江別市議会 平成30年第2回定例会 2018年6月20日
(1)絵本のセカンドブック事業について/(2)ひきこもり対策について/(3)ピロリ菌対策について/(4)リバースモーゲージについて/(5)学校の危機管理体制の整備について
2018年6月20日、江別市議会の一般質問で、齊藤佐知子議員が「絵本のセカンドブック事業について」「ひきこもり対策について」「ピロリ菌対策について」「リバースモーゲージについて」「学校の危機管理体制の整備について」について質問し、市長 三好昇、健康福祉部長 佐藤貴史、教育長 月田健二、教育部長 萬直樹が答弁しました。
- 質問者
- 齊藤佐知子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、健康福祉部長 佐藤貴史、教育長 月田健二、教育部長 萬直樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 5 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 齊藤佐知子
ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。最初に、絵本のセカンドブック事業についてお伺いいたします。1点目に、ブックスタート事業の現状についてお伺いいたします。一人一人がかけがえのない存在である赤ちゃん。全ての赤ちゃんが生まれたときから大きな愛情に包まれて、幸せを感じながら生きることができたら、こんなにすばらしいことはありません。親を初め、多くの人が赤ちゃんと一緒の時間を過ごし、愛情に満ちた言葉を語りかけることで、赤ちゃんは、自分がとても大切にされ、愛されていることを知り喜びを感じます。赤ちゃんの幸せは、そんな時間の中で芽生え、広がり、生まれていくものです。それは大人にとっても、心安らぐ子育ての時間になります。絵本は、このようなときをごく自然につくり出すことができます。絵本を開くことで、誰もが楽しく、赤ちゃんとゆっくり心触れ合うひとときを持てるように、ブックスタートはだっこの温かさの中で、赤ちゃんに語りかける愛情言葉によって、赤ちゃんとその成長にかかわる人がお互いに心を通い合わせ、幸せが感じられるきっかけをつくっていきたいと願っています。ゼロ歳児検診などの機会に絵本を開く楽しい体験と絵本をセットでプレゼントする事業で、絵本を開くときの楽しさをその場で体験してもらいます。実際の体験が、家庭でも絵本を開いてみようという何よりのきっかけになり、絵本をプレゼントすることで、家庭ですぐ絵本を楽しむ機会を持つことができます。保護者のだっこのぬくもりの中で、絵本を読んでもらう心地よさやうれしさを全ての赤ちゃんに届けるのがブックスタート事業です。当市では、生後4カ月までのお子様のいらっしゃる御家庭を全て訪問する事業として、こんにちは赤ちゃん事業を実施しています。地域の主任児童委員と民生委員が訪問させていただき、その際にファーストブックとして新生児一人につき2冊の絵本を配付するとともにさまざまな子育て情報と、この事業に協賛いただいている市内企業からの品物も一緒にプレゼントしております。そこで質問です。1点目に、当市のブックスタート事業の現状をお聞かせください。2点目に、絵本のセカンドブック事業の導入についてお伺いいたします。幼いころから絵本になれ親しんでいくための環境として絵本のプレゼントは重要と考えます。絵本は子供の想像力を豊かにし、心を育み、そして絵本の読み聞かせは親子や家族、友達との大切な触れ合いの場です。当市は、先ほどもお話しいたしましたが、4カ月未満のお子さんの家庭訪問時に絵本のプレゼントをする親と子の絵本事業を行っています。特に3歳ごろは、人生の中で最も絵本を楽しむことができる読み聞かせ黄金期と言われており、より一層、親子のきずなを深める機会になることはもちろん、子供の想像力を豊かにし、文字や数に親しみ、心を育む絵本の読み聞かせは、将来的に読書習慣につながるものであり、3歳児検診などの際に、再度、絵本のプレゼントを行うセカンドブック事業が有効であります。絵本に親しめる環境としては、図書館においても読み聞かせなどを行っていることは承知しているところですが、セカンドブック事業はさらに大きな意義があると考えております。それは、全ての親子が図書館などに出向いて行って利用できるわけではないこと、絵本を図書館で読んだり、借りてきて読むのとは違って、大切な1冊を手元に置くことで親しみを持って大切にしたり、繰り返し読むことができること、そして、何よりも親や家庭の事情で購入できず、絵本に触れる機会が少ない子供も含めて、一人も漏れなく全ての子供が絵本に親しめる環境を保証するものです。また、親の子育て支援という視点から見ても大きな意義があります。3歳児というのは、自己主張が強くなったり、集団行動がスタートする時期でもあり、親の中には、このころに子育てがうまくいかず自信をなくしたり、不安を持つ方がふえる時期でもあります。こうした時期に、親子で1冊の絵本を選び、家庭で読み聞かせをして子供との楽しい時間を共有したり、子育ての楽しさを感じるきっかけにもなる絵本のセカンドブック事業の役割は大きいと考えます。以上のことから、質問の2点目、絵本のセカンドブック事業の導入についてどのようにお考えかお伺いいたします。次に、ひきこもり対策についてお伺いいたします。平成22年に厚生労働省より公表された、ひきこもりの評価・支援に関するガイドラインでは、原則的には6カ月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている場合として定義されています。ひきこもりによって社会参加の回避が長期化すると社会生活への復帰のハードルも高くなってしまいます。本人自身や家族が大きな不安を抱えている場合も少なくありません。現在、日本には推計でほとんど家から出ないひきこもり状態にある人が約23万6,000人、自分の用事のときだけ外出する準ひきこもりの人が約46万人、合わせて約69万6,000人もの人が広義のひきこもり状態にあると言われています。就学年齢にある子供の場合、ひきこもりになるきっかけとして、学校に行けない不登校との関連があると考えられます。不登校は子供にとっての社会的活動である学校生活や交友関係と関連する学校という環境からの回避行動と考えることができるとのことです。不登校で、自宅以外の場所での活動がないまま6カ月以上家から出ない状況が続くと、ひきこもりへ移行してしまう場合があり、一度ひきこもりの状態になると不登校も長期化する場合が少なくありません。子供のころにひきこもり状態になると、その間に学校で教育を受ける機会を失ってしまったり、居場所を失ってしまったり、進学や就職するハードルが高くなってしまうことにつながります。平成28年9月に内閣府が発表した、若者の生活に関する調査報告書によると、ひきこもりになったのは20歳から24歳のころと答えた人が34.7%と最も多く、ひきこもりが子供だけでなく大人の問題であることは明白となっています。大人のひきこもりの場合、学校でのつまずきをきっかけに子供のころからひきこもりが続いている人もいれば、就職や仕事で社会になじめず、成人後にひきこもり状態になった人もいるとのことです。現在、ひきこもりの高齢化、長期化が問題視されています。ひきこもりが長期化した結果、35歳以上のひきこもりが増加していると言われております。先ほどの若者の生活に関する調査報告書は、15歳から39歳を対象にした数字ですが、5年以上ひきこもり状態が継続している人が46.9%と非常に高い割合を示しております。長期化している場合、それだけ社会復帰も難しくなってきます。子供が35歳以上になると、その親は60歳から70歳を超えていることが予想され、経済面、精神面でひきこもりを支える家庭の高齢化も問題視され、親が亡くなった後のひきこもりの子供に関して不安を感じている親御さんは少なくありません。ひきこもりのきっかけや要因はさまざまです。平成26年版子ども・若者白書によりますと、子供は成長するに従い、自立とスキルを求められるようになります。他者と折り合いをつけ、円滑にコミュニケーションをとること、勉強や将来に向けての進学・就職に成功すること、さまざまなプレッシャーの中で、社会での居場所を失い外に出られなくなった場合、家の中にひきこもらざるを得なくなってしまうとのことです。つまり、どの子供でも、ひきこもりになる可能性があるということです。きっかけとして多いのは、いじめや人間関係がうまくいかないこと、成績の低下、受験・就職活動の失敗などのさまざまな挫折経験が挙げられるようですが、きっかけがよくわからない場合も少なくないとのことです。一つの要因だけでなく、複数の要因が複雑に関係しているケースも考えられます。不登校が長期化してひきこもりになることもあります。最近は、背景に発達障がいが関係していることもあるという報告があるとのことです。ひきこもりの解決には、ひきこもりになった要因よりもひきこもり状態からどうして抜け出せないのかを考え、支援する必要があると言われております。以上述べまして、質問をさせていただきます。1点目に、平成27年から開始した生活困窮者自立支援制度を活用して、ひきこもりの実態調査の手法などについて社会福祉協議会や民生委員、自治会などの協力をいただきながら支援方法を検討してきたと思われますが、当市のひきこもりの実態についてお伺いいたします。2点目に、長期ひきこもりに対してどのような対策を講じてきたのかお伺いいたします。3点目に、平成26年第4回定例会の一般質問で、適応指導教室について、現在のスポットケア事業の目的や内容としては適応指導教室に該当するとのことで、国における不登校への対応に関する情勢が変化してきていることも踏まえ、現在実施しているスポットケア事業について、新たに適応指導教室として再構築を図るため、開催日数や会場の確保などの課題を整理しながら準備を進めてまいりたいとの御答弁を伺っておりましたが、当市の小・中学校の不登校の現状から見て、不登校児童生徒に対する適応指導教室の必要性についてどのようにお考えかお伺いいたします。4点目に、不登校児童生徒への継続した支援について、当市としてどのような対策を講じてきたのかお伺いいたします。次に、ピロリ菌対策についてお伺いいたします。日本で最も多い死亡原因はがんです。世界保健機関WHOが2012年に発表したデータによると、胃がんが世界中で年間約95万人が発症。そのうち日本と韓国、中国の3カ国で患者の約6割を占めており、死亡者は年間約72万人に及びます。胃がんの主な原因は、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染で、日本の胃がん患者の98%が陽性反応を示しているとのことです。ピロリ菌は、1990年代に胃がんへの影響が証明され、国際がん研究機関IARCが発がん物質であると認定しています。衛生環境の悪い発展途上国では、ピロリ菌に感染する子供が多く、胃がんの発症率も高いです。ピロリ菌に感染すると、数週間から数カ月で慢性胃炎になります。その後、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんといった症状に進行します。慢性症状は自覚症状がないため発見が難しいですが、ピロリ菌は一度除菌すれば再感染しにくいので、予防しやすいがんとも言えるとのことです。除菌治療について、以前は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの段階まで症状が進んでいないと保険が適用されませんでしたが、2013年からは慢性胃炎の段階から保険適用されることになりました。約40年前から胃がんで亡くなる方は、ほぼ横ばいの年間5万人で推移してきましたが、保険適用後は徐々に減少し、2016年には死亡者数が10%減少しており、この4年間で1万2,000人の命を救うことができたと言えます。除菌治療により40歳代では9割、50歳代でも7割以上の人が胃がんを予防できると考えられています。10歳代、20歳代の若い世代から取り組めば、胃がんを含む胃疾患の大半を予防することが可能です。岡山県真庭市では、平成25年8月より中学生を対象に、胃がんを引き起こすとされるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の無料感染検査を実施しています。現在は、早期発見で、将来における胃がんなどの発症リスクを軽減する目的で市内中学校の2年生を対象に、検診と除菌助成事業を実施しています。できるだけ早い時期に胃がんの主な原因菌であるピロリ菌を明らかにし、感染があれば除菌を行うことで、将来の胃がん等の予防につながるとされることから、生涯を通じた健康づくりの一環として実施しているとのことです。検査と治療の流れは、最初に、中学校で行う尿検査で胃がんの主な原因であるピロリ菌感染の有無を判定します。判定の結果は、対象の全生徒に市役所健康推進課から郵送でお知らせいたします。ピロリ菌陽性者へは、ピロリ菌感染の確認検査・除菌治療について、市内指定医療機関で受診するようお知らせいたします。医師会との協力連携で、市内32医療機関のうち17医療機関との協力体制のもと、確認検査・除菌治療を実施しています。岡山県真庭市では、平成25年度から実施してこの5年間で約70名の生徒が除菌治療を受け、ほぼ100%除菌できているとのことです。最初の尿検査は学校に提出される検尿を利用して無料で検査しますので、尿を提出するだけです。対象の方には、御案内を直接郵送しているとのことです。以上述べて、1点目に、胃がんリスクを軽減するために、早い段階からのピロリ菌対策が必要と考えますが、どのようにお考えかお伺いいたします。2点目に、市内医療機関との協力体制についてお伺いいたします。3点目に、中学生を対象としたピロリ菌検査の導入について見解をお伺いいたします。次に、リバースモ-ゲージについてお伺いいたします。今、日本人の4人に1人は高齢者という状況です。高齢者が保有する金融資産や不動産は他の年代と比べて多いのですが、総務省統計局の家計調査報告にある高齢夫婦無職世帯の家計収支状況を見ると、実収入(公的年金給付等)では、生活費等の実支出を賄い切れず、統計上毎月6万1,000円の赤字が生じているとのことです。貯蓄があればいいのですが、そうではない場合には、自宅を売ったり資産を取り崩さずに資金の捻出が可能かどうか、考えどころではないでしょうか。そこで、この不動産に注目し、その価値を活用することで高齢者に不足しがちなキャッシュフローを提供するというのがリバースモーゲージです。リバースモーゲージは、持ち家を担保に融資を受けられるのですが、自宅に住み続けることができるシニア向けの融資制度です。不動産担保ローンや住宅ローンなどと何が違うのかというと、従来のローンというのはモーゲージローンと呼ばれていて、最初にまとまったお金を借り入れしてから、借り入れた分を毎月分割で返済していくものです。しかし、モーゲージローンにリバースがついているということで、借り入れは最初にするけれども、返済は最後にするのが特徴です。毎月融資を受けて、死亡時にまとめて返済するということになります。持ち家があり、将来にわたって住み続けることを希望する高齢者世帯が、その持ち家を担保として、毎月生活資金を借りることのできる制度です。しかし、当市においては、利用実績が少ないのが現状であり、この制度を知らない市民が多いと考えられます。リバースモーゲージの市民周知についてどのようにお考えかお伺いいたします。次に、学校での心肺蘇生教育の普及及び突然死ゼロを目指した危機管理体制の整備についてお伺いいたします。突然の心肺停止から命を救うためには、心肺蘇生、AEDの知識と技能を体系的に普及する必要があり、学校での心肺蘇生教育はその柱となるものです。我が国では、平成16年に市民によるAEDの使用が認められて以降、急速にその設置が進み、AEDの使用によって救命される事例も多く報告されています。しかしながら、いまだなお、毎年7万人に及ぶ方が心臓突然死で亡くなっているとともに、学校でも毎年100人近くの児童生徒の心停止が発生しています。その中には、平成23年9月に起きた埼玉県さいたま市の小学校6年生の女子児童の事故のように、AEDが活用されず救命できなかった事例も複数報告されているとのことです。そのような状況の中、既に学校における心肺蘇生教育の重要性についての認識は広がりつつあり、平成29年3月に公示された中学校新学習指導要領保健体育科の保健分野では、応急手当てを適切に行うことによって、傷害の悪化を防止することができること。また、心肺蘇生法などを行うことと表記されているとともに、同解説では、胸骨圧迫、AEDの使用などの心肺蘇生法、包帯法や止血法としての直接圧迫法などを取り上げ、実習を通して応急手当てができるようにすると明記されております。しかし、全国における教育現場での現状を見ると、全児童生徒を対象にAEDの使用を含む心肺蘇生教育を行っている学校は、平成27年度実績として小学校で4.1%、中学校で28.0%、高校で27.1%と非常に低い状況にあります。当市は、市内小学校で救命講習を実施していることは承知していますが、さらに心肺蘇生とAEDに関する教育を普及推進するとともに、突然死ゼロを目指した学校での危機管理体制を整備し、児童生徒の命を守るための安全な学校環境を構築することは喫緊の課題と考えます。当市における児童生徒への心肺蘇生教育の現状と今後の方向性、また、市内小・中学校におけるAEDの設置状況、教職員へのAED講習の実施状況など具体的な取り組みについてお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終了いたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
齊藤議員の一般質問にお答え申し上げます。まず、絵本のセカンドブック事業に関しまして、ブックスタート事業の現状についてでありますが、市では、絵本を介した親と子の触れ合いや子育て情報の提供を目的として、平成20年度から、お子さんが生まれた世帯及び1歳未満のお子さんがいる転入世帯に、絵本2冊をプレゼントする親と子の絵本事業と、主任児童委員・民生委員が訪問するこんにちは赤ちゃん事業を一体的に実施し、今年度で11年目を迎えております。訪問対象となるお子さんの推移でありますが、平成27年度で694人、平成28年度で728人、平成29年度で729人となっており、近年の子育て世代の転入増加に伴い増加傾向となっております。訪問時にお願いしている事業アンケートでは、絵本を活用している方が、毎年95%を超えており、寄せられた御意見・感想としては、絵本を通じて触れ合いや思い出が生まれる、これからもこの事業が続くよう願っているなど大変御好評いただいているところであり、乳幼児期から本に親しむきっかけとなっているほか、絵本を介して親子のきずなが深まっているものと考えております。次に、絵本のセカンドブック事業の導入についてでありますが、親子が絵本を通して時間を共有し、子育ての楽しさを感じることは、子供たちの健やかな成長に大きな影響を与えるものであると認識しております。先ほど申し上げました、親と子の絵本事業では、市内外の企業からいただいた協賛金等の一部を絵本の購入に充てるなどして、絵本2冊をお届けしているところであります。また、保健センターでは、4カ月児及び1歳6カ月児健診において絵本ボランティアによる読み聞かせやお勧め絵本の紹介を行っているほか、情報図書館、子育て支援センター及びあそびのひろばにおいても、読み聞かせなどを実施しております。いずれにいたしましても、近年の人口の社会増、中でも子育て世代が増加していることは、これまでの子育て等の施策によるものと考えておりますことから、引き続き、子育てや教育施策全体の中で、必要な事業について検討してまいります。次に、ピロリ菌対策に関しまして、早い段階からのピロリ菌対策の必要性についてでありますが、ピロリ菌とは、胃の粘膜に生息する細菌であります。このピロリ菌に感染すると慢性胃炎や萎縮性胃炎を引き起こし、数十年かけて胃がんが発症する可能性があると指摘されております。胃がん発症の原因といたしましては、ピロリ菌のほかにも、喫煙や食塩摂取量の多い食事などの生活習慣が、胃がんの発生リスクを高めるとされております。現在、市では、がんの早期発見、早期治療を目的として、国が示すがん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針に基づき、胃がんがふえる40歳以上の方を対象に胃のエックス線検査を実施しているところであります。ピロリ菌検査につきましては、国立研究開発法人国立がん研究センターの有効性評価に基づく胃がん検診ガイドラインの中で、胃がん死亡率を減少させる効果の実証が不十分であり、過剰診断等のリスクの可能性もあるため住民検診としては勧められないとされていることから、現状といたしましては、個人の判断により行うことが望ましいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)
私から、ひきこもり対策の御質問のうち、ひきこもりの実態についてほか1件について御答弁申し上げます。初めに、ひきこもりの実態についてでありますが、ひきこもりとは、さまざまな要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6カ月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態であるとされております。ひきこもりは、その性質から、統計的に件数を把握することが困難であり、国において示されている数値も推計値にとどまっているところであります。市では、平成27年度から開始した生活困窮者自立支援制度により、くらしサポートセンターえべつ及びしごとサポートセンターコクリを委託により設置し、働いたことがない方やコミュニケーションが苦手な方など、生活や就労への不安を抱えている方に対する相談・支援に広く取り組んでおります。この中で、ひきこもり状態にあると考えられる方についても把握し、支援に当たっているところであり、平成29年度は、ひきこもりに関しては15件の相談があったところであります。また、ひきこもり状態にある世帯を把握するに当たっては、家族の意向や本人のプライバシーへの配慮が必要になってくるケースが多いことから、地域の実情に詳しい民生委員に協力を求めているほか、平成28年度から設置した、教育、福祉等の関係機関により構成する江別市生活困窮者自立支援ネットワーク会議との連携のもと、個々の実情の把握や支援のあり方について協議を行っているところであります。次に、長期ひきこもりへの対策についてでありますが、市では、生活困窮者自立支援制度において、くらしサポートセンターえべつに支援員を3名配置し、生活の不安を感じている方に対し、生活の支援や就労支援、家計管理の支援などを行っているほか、しごとサポートセンターコクリに支援員を2名配置し、就労に向けての準備活動を支援しております。そのうち、ひきこもりの状態にある方への支援に当たっては、人間関係に対する不安などの解消や、家族や関係機関等による協力も図りながら、社会参加の実現に向け、コミュニケーションのトレーニングなどの支援を行っているほか、外出することが困難なケースについても、支援員が直接家庭に出向くなど、継続した支援に結びつくよう取り組んでいるところであります。ひきこもりに関する相談件数についても、平成28年度は9件、平成29年度は15件と増加しており、一人でも多くの方が相談に至るということが、解決に向けた次のステップに踏み出すことにつながるものであります。こうした支援により、ひきこもり状態から脱却し、社会参加や就労を実現できたケースがあることから、今後におきましても、引き続き、生活困窮者自立支援制度において、ひきこもりに対する支援に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私から、不登校児童生徒に対する適応指導教室の必要性について御答弁申し上げます。平成29年3月に、文部科学省は義務教育における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本方針を策定し、適応指導教室の設置の促進や機能強化を推進することとしております。適応指導教室は、不登校児童生徒の学校復帰や社会的自立を目指し、各自治体が設置しているもので、本市においては平成16年度から適応指導教室に当たるすぽっとケア事業を実施しております。本市の適応指導教室に通う児童生徒数は、平成30年5月末で小学生2人、中学生23人の合計25人であり、市内の不登校児童生徒73人のうち約34%が通っているところであります。本市におきましては、学校復帰や社会的自立への支援に取り組むため、平成28年度から適応指導教室の実施回数を週2回から週3回に拡大し、体験活動や集団活動のほか、在籍校と連携した学習活動など、児童生徒の実情に応じた指導を行っております。また、夏休み学習会や高校見学などを実施しており、平成29年度に適応指導教室に通っていた中学3年生7人全員が、高校へ進学しているところであります。教育委員会といたしましては、不登校児童生徒への支援において、適応指導教室の果たす役割は大きいものと認識しておりますことから、今後とも、学校や家庭、関係機関と連携し、支援の充実を図ってまいりたいと考えております。次に、不登校児童生徒への継続した支援について御答弁申し上げます。近年、子供を取り巻く環境は複雑化・多様化しており、不登校児童生徒への支援は、不登校の要因を的確に把握し、予兆への対応を含め、初期段階から組織的・計画的な支援を実施することが重要であります。このことから、本市におきましては、支援の必要な児童生徒により早い段階から対応できるよう、教職員夏期セミナーで不登校支援に関する研修を行い、教職員の資質の向上を図るほか、今年度からスクールソーシャルワーカーを1名増員して3名体制とし、学校ときめ細かく情報共有を行い、相談支援や家庭への適切な働きかけなどの取り組みを進めているところであります。また、先ほども御答弁いたしましたが、不登校児童生徒が学校復帰や社会的自立に向かうよう、平成28年度から適応指導教室の実施回数を週2回から週3回に拡大して、支援の充実を図っております。教育委員会といたしましては、今後におきましても、学校や家庭、関係機関と連携し、継続的な支援の充実を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)
私から、ピロリ菌対策の御質問のうち2件と、リバースモーゲージについて御答弁申し上げます。初めに、ピロリ菌対策に関しまして、市内医療機関との協力体制についてでありますが、先ほど、市長から申し上げましたとおり、ピロリ菌検査につきましては、有効性評価に基づく胃がん検診ガイドラインの中で住民検診としては勧められていないことから、個人の判断により任意で行うことが望ましいと考えております。そのため、ピロリ菌検査につきましては、市が行う集団検診の際に、胃がん検診のオプション検査として行っているほか、市民から相談があった場合には、ピロリ菌検査を実施している市内の医療機関を紹介するなど対応しているところであります。次に、中学生を対象としたピロリ菌検査の導入についてでありますが、市として公費負担によりピロリ菌検査を実施していくためには、胃がん死亡率を減少させる効果が実証され、国が示す指針において、胃がんの検診方法として位置づけられることが不可欠であると考えております。また、がん予防につきましては、検診受診のほか、がんに関する正しい知識の普及や食生活、正しい生活習慣についても重要と考えておりますことから、今年度からは、保健師が中学校を訪問して生活習慣病予防や野菜摂取、喫煙の害などについての健康教育を実施するところであり、若いうちからのがん予防も含めた健康に関する正しい知識の普及に取り組んでまいりたいと考えております。次に、リバースモーゲージについての御質問につきまして、リバースモーゲージの市民周知についてでありますが、リバースモーゲージとは、金融機関や公的機関が高齢者世帯などに対し、居住用不動産を担保に生活資金の貸し付けを行う制度であります。公的機関が実施しているものといたしましては、国の生活福祉資金貸付制度要綱に基づき、北海道社会福祉協議会が実施主体となり、その窓口として、江別市社会福祉協議会が受託して、相談申請の受け付けなどを行っているところであります。この制度には、低所得の高齢者世帯向けと要保護高齢者世帯向けの2種類の貸し付け制度がありますが、これまでの利用実績として、平成19年3月創設の要保護高齢者世帯向けは、平成20年度に1件、平成21年度に3件、平成26年度に1件の計5件の実績がある一方、平成14年12月創設の低所得の高齢者世帯向けについては、これまで実績がないとのことであります。市といたしましては、この制度により、収入や貯蓄の少ない高齢者が住みなれた自宅に住み続けながら、生活資金を得ることができる有意義な制度であると考えておりますが、利用実績が少ないことの要因として、年齢、世帯構成、対象不動産等の要件があることに加えて、御本人と親族の意向が合わない場合があるなどの課題があるものと認識しているところであります。そこで、御質問の市民周知についてでありますが、現在、江別市社会福祉協議会において、パンフレットやホームページによる周知のほか、相談の際に制度の紹介を行っているところであります。また、市におきましても、個別の相談をお受けする中で、この制度を御案内しております。いずれにいたしましても、今後、周知の手法について、江別市社会福祉協議会と相談してまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 教育部長 萬直樹(教育部長は2021年3月まで)
私からは、学校の危機管理体制の整備について御答弁申し上げます。学校での心肺蘇生教育の普及推進及び突然死ゼロを目指した危機管理体制の整備についてでありますが、児童生徒への心肺蘇生教育については、消防署や日本赤十字社北海道支部が実施する救命講習を活用し、市内小・中学校において毎年実施しているところであり、全ての児童生徒が在学中に救命講習を受けられるよう、今後も継続していく考えであります。具体的には、小学校では、高学年を対象にした45分間の救命入門コースを実施し、AEDの使用方法について学ぶほか、胸骨圧迫トレーニングツールを使用した実技を交えながらの心肺蘇生法の講習を実施しております。中学校では、2年生や3年生を対象にした3時間の普通救命講習1を実施し、AEDを使用した心肺蘇生法の実技を初め、応急措置に係る講習を行っております。また、AEDの設置状況については、平成20年度に市内全小・中学校に導入し、主に職員室や体育館入り口等に設置しているところであります。教職員へのAED講習については、AEDを使用した心肺蘇生法の実技を含む、4時間の普通救命講習2を実施しており、市内全校を3年に一度、一巡する形で継続的に実施していく考えであります。教育委員会といたしましては、各学校で、学校安全計画のもと危機管理体制が整備されておりますが、危機が発生した場合に適切な応急措置ができることが重要と考えておりますことから、引き続き、心肺蘇生とAEDに関する教育を実施し、学校での危機管理体制の充実を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 齊藤佐知子
2回目の質問と何点か要望をさせていただきたいと思います。最初に、絵本のセカンドブック事業について、2項目めの絵本のセカンドブック事業の導入について再質問いたします。先ほどの御答弁で、ブックスタートの現状をお聞きすると、この3年間の推移を見ても訪問対象となるお子さんがふえており、近年は転入増加による訪問家庭がふえているとのことです。江別市の将来を支えてくれる子供の増加は、今後のまちづくりに大きく影響するものと考えます。また、私自身もお聞きしているところですが、訪問時のアンケートにおいても親御さんから大変うれしいという声があり、事業の継続に期待する声を伺うことができました。保健センターで、4歳児検診、1歳6カ月検診時にボランティアによる読み聞かせや、情報図書館などでの読み聞かせを実施していることは承知しているところです。先ほどもお話しいたしましたが、全ての親子が図書館などに出向いて利用できるわけではないことや絵本に触れる機会の少ない子供も含めて、一人も漏れなく全ての子供が絵本に触れる環境を保証するものです。電子媒体の普及で心の触れ合いが難しくなっている家庭・社会にあって、絵本を介して親子、家族のきずなを深め、子供の想像力を豊かにし、心を育むことのできる環境として、生まれて初めての絵本の出会いから、人生の中で最も絵本を楽しむことができる時期にもう一度、対象のお子さん全員に絵本をプレゼントすることは重要なことと考えます。絵本のセカンドブック事業の導入について、再度御見解をお伺いいたします。次に、ひきこもり対策について、質問と要望をさせていただきます。1項目めのひきこもりの実態については、昨年度で15件の相談があったとのことですが、困っていても相談に来ることができない人のサポートを、どのようにつなぎ対応していくのか。教育や福祉等の関係機関により構成する江別市生活困窮者自立支援ネットワーク会議との連携のもと協議しているとのことですが、不登校のまま卒業される生徒の把握について、個々の実情や支援のあり方を教育委員会との連携でさらに取り組んでいただきたいことを強く要望いたします。4項目めの不登校児童生徒への継続した支援についてですが、卒業後にさまざまな支援がある中で、相談に来ない人のサポートをどのようにつなぐのかについてです。次につながるために、保護者、生徒に対して卒業前に福祉情報を関係機関につないでもよいかとの確認をしておくことが必要と考えますが、いかがかお伺いいたします。以上で、2回目の質問と要望を終わります。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
私から、絵本のセカンドブック事業の導入についての再質問に御答弁申し上げます。乳幼児期に絵本を介して親子が触れ合い、文字に親しむことは、子供の感情や想像力などを豊かにするとされておりますことから、まずは、現在実施している親と子の絵本事業を着実に継続してまいりたいと考えております。そこで、御質問の絵本のセカンドブック事業の導入につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、子育て・教育施策全体で必要な事業を進めていくこととしており、その中で検討してまいりたいと考えております。私からは以上であります。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私から、不登校児童生徒への継続した支援についての再質問に御答弁申し上げます。これまでも、不登校生徒本人や保護者の意向を踏まえて、さまざまな支援の中で、関係機関との情報共有に努めてきたところであり、卒業後、支援の経過等の情報を関係機関につなぐことについては、今後とも家庭との相談の中で、個別に対応してまいりたいと考えております。以上であります。