みんなの議会

江別市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月6日

江別市手話言語条例制定後の取り組み状況について

2019年12月6日、江別市議会の一般質問で、佐々木聖子議員が「江別市手話言語条例制定後の取り組み状況について」質問し、市長 三好昇、健康福祉部長 佐藤貴史が答弁しました。

質問者
佐々木聖子 議員
答弁者
市長 三好昇、健康福祉部長 佐藤貴史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 佐々木聖子

皆さんおはようございます。私の名前は佐々木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私は、数十年前に少しだけ手話講座で手話を学んだことがあります。そのころは、江別市は定員オーバーで岩見沢市へ通いましたが、日ごろ使っていないため、すっかり忘れてしまいました。私もこれを機会にまた少しずつ覚え、習得していきたいと思います。それでは、議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い、件名1の江別市手話言語条例制定後の取り組み状況について質問させていただきます。江別市手話言語条例案が昨年の第4回定例会において可決され、ことしの4月1日に全道で21例目、全国で201例目として施行されました。制定から1年を迎えたことから、この間の取り組み状況等についてお伺いします。2011年に障害者基本法が一部改正され、手話は言語であることが明記され、2012年に一般財団法人全日本ろうあ連盟が日本手話言語法案を発表し、その後、2013年から全国の都道府県及び市町村議会で、この法案をもとに手話言語法の制定を求める意見書の採択運動が始まり、3年近くをかけ、全国の1,788議会が採択し、また、全国市長会、全国都道府県議会議長会からも意見書が提出され、手話言語法の制定が国民の願いとなりました。2013年10月には、鳥取県で全国初の鳥取県手話言語条例が制定され、同年12月には、石狩市で市町村として初めて、石狩市手話に関する基本条例が制定されました。2019年7月5日現在では、26道府県、7特別区、204市、41町、1村の計279自治体で条例が制定され、各自治体においても、さまざまな取り組みが積極的に行われています。一般財団法人全日本ろうあ連盟から発行された手話でGO2の中で、全国的に見た自治体の施策は、手話を学ぶ機会の確保、学校における手話の普及、手話通訳者等の確保・養成等、手話を使いやすい環境の整備、事業者への支援の5項目となっています。また、その具体的な内容としては、手話講習会、啓発事業の新設、出前講座、ポスターやハンドブックの作成・配布、動画の制作・配信、本コーナーの設置、手話の授業の取り入れ、教職員の手話研修、手話通訳者の養成・派遣事業の充実、手話通訳士の資格を持った正規職員の採用、手話通訳士試験の受験料の補助、意思疎通支援の拡充、現任研修の拡充、設置通訳者の処遇改善、ろうあ者相談員の配置、相談体制の整備や生活支援、タブレット端末を利用した遠隔手話通訳サービス、学習会開催補助金制度の新設等が紹介されています。江別市においても、手話を使いやすい社会の実現に向けて、手話が言語であるとの認識を広く市民に普及し、誰もが安心して暮らすことができる共生社会の実現に寄与することを目的に、江別市手話言語条例が制定されました。この条例では、市の責務を、手話が言語であることに対する市民の理解促進と手話を使いやすい環境づくりの推進としており、推進する施策を、手話への理解促進及び手話の普及、手話による情報取得及び手話を使いやすい環境づくり、手話による意志疎通を支援としています。当市の事業としては、ボランティア人材養成事業における手話奉仕員養成講座の開催や、障害者社会参加支援事業における手話通訳登録者の派遣、健康福祉部障がい福祉課への専任手話通訳者の配置が行われていますが、次の4点について質問いたします。1点目は、手話の理解促進及び普及に向けた取り組みについて、2点目は、手話による情報取得及び手話を使いやすい環境づくりについて、3点目は、手話による意思疎通を支援するための取り組みについて、4点目は、まだスタートしたばかりですが、現時点での江別市における今後の課題と取り組みについて、具体的にお伺いいたします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

佐々木議員の一般質問にお答え申し上げます。江別市手話言語条例制定後の取り組み状況に関しまして、初めに、手話の理解促進及び普及に向けた取り組みについてでありますが、江別市手話言語条例は、手話が言語であるとの認識を広く市民に普及し、あらゆる場面で手話を使いやすい社会を実現することを目的として、江別聴力障害者協会や関係団体などの参画をいただきながら、平成30年12月に本条例を制定し、本年4月より施行しているところであります。この条例では、市の責務として、手話が言語であることに対する市民の理解促進と手話を使いやすい環境づくりを推進するものとしており、その実現に向けて、市が推進する施策の一つとして、手話への理解促進及び手話の普及のための施策を推進するものとしております。このため、市では、手話への理解促進及び手話の普及に向けて、条例施行前の本年2月に江別市手話言語条例記念講演会を開催したほか、新たに手話言語に関するパンフレットの配布や広報えべつに特集記事の掲載を行うとともに、本年9月には江別市自立支援協議会と連携し、福祉サービス事業者などを対象とした手話講座を開催したところであります。また、市では、市職員に手話の基本を身につけてもらうため、江別聴力障害者協会など関係団体の協力のもと、今月、手話入門研修を実施するところであります。次に、手話による情報取得及び手話を使いやすい環境づくりについてでありますが、市では、健康福祉部障がい福祉課に専任手話通訳者を配置するとともに、聴覚障がいのある方などからの要請により、手話通訳者を派遣し、会議や研修会などで手話通訳を行っているほか、専任の身体障がい者相談員による手話での相談に対応しているところであります。また、本年2月には広報えべつに特集記事を掲載し、6月からは毎月、簡単な手話を紹介するコラムを掲載しているほか、本庁舎や市民会館に設置しているモニターを活用し、広告企業などの協力により手話動画の配信を行っているところであります。今後におきましても、手話による情報取得及び手話を使いやすい環境づくりに向けて、江別聴力障害者協会やえべつ手話の会などの関係団体とも相談しながら取り組んでまいりたいと考えております。次に、江別市における今後の課題と取り組みについてでありますが、今ほどもお答え申し上げましたとおり、市では、手話通訳者の確保や養成に向けて、手話通訳に必要な技術を習得できるよう、手話奉仕員養成講座を開催しているところでありますが、受講者の確保やスキルアップなど、人材の確保と育成が課題であると認識しているところであります。こうした課題を踏まえ、今後、市では、手話通訳者の人材確保と育成に向けて、養成講座への参加について、広報えべつやホームページなどで一層の周知を図るとともに、子供のうちから手話への理解を深めていただくため、学校現場での手話への理解促進と普及に努めてまいりたいと考えております。いずれにしても、養成講座等の実施に当たりましては、教育委員会や江別聴力障害者協会など、関係機関や団体とも相談しながら、取り組んでまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長からお答え申し上げます。

答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)

私から、手話による意思疎通を支援するための取り組みについて御答弁申し上げます。市では、健康福祉部障がい福祉課への専任手話通訳者の配置により、窓口や会議などで手話通訳を行っているほか、聴覚障がいのある方が外出先で円滑に意思疎通を図れるよう、市から手話通訳者を派遣する事業を実施しているところであり、江別市社会福祉協議会などが主催する江別ふれあい福祉の広場や江別市成人のつどいなど、各種イベントへの派遣拡大に努めているところであります。さらに、市では手話通訳者の確保や養成に向けて、手話通訳に必要な技術を習得できるよう、毎年度、手話奉仕員養成講座を開催し、今年度は53名が受講しているところであります。また、本年7月には、意思疎通を支援するための新たな取り組みとして、健康福祉部障がい福祉課、生活環境部大麻出張所及び健康福祉部健康推進室保健センターにタブレット端末を配置し、遠隔地でも専任手話通訳者との手話による意思疎通が図れるよう運用を始めたところであります。以上でございます。

再質問 佐々木聖子

再質問させていただきます。特に、本年4月1日の江別市手話言語条例施行後の取り組みについてですが、1点目の手話の理解促進及び普及に向けた取り組みついては、本年9月に江別市自立支援協議会と連携し、福祉サービス事業者などを対象とした手話講座を開催したほか、今月には市職員を対象に江別聴力障害者協会などの協力のもと、手話入門研修の実施を予定しているとのことです。2点目の手話による情報取得及び手話を使いやすい環境づくりについては、本年6月から、広報えべつに簡単な手話を紹介するコラムを掲載しているほか、本庁舎や市民会館に設置しているモニターを活用し、広告企業などの協力による手話動画の配信を行っているとのことです。3点目の手話による意思疎通を支援するための取り組みついては、本年7月から健康福祉部障がい福祉課、生活環境部大麻出張所及び健康福祉部健康推進室保健センターに、遠隔地でも専任手話通訳者との手話による意思疎通が図れるようタブレット端末を配置し、運営をスタートするとの答弁がありましたが、新しい取り組みと継続事業の取り組みの中で、改めて本年9月に開催した手話講座の開催時間と参加人数、専任手話通訳者及び専任の身体障がい者相談員の配置状況並びに平成30年度の相談実績と現在までの相談件数、手話通訳者の平成30年度の派遣実績と現在までの派遣件数及び手話通訳者の登録数、毎年度開催している手話奉仕員養成講座の開催状況、手話奉仕員養成講座の平成30年度の受講者数と修了者数及び今年度の受講者数について答弁を求めます。4点目の江別市における今後の課題と取り組みについては、養成講座の受講者の確保やスキルアップなど、人材の確保と育成が課題であるとの認識が示され、今後の取り組みについても養成講座への参加について、広報えべつやホームページなどで一層の周知を図ると答弁がなされました。また、子供のころから手話への理解を深めていただくため、学校現場での手話への理解促進と普及に努める考えが示され、実施に当たっては、教育委員会や江別聴力障害者協会など、関係機関や団体とも相談しながら取り組むとの答弁がなされました。現在、学校等への手話の出前講座については、手話講習会運営委員会などを通して当事者により毎年度実施されております。小学校、とわの森三愛高等学校、北翔大学、北海道消防学校など、計8校から9校で実施し、以前実施されていた中学校は現在実施されておりません。実施校は継続していますが、新規開拓がされておらず、広めていきたいとの答弁がありましたので、ぜひ確実に取り組んでいただきたいと思いますけれども、いつごろまでに取り組んでいただけるのか、めどについてお伺いします。また、出前講座時に配布する資料等も自前で準備されていますが、市民の手話への理解促進及び手話の普及を目的としている活動に対する支援等について、いかがお考えでしょうか。さらに、今後の課題については、先ほど江別市手話言語条例施行後の取り組みについて御答弁いただきましたけれども、当事者や関係者の方々からは、道端で手話で話しかけられたことはないが、何人から手話で話しかけられたら評価になるのかなど、逆にどんなことをして、何が変わったのか教えてほしいとの声も聞きました。江別市手話言語条例が制定されたからといって劇的に変化があるとはもちろん思っていません。長い時間をかけ定着させていかなければなりませんが、せっかく江別市手話言語条例をつくっても形だけで中身がないと意味がないので、しっかりとした取り組みとその成果を検証できるシステムをつくってほしいとの要望がありました。江別市手話言語条例を広く周知するためには、一事業として、江別市手話言語条例の推進事業などを立ち上げ、現行の事業ともあわせながら、毎年度、予算と事業目標を設定し評価を行い、継続した取り組みができないでしょうか。また、健康福祉部障がい福祉課に専任手話通訳者が1名配置されておりますが、フルタイムではないため終業までいないなど不在の時間帯があることや、休暇の取得などを考慮した複数配置について、どうお考えかお聞かせください。

答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)

再質問に御答弁申し上げます。初めに、手話の理解促進及び普及に向けた取り組みについての御質問に関し、本年9月に開催した江別市自立支援協議会との連携による手話講座の開催時間と参加人数についてでありますが、手話講座は、9月9日午後3時30分から午後5時まで開催し、29名の参加があったところであります。次に、手話による情報取得及び手話を使いやすい環境づくりについての御質問に関し、専任手話通訳者及び専任の身体障がい者相談員の配置状況並びに平成30年度の相談実績と現在までの相談件数についてでありますが、専任の手話通訳者は、現在、健康福祉部障がい福祉課に1名配置しており、週29時間勤務しているところであります。平成30年度の相談件数は576件、本年11月末現在の件数は390件となっております。また、専任の身体障がい者相談員は、現在4名おり、平成30年度の相談件数は、聴覚障がい者に関する件数は6件、本年11月末現在の件数は2件となっており、随時、相談に対応しているところであります。次に、手話による意思疎通を支援するための取り組みについての御質問に関し、初めに、手話通訳者の平成30年度の派遣実績と現在までの派遣件数についてでありますが、平成30年度は496件、今年度は11月末現在で285件であります。次に、手話通訳者の登録数についてでありますが、現在、手話通訳者は18名登録されております。次に、手話奉仕員養成講座の開催状況についてでありますが、手話奉仕員養成講座につきましては、特に定員は定めておりませんけれども、レベルに応じて、入門、基礎、養成の三つのコースがあり、平成30年度は、各コースそれぞれ29講座、56時間実施したところであります。また、手話奉仕員養成講座の平成30年度の受講者数と修了者数及び今年度の受講者数についてでありますが、平成30年度は58名が受講し37名が修了したところであり、今年度は53名が受講しているところであります。次に、江別市における今後の課題と取り組みについての御質問に関し、学校などでの手話の出前講座の拡大のめどについてでありますが、現在、学校などで実施されている手話講座は、江別聴力障害者協会やえべつ手話の会など、関係団体が手話への理解を深めていただくため、毎年、自主的に市内小学校のほか、高校や大学などで実施されているところであります。市としましては、こうした活動をさらに推進することは、市民の手話への理解促進と普及につながるものと考えておりますことから、手話の出前講座の拡大については、今後、教育委員会や江別聴力障害者協会など、関係機関や団体と相談してまいりたいと考えております。次に、活動に対する支援についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、市としましては、こうした活動をさらに推進することは、市民の手話への理解促進と普及につながるものと考えておりますことから、活動に対する支援については、今後、江別聴力障害者協会やえべつ手話の会など、関係団体と相談してまいりたいと考えております。次に、事業の目標設定と評価を行い、継続した取り組みを行うことについてでありますが、江別市手話言語条例では、市は、施策の推進に手話を使う市民等の意見を反映させるため、必要な措置を講ずるものとしております。こうしたことから、御質問の予算と事業目標の設定や評価を継続的に検証できる仕組みにつきましては、今後、江別聴力障害者協会やえべつ手話の会など、関係団体の意見を伺いながら、調査研究してまいりたいと考えております。次に、市役所への専任手話通訳者の複数配置についてでありますが、現在、市では、健康福祉部障がい福祉課に専任の手話通訳者を1名配置しているほか、非常勤職員の手話通訳者を18名登録し、各種イベントへの派遣業務などに対応しているところであります。また、専任手話通訳者は、健康福祉部障がい福祉課の窓口や会議での手話通訳のほか、非常勤職員の手話通訳者の派遣や連絡調整などを行っており、連携して対応しております。御質問の専任手話通訳者の複数配置につきましては、非常勤職員の手話通訳者を活用することなど、今後の利用実態などを踏まえ、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

再質問 佐々木聖子

最後に要望を申し上げます。今年度は、まだ年度途中のため単純に比較はできませんが、数字は毎年度積み重ねていく中で評価の一つの指標として押さえていきたいと思います。ただ、印象として病院受診等への付き添いが多くを占めると伺っておりますが、手話通訳者の派遣数が昨年度より減少ぎみであったほか、手話奉仕員の養成講座については定員を設けていない中で、江別市手話言語条例が施行された今年度の受講者数が、昨年度よりも減少しているのが残念です。改めて周知の強化をお願いいたします。手話の出前講座については、受け入れ先の学校現場との調整も必要となるため、必ずいつから実施するとのめどを立てることは難しいと思いますが、市としてもその取り組みの重要性から、教育委員会や関係団体と相談していくとのことですので、できるだけ早急に、かつ継続した働きかけをお願いいたします。活動に対する支援についても、関係団体と相談しながら進めていただけるとのことでしたので、市で作成したツールの活用も含め、必要な印刷物への支援をお願いいたします。また、予算、事業目標、事業評価等の継続検証につきましても、必要な措置を講ずるものとされていますので、江別市手話言語条例が施行されたばかりの今、継続した推進に向けて、よりよい方法の調査研究をお願いいたします。さらに、専任手話通訳者の複数配置については、非常勤職員の活用を含め利用実態等を踏まえて検討するとのことでしたが、利用者の利便性とともに労働環境の向上の面からも、動向を見きわめた検討をお願いいたします。本年11月に開催した市民と議会の集いで、手話通訳者を配置したことにより、参加された方からは、発言の機会ができ、知ってもらうことができてよかった、一言だけでも手話で話しかけられると安心する、買い物に行ったときにお店の方から手話でありがとうと言われたらとてもうれしいなどの感想が寄せられました。手話への理解促進、手話の普及、手話の使いやすい環境づくり等への施策についてはいろいろと御紹介しましたが、市職員への研修はぜひ計画的、継続的に実施し、本年6月より広報えべつに掲載されているワンポイント手話のように、各会議の開始時に毎回一つずつ覚えていく取り組みなどを行い、最終目標である全ての市民が手話をできるようになるためには、まずは一人でも多くの人が手話で簡単な挨拶ができるよう、地道に取り組むことが大切です。引き続き、市職員が先頭に立って取り組んでいただくことを要望し、質問を終わります。誰もが安心して暮らせる共生の社会をつくるため、ともに頑張りましょう。

出典:江別市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月6日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる