みんなの議会

江別市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月3日

江別市産後ケア事業について

2021年12月3日、江別市議会の一般質問で、佐々木聖子議員が「江別市産後ケア事業について」質問し、市長 三好昇、健康福祉部長 白崎敬浩が答弁しました。

質問者
佐々木聖子 議員
答弁者
市長 三好昇、健康福祉部長 白崎敬浩

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 佐々木聖子

皆さんこんにちは。今回は、産後ケアについて質問させていただきます。母子を取り巻く環境は、核家族化、出産年齢の高齢化、地域の人間関係の希薄化などで支援者が得られにくいなど大きく変化しています。自分の親などの親族から距離的に離れた所で妊娠・出産することがまれではなくなり、また、社会心理的背景から親と子の関係に様々な事情を抱え、親を頼れない妊産婦が少なからず存在する中、育児不安や負担感を抱えながら孤立して子育てをする保護者も多く、妊娠・出産・子育てを家庭のみに任せるのではなく、生活している地域で様々な関係機関や人が支援し、孤立を防ぐことが重要であるとされています。国による母子保健事業は、母子健康手帳を交付し、妊娠中の母親学級、妊産婦家庭訪問と健康診査、新生児・未熟児訪問等が行われてきました。これらに加えて、平成21年度からは、児童福祉法による乳児家庭全戸訪問が開始され、さらに、妊産婦等の不安や負担軽減のため、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行う事業として、平成27年度から妊娠・出産包括支援事業が実施されてきました。これらの事業により、母子に対するきめ細やかな支援が実施されるようになりましたが、より切れ目のない連携が必要であるとして、平成29年4月の改正母子保健法により、妊娠期から子育て期にわたる様々なニーズに対して、総合的相談支援を提供するワンストップ拠点となる子育て世代包括支援センターの設置が市町村の努力義務として法定化されました。当市では、まちづくり政策の子育て環境の充実と、未来戦略の安心して子どもを産み育てることができるまちづくりに位置づけされ、子育て世代包括支援事業が実施されています。令和元年度に子育て世代サポートえべつを設置し、妊娠届時に専門職が全ての妊婦と面談し、支援プランの作成と情報提供を実施する体制を整え、専門職による妊婦面談や、産婦健康診査の事後管理などにより、必要な対象者へ早期に支援を開始することが可能となり、また、産婦健康診査の料金助成や産後ケア事業などにより、産後のサービスの幅が広がってきています。このほかに、地域あそびのひろばでの親子健康相談、個別ケア会議など、保健・医療・福祉の関係機関との連絡調整等の事業が行われています。今回はこの中の産後ケア事業について質問をさせていただきます。当市の産後ケア事業は、退院直後の母子に対して心身のケアや育児のサポートなどを行い、産後も安心して子育てができる支援体制を確保する事業として、2019年(令和元年)8月からスタートされています。これは、お母さんと赤ちゃんの生活リズムをつくるために、産科医療機関などでゆっくり休息してもらい、食事をとっていただきながら心と体のケアや育児相談が受けられるもので、宿泊型と日帰り型があり、自己負担額があります。対象者は江別市に住民登録がある産後4か月未満の赤ちゃんとお母さんで、家族などからの十分な家事や育児等の援助が受けられず、産後の心身の不調、または育児不安がある方となっています。事業の運営は、一般社団法人北海道助産師会と一般社団法人江別医師会に委託され、利用できる施設としては、日帰り型のみが市内1か所で、日帰り型・宿泊型どちらも利用できるのが6か所ありますが、市内には2021年(令和3年)4月からの1か所で他は札幌市内となっています。利用日数については、宿泊型4泊以内かつ日帰り型4日以内となっています。さて、産後のサービスの幅が広がってきている中、令和2年度の子育て世代包括支援事業の事業評価によりますと、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の拡大により、巡回型親子健康相談など、不特定多数が集まる事業について、日程の3割強が中止となったり、宿泊型の産後ケアを中心に利用控えが見られるなど、必要なサービスや支援が十分に受けられたとは言えない状況にあったと分析されています。今後は、子育て世代サポートえべつの存在や産後ケア事業などの新規事業等について、市民や関係機関への周知によって利用が高まる可能性があることから、感染予防対策に留意しながら、電話や個別訪問等の手段の活用を促し、安心して相談利用ができる体制を整え、利用者のニーズに応える必要があるとされていましたので、江別市産後ケア事業について5点の質問をさせていただきます。1点目は、対象時期についてです。国の産後ケア事業ガイドラインによると、従来までの予算事業においては、出産直後から4か月頃までの時期が、一般に母親の身体的回復と心理的な安定を促進し、育児に関する不安や生活上の困り事などにおいて、専門的な指導またはケアが必要な時期として設定されていましたが、改正母子保健法においては、低出生体重児等の場合に、入院期間の長期化で退院時期が出産後4か月を超える場合もあることや、産婦の自殺は出産後5か月以降にも認められるなど、出産後1年を通じてメンタルヘルスケアの重要性が高いことなどを踏まえて、出産後1年とされました。当市においては、まだ対象時期が産後4か月未満とされておりますが、出産後1年へとの変更へのお考えをお伺いいたします。2点目は、事業の種類についてです。産後ケア事業には、短期入所のショートステイ型、通所のデイサービス型と居宅訪問のアウトリーチ型の3種類の実施方法があります。当市においては、ショートステイの宿泊型とデイサービスの日帰り型が実施されていますが、昨年からのコロナ禍で里帰りできない妊婦や実家の親を呼べなくなった人も多くなり、また、新生児や乳児を連れての外出への不安も大きく、訪問型への対応が必要と考えますが、訪問型事業導入についてのお考えをお伺いいたします。3点目は、事業の周知方法についてです。利用者及びその家族に対し、事業の内容だけでなく趣旨についても十分伝わるように周知し、利用を積極的に促進することを求められていますが、現場の相談内容から見えてくるのは、子供の育ちのイメージがつかず負担感を感じている人が多いこと。産婦の高齢化で実の両親からの支援も受けづらく、身の回りに相談できる者がいない。産後の子育ての中、広報誌を見る暇がない。保健センターや子育て支援センターがあっても活用方法が分からない等々です。支援が必要なときに必要なサービスが受けられるように、タイムリーな情報が重要です。利用者に確実に伝わる周知方法について、実施及び検討されていることがあればお伺いいたします。4点目は、自己負担額についてです。市町村が実施する産後ケア事業は、利用者から、各自治体が定めた産後ケアなどのサービスに係る利用料を徴収しています。当市においては、宿泊型が3食ついて4,000円、日帰り型が1食ついて1,500円です。また、生活保護世帯や非課税世帯は利用料の減免措置等の配慮がされており、宿泊1,000円、日帰り500円となっていますが、生活保護世帯については受給者証で確認できますが、非課税世帯については利用時に世帯全員分の課税証明書の提出が必要となります。発行には手数料1通400円がかかり、夫婦世帯なら2通800円がかかることになります。日帰りを利用しようとした場合、1,500円を500円に減免するために証明書発行だけで800円かかるという利用者のデメリットを解消するために、手数料の発生しない確認の方法がないのかをお伺いいたします。5点目は、施設の利用料についてです。施設の利用料についても各自治体で設定されており、江別市は自己負担を含めて、宿泊4万円、日帰りは1万5,000円です。実施事業者から伺うと、諸経費を引くと人件費が時給換算で1,000円に満たないくらいで、運営が大変厳しく事業を拡大しようにもこのままでは成り手が育たない現状を嘆かれていました。利用者が安心して施設を利用できるためにも、サービスを提供する側の働く環境も整備が必要です。近隣自治体においては、改定を行ったり、改定予定のところもあるやに伺っています。当市における利用料の改定についてのお考えをお伺いいたします。以上で、質問を終わります。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

佐々木議員の一般質問にお答え申し上げます。江別市産後ケア事業に関しまして、まず対象時期についてでございますが、市では、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を目的に、令和元年8月に子育て世代包括支援センターとして、子育て世代サポートえべつを開設を致しました。子育て世代サポートえべつでは、江別市産後ケア事業をはじめ、産婦健康診査、地域あそびのひろばでの親子の健康相談を実施しているほか、妊娠届出時に保健師等の専門職が全ての妊婦と面談し、必要な情報提供や助言を行っております。御質問の江別市産後ケア事業は、退院直後の母親と乳児に対し、心身のケアや育児のサポートなどについて、助産師等がきめ細かい支援を行う事業で、市では事業開始当時の国の産後ケア事業ガイドラインに基づきまして、対象時期を生後4か月未満としているところでございます。その後、令和2年8月の母子保健法の改正によりまして、産後ケア事業が法に基づく事業に位置づけられ、令和3年4月から施行されましたが、その際、対象期間を出産後1年とすることが市町村の努力義務とされたところでございます。なお、母子保健法に合わせて改正されました国の産後ケア事業ガイドラインでは、市町村が地域におけるニーズや社会資源の状況などを踏まえ判断するものとされております。こうしたことから、市と致しましては、対象時期の拡大について、現在、事業の委託先であります、一般社団法人北海道助産師会や一般社団法人江別医師会と協議を進めているところでございます。次に、事業の種類についてでございますが、母子保健法及び国の産後ケア事業ガイドラインでは、利用者を病院・助産院等に宿泊させ、主に休養の機会を提供するショートステイの宿泊型、利用者を来所させケアを行うデイサービスの日帰り型、事業者が利用者の自宅に赴きケアを実施する訪問型の3種類としております。市では、一般社団法人北海道助産師会や一般社団法人江別医師会との協議に基づきまして、現在、宿泊型と日帰り型を実施しており、令和2年度におきましては、宿泊型では30泊、日帰り型では38日の利用となっております。御質問の訪問型産後ケア事業につきましては、出産直後から外出せずに自宅で授乳指導や育児相談を受けることができ、また、利用者アンケートでも、実施の要望が多く寄せられておりますことから、訪問型産後ケア事業の導入につきましては、一般社団法人北海道助産師会、一般社団法人江別医師会や産科医療機関と協議をしてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長からお答え申し上げます。

答弁 健康福祉部長 白崎敬浩(健康福祉部長は2023年6月まで)

私から、江別市産後ケア事業についての御質問のうち、事業の周知方法についてほか2件について御答弁申し上げます。まず、事業の周知方法についてでありますが、子育て世代サポートえべつでは、妊娠届出時に全ての妊婦と面談を行い、必要な助言を行うとともに、産後ケア事業についてのリーフレットを配付し、事業の説明を行っております。また、産科医療機関等に対し、産後ケア事業に関するリーフレットの配布をお願いしております。産後においては、出生届が提出された際に、再度案内を行っており、新生児訪問におきましても、個別に保健師等から詳しい説明を行っているほか、市のホームページや広報えべつ、子育てアプリなどでも、広く事業の周知を行っているところであります。市と致しましては、今後におきましても、あらゆる機会を捉え、情報が確実に伝わるよう、周知方法の充実に努めてまいりたいと考えております。次に自己負担額についてでありますが、市の産後ケア事業は、母子保健法及び国の産後ケア事業ガイドラインに基づいて実施しております。この産後ケア事業ガイドラインでは、利用者からサービスに係る利用料を徴収することとされておりますことから、市では宿泊型4,000円、日帰り型1,500円を徴収しております。また、生活保護世帯、市民税非課税世帯につきましては、宿泊型1,000円、日帰り型500円を徴収しております。市民税非課税世帯の利用者に対しては、現在、課税証明書の提出をお願いしており、課税証明書の発行については受益者負担として、有料としているところでありますが、子育て世帯の経済的負担を軽減することも重要と考えておりますことから、今後、課税証明書の提出によらない課税情報の確認などについて、他市の事例も含めて、検討してまいりたいと考えております。次に、施設の利用料についてでありますが、市の産後ケア事業は、近隣市の状況などを参考に、毎年、事業の委託先の団体との協議により決定しており、令和3年度では、自己負担額も含め、宿泊型は4万円、日帰り型は1万5,000円としております。この金額につきましては、令和4年度の利用料の単価について、現在、委託先の団体と協議しておりますが、単価改定の要望もありますことから、市の産後ケア事業が今後も安定的に実施できるよう、近隣市の状況も踏まえ、利用料の単価改定について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

再質問 佐々木聖子

再質問はなく、要望をさせていただきたいと思います。まだスタートし始めた新しい事業ですので、進めながらの環境整備や改善を行いながらより利用しやすい事業へと育てていくものと思います。また、事業そのものが委託事業のため、委託先との十分な協議が必要であることや予算に関わる案件のため、100%言い切れるものではありませんが、対象時期の拡大、訪問型の導入、施設の利用料等については、既に協議を進めているものや協議予定のもの、委託先からの要望等も出されているものもあり十分相談するとのことでしたし、周知方法については、必要な人に必要な情報が確実に伝わるよう充実に努めていただけるとのこと、自己負担額についても他市の事例も含めて検討いただけるとのことでしたので、それぞれしっかりと課題として受け止め前向きに御検討いただけていると理解しました。子育て世代の転入が増えているのは、子育て支援策が充実しているからで、同時に期待も大きいと思います。さらに、産み育てる環境もしっかりと整備し、必要なニーズに対応できるように、時間をかけることなくスピード感を持った対応を要望いたします。また、厚生労働省によると、産後ケア事業に取り組む自治体は、2020年度で全国1,741市区町村のうち1,158市区町村で67%が実施されており、その中で全国初の例として、鳥取県が所得制限なく全県で無償化を行ったそうです。理由は、ケアが必要なのに費用がネックで利用をためらうケースがあったからとのことです。全国的にも自己負担額がネックとなって利用に二の足を踏む人も多いと言われています。当市においては、生活保護世帯や非課税世帯の利用が最近まで見られず、利用者の利用しない、できない理由の検証が必要です。必要とする人がいない、必要としているが事業を知らない、利用の仕方が分からない、利用料がネックになっている、市内での利用施設が少なく札幌市への移動手段や交通費が負担になっているなど、本当に必要な人がためらわずに利用できる金額の設定と、市内で利用できる施設の拡大を要望しまして、一般質問を終わります。

出典:江別市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月3日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる