みんなの議会

江別市議会 平成29年第4回定例会 2017年12月11日

(1)奨学資金貸付金について/(2)市営住宅の敷金減免制度について/(3)認知症に関する施策について

2017年12月11日、江別市議会の一般質問で、吉本和子議員が「奨学資金貸付金について」「市営住宅の敷金減免制度について」「認知症に関する施策について」について質問し、市長 三好昇、教育部長 渡部丈司、建設部長 安藤明彦、健康福祉部長 真屋淳子が答弁しました。

質問者
吉本和子 議員
答弁者
市長 三好昇、教育部長 渡部丈司、建設部長 安藤明彦、健康福祉部長 真屋淳子

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 3 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 吉本和子

通告に従い、順次質問をさせていただきます。初めに、件名1、江別市の奨学資金貸付金についてお伺いいたします。項目1、江別市の奨学資金の貸し付け状況と課題についてお考えをお伺いいたします。子供の貧困にかかわる問題については、この間、何度かお伺いしていますが、当市の実態はなかなか明らかになっていないところです。しかし、全国的には、2015年の子供の貧困率は13.9%と、いまだに7人に1人の子供が貧困状態にあると厚生労働省が公表しています。北海道が実施した北海道子どもの生活実態調査結果報告書の子供の教育の項目の中で、就学援助の受給状況について、就学援助を受けているのは全体では18.9%、年収階層別では年収100万円以上200万円未満世帯で70.1%、年収200万円以上300万円未満世帯で60.5%となっています。その一方、就学援助を受けていない理由で、申請の仕方がわからなかった、就学援助を知らなかったを合わせると年収100万円以上200万円未満世帯で16.3%、年収200万円以上300万円未満世帯では17.7%となっているとのことです。また、同じくこの調査では、高校2年生を対象としたアルバイトについての質問に対し、全体で18.4%がしていると答えていますが、年収500万円未満までの世帯では平均25%、また、アルバイトの理由については、友人とのつき合い、趣味などが70%程度の一方、生活費のためが24.2%、授業料のためが13.5%、教材費のためが15.3%となっており、特に、年収400万円未満世帯では授業料、教材費、家族を支えるためと回答する割合が高く、年収が低い世帯ほど、学業や家族のためにアルバイトをする子供が多くなっているとしています。また、大学進学等についての調査では、希望する進学先を高校までと答えた高校2年生のその理由については、進学に必要なお金のことが心配だからが全体で45%、特に年収400万円未満世帯では5割を超え、進学に必要なお金や家族の生活なども進路の選択の要素になっていると指摘しています。さらに、教育を受けさせるためのお金の準備状況について小学5年生と中学2年生の保護者に聞いていますが、全体では既に準備ができているが3.7%、貯金や学資保険などの準備を始めているが48%、めどがついていないが28.8%、特に年収400万円未満世帯では、めどがついていないが平均4割以上と高くなっています。また、奨学金を利用するは全体で15.9%、年収400万円未満世帯では20%以上とやはり高くなっています。この北海道の調査結果から当市の現状を考えてみると、例えば、小学生、中学生を合わせた就学援助の受給状況について、江別市の教育に示されている過去5年間の推移の資料から受給率を計算すると、平成24年度の24.6%から年々減少し、平成28年度は21.1%と、この5年間で3.5%の減少となり、子育て世帯の稼働収入の増加の影響とも言われていますが、それでも全道平均から比べると高い受給率となっています。その一方、北海道の調査で指摘されていたように、この制度がいまだに対象となる世帯に十分に知らされていないのではないかということの検証もあわせて当市でも必要と考えます。その中で、中学生の就学援助受給率の推移も全体と同様で、平成28年度は21.3%、679人、平成27年度は23%、747人となっていますが、高校進学に際して当市の奨学資金の貸し付けを利用している件数は平成28年度で選定者9人のうち、高校1年生は3人のみとなっています。この制度は、高等学校の就学能力があるにもかかわらず、経済的理由により就学困難な高等学校生徒に対し、その就学に必要な資金の一部を貸与し、ひとしくその能力に応じた教育を受ける機会を与えることを目的に、昭和41年度から実施され、平成16年度より公立高校で月8,000円、私立高校で月1万8,000円の奨学金を貸し付けています。しかし、その利用状況について、江別市の教育にあるこの10年間の推移では、高校1年生では平成20年度の11人をピークに平成26年度、平成27年度は2人、平成28年度は3人と減少傾向が続いています。この間、高校等への就学支援については、平成26年度以降、所得制限の導入などさまざまな課題が指摘されているものの、公立、私立ともに高等学校等就学支援金制度や高校生等奨学給付金制度などが整備され、一定の効果はあると言われていますが、保護者からはそれでも不十分という声をお聞きします。このような中で、江別市の中学生が安心して高校へ進学できることを保障する制度として、奨学金の利用は重要なものと考えますが、現状の利用実態はそうはなっていません。現状の貸し付け状況についてどのようなお考えをお持ちか、あわせて、このような貸し付け状況となることの課題についてはどのようにお考えになっておられるのかお伺いいたします。項目2、現行の貸し付けから給付への変更に向けた検討についてお考えをお伺いいたします。貸与型の奨学金については、特に大学生の場合、奨学金という借金が若者の未来を押し潰すと言われ、大きな社会問題になっています。ある報道では、平均的なケースで300万円、大学院進学などでは1,000万円もの借金を背負って社会人としてスタートを切り、しかし、非正規雇用の増大などで卒業後の雇用・収入は不安定と指摘し、また、この間の総務省の調査では、30歳代から50歳代の3分の1以上が年収300万円以下の賃金で働き、その結果、既卒者の8人に1人が滞納や返済猶予になっているとしています。さらに、文部科学省が設置した学生への経済的支援の在り方に関する検討会でも、貸与型奨学金の返還の不安を解消していくことが重要などの報告書を提出しているということです。そのような中、今国会でも対象はかなり限定的で、しかも財源を消費税増税に求めるなど問題はありますが、国民の声に押され、給付型奨学金の拡大等が検討されています。しかし、現状について大学生からは、多額の借金をおそれ、借りたくても借りないで我慢する、高校生のときに借りているから、ふえるのは恐ろしいので借りないで、深夜までアルバイトをするなどの生活に追われているという声もお聞きします。当市で実施している高校生への奨学資金貸し付けは無利子であり、返還期間も原則10年間、大学等へ進学する場合は返還開始年の延長もできるということですが、それでも、高校教育を受けるための借金となることに変わりはありません。現行の制度は、貸付金の原資は償還金で賄っているとのことですが、近隣市の中では、給付制にして、当市と比べ多くの高校生が利用しているともお聞きしております。本来、教育を受ける権利を保障するための奨学金が若者の借金となる貸し付けではなく、給付へと変更することを検討するべきと考えますが、いかがかお考えをお伺いいたします。次に、件名2、市営住宅の敷金減免制度についてお伺いいたします。項目1、敷金減免と家賃減免との関連についてお伺いいたします。公営住宅法第1条では、この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、または転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とすると明記しています。その上で、第16条第4項では、事業主体は病気にかかっていること、その他特別の事情がある場合において必要があると認めるときは、家賃を減免することができる。第18条第1項では、事業主体は公営住宅の入居者から3カ月分の家賃に相当する金額の範囲内において、敷金を徴収することができる。さらに、第2項では事業主体は病気にかかっていること、その他特別の事情がある場合において必要があると認めるときは敷金を減免できると低所得者への減免等について示しています。事業主体である江別市も江別市営住宅条例第15条で家賃の減免または徴収猶予を、第17条第1項では敷金の額を、第2項では敷金の減免または徴収猶予を規定し、さらに、江別市営住宅条例施行規則では減免の基準や敷金の上限額などを示しています。住宅に困窮する低所得者にとっては、収入に応じた家賃や敷金設定であることは何よりも安心なことであり、そのことが広く周知されることが求められます。家賃等の減免の基準について、江別市営住宅条例施行規則第27条では、江別市営住宅条例第15条に示されている病気・失職・その他の事由によって著しく生活困窮の状態にあるとき、市長が認定した入居者の収入(認定収入月額)の生活保護基準の最低生活費に対する割合が13割以内である場合、100分の10から100分の100の範囲で減免することとなっています。このことは、入居申し込み時に既に所得等は把握されており、この減免基準に合わせて減免後の家賃が入居後の負担すべき家賃となるものと考えます。その結果、敷金については、入居時の減免後家賃をもとに計算されるものと考えますが、いかがでしょうか。入居決定後の敷金について、市民の方々から減免されないという御相談も多く聞かれます。敷金減免と家賃減免との関連についてお考えをお伺いいたします。項目2、市営住宅の敷金減免制度の利用状況についてお伺いいたします。一般的に敷金とは、賃貸物件の契約をする際、家賃の数カ月分を借り主が貸し主に事前に預けておく保険金のようなものと言われ、家賃を滞納した場合の保険金としての役割のほか、退去時に部屋を入居前の状態に戻す原状回復のための修繕費として使われ、残った敷金が借り主に返還されるという仕組みということです。市営住宅の敷金についても、同様の目的で徴収されるものと考えますが、民間の賃貸物件との違いは対象者が住宅に困窮する低所得者層であることで、生活困窮の程度に応じた負担としなければなりません。家賃減免申請については、きめ細かく対応されているとお聞きするところですが、敷金減免については、どのような利用状況でしょうか、お伺いいたします。項目3、敷金減免制度の周知についてお伺いいたします。敷金減免要件について調べてみますと、沼田町の沼田町公営住宅条例施行規則では、その一つに家賃の減免の要件に該当するとき(生活保護は除く)とし、家賃の減免の要件の区分に応じて、減免する額を家賃から減じた後の2倍に相当する額まで減額となっています。同じように、福島県相馬市の相馬市営住宅家賃若しくは敷金の減免又は徴収猶予実施要綱では、減免後の敷金は減免後の家賃の3カ月分とするとなっており、どちらもわかりやすく、入居者の方々も納得できるものと考えます。当市の市営住宅入居者募集案内パンフレットでは、入居資格の収入基準や家賃を決めるための月額所得金額の算出などは詳しく示されていますが、敷金については、入居決定後の手続の中で、敷金の納付は家賃の3カ月分(上限6万円)に当たる敷金を納入していただきますと記載されているのみとなっています。入居決定後に詳細な説明がなされると思いますが、入居申し込みの時点で上限6万円の敷金を払わなければならないと思ってしまう方も少なくありません。敷金の減免制度について、沼田町や福島県相馬市のように、当市の施行規則も具体的な表現にすればさらに理解しやすくなりますし、何よりも、敷金も家賃と同じように減免できることの周知が広がることは、公営住宅法の住宅に困窮する低所得者に対し、低廉な家賃で賃貸することそのものを保障することにもなります。敷金減免制度について、さらに周知が必要ではないでしょうか、お考えをお伺いいたします。次に、件名3、認知症に関する施策についてお伺いいたします。項目1、徘回症状のある認知症高齢者の行方不明等の現状についてお伺いいたします。高齢化の進展に伴い認知症高齢者は2025年には全国で700万人を超え、65歳以上高齢者の5人に1人が認知症になると推計されています。現在策定中の江別市高齢者総合計画では、当市の65歳以上高齢者のうち、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準の判定ランク2以上の方は、平成25年3月末で3,087人、平成27年3月末で3,436人、平成29年3月末で3,541人と年々増加し、平成33年度には3,860人に増加すると推計しています。江別市版認知症ケアパスでは、主にアルツハイマー病を例に、認知症が発症した時点から進行していく生活機能障がいに沿って、いつ、どこで、どのような医療や介護サービスを受ければいいのか、サービスの流れを体系的に整理していますが、その中で、認知症の進行と主な症状の例として、認知症の中期から後期には、日常生活全般に手助けや介護が必要となり、主な症状の一つに外出して一人で家に帰れなくなる、徘回とあります。平成29年6月の警察庁発表の平成28年における行方不明者の状況によれば、全国で認知症またはその疑いによる行方不明者は1万5,432人、さかのぼって見れば、平成27年は1万2,208人、平成26年は1万783人、平成25年は1万322人と増加の一途をたどり、特に平成28年は前年比26.4%増とのことです。このような中で、当市の認知症高齢者の行方不明等の現状については、どのような認識をお持ちかお伺いいたします。項目2、徘回高齢者SOSネットワークシステムの利用状況と課題についてお伺いいたします。徘回とは、認知症そのものによる見当識障がいや記憶障がいなどの中核症状による影響、さらにストレスや不安などが重なって絶えず歩き回ることとされ、客観的には目的不明に見えても御本人にとってははっきりとした目的があることが多いと言われています。しかし、外に出ての徘回は事故や行方不明という危険な事態になりかねません。特に、認知症が進行した状態では、自分の名前や住所なども的確に伝えられないことも多く、さらに徘回の範囲が広がり危険な事態に進んでいくことも危惧されます。江別市、石狩市、当別町、新篠津村の江別保健所管内の4市町村による徘回高齢者SOSネットワークシステムができてから既に18年がたち、この間、協力団体などをふやし、早期発見・保護に努力されているとお聞きしておりますが、全国的な調査結果を見れば、当市においても認知症で徘回症状のある高齢者が行方不明になることがふえていくことは容易に推察されます。現行の徘回高齢者SOSネットワークシステムの利用状況と、今後ふえていくと言われる認知症高齢者への対応に対する課題について、どのようにお考えかお伺いいたします。項目3、徘回高齢者個人賠償責任保険事業の実施に向けた検討についてお伺いいたします。2007年に愛知県大府市で起きた、認知症で徘回中に91歳の男性が列車にはねられ死亡した事故をめぐり、JR東海がその遺族に720万円の損害賠償を求めた裁判は、一審、二審は賠償額の違いはあっても家族に監督義務があるとして支払いを求めました。しかし、2016年、最高裁は家族に監督義務はないとして逆転判決となりました。当時、認知症の夫を介護していた友人は、ずっと見張っていることもできないし、縛って家から出られないようにするわけにもいかないと、この裁判で監督責任を問われた妻は、いつかの自分かもしれないと言っていました。また、公益社団法人認知症の人と家族の会は、徘回は家族にも鉄道会社にも防ぎ切れない。当事者の責任にするのではなく公的な賠償制度が必要と厚生労働省に社会的に救済する制度をつくるよう求めたという報道もありました。認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)では、認知症を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進として安全確保が掲げられていますが、今回の事故のような、監督困難な徘回する認知症高齢者がかかわる場合、また、近年急増している認知症の高齢ドライバーによる死亡交通事故など他者加害につながる事件など、安全確保の対策が功を奏しているとは言えない状況です。その責任をどうするかなど、認知症高齢者の事故等への対応については個々の法的紛争という捉え方ではなく、社会全体の問題として考える必要があります。このような中、神奈川県大和市で、はいかい高齢者個人賠償責任保険事業を開始するという新聞報道がありました。大和市のホームページによれば、認知症による徘回のおそれがある高齢者を被保険者とし、踏切事故など第三者に負わせた損害を補償する賠償責任保険に大和市が保険契約者となって加入。また、本人のけがなどを補償する傷害保険にもあわせて加入するということです。事業の趣旨については、認知症の人の徘回には、偶然の事故などによる本人のけがの危険性だけではなく、踏切事故や他者の財産の破損などで認知症の人が与えた法律上の損害賠償責任が、その家族や監督義務者に及ぶ可能性があるためとし、損害賠償が発生した場合に最大3億円を補償し、被保険者の自己負担はなしという内容です。大和市は、認知症の人やその家族が安心して暮らせるまちを目指して事業を実施するとしていますが、この先進事例を参考に、当市としても徘回高齢者個人賠償責任保険事業の実施に向けた検討をすべきと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

