、SDGsの目標達成に向けて確実に貢献していくために、どのように具体的施策や取組を行っていくか、お伺いいたします。次に、パブリックコメント制度について、1項目めとして、案件ごとに寄せられる意見数の多寡に関する認識についてお伺いいたします。パブリックコメント制度は、市の施策や計画を策定する過程で市民の皆様から意見を募り、政策に反映するための重要な制度であり、意見を反映させることで、よりよい政策や規制を決定することを目的としています。自治体におけるパブリックコメント制度は、多くの団体で制定されてきましたが、実施に当たっては、幾つか課題があると考えます。1つ目として、意見の少なさです。もちろん意見の数ではなく、内容を重視することは承知しておりますが、募集を行っても、数件から十数件程度にとどまる場合が多いのが現状です。2つ目として、意見提出のハードルが高いことです。募集内容が専門的で難しく、意見を出す方法や書き方が十分理解されていない、期間が短いなどの要因があると思います。3つ目として、制度自体の理解不足です。パブリックコメントの目的や市民の意見がどう活用されるかが十分周知されていないのではないかと思います。4つ目として、市が求めている内容と市民意見のずれです。市が求めているのは、計画案や制度案への具体的な意見である一方、市民からは、それに関連しない意見や全く別の要望が寄せられるケースがあると思われます。5つ目として、求めていた意見ではない場合の対応です。市が求めていた論点に合わない意見や計画案とは直接関係ない要望に対して、どのように回答、整理しているのかが不透明であると思います。当市の直近の実施状況を確認したところ、江別市本庁舎建設基本計画(案)や第3期江別市子ども・子育て支援事業計画(案)など、市民の関心度が高い、あるいは、市民の生活への影響が大きいと思われるテーマに関するものは、一定数の意見提出が見られるものの、全体的に見て、市民からの意見の数に大きな差があると思います。そこで、1点目として、案件ごとに意見数に大きな差がある現状をどのように受け止めていらっしゃるのか。特に、意見数が極端に少なかった案件については、募集の方法や資料の内容が市民にとって理解しやすく、意見を寄せやすいものになっていたかどうかの検証も必要と考えるところですが、まずは、意見数の多寡についてどのような認識をお持ちか、お伺いいたします。パブリックコメント制度は、市民の意見を政策形成に反映させる上で重要な手段です。しかし、計画案や制度案といった前提資料は、専門的で長文となることが多く、専門用語も多用されています。そのため、市民が理解するまでに時間や労力を要し、結果として意見提出に至らないケースも少なくないと思います。こうした状況を踏まえ、より市民が意見を提出しやすくなる仕組みづくりが必要であると考えます。東京都立川市では、従前、パブリックコメントの意見が少ないとのことで、2023年から工夫をした取組を行っております。まず、各種年次計画など重要計画の策定時にパブリックコメントを募集する際、これまでは、募集のお知らせや計画案、概要は市のホームページで行っていましたが、それに加え、計画の内容を紹介する動画を市独自で制作し、ユーチューブで公開して投稿を呼びかける取組を始めました。それぞれ5分から15分程度で、市長や担当職員が資料を用いながら、計画の狙いや内容、これまでとの違いなどを説明し、動画と同じ画面に、計画案そのものやコメント投稿フォームを載せた市のホームページにアクセスできるリンクを添付し、市の公式動画チャンネルにアップしました。募集を終えた第9次高齢者福祉計画・第9次介護保険事業計画案では、約400回の視聴があり、前回改定時はゼロだったコメントも約30件寄せられました。制作を外注としていないため、大変な一方で、一定程度の効果があったと見ているとのことです。また、25件の計画が重なったときには、25件の計画を動画にするのは大変な作業のため、パブリックコメント期間中に市民の方に直接説明するブースを設け、出口付近にパブリックコメントができるように工夫をして取り組みました。来場された方の年齢は幅広く、40名程度の参加人数でしたが、1人当たり3件から4件の計画ブースに参加し、そこでは200件ほどの質問や意見が寄せられたそうです。今後も、市民の方に計画を理解してもらえるように、引き続き様々な方法で取り組んでいくとのことでした。このように、市民が内容を分かりやすく理解でき、かつ意見を気軽に提出できるような試みをすることで、より市民参加が促進するものと考えるところですが、市民が計画や制度を理解しやすくし、意見を提出しやすくするために、江別市ではどのような取組を行っているのでしょうか。資料や説明の簡潔化、図表や事例の活用、意見提出方法の多様化によって、改善の余地は大きいと思われるところですが、市として、現在どのような工夫や取組を行っているのか、また、現状を踏まえた上で、今後における改善策など検討していることがあればお聞かせください。次に、パブリックコメントで寄せられた市民の要望についてお伺いいたします。パブリックコメントの中には、市が募集しているテーマと市民の意見が必ずしもかみ合わない場合もあるかと思われます。市が募集時に求めるのは、計画案や政策案の改善点ですが、実際には全く別の要望や募集テーマと関連性の低い意見が寄せられることもあると思います。これは、市民が意見を求められている内容を十分に理解できていないことや、提供されている資料が分かりにくいことが背景にあるのではないかと考えられます。市として、市民の意見と市が求める意見の間に生じるずれをどのように捉えているのでしょうか。一方で、そのような状況の中でも、市政にとって重要な示唆を含む意見も多く寄せられていると思います。そうした貴重な意見を無駄にせず、どのように生かしているのかを市民に示していくことも大変重要だと考えます。そこで、お伺いしたいのは、これまでのパブリックコメントにおいて、市が求める意見と市民の意見のずれをどのように評価、整理してきたのか、また、募集テーマと直接関係のない意見や要望をどのように取り扱い、生かしてきたのか、具体的な事例があれば、どのように市民に公開してきたのかについてお聞かせください。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 後藤好人
石川議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、SDGsの推進に関しまして、まず、目標達成に向けた認識と貢献の手応えについて御答弁を申し上げます。SDGsは、世界中で起こっている環境問題、差別、貧困、人権などに関する問題を17の目標に分類し、2030年までに解決していくことを目指すものであります。当市におきましても、SDGsで示された17の目標は、持続可能なまちづくりに必要な視点であると考え、令和6年度からスタートしたえべつ未来づくりビジョン(第7次江別市総合計画)において、9つのまちづくり政策やえべつ未来戦略に関連づける形で、SDGsの目標達成を意識しているところであります。当市と致しましては、このまちづくり政策を進めることがSDGsの目標達成に貢献するものと考え、えべつ未来づくりビジョンに基づき様々な施策を進めております。具体的に申し上げますと、目標5ジェンダー平等を実現しようなどに貢献する共生社会の形成に係る施策では、成果指標の男女が平等だと思う市民割合が、初期値51.9%から令和6年度実績で56.7%に上昇したほか、目標12つくる責任、つかう責任などに貢献する循環型社会の形成に係る施策では、成果指標の市民1人1日当たりのごみ排出量が、初期値864グラムのところ、令和6年度実績で826グラムとなっており、徐々に取組の成果が現れているものと認識しております。次に、SDGsの目標達成に向けた今後の取組についてですが、今ほど申し上げたとおり、総合計画に基づく各施策を実施していくことがSDGsの目標達成に近づくと考えております。具体的な取組では、今年度新たに予算化した子どもの居場所づくり支援事業は、SDGsの17の目標のうち、目標1の貧困をなくそうや目標17パートナーシップで目標を達成しよう等に貢献するほか、本年6月に決定した江別市本庁舎建設基本計画では、環境配慮型庁舎を採用することで、目標7のエネルギーをみんなに、そしてクリーンにや、目標11の住み続けられるまちづくりをの持続可能な都市等に貢献するものと考えております。市と致しましては、SDGsの目標達成には、市民の知識習得と意識変革が重要と考えておりますことから、環境に関する講座やセミナー等の実施に当たっては、省エネルギーや地球温暖化対策を実践できるような内容を検討するなど、引き続き、市民一人一人がSDGsの目標達成を意識し、行動できるような取組を進めてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、企画政策部長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 企画政策部長 三上真一郎
