江別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月23日
(1)健幸都市のまちづくりについて/(2)江別古墳群の整備と活用について
2022年6月23日、江別市議会の一般質問で、裏君子議員が「健幸都市のまちづくりについて」「江別古墳群の整備と活用について」について質問し、市長 三好昇、教育長 黒川淳司、教育部長 伊藤忠信が答弁しました。
- 質問者
- 裏君子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、教育長 黒川淳司、教育部長 伊藤忠信
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 裏君子
ただいま議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従い順次質問いたします。初めに、健幸都市のまちづくりについてです。国は、高齢世代人口と生産年齢人口の比率において、2000年には現役世代4人で高齢者1人を支えるという体制だったものが、3人で1人、2人で1人となり、2045年には1.4人で1人を支えるという極めて不安定な構造になっていく中で、現役及び高齢世代、次世代のために新たな社会システムの構築が急がれてきました。市は6月1日に、2024年度から10年間の第7次江別市総合計画の策定に向け、独自にまとめた2045年までの人口推計を発表いたしました。2020年の国勢調査で12万人を維持していた人口は2045年に約9万3,000人になると試算しています。国立社会保障・人口問題研究所が2018年に行った推計では、2045年の市内の人口が8万5,067人になるとの試算もあります。市としてこれまでも、少子超高齢・人口減少社会に対応して政策を推進してこられましたが、中でも、活力あるまちを維持していくためには、現役世代、高齢世代を問わず、いかに健康であり続けるかということは大変重要な要素と考えます。筑波大学の久野譜也教授は、科学的根拠に基づいた個別の健康支援プログラムを基に、住民が健康で元気に暮らせる新しい都市モデル、スマートウエルネスシティ構想の推進を行っております。この構想とは、健やかで幸せに生きていることを評価する新たな統一指標である健幸を向上させるために、歩くことを基本として、市民の誰もが健康で幸せと思えるまちづくりを総合的に進めていこうというものです。この理念により、平成21年から立ち上げたスマートウエルネスシティ首長研究会は、超高齢化・人口減少社会による社会課題を自治体が自ら克服するため、健幸をまちづくりの基本に据えて進めており、科学的分析や効果を含めて紹介しています。この考えに賛同する自治体の首長と大学の研究者等を構成員として、本年5月現在で、43都道府県、116市区町村が加盟しています。健康を維持するためには、維持しようとする個人の意思と、それを支える社会の仕組みづくりが必要となりますが、久野譜也教授はこれまで各自治体が行ってきた地域健康づくりは、健康部門単独、あるいは医療系専門職中心の企画であり、専門職ゆえの狭義の手上げ方式の健康施策であり、結果として、参加者はもともと健康意識が高い健康づくりの優等生ということになると指摘しております。そして、自治体における課題と対策として生活習慣病の克服は、特に運動と食事をコントロールすることができれば、一定の成果が得られることは科学的に証明されている。しかしながら、多数の取組が世界中で試行されているにもかかわらず、うまくいっていないのも現実で、今後75歳以上の方々が生き生きとした日常を送れるようにするかが重要な課題である。その解決には、予防政策でどの自治体も一定の生活習慣病の予防効果や医療費の抑制効果を得ているが、健康づくりに対して無関心層を関心層へ変えることと同時に、無関心のまま健康にしてしまう政策が、歩いて暮らせるまちづくりだと考えると言われています。そこで、誰もが無理なく自然と健康になれるまちをつくるためには、ハード面・ソフト面、両方の総合的な取組が必要不可欠であり、これまでの縦割り行政ではなく、横断的、一体的な取組が望まれます。例えば公園や商店街への徒歩でのアクセスがよく、買物店の駐車場の面積が小さく、公共交通の利便性が高いまちほど、住民の活動量、あるいは地域力がより高く、結果的に生活習慣病の罹患率が低くなることが分かっています。そうしたまちづくりのためには、スマートウエルネスシティの理念を基に、具体的な取組は自治体によって様々ですが、健康福祉部だけではなく、企画政策部、建設部などとの連携が必要になってくるということです。新潟県見附市は十数年間、住民の健康増進に重点を置いてきた中で、産学官が連携して参加者ごとに個別のプログラムを用意する健康運動教室を推進してきました。この教室に参加し、4年間運動を続けた人とそうではない人を比べると、約10万円の医療費の抑制効果が確認されました。ところが、2010年頃から同教室の参加者は約1,400人から伸び悩み、背景を分析した結果、運動習慣を身につけた住民の割合が約3割にとどまり、健康づくりの無関心な層が約7割いることが分かりました。この無関心層の意識を変革しようと注目したのが、健康で生きがいを持って安心して暮らせる健幸のまちづくりを目指すスマートウエルネスシティの構想でした。そこで1点目の質問ですが、江別市としても、これまで、健康政策、疾病予防政策に取り組まれてきました。その中で、平成25年に私は、市民の健康づくりにおける健康マイレージの取組について質問をしましたが、その答弁は、北海道情報大学のえべつ健康カードを利用した健康づくりを支援する事業の検証結果を踏まえ、具体的な対策を検討していきたいとの内容でございました。その後のえべつ健康カードの検証結果と、これまでの健康づくりの成果についてお伺いいたします。2点目に、私はこれまで医療従事者としての経験を生かし市民の健康を推進する取組も提案してまいりました。今後は科学的根拠の下、目に見える成果が望まれると考えます。平成26年に当会派の先輩議員も健康寿命を延ばすまちづくりについて、スマートウエルネスシティ首長研究会の活動の理解と同研究会への参加を提案しておりました。ビッグデータの活用での、健康政策と検証は、社会保障費を支える若い世代にも活用でき、将来の社会保障費の軽減に大変有効と考えますことから、その後、どのような検討がなされたのかも含めて、改めて同研究会に加盟し取り組んではいかがかお伺いいたします。3点目に、ここ数年の新型コロナウイルス感染症の影響で外出を控えた結果、運動不足になる人が増えています。これは子供からテレワークの就労層、高齢者までの全世代に見られ、特に懸念されるのが高齢者で、運動不足に加え会話が減り心身の健康度が悪化し出していると言われています。これからの健康政策は疾病予防だけではなく、100歳まで健やかで幸せに健幸に過ごすための心身の維持が重要になると考えます。江別市も健康都市宣言をしている都市として政策を推進しているところですが、さらに健康に関心のない方々の行動変容が必要と考えることや、ハード的には庁舎の建て替えやJR江別駅前の活性化の課題があると思うところです。前文で説明したスマートウエルネスシティ構想の推進は、地域住民の健康度と自治体における地域力の向上、プログラム参加者の1人当たりの医療費の抑制と自治体保険財政の軽減、また超高齢社会における社会インフラの在り方の明示などが成果として期待されております。市としてこの理念に基づいた推進が必要と考えますことから、スマートウエルネスシティの発想を取り入れた新たなまちづくりについて市長の見解をお伺いいたします。次に、江別古墳群の整備と活用についてお伺いいたします。江別市は、歴史あるまちとして多くの遺跡が発掘されておりますが、市民の方から江別古墳群の維持管理について、話を伺う機会がありました。その内容は、復元された当時はもう少し高さがあったが、現在は風雨によって浸食されている。日本人にとって大事なものだ。草は刈ってあるが、どこに何があったのかも分からないので、人がどこでも歩けるようになっている。いつかなくなっても分からない状況でよいのだろうか。せめて柵をつけるとか、説明板を充実するなど、市民に広く周知してはいかがかとのことでした。この機会に私もその丘に立ってみました。爽やかな5月の風に吹かれながら、江別古墳群の上に立ち、大和政権の影響を受けた歴史にロマンを感じてまいりました。私も史跡を適切に保存し、次世代へ確実に継承するためにも、歴史文化遺産の再認識が必要であり、江別古墳群について、北海道、とりわけ江別の誇りとしていけるような取組が必要と考えるところです。国指定史跡ガイドと郷土資料館の資料によりますと、江別古墳群は、江別市元江別にある群集墳で、恵庭山系から石狩平野へ向かって北に延びる野幌丘陵北西端の縁辺部であるへりに位置し、日本最北端にある古墳ということです。8世紀初頭から9世紀初頭のものと推定されています。この古墳群は1931年に小学校の教員だった後藤寿一氏によって発見され調査されました。古墳の丘の規模はおおむね3メートルから4メートルの円形または楕円形で、地面に長方形の墓穴を掘って死体を葬り、この穴を中心に四方から土を30センチメートルから80センチメートル盛り上げていたものと思われます。副葬品としては毛抜形刀・蕨手刀・小刀・刀子などの鉄製利器や耳環・勾玉などの装飾品、糸を紡ぐ用具の紡錘車などがあったと報告されています。1980年に江別市教育委員会が江別インター線道路の建設に伴って調査した際には、いずれも古墳の丘は消失していましたが、周りの溝から21基の古墳の存在を確認し、うち2基からは墓穴も検出しています。そのうち3基が工事によって破壊されましたが、18基が復元し保存されました。1998年に江別古墳群として国の指定史跡となりました。江別古墳群と同種の群集墳は、北海道央部の石狩川流域に限定され、3か所にありましたが、2か所は既に失われ、現在では江別古墳群だけが残るのみとなり、この種の群集墳の北限を示す唯一の現存遺跡です。8世紀から9世紀において律令国家の支配が及んだ東北地方南部と、直接支配の及ばない東北地方北部・北海道地域とが接触交流を重ねる中で、律令支配地域からの強い影響を受けながら成立した古墳群と見られています。周辺には縄文・続縄文時代の遺跡もあり、総称して後藤遺跡とも呼ばれているものです。江別古墳群をはじめとした北海道の古墳群から出土した土器や鉄製品などは、本州との交流、あるいは移住者があったことを物語るもので、渡嶋蝦夷が東北の津軽・出羽蝦夷と交流し、出羽国府まで赴いていることは、日本書紀・続日本紀などの古代文献に所見されています。いずれにしても、江別古墳群は大和政権の東北経営勢力の北上が北海道にまで及んだことを示し、北海道内に唯一現存する最北の古墳群であり、北海道の歴史にとって、当時の北海道と本州との交流を知る上で大変貴重な遺跡と言えます。そこで、江別古墳群の整備と活用についてお伺いいたします。1点目に、この貴重な江別古墳群について市としてどのように認識しているかお伺いいたします。2点目に、活用する以前の問題として、国指定史跡の江別古墳群について、市民になかなか認識がされていないという状況があると思いますので、広報誌で特集を組むなど、市民への積極的な周知が必要と考えますが、いかがかお伺いいたします。3点目に、文化庁の史跡等・重要文化的景観マネジメント支援事業報告書によりますと、整備については、史跡等が持つ本質的価値の望ましい保存状態を維持・創造し、地域社会に活用と発展の効果をもたらすような公開・活用の場を提供するための手法だと言ってよいと書かれています。その上で、標識、説明板についても、よりよい情報提供の方法等を考案、工夫して設置することが重要であると考えます。そこで質問ですが、現在の整備状況と、今後、柵で囲いをすることや説明板の更新など、再整備のお考えはないかお伺いいたします。4点目に、学校教育や社会教育においても、歴史の継承として重要と考えますが市の取組について伺います。5点目に、今後、新たな取組として、歴史ある古墳群の関連するまちと連携しながら、江別市の観光ルートに歴史探訪を加えるなど、市内外へのPR活動を実施してはいかがか、市長の見解をお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
裏議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、健幸都市のまちづくりについてお答え申し上げます。まず、えべつ健康カードの検証結果と健康づくりの成果についてでありますが、えべつ健康カードは、平成25年度から、北海道情報大学が実施している食の臨床試験の食品モニターに登録された希望者に発行されているカードでございます。このカードは、市内に設置されたeヘルスステーションで、血圧計や体組成計を使用した健康チェックができ、計測したデータが蓄積されることによりまして、自身の健康管理に利用できるもので、これまでの発行枚数は1,693枚となっております。市ではこれまで、えべつ健康カードを利用した、市民の健康づくりの動機づけとなる事業実現のため、市の健康づくり事業によります講習会や各種教室などで、北海道情報大学と連携・協議しながら、えべつ健康カード普及の取組を進めてまいりましたが、交付枚数や健診データの入力、連携などが課題となりまして、具体的な検証結果を得るに至っていないところでございます。なお、市では、市民の健康づくりに対する意識の向上と、市民自らが健康を守ることができるよう、健診の受診、食生活の改善、運動習慣の定着などを図るため、平成29年4月に健康都市宣言を行い、その趣旨を踏まえ、平成31年3月に策定した、えべつ市民健康づくりプラン21後期行動計画を策定したところでございます。市と致しましては、これらの計画に基づき、がん検診の申込窓口の一元化、集団検診のウェブ申込みの開始、野菜摂取の推進、オリジナルエクササイズE-リズムの普及などを進めており、こうした取組が市民の健康づくりの政策の充実につながっているものと認識しております。次に、スマートウエルネスシティ首長研究会への加盟についてでございますが、スマートウエルネスシティ首長研究会は、高齢化及び人口減少が進んでも、地域住民が、体の健康だけではなく、幸せと生きがいを感じ、安心・安全で豊かな生活を送り、ここに暮らすことで健幸になれるまち、スマートウエルネスシティの構築を目指し、平成21年に発足した組織であります。その研究内容は、歩いて暮らせるまちへの再構築や、自治体共用型健幸クラウドの整備など、地域課題の解決も含め、興味深く参考になるものと認識しております。御質問の、同研究会に加盟し取り組むことについてでありますが、市では、平成23年に北海道・フードコンプレックス国際戦略総合特区の指定を受け、産学官の連携により、健康維持・増進を目指し、食の健康機能を評価する、独自の研究を進めてきたところでございます。また、当市とともにさっぽろ連携中枢都市圏の構成団体である札幌市が、同研究会に加盟しておりまして、さらに、本年2月に設立された、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会では、当市とともに参画している群馬県前橋市などが、同研究会に加盟しているところでございます。こうしたことから、市では引き続き、同研究会に加盟している自治体と連携しまして、その研究内容について情報収集を行いながら、活動を注視してまいりたいと考えております。次に、スマートウエルネスシティの発想を取り入れた新たなまちづくりについてでありますが、少子高齢化・人口減少が急速に進む中、高齢になっても地域で元気に暮らせる社会、いつまでも健康で幸せでいられるまちづくりを目指す、スマートウエルネスシティの発想は、持続可能な新しい都市モデルを構築する大きな要素であると認識しております。市ではこれまで、健康都市宣言との整合性を図りながら策定した、江別版生涯活躍のまち構想に基づき、若年層や障がい者など多様な主体との交流による、共生のまちづくりを進めてきたところでございます。また、本年2月には、都市間の緊密な連携の下、デジタル技術や民間資本を活用しながら、地域課題を共同解決することを目的に設立された、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会に参画するとともに、3月には、全庁的に施策を推進するための未来型政策庁内検討会議を設置したところであります。共生のまちづくりを実現するためには、医療を必要とされる方に医療を提供する医療の適正化、自治体財政力に応じた福祉政策の推進、人を幸せにする産業や、暮らしやすく、住み続けたいと思える環境の整備が必要であると考えておりますことから、市と致しましては、今後におきましても、議員御案内のスマートウエルネスシティの発想を含め、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会との連携や未来型政策庁内検討会議におけます論議も踏まえながら、市としての対応を検討してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 教育長 黒川淳司
私から、江別古墳群の整備と活用についての御質問のうち、市としての認識について御答弁申し上げます。江別古墳群は、5丁目通りと江別インター線との交差点、北西角の台地上に所在し、これまで、昭和6年に後藤寿一氏による調査、昭和55年に教育委員会による調査が行われ、この2度の調査では、東北地方との交流を示すとともに、8世紀後半から9世紀に造営されたことを示す貴重な蕨手刀などの資料が発見されております。平成10年に国は、これらの調査結果による学術的価値と、古墳群の北限を示す唯一の現存する遺跡として貴重であるという希少性を評価し、江別古墳群を国の史跡に指定しております。教育委員会と致しましても、過去の調査で得られた結果から、江別古墳群は東北地方北部の影響を受けて造営された重要な遺跡であると認識しているところであります。以上であります。
答弁 教育部長 伊藤忠信(教育部長は2024年3月まで)
私から、江別古墳群の整備と活用についての御質問のうち、4点御答弁申し上げます。まず、市民への周知についてでありますが、教育委員会では、江別古墳群への関心を高めていただくため、郷土資料館の常設展示において、江別古墳群の当時の状況を復元したジオラマや、出土品等の資料を公開するとともに、解説のための刊行物を作成しております。さらに、市ホームページ上での遺跡の紹介や、観光マップ類への掲載も行っているところであり、問合せがあった際には、現地への経路や駐車場について御説明しております。これまでも、古墳群をはじめとする文化財に関しましては、様々な機会を通して周知してきたところであり、平成28年から平成29年にかけて発刊された、市の魅力を伝える情報誌の特集において、市内で出土した土器や、大英博物館に貸し出されたペア土偶が紹介されたことを契機として、縄文時代にまで遡る江別の歴史が改めて注目されております。さらに昨年には、北海道・北東北の縄文遺跡群が世界遺産に登録されたことにより、北海道内での縄文文化への関心が高まっているところであります。教育委員会と致しましては、江別古墳群という貴重な史跡が市内に存在することを、多くの方々に知っていただくことは重要であることから、引き続き、効果的な周知に努めてまいります。次に、現在の整備状況と今後の再整備の考えについてでありますが、まず、江別古墳群の整備状況と致しましては、平成10年の国の史跡指定に向けて、地形等の詳細資料を得るための大規模な測量調査を行った後、増加が見込まれる見学者の安全確保のため、環境整備工事として、簡易歩道の整備や説明板の設置などを行っております。その後、日常管理と致しましては、周辺環境に配慮しながら、毎年、草刈りやパトロール等を実施し、遺跡の保全を図ってまいりました。議員御指摘の柵を設けることなどについては、史跡の現状変更を伴うため、文化庁との協議が必要とされており、まずは、古墳の形状がより見やすくなるよう、草刈りの手法を見直すことや、説明板の更新など、景観の改善に努めてまいりたいと考えております。教育委員会と致しましては、江別古墳群の歴史文化的な価値を維持し、次の世代に引き継いでいくことは重要であることから、今後の江別古墳群の整備の在り方について、近隣市等の遺跡管理に関わる事例を収集するなど、研究してまいります。次に、学校教育や社会教育での活用の取組についてでありますが、学校教育での活用と致しましては、総合的な学習や出前授業等の機会を通して、児童生徒に対し、貴重な江別古墳群が身近に存在していることを伝えているところであります。また、社会教育での活用と致しましては、郷土資料館主催の市内史跡ツアーにおいて、江別古墳群もルートに加え、古墳の形状を実際に見ながらの解説を行っております。教育委員会と致しましては、今後も学校をはじめ、各種団体が開催する講演会に学芸員を講師として派遣するなど、幅広い世代の市民に対して、江別古墳群の歴史文化的価値を継承するための手法について、検討してまいります。次に、新たな取組として市内外へPR活動を行うことについてでありますが、令和3年に、千歳市キウス周堤墓群を含む、北海道・北東北の縄文遺跡群は、1万年以上にわたる縄文時代の生活文化と精神性を今に伝える貴重なものであることから、世界文化遺産に登録されたところであります。同年、石狩管内各市町村では、世界文化遺産登録を記念して、いしかり縄文リレーパネル展が開催され、江別市を含む石狩管内一円で、縄文文化の魅力を広くPRしたところであります。教育委員会と致しましては、先史時代への関心が高まっていることから、江別古墳群をはじめとする市内の貴重な文化財を、まちの魅力を高める文化観光資源として活用できるよう、一般社団法人えべつ観光協会をはじめ、関係諸団体とも連携しながら、PR手法などについて検討してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 裏君子
それでは要望と再質問をさせていただきます。2件目、2項目めの江別古墳群の市民への周知についてですが、北海道・北東北の縄文遺跡群が世界遺産に登録されたことにより、関心が高まっていることの機会を捉えて効果的な周知に努めていくとの答弁でした。6月12日に北広島市において、縄文遺跡群などをテーマにした公民館講座が行われ、予想以上の参加があったようです。江別古墳群についても国の史跡に指定されてから、来年は25周年の節目とも聞いています。ぜひ、広報や講座などを行うなど、工夫していただき効果的な周知をお願いして要望と致します。次に、3項目めの今後の整備について、柵を設けることについては文化庁との協議が必要とのことですが、ぜひ協議をしていただくことを要望いたします。また、現在の説明板だけでは、交通量が多く大型車両も通るところでもあり、江別古墳群の所在が全く分かりません。できれば車で走っていても見えるような案内板を設置してはいかがかお伺いいたします。次に、4項目めの学校教育での取組については、これまで総合的な学習や出前授業等の機会を通して伝えているとの答弁ですが、これらはあくまで、希望する学級にとどまるのではないかと思います。その上、小学3年生と小学4年生の社会科の副読本のわたしたちの江別には江別古墳群のことは全く触れていません。第2期江別市学校教育基本計画の基本施策には、ふるさと教育の推進で地域社会の将来の担い手である子供たちが自分の住むふるさとの誇りと愛着を持てるよう、ふるさとの自然や歴史、文化、産業などについて五感を使い体系的に学べる学習環境の整備や充実を進めますとあります。先ほど答弁いただいた江別古墳群についての御認識の下、社会科の副読本に、記載する必要があると思いますが、いかがかお考えをお伺いいたします。以上です。
答弁 教育部長 伊藤忠信(教育部長は2024年3月まで)
江別古墳群の整備と活用についての再質問に御答弁申し上げます。車から確認できる、江別古墳群の所在を示す案内板の設置についてでありますが、江別古墳群は主要な道路の交差点に面し、交通量が多いため、案内板の新設に当たっては、交通安全上の配慮が必要なことや、適切な設置場所の選定、確保など多くの課題があると認識しており、道路管理者など関係機関と協議してまいりたいと考えております。次に、江別古墳群の社会科副読本への記載についてでありますが、古墳時代を含む、日本の歴史を学ぶのは、小学6年生であることから、現行の小学3・4年生用の社会科副読本に江別古墳群については掲載していなかったところであります。教育委員会と致しましては、小学校の早い段階から、ふるさとの歴史や文化財を身近に感じ、学ぶことは必要なことと認識しており、江別古墳群の社会科副読本への掲載については、市内教員で構成する編集委員会において、次回改訂に向け、学年ごとの学習内容との調整を含め、検討いただけるよう、働きかけてまいります。以上であります。