吉本議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、認知症に関する施策に関連してお答えしたいと思います。まず、徘回症状のある認知症高齢者の行方不明等の現状についてでありますが、行方不明者の届け出を受け付けしている江別警察署によりますと、いまだ行方不明となっている石狩管内の高齢者は、平成27年に1名、平成28年に1名の計2名と聞いております。また、警察が保護した高齢者は、平成27年は延べ59名、平成28年は延べ97名、平成29年は10月末時点で延べ79名となっています。捜索・保護に至った経緯は、家族からの依頼のほか、挙動が不自然に感じられた高齢者を見かけた地域住民からの通報によるものも多く、このうち認知症による徘回とされる正確な人数は把握していないとのことですが、市といたしましても、認知症高齢者の増加により、捜索を依頼される高齢者が増加傾向にあると認識しております。次に、徘回高齢者SOSネットワークシステムの利用状況と課題についてでありますが、江別保健所では、認知症による徘回高齢者や家出人等の捜索を協力機関に依頼するSOSネットワークシステムを運営しており、江別警察署管内で家族から行方不明者の捜索を依頼された件数は、平成27年度は8件、平成28年度は16件、平成29年度は10月末時点で7件となっております。当システムにおける捜索協力機関には、江別警察署を初め、バス事業者やタクシー事業者などの交通機関や郵便局など19団体が加盟しており、それぞれの業務活動の中で、職員等による捜索に関する協力が行われているとのことでございます。しかしながら、認知症の人を介護する家族によっては、大げさにしたくないという考えや、家族が認知症であることを知られたくないという意識から、民間事業者等が捜索に参加する当システムへの依頼を敬遠するケースがあるなどの課題もあると聞いております。市といたしましては、当システムの活用について、介護予防教室や認知症サポーター養成講座などを通じて呼びかけていくとともに、広報誌やパンフレット等を用いて、広く市民に対して認知度向上に向けて努力してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育部長ほかをもってお答え申し上げます。