私から、SDGsの推進についての御質問のうち、深刻な課題に対する認識と取組について御答弁を申し上げます。国際的な研究組織SDSN、持続可能な開発ソリューション・ネットワークが毎年報告している持続可能な開発報告書2025年版では、日本のSDGs達成度は167か国中19位でありましたが、17ある目標のうち、目標2飢餓をゼロにや目標5ジェンダー平等を実現しようなど、6つが最低評価となる深刻な課題があるとの評価を受けており、改めて目標達成の困難さを認識しているところであります。議員が御案内のとおり、これら6つの目標達成は、一自治体だけでは取組が難しいものもあると承知しておりますが、先ほど市長から御答弁を申し上げましたとおり、SDGsの各目標は、まちづくり政策等の具体的施策に関連づけているところであります。例えば、目標5ジェンダー平等を実現しようでは、就業環境の充実に向け、働きたい女性への支援に取り組んでおりますほか、目標13の気候変動に具体的な対策をについては、令和5年6月にゼロカーボンシティを宣言し、脱炭素社会の実現に取り組んでおります。市と致しましては、こうした具体的施策の内容を適宜見直しながら、政策を確実に推進することにより、深刻な課題があるとされた目標に対しても、引き続きその達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 生活環境部長 近藤澄人
私から、SDGsの推進についての御質問のうち、脱炭素や温室効果ガス削減の取組の進捗と評価について御答弁を申し上げます。市では、これまで、二酸化炭素の排出抑制に向けて、公共施設や公共街路灯のLED化をはじめ、市内小学校や市営住宅の屋根に太陽光パネルの設置等を行ってきたところであります。また、毎年、環境団体と共催で、えべつ環境・SDGs広場を開催しているほか、小学生や大学生など、年代に応じた出前授業や市民向けの環境講座などを開催し、環境意識の普及啓発を進めてきております。こうした取組もあり、環境省が公表する市町村別の二酸化炭素排出量の現況推計において、令和4年度の当市の排出量は約73万8,000トンで、前年度に比べて約5%削減しております。令和6年3月には、省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの導入、二酸化炭素の排出抑制に向けた普及啓発の充実を図るなど、脱炭素社会を実現するまちを目指し、第4期江別市地球温暖化対策実行計画を策定したところであります。計画に基づく脱炭素化に向けた家庭部門への主な取組として、令和6年度から、一般家庭を対象に、太陽光パネルと蓄電池を設置する世帯への補助金制度を開始したほか、公共施設や民間商業施設にクールシェア・ウオームシェアスポットを設置し、省エネルギー化を進めております。また、産業部門への主な取組として、市が発注する建設工事で、受注者がゼロカーボンに資する取組を実施した場合には、評定において加点評価する制度を試行的に設け、ゼロカーボンへの意識醸成を図っているほか、市内の木質バイオマス発電所で発電された電力を市が調達し、公共施設における再生可能エネルギーの地産地消を進めております。市と致しましては、こうした計画に基づく取組により、温室効果ガス削減が着実に進められているものと認識しており、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指すゼロカーボンシティの実現に向け、引き続き、市民、事業者と協働して取り組んでまいります。引き続き、パブリックコメント制度について御答弁を申し上げます。初めに、意見数の多寡に関する認識についてでありますが、パブリックコメントは、市の施策や計画等の原案を公表して市民に意見を求めるとともに、提出された意見に対する市の考えを公表する一連の手続で、江別市自治基本条例に掲げる基本原則の一つである市民参加の仕組みであります。パブリックコメントに関して、市では、江別市市民参加条例に基づき、対象、実施期間、公表する事項、意見提出の方法などを定め、標準的な手法により実施しているところであります。パブリックコメントの対象は、市民生活に大きな影響を及ぼす制度の導入や基本構想、計画の策定、条例の制定・改廃、公共施設の設置に関する計画などで、令和2年度から令和6年度の5年間に実施したパブリックコメントの案件は62件、提出された意見の総数は644件となっております。案件1件当たりの平均件数は約10件であり、これと比較して50件を超える意見提出があった案件は、第7次江別市総合計画(案)、江別市本庁舎建設基本計画(案)、第3期江別市子ども・子育て支援事業計画(案)の3件でありましたが、一方で、意見提出のなかった案件は1件となっております。過去5年間のパブリックコメントは、いずれも江別市市民参加条例の規定に基づく標準的な手法で実施しており、このことから、市民の関心が高い案件には意見提出が多くなっているものと認識しております。次に、市民参加を促すための工夫と今後の改善策についてでありますが、市では、これまで、市民参加の手法の一つであるパブリックコメントに、より多くの市民が参加できるよう、告知用書類を配置する施設を案件に応じて拡充するほか、広報えべつへの予定案件の定期掲載、市ホームページにおける特設ページの開設、SNSによる情報発信など、意見公募を実施する際の周知を工夫しながら進めてまいりました。また、意見提出については、書類の持参や郵送、ファクスに加えて、電子メールやオンライン上の申請フォームの利用など、新しい手法を検討しながら、適宜、取り入れてきているところであります。市と致しましては、意見公募の周知や意見提出方法の拡充を図ることは、市民参加を推進する上で必要と認識しておりますことから、引き続き、デジタルツールの活用などによる情報発信と意見提出方法の拡充に努めてまいりたいと考えております。次に、市民意見の整理・活用と公開についてでありますが、パブリックコメントに提出された意見につきましては、江別市市民参加条例に基づき、市の施策等への反映を多面的かつ総合的に検討するとともに、その結果を公表することとしております。提出された意見は、市の施策や計画等の案に反映するもの、反映しないもの、案と趣旨が同じもの、案には反映しないが、今後の参考となるもの、その他の意見など、おおむね5つに分類し、計画等の案に対する反映の有無や市の考え方を明記して提出者に回答するとともに、市ホームページや公共施設への一覧表配置による公表を行っております。パブリックコメントは、市と市民との情報共有を進め、市政運営に市民意見を反映させる重要な市民参加の手法の一つと認識しておりますことから、引き続き、江別市市民参加条例に基づき、パブリックコメントに提出された意見の検討と公表を行ってまいります。以上であります。
再質問 石川麻美
それでは、順次、再質問と要望をさせていただきます。最初に、SDGsの推進について、2項目めの深刻な課題に対する認識と取組について再質問させていただきます。今ほどの御答弁では、6つの深刻な課題のうち、目標5ジェンダー平等を実現しようと目標13気候変動に具体的な対策をについては御答弁を頂きましたが、残りの4つについては触れられていませんでした。ほかの深刻な課題についても、市として何らかの役割や関わりがあると考えますし、深刻な課題であるからこそ、最後までしっかりと取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。改めて、残りの4つの目標、目標2飢餓をゼロに、目標12つくる責任、つかう責任、目標14海の豊かさを守ろう、目標15陸の豊かさも守ろうについて、市としてどのように認識し、前進に向けてどのような取組を行っていくのか、また、可能な取組の内容も含めてお伺いいたします。次に、SDGsの目標達成に向けた今後の取組について再質問とさせていただきます。先ほどの御答弁では、SDGs達成に向けた具体的取組例についてはお示しいただきましたが、企業との連携に関する取組については特に触れられていませんでしたので、改めてその部分についてお伺いさせていただきます。企業においても社会課題への貢献が広がっている中で、市内企業との協働は、SDGs達成に向けた市の取組を加速させるだけでなく、市民の意識変革や行動変容にもつながる重要な要素であると考えます。質問3項目めに対する御答弁の中で、産業部門における業者との協働について触れていただいたところですが、江別市として、北海道コカ・コーラボトリング株式会社との脱炭素社会の実現に向けたまちづくりに関する包括連携協定や、JR北海道と生活協同組合コープさっぽろとのカーボンニュートラル推進を含めた魅力あるまちづくりに関する協定を進めていることは承知しております。しかし、江別市内には、ほかにも様々な企業が、それぞれの立場でSDGs達成に向けた取組を行っています。こうした企業との連携を通じた協働の仕組みをどのように構築し、地域全体に広げていくのか、また、市民参加をどのように促していくのか、再度お伺いいたします。次に、2件目のパブリックコメント制度について、1項目めの案件ごとに寄せられる意見数の多寡に関する市の認識について再質問させていただきます。市民の関心が高い案件には、意見提出が多くなるとの御認識は理解いたしました。一方で、意見数の少なかった案件についてはいかがでしょうか。ただ単に市民の関心が低かったためと考えられるのでしょうか。もしそうであれば、関心を持ってもらうための工夫や努力も重要であると考えます。先ほどの質問でも触れましたが、意見数が少なかった案件については、資料や募集内容が市民にとって十分に理解しやすく、意見を寄せやすい形になっていたかどうか、検証や振り返りは行われているのか、改めてお伺いいたします。次に、2項目めの市民参加を促すための工夫や今後の改善策について再質問させていただきます。市民参加を促すために、これまで様々な御尽力をされていることは理解いたしました。一方で、パブリックコメント制度そのものの理解を深めることも、市民参加を促す上で重要な工夫の一つではないでしょうか。例えば、新潟県上越市では、パブリックコメント条例の策定に当たり、市民モニターアンケートを実施しました。その結果、名前だけは知っている、制度自体を知らないと回答した方が約8割に上り、条例化に向けて検討を進める中で、並行して制度の周知を行っていました。平成21年4月に条例が施行された後も、広報やホームページだけでは制度の内容が十分に伝わらない団体などに対し、出前講座を行い、説明を続けているとのことです。また、まちづくり市民大学や地域協議会、公民館講座などでも、講座を通じて制度の理解促進に取り組んでいます。このように、パブリックコメント制度自体の理解を深める取組を進め、市民参加をより促す工夫が必要と考えます。今後、当市でも、このような取組を取り入れていくことも効果的であると思いますが、お考えをお伺いいたします。最後に、3項目めの市民意見の整理・活用と公表については、要望とさせていただきます。御答弁では、パブリックコメントに提出された意見について、江別市市民参加条例に基づき、多面的かつ総合的に検討し、その結果を公表しているとのことでした。提出された意見は、反映するもの、反映しないもの、案と趣旨が同じもの、案には反映しないが、今後の参考とするもの、その他の意見の5つに分類され、意見提出者に回答するとともに、一覧をホームページや公共施設で公表されていることは理解いたしました。その一方で、案件とは直接関係のない意見の中にも、市政運営にとって非常に重要で、今後の施策やまちづくりに生かすべき重要な意見もあるのではないかと考えます。こうした意見を単に整理、公表するだけではなく、積極的に政策に反映させ、市民の声が具体的なまちづくりにつながるよう反映していただきたいと要望させていただきます。以上で、再質問と要望を終わります。
答弁 企画政策部長 三上真一郎
私から、SDGsの推進に係る再質問について、2件御答弁を申し上げます。まず、深刻な課題に対する認識と取組についてでありますが、6つの深刻な課題のうち、先ほど例示いたしました以外の4つの目標について、それぞれ代表的な施策を申し上げます。目標2の飢餓をゼロにについては、子供食堂への支援を、目標12つくる責任、つかう責任については、食品ロスの削減を、目標14海の豊かさを守ろうと目標15陸の豊かさも守ろうでは、石狩川流域300万本植樹に参加するなどの取組を進めているところでございます。いずれに致しましても、先ほど申し上げましたとおり、深刻な課題については、一自治体だけでは取組が難しいものもあると認識しておりますが、市と致しましては、こうしたまちづくり政策に基づく具体的な施策を確実に推進することにより、深刻な課題があるとされた目標にも、引き続き貢献してまいりたいと考えております。次に、市内企業との連携や市民参加の促進についてでありますが、市では、民間事業者との協定を通して、脱炭素や循環型社会の実現などを目指す持続可能なまちづくりを進めているところであります。また、市では、学識経験者のほか、民間事業者や市内環境団体等で構成する江別市地球温暖化対策実行計画推進協議会を設置し、この協議会を推進機関として、地域全体を巻き込みながら、市における地球温暖化対策に資する取組を推進しております。市と致しましては、引き続き、こうした民間事業者や市内環境団体等と連携いたしまして、先ほど御答弁を申し上げましたとおり、市民一人一人が目標達成を意識し、行動できるような取組を実施してまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 生活環境部長 近藤澄人
私から、パブリックコメント制度に係る再質問について、2件御答弁を申し上げます。まず、意見数の多寡に関する認識に関しまして、意見数が少ない案件についてでありますが、過去5年間に市が実施したパブリックコメントのうち、意見提出のなかった案件は1件であり、意見公募に当たっては、江別市市民参加条例の規定に基づく標準的な手法で実施し、告知用書類には、分かりやすく図表やイラストなどを用いたところであります。このことから、先ほども御答弁を申し上げましたとおり、パブリックコメントにつきましては、市民の関心が高い案件には意見提出が多くなっているものと考えております。次に、市民参加を促すための工夫と今後の改善策に関しまして、制度自体の理解を深める取組についてでありますが、市では、これまでも、市民参加を推進するため、出前講座に市民参加、市民協働のメニューを設けるほか、広報えべつへの特集記事掲載や江別市自治基本条例のパンフレット等により、パブリックコメントをはじめとする市民参加制度の周知を行ってまいりました。また、昨年10月に実施した自治基本条例フォーラムでは、市内大学との協働によりパブリックコメント啓発用の動画を作成し、市ホームページや市内施設において公開しているところであります。市と致しましては、パブリックコメント制度を市民に知ってもらうことは、市民参加の推進を図る上で必要と認識しておりますことから、引き続き周知・啓発に努めてまいります。以上であります。
再質問 石川麻美
最後は、要望とさせていただきます。最初に、SDGsの推進について、4項目めの目標達成に向けた今後の取組についてですが、市として、民間事業者との協定や環境団体との協働、さらには江別市地球温暖化対策実行計画推進協議会の設置などを通して、持続可能なまちづくりや地球温暖化対策に取り組んでいただいていることは評価いたします。一方で、2項目めでも触れました深刻な課題とされるSDGsの目標は、将来の世代にも直結する重要なものであり、第7次江別市総合計画にもその推進が明記されていることを踏まえますと、これまでの取組をさらに発展させる必要があると考えております。そのためには、市民や企業、団体など多様な主体が参画でき、行政と民間が協力して課題解決を進める官民連携のプラットフォームの活用も検討していただき、危機感を共有しながらも、前向きな行動につなげていくことが不可欠です。とりわけ、市民一人一人が自分ごととして目標達成を意識し、日々の暮らしや活動に結びつけられるような仕組みづくりが求められております。ぜひ、こうした協働の枠組みをさらに広げ、残り5年となったSDGsの目標達成に向けた取組を、一層強化していただきますよう要望を申し上げます。次に、2件目のパブリックコメント制度について、2項目めの市民参加を促すための工夫や今後の改善策についてですが、市民参加を促すために、動画の作成をはじめ、これまで様々な工夫を重ねていただいていることについては、改めて理解いたしました。しかしながら、1項目めでも触れましたが、関心の高い案件には多くの意見が集まる一方で、そうでない案件には意見がほとんど寄せられていないという現状には、やや偏りがあるのではないかとも感じております。パブリックコメント制度については、ほかの自治体でも同様の課題に直面し、市民と一緒に工夫を重ねている自治体もあると承知しております。そのような状況を踏まえますと、本市においても、一度制度の運用状況を検証し、今後の充実や工夫につなげていくことも有効ではないでしょうか。例えば、市民協働の観点から、関係団体や市民の皆様とともに、制度そのものを考える機会を設けることも一つの方法であると考えます。こうした取組を通じて、市民の理解をさらに深め、より積極的な参加につながるよう取組の発展をお願い申し上げます。以上で、私の一般質問を終わります。