江別市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月18日
江別市の学校給食について
2024年6月18日、江別市議会の一般質問で、吉田美幸議員が「江別市の学校給食について」質問し、市長 後藤好人、教育長 黒川淳司、教育部長 佐藤学が答弁しました。
- 質問者
- 吉田美幸 議員
- 答弁者
- 市長 後藤好人、教育長 黒川淳司、教育部長 佐藤学
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 吉田美幸
それでは、議長から発言の許可を頂きましたので、通告に従いまして質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。今回は、江別市の学校給食について質問させていただきます。今、子供たちを取り巻く食生活が大きく変わろうとしています。添加物、ポストハーベストや遺伝子組換え作物など、不安な食材が氾濫しています。子供のアレルギーや低体温、疲れやすい、キレやすいなど、子供の身体の変化に対する食生活の影響、孤食や外食などの食事形態の変化など、親だけの力では解決できない問題がたくさんあります。子供の健康と健やかな成長、未来を見つめ、これからの望ましい食生活を実践しながら、それを子供たちに伝えていく役割が学校給食に求められています。さきに開催されました江別市学校給食の在り方検討委員会でも説明がありましたように、江別市の学校給食の始まりは、昭和37年に、パン、牛乳、おかずの完全給食を自校給食方式でスタートしました。その後、昭和44年に中央町で共同調理場方式がスタートし、昭和49年に対雁調理場、平成13年には元野幌のセンター調理場で給食の提供が始まりました。当時、私は、江別第二小学校に通っており、玄関横の調理スペースで大きな鍋をかき混ぜている光景が珍しく、よく眺めていたことを思い出します。それでは、項目1、教育と学校給食の関わりに対する市の認識についてお伺いいたします。昭和29年に公布された学校給食法では、学校給食の実施について様々な決め事が定められています。この法律の目的は、学校給食が児童及び生徒の心身の健全な発達に資するものと記載されており、食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で、重要な役割を果たすものとうたっております。第2条の学校給食の目標では、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために掲げる目標が達成されるように努めなければならないとし、ここでも幾つかの項目が挙げられています。また、第4条の学校給食の実施主体では、学校給食は、義務教育諸学校の設置者が実施するように努めなければならないとも記載されていることから、今後も、学校給食の実施は、教育的観点を踏まえ、食の大切さを教えていくことが設置者の責任と考えますが、市はどのようにお考えか、お伺いいたします。次に、項目2、学校給食に対しての考え方について質問させていただきます。これまで、江別市では、平成17年に制定された食育基本法にのっとり、栄養教諭制度がスタートしました。学校教育の中では、子供たちの生活面や学習面を支える食に関する指導の充実が求められています。小学校及び中学校の学習指導要領の総則にも、学校における食育の推進が位置づけられており、食育にも力を入れてきました。地産地消においても、江別産野菜の使用量が高いときには50%を超えた年もあったと記憶しております。また、子供たちの意見を反映した献立をはじめ、アレルギー食対応や化学物質過敏症などに対応した安全な食器の使用など、これまで子供たちのために丁寧に取り組んできたことは大変評価されるものと思いますが、このことについても、市のお考えをお伺いしたいと思います。次に、項目3、給食センターの現状と課題についてお伺いいたします。さきの江別市学校給食の在り方検討委員会では、課題として、建物の老朽化や調理職員の人材不足との説明がありましたが、人材不足については、根本的な今までの採用形態の問題があると考えます。学校給食における設置者として、さきの2点も含めた市として捉えている全体的な課題についてのお話を伺いたいと思います。次に、項目4、今後の学校給食に対する市の考え方についてお伺いいたします。まず、基本的な考え方についてお伺いしたいと思いますが、江別市学校給食の在り方検討委員会の今後のスケジュールの中にサウンディング型市場調査とありましたが、この調査は、市が所有する土地の活用検討の早い段階で、その活用方法について民間事業者から広く御意見、御提案を頂く対話を通し、市所有地の不動産市場におけるポテンシャルや事業者の皆さんが参加しやすい公募条件などを正確に把握するための調査であると認識しており、学校給食の今後について考える手法としてはそぐわないと感じています。今後を考えるに当たって、財政的な課題もあると思いますが、学校給食は、教育的観点からも学校設置者の責任において実施すべきと考えます。子供の笑顔あふれるまちを掲げる江別市として、子供が関わる事業については大事にしていただきたいと考えますが、江別市学校給食の在り方検討委員会の今後の進め方を含めた市のお考えをお伺いしたいと思います。以上です。
答弁 市長 後藤好人
吉田議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、江別市の学校給食についての御質問のうち、教育と学校給食の関わりに対する市の認識について御答弁申し上げます。学校給食法では、学校給食の目標として、適切な栄養の摂取による健康の保持・増進を図ることや、日常生活における食事について理解を深め、望ましい食習慣を養うことなど、7つの項目が定められております。この学校給食法の施行を受け、当市の学校給食は、昭和37年に、各校で調理する自校方式により、パン、牛乳、おかずの完全給食の形で始まりました。昭和44年に共同調理場方式での提供を開始し、昭和49年には対雁調理場が、平成13年には元野幌のセンター調理場が運用開始となり、現在に至っているところであります。御質問の教育と学校給食の関わりに対する市の認識についてでありますが、学校給食は、成長期にある児童生徒の心身の健全な発達に資するものであるとともに、食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で、重要な役割を担っていると認識しております。市と致しましては、施設設置者として、引き続き安全・安心な学校給食の提供に努めてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 教育長 黒川淳司
私から、江別市の学校給食についての御質問のうち、学校給食に対しての考え方について御答弁申し上げます。当市の学校給食では、市内公立小・中学校の児童生徒、教職員に対して、1日約9,200食を提供しております。児童生徒の心身の健全な発達につながるよう、献立については、国が示す学校給食摂取基準を満たした上で、特に食材については、地産地消を意識した地場産食材を積極的に活用し、必要な栄養量を確保するだけではなく、質にこだわった給食を提供しております。また、江別市学校給食用食器検討委員会により選定された食器の使用や代替品の提供をはじめとした食物アレルギー対応など、安全で安心な学校給食の提供に努めているところであります。さらに、小・中学校においては、学級担任による日常的な給食指導のほか、給食を通じて基本的な食の大切さを知ってもらうため、栄養教諭による食育の授業を実施しているところであります。教育委員会と致しましては、未来を担う子供たちが心身ともに健康に育つことが重要であると認識していることから、地産地消や食育などの取組を継続しながら、今後も、安全・安心な学校給食を提供できるように努めてまいりたいと考えております。以上であります。
答弁 教育部長 佐藤学
私から、江別市の学校給食についての御質問のうち、2件御答弁申し上げます。まず、給食センターの現状と課題についてでありますが、現在、給食センターが所管する建物は、元野幌にあるセンター調理場と工栄町にある対雁調理場であり、センター調理場は築23年、対雁調理場は築50年が経過しております。両調理場においては、計画的に必要な改修等を行い施設を維持しているところでありますが、対雁調理場においては、施設・設備ともに老朽化が進んでおります。また、運営体制については、現在、正職員と会計年度任用職員による直営方式としているところでありますが、全国的に人手不足が深刻化しており、調理業務の担い手の確保がますます難しくなっていくものと考えております。教育委員会と致しましては、こうした課題のほか、学校給食を取り巻く環境として、原材料費や光熱費の高騰など、様々な課題があると認識しております。次に、今後の学校給食に対する市の考え方についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、学校給食は、児童生徒の心身の健全な発達に重要な役割を果たしており、これからも安定的に学校給食を提供するためには、給食センターが抱える課題に対し、様々な視点から議論を重ねる必要があると考えております。そうしたことから、令和6年1月に江別市学校給食の在り方検討委員会を設置し、6月に第1回江別市学校給食の在り方検討委員会を開催したところであります。当委員会は、学校関係者、保護者、学識経験者、市民公募委員などで構成しており、今後、地元生産者のほか、米飯調理や配送業務を担う事業者をはじめとしたオブザーバーからの意見聴取を予定しております。さらには、他市町村への視察及び聞き取りによる調査結果や、サウンディング型市場調査により民間事業者から収集した情報を基に、様々な方向性について江別市学校給食の在り方検討委員会で検討していただく予定であります。教育委員会と致しましては、引き続き安全・安心な学校給食を安定的に提供するため、まずは江別市学校給食の在り方検討委員会で十分な議論が行われるよう、適切な情報提供に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
質問 吉田美幸
御答弁ありがとうございます。それでは、項目1についてなのですが、再質問させていただきます。教育的観点から、学校給食が重要な役割を担っていることを認識しているとの御答弁でしたが、学校給食を安全・安心に提供するためには何が大切かというお考えを改めてお伺いしたいと思います。
答弁 市長 後藤好人
再質問に御答弁申し上げます。学校給食の安全・安心な提供についてでありますが、食中毒や異物混入などが発生しないよう、学校給食衛生管理基準に基づいた施設・設備の整備のほか、食品の取扱いや調理作業における衛生管理体制等の徹底に加え、地場産食材等の質にこだわった食材を活用することなどにより、安全・安心な学校給食の提供が確保できるものと考えております。以上であります。
質問 吉田美幸
御答弁ありがとうございます。食の安全についてきちんと認識されているということで、安心いたしました。次に、項目2の答弁についてですが、学校給食への考え方について、確かなお考えを持って実施していることを理解いたしました。ただ、学校給食が唯一の食事である子供がいる実態もあり、子供食堂の開設も年々増えている状況を見ますと、先ほどの答弁にありましたように、今後も、未来を担う子供たちが心身ともに健康に育つための努力を惜しまないでいただきたいことを要望と致します。続いて、項目3の答弁について、再質問させていただきます。築23年を迎えるセンター調理場と築50年を経過している対雁調理場のお話がありましたが、江別市学校給食の在り方検討委員会では、老朽化が進んでいる対雁調理場について考えていくお話が出ていたかと思います。これからの給食を考えるに当たり、共同調理場全体について計画的に考えていくことが重要かと考えますが、このことについてどのようにお考えか、改めてお伺いいたします。
答弁 教育部長 佐藤学
再質問に御答弁申し上げます。共同調理場全体を計画的に考えていくことについてでありますが、築50年となる対雁調理場を含めた調理場全体について、今後どうしていくかを考えることが重要であると認識していることから、江別市学校給食の在り方検討委員会においては、給食センター全体の在り方について検討していただくように準備を進めているところであります。以上であります。
質問 吉田美幸
御答弁ありがとうございました。項目3の答弁については、問題点が2つ挙げられていたので、もう1点についても再質問させていただきます。もう一つの課題である調理業務の担い手の確保が難しくなっているということについて、これは何十年にもわたり江別市で正職員を採用してこなかったことが最大の原因であると考えます。これは江別市だけの問題ではなく、国の政策の問題であることは十分に理解しておりますが、運営体制の厳しさを改善するためには、採用形態の変更を考えることも一つの方策だと考えます。調理員は現業職員ということで、長く不採用でしたけれども、調理師免許は国家資格なので、技師として採用していくことも立て直しの一つの方策だと考えますが、このことについてはいかがお考えか、お伺いいたします。
答弁 教育部長 佐藤学
再質問に御答弁申し上げます。運営体制の厳しさを改善するために調理員の採用形態を変更することについてでありますが、これまでも、教育委員会では、現場の職員等の意見を聴きながら、正職員が担うべき業務と会計年度任用職員が担う業務を整理した上で、職員の適正な配置と効率的な組織体制の下、安全・安心な学校給食を提供してきたところであります。今後におきましても、引き続き現場の状況や職員の意見を踏まえながら、効率的な運営に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
質問 吉田美幸
御答弁ありがとうございました。今後の大きな課題の一つであると考えますので、改善に向かっていっていただきたいと思います。続いて、項目4の答弁について再質問させていただきます。サウンディング型市場調査については、今後の給食を考えるのにそぐわないと考えていることは質問でも述べさせていただきましたが、具体的にはどのような調査項目をお考えか、教えていただきたいと思います。
答弁 教育部長 佐藤学
再質問に御答弁申し上げます。サウンディング型市場調査の調査項目についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、江別市学校給食の在り方検討委員会において、様々な方向性について十分な議論が行われるよう、サウンディング型市場調査など、様々な視点からの情報収集を実施することとしております。調査項目と致しましては、施設の老朽化や人手不足などの課題を解消するため、民間事業者のノウハウを生かした施設・設備の更新及び管理方法や給食提供方法のほか、学校給食を取り巻く状況などについて、幅広く聞き取ってまいりたいと考えております。以上であります。
質問 吉田美幸
御答弁ありがとうございました。なかなか質問の趣旨に沿った答えではないような気がしますが、再質問は致しません。最後に、要望を述べさせていただきたいと思います。現時点では、学校の給食については、江別市学校給食の在り方検討委員会での協議をもって進めていくというお考えであることを確認させていただきました。給食センター事業は、以前にも、国や北海道の政策方針により民間委託のお話がありましたが、衛生管理の部分や食材の扱いなどで想定された委託料の中では対応できないと、民間事業者が参入を諦めた経緯があります。その当時と今とでは様々な状況が変わってきており、必要に応じた民間委託はやむを得ないということは十分に理解しております。市の事業には、民間委託することによってよくなる分野と行政が直営で実施しなければならない分野があると考えておりますが、あえて言わせていただければ、行政の事業は、安易に民間委託するべきではないと考えます。民間委託することによって、最初は低い委託料で参入し、更新を重ねるごとに、利益を得るために委託料が上昇することが想定され、委託の後、5年後、10年後には、市の財政を圧迫することにつながりかねません。市は、限られた財源の中で最大限の行政サービスが求められております。ここ数年は、学校給食の無償化が取り上げられておりますし、先日の北海道新聞でも、全国の3割の小・中学校で給食費の無償化が実施されており、4割近くが条件つきで実施されているという記事がありました。無償化の財源には自己財源が最も多く、国の地方創生臨時交付金や長期的な特別補助金などが充てられております。今後、当市の給食費である5億円余りを負担し、増加をたどることが懸念される委託料を、市の財政で賄っていくということには大きな懸念が持たれております。また、給食を食べていない子供に対する公平性の問題もありますので、子供を大切に、子育て支援に重きを置いている後藤市政ですから、江別市学校給食の在り方検討委員会では、委託ありきではなく、直営だから守られてきたことをしっかりと認識していただき、今後の学校給食についての協議を慎重に進めていただくことを要望と致します。以上です。