答弁 教育部長 渡部丈司(教育部長は2018年3月まで)

私からは、奨学資金貸付金について御答弁申し上げます。初めに、江別市の奨学資金の貸し付け状況と課題についてでありますが、本市では、昭和41年度から高校の就学能力がありながら、経済的な理由により就学困難な高校生に対し、その就学に必要な資金の一部を貸与する事業を行っております。貸与額は、公立高校の生徒には月額8,000円、私立高校の生徒には月額1万8,000円となっており、中学3年生の保護者を対象に奨学資金の案内を配付し、もれなく全員に周知を図ってきたところであります。本市の奨学資金は、過去には年間20名前後の利用者がいた時期もありましたが、平成26年度以降は10名前後の利用となっております。本市以外の奨学金制度では、平成26年度から国が授業料を支援するため、高等学校等就学支援金制度を導入し、年収約910万円未満の世帯には、公立高校授業料相当額の年額11万8,800円が支給されており、私立高校に通う場合には、さらに、家庭の収入状況に応じて支援金が加算され、年額29万7,000円までの支給を行い、負担の軽減が図られております。また、北海道でも同じく平成26年度から、授業料以外の教育費を支援する高校生等奨学給付金事業を導入し、世帯状況に応じて3万2,300円から13万8,000円が支給されているところであります。このほか、北海道高等学校奨学会や各種団体の奨学金、私立学校独自の給付金制度もあり、高校生に対する支援制度が充実してきたことが、本市の奨学資金制度の利用者の減少に影響しているものと考えられます。教育委員会といたしましては、国や北海道、各種団体等からの給付金制度が充実してきた中で、本市の奨学資金制度の利用者がなぜ減少傾向にあるのか、まずは、その実態の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、現行の貸し付けから給付へ変更することの検討についてでありますが、今ほども御答弁申し上げましたとおり、近年の奨学金制度は、国や北海道を初め、各種団体等の給付金制度が整備されており、道内においては給付型の奨学金制度を導入している市もあります。また、現在、国では、私立高校授業料の無償化の検討も進められていると伺っているところであります。教育委員会といたしましては、他市の状況も参考にしながら、本市の奨学金制度のあり方について、まずは、実態把握に努め、その結果を踏まえた上で、今後の対応を検討してまいりたいと考えております。以上です。

答弁 建設部長 安藤明彦(建設部長は2018年3月まで)

私からは、市営住宅の敷金減免制度について御答弁申し上げます。初めに、敷金減免と家賃減免との関連についてでありますが、入居予定者の敷金と家賃につきましては、前年所得に基づき決定し、入居決定通知にてお知らせしているところであります。敷金の減免につきましては、入居予定者から入居前に申請していただくのに対し、家賃の減免につきましては、入居後に申請していただくという違いがございます。また、敷金は、入居者が退去する際、未納家賃や原状回復の費用に充当する場合が多いことから、御質問の減免後の家賃に基づく敷金の減免は、現時点では難しいものと考えておりますが、他市の減免制度の実施状況などについて、今後、調査・研究してまいりたいと考えております。次に、敷金減免制度の利用状況についてでありますが、入居決定通知の送付後に敷金の減免についての相談や問い合わせはございましたが、失職、病気、その他の事由により著しく生活困窮の状態にあるときや、災害により著しい損害を受けたときの減免要件に該当する入居者がいなかったことから、過去3年間において利用実績はございません。次に、敷金減免制度の周知についてでありますが、市営住宅の入居に際しては、入居手続に必要となる書類の提出や敷金の納入方法等について記載した入居決定通知を送付しているところであります。その通知に敷金の減免や分割納付などについても記載し、入居予定者に対し周知を行っているところでありますが、今後におきましては、募集案内にも減免制度について記載するなど、周知に努めてまいりたいと考えております。私からは以上でございます。

答弁 健康福祉部長 真屋淳子(健康福祉部長は2018年3月まで)

私からは、認知症に関する施策についての御質問のうち、徘回高齢者個人賠償責任保険事業の実施に向けた検討について御答弁申し上げます。同事業の実施に向けた検討についてでありますが、近年は、認知症高齢者の増加を受けて、認知症発症後の医療費や生活費等に備える保険や、賠償責任等を保障する個人向けの保険が開発され、複数の保険会社が販売しているところであり、今後は認知症に関する保険が多様化し、普及が進んでいくものと見込まれています。国は、新オレンジプランにおいて、認知症に関する普及啓発や、認知症の人を見守るサポーターの養成など、徘回等を伴う認知症高齢者に対するさまざまな取り組みを示しているところであり、徘回高齢者個人賠償責任保険については、今後の国の動向や保険の多様化・普及の状況等を注視してまいりたいと考えております。以上です。

再質問 吉本和子

それでは、2回目の質問、要望をさせていただきたいと思います。初めに、件名1の奨学資金貸付金について、これは要望とさせていただきます。項目1の江別市の奨学資金の貸し付け状況と課題については、利用者の減少に影響しているのは高校生に対する支援金制度が充実しているからではないかという御答弁があったかとお聞きしました。先ほど、例として申し上げました、北海道子どもの生活実態調査で、高校生の子供たちのアルバイトの目的が授業料や教材費などにあるという答えが少なからずあることからも、特に所得の低い家庭では、この制度があってもなかなか困難であるということが明らかになっていると思います。江別市の状況については、実態把握に努めるという御答弁がありましたので、その結果を注視させていただきたいと思います。次に、項目2についてですけれども、これも同じく実態把握をした上で、今後の対応を検討されるというお考えをお聞きいたしましたので、ぜひ早急に実態把握をしていただいて、給付型への変更をどうするかということも検討の対象にしていただきたいと思います。要望として終わらせていただきます。次に、再質問をさせていただきたいと思います。まず、件名2の市営住宅の敷金減免制度について、項目1の敷金減免と家賃減免との関連について、再度お伺いいたします。御答弁では、家賃減免は入居後に、敷金減免は入居前に申請するということで、二つの減免申請時期にずれがあることを確認いたしました。確かに、江別市営住宅条例をよく見てみますと、家賃の減免または徴収猶予に関する第15条では、主語が入居者になって説明されておりますし、敷金に関する第17条では、入居決定者からという説明になっていました。しかし、減免後家賃での敷金減免については、この申請時期の問題のみではなく、減免後の敷金では、敷金本来の目的である滞納家賃や原状回復の費用が賄えないので難しいという御答弁の中にあったこのことが大きなファクターになっているのかとも思ってしまいました。しかし、本来、敷金は家賃の3カ月分という規定でありますから、その家賃がきちんと収入を反映させたものであることが大前提だと思います。この家賃について、減免対象となることが明らかな場合は、敷金の徴収猶予などを活用して、入居後の減免家賃で敷金計算をすることについて検討すべきと考えますがいかがでしょうか。再度、お考えをお伺いいたします。

答弁 建設部長 安藤明彦(建設部長は2018年3月まで)

再質問に御答弁申し上げます。減免後の家賃で敷金を計算することの検討についてでありますが、先ほども御答弁いたしましたけれども、敷金減免は家賃減免前に申請をいただくこととなっておりますことから、減免家賃に基づき敷金を減免することは、現制度上、難しいものと考えております。まずは他市の実態把握などを行い、市の対応について検討してまいりたいと考えております。以上でございます。

再質問 吉本和子

最初の質問のときにも申し上げましたけれども、他市の実態把握という点についてはぜひ行っていただきたいということはもちろんなのですけれども、既にそのようにやっているところもあるということを申し上げさせていただきましたので、ぜひ検討していただきたいと思います。他市の実態把握を行って市の対応を検討したいということについて、早急に取り計らっていただくように期待を込めて、強く要望したいと思います。続いて、項目2の敷金減免制度の利用状況について、再度お伺いいたします。この3年間、減免要件に該当する入居者はいなかったという御答弁でした。減免要件について江別市営住宅条例第15条では、御答弁の中にあった第1号、第2号に加えて、第4号、その他第1号、第2号に準ずる特別の事情があるときが減免要件にも入っています。御相談や問い合わせの中には、そのような状況が推察されるようなケースもなかったということなのか、改めて再度お伺いいたします。

答弁 建設部長 安藤明彦(建設部長は2018年3月まで)

再質問に御答弁申し上げます。特別な事情の有無についてでありますが、敷金の減免についての相談や問い合わせの中で、入居予定者の生活状況などをお聞きした上で、前年所得に応じた敷金をいただいておりますことから、過去3年間においては、御質問のようなケースはなかったところでございます。以上でございます。

再質問 吉本和子

減免の要件については特別な事情ということにもなっていますけれども、いろいろな制度の中にも、特に市長が認める場合、特別な事情という項目が出てきますが、なかなか言葉として具体的になっていません。だから特別な事情と言うのだろうと思うのですけれども、今回、敷金減免について他市の状況を調査していただくということでありますので、特別な事情という減免要件についても、具体的な状況がどうなっているのか、他市の状況もあわせて検証していただければと思います。この点についても要望とさせていただきます。続きまして、件名3の認知症にかかわることですけれども、2回目の質問をさせていただきます。初めに、項目1の徘回症状のある認知症の行方不明等の現状について、もう一度お伺いしたいと思います。警察が保護した高齢者の数が増加傾向にあることを改めて実感いたしましたけれども、保護に至る経緯の中で、地域住民からの通報によるものも多いということでした。それだけ、地域の中でそういう方たちの存在が認知されてきているということなのかと少し安心した部分でもありますけれども、それでも、いまだに行方不明の方がおられるということは、早い段階での保護がいかに重要かということだと思います。行方不明になってからどの程度の時間で保護されているのか、保護されるまでの時間というのは非常に重要だと考えますけれども、そのあたりについて、現状がどのようになっているのかお伺いしたいと思います。

答弁 健康福祉部長 真屋淳子(健康福祉部長は2018年3月まで)

再質問に御答弁申し上げます。行方不明から保護されるまでの時間についてでありますが、江別警察署においても、保護するまでの時間を集計していないとのことであり、また、捜索依頼のあった時刻や保護に至る過程もさまざまであることから、時間的な目安をお答えすることは難しいものと考えております。以上です。

再質問 吉本和子

保護されるまでの時間は、御答弁にありましたように、時間的な目安を答えるのは難しいということでしたけれども、認知症に限らず、高齢者が行方不明になってしまうということは、これが何時間で保護できたかということが非常に重要なことだと思います。例えば、24時間以内か24時間以上かということは、健康状態だけでなく、ひいては命にもかかわる重要な問題だと思いますので、徘回高齢者SOSネットワークシステムの今後の検証の中で、定期的に検証されていると思いますけれども、この点についても重要な情報になると考えますので、関係機関への協力を改めて求めていただくよう要望しておきたいと思います。続いて、認知症関連についてですけれども、再質問をさせていただきます。項目2の徘回高齢者SOSネットワークシステムの利用状況と課題について、もう一度お伺いしたいと思います。警察が保護した高齢者の数が増加傾向にある中で、徘回高齢者SOSネットワークシステムの利用は、平成27年度は8件で、平成29年10月末で7件ということでした。項目1で明らかになったように、保護された高齢者の数との比較をすれば、単純計算で平均1割程度が徘回高齢者SOSネットワークシステムを利用していることになるかと思います。一刻も早い段階の保護が、大きな事故に遭うことや行方不明とならないことにつながりますから、このシステムがさらにきめ細かいネットワークでつながることが求められるのではないかと思います。御存じかも知れませんが、市内には、医療・福祉・介護の専門職や有志の市民で立ち上げた独自のネットワークがあるとお聞きしております。そのホームページからは、この活動は高齢者や障がい者等が徘回した場合に備え、捜索を行うためのネットワークづくり、徘回捜索を行うための模擬訓練等の開催等となっていました。さらに、認知症高齢者等事前登録システムを使って高齢者等の情報を登録しておくことで早期発見に役立てられると説明しています。今ある徘回高齢者SOSネットワークシステムに、このような民間で実施しているシステムを活用することで、よりきめ細かなネットワークをつくることができるのではないかと考えますし、ひいてはそれが徘回高齢者SOSネットワークシステムの利用拡大にもつながると思いますが、いかがか再度お考えをお伺いいたします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

再質問にお答え申し上げます。徘回高齢者SOSネットワークシステムと民間で実施しているシステムとの連携についてでありますが、行方不明者の捜索に当たっては、捜索協力者が個人情報等を共有することから、情報管理のあり方というのが非常に大事であります。特に、家族の方が安心して依頼できる体制が整備されている必要があると考えております。市といたしましては、徘回高齢者SOSネットワークシステムの認知度向上に向けて、現在も努力しているところでありますが、民間のシステムとの連携につきましては、まずは、所管する江別保健所と相談してまいりたいと考えております。以上でございます。

再質問 吉本和子

3回目は要望とさせていただきます。この件に関して、1回目の御答弁では、家族が大げさにしたくないですとか、認知症であることを知られたくないということでこのシステムへの依頼を敬遠するケースがあるということを聞いているという御答弁でした。今、2回目の御答弁では、家族が安心して依頼できる体制が整備されている必要があると御答弁されました。では、このような問題を一体どうすればいいのかということになると思いますけれども、徘回高齢者SOSネットワークシステム自体ができてから随分久しくなりますし、このような検討が必要かと思います。石狩振興局のホームページでは、石狩地域認知症見守りSOSネットワーク会議を開催するというお知らせもありましたので、定期的な検討がされているのかと思います。ただいま市長は、江別保健所と御相談をされるとおっしゃいましたけれども、市としても認知症高齢者が安心して暮らせるために、民間との協力についても積極的に働きかけをしていただくように要望したいと思います。続いて、項目3について再質問をさせていただきます。徘回高齢者個人賠償責任保険事業の実施に向けた検討について、再度お伺いいたします。国や民間保険の動向を見たいというような御答弁だったかと思うのですけれども、国も民間の個人賠償責任保険の利用・普及を図るという方針だとお聞きしております。最近、このような保険はどうなのかということを新聞やインターネットで調べてみましたら、例えば、個人賠償特約というものがありまして、電車等運行不能賠償追加型特約となっていました。特約部分の保険料は、この保険では年間2,000円程度とのことでした。しかし、そもそもは本体が火災保険でした。火災保険に入ってこの特約を利用しなければならないというようなものでありました。ですから、当然新たに多額の保険料負担が生じるということになります。認知症を抱えている多くの高齢者の方たちは、年金で暮らしている方がほとんどだと思われますので、とてもこの年齢で新たな保険に入ることなどはできないと私の友人も言っていました。今の民間だけに頼っている現状ではどうなのかと思いました。新聞報道では、兵庫県神戸市が、認知症高齢者が徘回したり、火事を起こしたり、他人にけがを負わせた場合などを想定した公的な救済制度を検討中とありました。国の政策では、地域で暮らさざるを得ない認知症高齢者がどんどんふえ続けています。施設から在宅へ地域包括ケアシステムもありますけれども、そうであればなおのこと安心安全に暮らせる地域づくりの一つとして、市としての公的な救済制度を検討する必要があると思うのですけれども、改めてお考えをお伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 真屋淳子(健康福祉部長は2018年3月まで)

再質問に御答弁申し上げます。徘回高齢者個人賠償責任保険に対する公的な制度の検討についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、近年は、認知症高齢者の増加を受けて、賠償責任等を補償する個人向けの保険が民間保険会社から販売されているところであり、今後は、認知症に関する保険が多様化し、普及が進んでいくものと見込まれています。個人賠償責任保険に対する公的な制度については、今後の国の動向や保険の多様化・普及の状況等を注視してまいりたいと考えております。以上です。

再質問 吉本和子

御答弁は先ほどとほぼ同じかとお聞きしましたので、3回目は要望とさせていただきます。先ほど御紹介させていただいた兵庫県神戸市の例ですけれども、きのうインターネットで調べていましたら、検討中であった、神戸市認知症の人にやさしいまちづくり条例というものをつくって、きょうからパブリックコメントを始めるというニュースが載っていました。このホームページには、認知症の人とその家族のよりよい生活を実現するために必要な支援を受けられるように、まち全体で支えることが必要ですと明確に市の考えを示していました。同条例の基本理念は、誰もが認知症になり得ることを踏まえとあります。認知症の人の意志が尊重され、地域の力を豊かにすることによって、住みなれた地域で自分らしく暮らし続けることができるまちづくりを目指すとしておりまして、その主な取り組みの一つとして、先ほど御紹介いたしました事故に関する救済として、検討中であった認知症高齢者が起こした事故に関する事故救済制度もこの中で明らかにされていました。この神戸市のホームページで見た、誰もが認知症になり得るということは、江別市にとっても全く同じ状況だと思います。誰もが認知症になり得るのだという認識をみんなが持って、認知症高齢者の介護を、今の家族責任を最優先にするのではなく、まち全体で支えることが求められていると思います。その点では、今質問させていただきました徘回高齢者個人賠償責任保険事業というような公的な支援制度について、この事業も含めて検討していただくように要望して、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

出典:江別市議会 平成29年第4回定例会 2017年12月11日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる