江別市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月16日
(1)多様な市民ニーズの把握と政策反映について/(2)災害に強いまちづくりについて
2016年9月16日、江別市議会の一般質問で、徳田哲議員が「多様な市民ニーズの把握と政策反映について」「災害に強いまちづくりについて」について質問し、市長 三好昇、総務部長 齊藤俊彦、企画政策部長 北川裕治、生活環境部長 高橋孝也が答弁しました。
- 質問者
- 徳田哲 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、総務部長 齊藤俊彦、企画政策部長 北川裕治、生活環境部長 高橋孝也
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 徳田哲
ただいま議長に発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきたいと思います。初めに、多様な市民ニーズの把握と政策反映についてお伺いいたします。社会の成熟化や価値観の多様化、少子高齢社会の進展など、社会経済構造が大きく変革している現在、行政への市民ニーズは多様化・高度化し、よりきめ細かな対応が求められています。一方で、財政面からの問題や受け手の側である市職員の数も限られていることもあり、一人一人の声に応えることはなかなか難しいことも一定程度理解するところであります。とはいえ、やはり行政は、住民主役の地域づくりを支えていく側として、住民ニーズを的確につかむ不断の努力が必要です。本来であれば、一人一人の市民とのより深いつながりを大切にし、複雑化する社会や多様化する住民の価値観に応えていくことがまちづくりに欠かせない視点となります。そのためには、市民の皆さん一人一人の御意見や御要望、声なき声を酌み取るための努力が必要不可欠であると考えます。初めに、1点目として、現在、江別市では、政策立案過程、あるいはまちづくりの実践過程において、アンケートやパブリックコメントの実施、市内各層の代表者や有識者の方々に参加していただくさまざまな審議会等の開催を通じ、市民参画が図られているものと承知しております。こうした取り組みによって、市民の皆さんの意見が政策に反映され、成果を上げた事例も存在しますが、一方で、現在とられている手法によって寄せられた意見が本当に市民全体の意見を代表しているものなのかと考えたとき、私はそこにもう一重深い検討を加えなければならないと感じざるを得ないところであります。一般的に、多くの市民の皆さんは、自治体に対して積極的に意見を表明しない傾向があります。こうした多くの方々をサイレントマジョリティーと言います。株式会社三菱総合研究所の研究員である尾花氏の研究によりますと、政策を知らない、政策を知っているが関心がない、政策を知っていて関心もあるが誤解している、政策を知っていて関心もあり理解しているが、意見を表明したくない、政策を知っていて関心もあり理解していて意見を表明したいが、実際には意見を表明しない。そういった人々の総和をサイレントマジョリティーとし、各段階にサイレントマジョリティーが存在することを指摘しております。このように、多くの市民の皆さんが意見や要望を表明しない理由はさまざまでありますが、行政としては、こうした層に対するアプローチを進め、市民のうちに秘めた思いを掘り起こし、政策に反映させていく努力が必要であると考えます。こうした、いわゆるサイレントマジョリティーに対し、より広い市民参画を図る手法について、市としてどのようにお考えになりますでしょうか、お伺いいたします。冒頭にも同様の趣旨で述べさせていただきましたが、行政だけで多様化・高度化する全てのニーズに応えることには限界があると言わざるを得ません。そうした問題を乗り越えていくためは、市民と行政が連携・協働しながら、ともに知恵を出し合い、住民主体の地域づくりを目指す必要があります。そのためには市民一人一人の思いに耳を傾けるとともに、自治会や各種団体など、多様な主体からの御意見や御要望も大変重要であると考えます。2点目として、市内において、地域や多様な主体が抱える課題の克服に向けて、自治会や各種団体等から行政に対して日々、さまざまな要望が挙げられていると思います。内容については、ハード面、ソフト面と多岐にわたる要望があると考えますが、こうした多様な要望について、どのような手続で対応されておりますでしょうか、お伺いいたします。3点目として、先月、会派の視察で大阪府池田市を訪問させていただきました。池田市では、自分たちのまちは自分たちでつくろうをキーワードに、2007年より地域分権制度がスタートし、ことしで10年目を迎えました。この地域分権制度は、共働き家庭の増加や核家族化の進行により、生活スタイルが昔と大きく変わってきたこと、また、住民ニーズが複雑化・多様化するとともに、地域において生じたさまざまな課題の解決に向けて、これまで行政の判断によって実施してきたサービス等を各地域の実情に応じて各地域で意見や知恵を出し合い、地域の提案によって実施していくほうが、より住民ニーズに的確に応えることができるという考えのもと、小学校区ごとに地域コミュニティ推進協議会を設立し、税金の一定額、現在のところ、個人住民税の1%を地域の問題解決など地域のために活用できるよう、同協議会に市に対する予算提案権を渡す制度です。地域コミュニティ推進協議会は、地元をよくしたいと思っている住民や、その地域に在勤・在学している人であれば誰でも参加可能で、自治会やPTA、ボランティア団体や商工団体、民生委員や老人クラブの方など、さまざまな人が参加しております。地域コミュニティ推進協議会には地域課題の解決法の一つとして、市から予算提案権が付与されています。提案額は地域ごとに人口や面積を考慮して上限が設定されていますが、その範囲の中で地域課題解消を図るための事業を提案することによって、翌年度に事業化することができます。市では協議会から提出された予算提案書について、法令・条例との整合性や公平性の確保、現行制度との整合性等の観点から審査し、必要に応じて協議会と調整を行いますが、内容に問題がなければ基本的に全ての提案事業を市の予算案に盛り込みます。さらに、単年度ではなく目的をもって中長期的な事業も実施できるよう、提案されなかった額を基金として積み立てることも可能となっています。これまで、この制度を利用して行われた事業ですが、防犯カメラの設置や高齢者等への配食事業、絵本の図書館の開設や大学生と小学生の交流事業の実施など、地域によって多種多彩であります。地域分権制度は、究極の自治とも言われています。ここまで思い切った施策を実施することは難しいとしても、地域の皆さんの知恵をおかりし、実際に地域のニーズに合った事業を実施していただく地域分権制度のような、ダイレクトに市民の皆さんの思いや願いが反映される仕組みについて検討することが地域課題の克服につながるとともに、えべつ未来づくりビジョンにも掲げられている協働のまちづくりを大きく進めていく力にもなると考えますがいかがでしょうか、お伺いいたします。次に、災害に強いまちづくりについてお伺いいたします。本年4月に熊本県と大分県で相次いで発生した、いわゆる熊本地震。短期間で震度7を観測する地震が2度発生するなど、今までに経験したことのないたび重なる余震が数多く発生し、甚大な被害がもたらされました。東日本大震災の経験を踏まえ、江別市においても大規模災害における対策は進みつつあります。しかしながら、新たに熊本地震の状況を見たときに、私自身いま一度災害対策のあり方について再考する必要性を感じましたので、今回、何点か質問をさせていただきたいと思います。災害によって家を失うなどの被害をこうむった被災者を収容・保護するための施設である避難所は、本来、避難生活を支えるための施設でありますが、実際のところ、衛生、栄養、プライバシー、育児、介護など、生活にかかわるさまざまな課題になかなか手が届かないことで発生する複合的な環境悪化が被災者を追い詰め、心身機能の低下や疾病の悪化などを招く場合があります。国はこうした問題を踏まえ、平成25年6月に災害対策基本法を改正、避難所における生活環境の整備などについての配慮を規定しました。そして、市町村による避難所の環境対策が推進されるよう、同年、避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針も策定されたところであります。さらに、市町村が指針の内容を具体的な業務として落とし込むことができるよう、平成28年4月、新たに避難所運営ガイドライン、福祉避難所の確保・運営ガイドライン、避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインが作成されました。1点目として、地域の特性や実情を踏まえつつ、発災時に、避難所における良好な生活環境が確保されるよう、平時より取り組み指針及び各ガイドラインの活用が求められておりますが、これらを受けて江別市ではどのような対応をされておりますでしょうか、お伺いいたします。2点目として、熊本地震では大きな余震が続き、屋内が怖い等といった理由で、車で寝泊まりする被災者が相次ぎました。いわゆる車中泊避難者であります。長時間の車内避難生活はエコノミークラス症候群の原因となり、死に至るケースもあります。車中泊が原因と見られる震災関連死は平成16年の新潟県中越地震などで注目され、熊本地震でも犠牲者が出て大きな問題となりました。北海道の場合、特に冬期間については、車による避難を選択する方がふえることが予想されます。また、先ほど申し上げましたように、大きな余震が続き、屋内にいることに恐怖を感じる場合、さらにはプライバシーの確保や子育て、ペット同伴などの理由で車中泊を選ぶ人は少なくないと考えます。基本的に、指定避難所の整備を最優先とすることはもちろんでありますが、今後、車中泊避難者が増加する可能性がある以上、何らかの対策を講ずる必要があります。例えば、エコノミークラス症候群を防ぐ効果のある弾性ストッキングを備蓄すること、指定避難所の駐車可能台数をリスト化しておくこと、避難所以外で車中泊する被災者を把握するため、市内大型駐車場の場所を事前に把握しておくことなどが挙げられると思います。中越地震を経験した新潟県長岡市や、東日本大震災を経験した福島県いわき市では、防災計画に車中泊対策が盛り込まれています。今後、江別市においても車中泊避難者への対応を検討し、地域防災計画等に反映させる必要があると考えますがいかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。3点目として、被災者支援システムの導入についてお伺いいたします。被災者支援システムは、阪神・淡路大震災で壊滅的な打撃を受けた兵庫県西宮市が開発したもので、被災者の生活再建に向けて必要となる膨大な行政事務を効率的に行うため、市職員が試行錯誤を繰り返して震災から10日ほどで構築し、約1カ月後から稼働。実践の中で活用され、被災者支援や復旧・復興業務に大きな効果を発揮しました。このシステムは平成18年から無料公開され、平成21年に総務省がCD-ROMとして全国の自治体へ配布。現在は、地方公共団体情報システム機構の被災者支援システム全国サポートセンターが普及業務を担っております。このシステムの最大の特徴は、家屋被害ではなく被災者を中心に据えている点です。住民基本台帳のデータをベースに被災者台帳を作成し、これをもとに罹災証明書の発行、支援金や義援金の交付、救援物資の管理、仮設住宅の入退去など、被災者支援に必要な情報を一元的に管理します。これによって被災者支援業務の効率化はもとより、被災者支援業務の正確性及び公平性を図ることができます。この被災者支援システムの導入について、平成23年第2回定例会において宮川議員から、そして同年第3回定例会においては角田議員から別の角度において、それぞれ提案がありました。そして、そのときには、有事に備えて導入に向けた検討を進める、積極的に導入を進めるとの答弁がありました。今日まで5年の時が流れたわけでありますが、この間、庁内においてシステムの導入に向けてどのような検討がなされてきたのでしょうか、お伺いいたします。以上で、1回目の質問を終わらせていただきます。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
徳田議員の一般質問にお答え申し上げます。まず、多様な市民ニーズの把握と政策反映に関連しまして、サイレントマジョリティーに対し、市民参画を図るための手法についてでございますが、市の政策を知らない、政策は知っているが関心がない、あるいは、政策は理解し、関心があっても意見を表明しないといった方々につきましては、一般的にサイレントマジョリティーと総称されております。市では、これまで第6次江別市総合計画えべつ未来づくりビジョンを策定する際に、幅広く市民の皆様から御意見をいただくため、まちづくり市民アンケートで無作為抽出された市民5,000人に対しまして、えべつ未来市民会議の設置について御紹介し、会議における市民委員を希望される方を募ったところ、抽せんにより38名が委員に就任され、まちづくりについてさまざまな論議をいただいたところであります。また、審議会等においても、市民公募委員を決める際には、抽せんによるなど、より多くの市民の皆様に参加いただけるよう進めているところであります。今後も、市政に関心を持っていただけるよう、無作為抽出によるアンケートを実施するなど、多くの市民の皆様から、直接まちづくりについての御意見をお聞きしてまいりたいと考えております。また、市政を知らない方には知ってもらう、関心がない方には関心を持ってもらうよう、広報やホームページなどの媒体を通じまして、積極的に市政情報を公開し、公開する情報につきましては、よりわかりやすい内容とするなど、これまでの取り組みの充実を図りまして、より多くの市民の皆様に市政に関心を持っていただけるよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。次に、災害に強いまちづくりに関連しまして、避難所運営ガイドライン等の活用についてでありますが、国は東日本大震災を踏まえ、平成25年に避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針を策定しております。この指針に基づき、本年4月には、自治体向けに災害時において実施すべき業務をチェックリスト形式で取りまとめた避難所運営ガイドラインなど、三つのガイドラインを作成し、北海道におきましては、この国の動きを受けまして、本年7月に北海道版避難所マニュアルを作成しております。市といたしましては、災害時における避難所の運営は重要なものと認識しておりまして、平成16年に発生しました新潟県中越地震を契機に避難所運営訓練の取り組みを始めまして、とりわけ、平成23年に発生した東日本大震災以降は、市内全地域でそれぞれの地域の特性に応じた自主防災組織や自治会による宿泊を含めた避難所運営訓練の取り組みを進めてきたところであります。これら避難所運営訓練を踏まえまして、先ほど申し上げました国のガイドラインや北海道のマニュアルと連動しながら、今年度をめどに、避難所での要配慮者への対応やトイレ・ごみの収集など衛生管理に関すること、さらには支援物資の取り扱いなどを含む、市の実情に合わせた避難所運営マニュアルを作成してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、総務部長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 総務部長 齊藤俊彦(総務部長は2018年3月まで)
私から、災害に強いまちづくりについての御質問のうち、2点について御答弁申し上げます。まず、車中泊避難者対策についてでありますが、車中泊避難は、平成16年の新潟県中越地震の際に、自動車内で寝泊まりをした避難者が、いわゆるエコノミークラス症候群を発症したことで注目を浴びたところであります。本年4月に発生した熊本地震においても、地震への恐怖のために屋内へ入れない、あるいは、プライバシーを保つことができるといった理由から、自動車内で避難生活を送っていた避難者が多数おり、今後の災害時において増加する可能性がありますことから、そうした車中泊避難者の実態把握をしていく必要があるものと認識しております。市では、指定避難所への避難が基本と考えておりますが、車を利用した避難者が公園の駐車場など、指定避難所から遠く離れた場所で車中泊している場合には、情報の伝達や避難者の把握、支援物資の配布などさまざまな課題があるものと考えております。本年7月に国の熊本地震に係る初動対応検証チームが公表したレポートでは、今後、車中泊等、避難形態に応じて必要となる対策を速やかに避難所運営ガイドラインに明示するとしております。市といたしましては、このガイドライン等を参考に、車中泊避難者への対応について、各種マニュアル等へ反映させてまいりたいと考えております。次に、被災者支援システムの導入についてでありますが、被災者支援システムは、平成7年に発生した阪神・淡路大震災の際に、罹災証明書の発行や被災者台帳の管理など、被災者の支援に係る業務を一体的に行うことを目的として、兵庫県西宮市が構築したシステムであります。西宮市におけるこれまでの活用状況といたしましては、平成16年度に発生した台風、さらには平成25年度の豪雨災害の際などに活用したとのことであります。本市におきましては、平成25年度に基幹系システムを再構築した際に、基幹系システムを有効活用した住民サービスの向上を図るため、被災者の支援に係るシステムのうち、優先的に取り組むべきものとして、平成26年度に、平常時から自治会や民生委員の協力を必要とする避難行動要支援者避難支援制度に係るシステムを導入いたしました。また、平成27年度には、防災情報を配信するシステムとして電子メールやファクス、電話などさまざまな媒体により避難所や気象・地震などの情報を提供するサービスを開始いたしました。いずれにいたしましても、熊本地震の例を踏まえますと、迅速な罹災証明書の発行などに努めることは重要であると考えておりますことから、これらに対応できるよう準備を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 企画政策部長 北川裕治(企画政策部長は2019年12月まで)
私からは、多様な市民ニーズの把握と政策反映についてのうち、各種団体等からの要望に対する検討過程について御答弁申し上げます。各種団体等からの要望に対する手続についてでありますが、市では企画政策部広報広聴課を窓口として一本化し、対応しているところでございます。平成27年度の陳情、要望、市民の声は418件あり、その内容は、公共施設の利用や市民生活に関することなど多岐にわたっております。このうち自治会等からの陳情・要望につきましては、理事者に報告した上で、広報広聴課が各部に通知するとともに、各担当では、年次計画や整備基準などに基づき判断し、理事者との協議により文書にて回答しているところであります。以上でございます。
答弁 生活環境部長 高橋孝也(生活環境部長は2019年3月まで)
私からは、多様な市民ニーズの把握と政策反映についてのうち、市民の思いがダイレクトに政策へと反映される仕組みづくりについて御答弁申し上げます。市ではこれまで、まちづくり市民アンケートや市長との対話集会、庁舎に設置されている投書箱、各種団体からの陳情、広報への電子メールなどを通じて、まちづくりに関する市民の思いや要望を直接お聞きしているところでございます。例えば、学校の建てかえや公園整備を行う際には、地域の皆様の要望などをお聞きした上で事業を実施しており、また、市のさまざまな施策を担当職員が直接出向き、紹介する出前講座事業や自治会の担い手を育成する事業は、多くの市民の皆様からの要望をいただいたことを受けて開始したところであります。また、昨年10月に施行された江別市市民参加条例により、附属機関等、パブリックコメント、市民説明会、ワークショップといった手法を用いて、市の基本的な計画の策定や変更、基本的な方針を定める条例の制定や改廃などを行おうとする際に、市民の皆様の意見や要望をお聞きするルールを定めたところでございます。市民ニーズを政策に反映させる手法につきましては、それぞれの自治体における特性や課題も異なることから、十分な検討、検証が必要でありますが、いずれにいたしましても、より多くの市民の皆様の意見、要望をお聞きし、政策に反映させることは重要なことと考えておりますことから、引き続き、調査・研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 徳田哲
御答弁ありがとうございました。一問一答方式でありますので、順次進めさせていただきたいと思います。初めに、多様な市民ニーズの把握と政策反映についての1項目め、サイレントマジョリティーに対し、市民参画を図るための手法についてでありますが、再質問させていただきたいと思います。先ほども述べさせていただきましたが、サイレントマジョリティーと言われる多くの皆さんが意見や要望を表明しない理由は人それぞれであります。しかし、そうした皆さんの心に秘めたニーズに応えることができれば、従来の自治体に対して積極的に意見を発信できる方々だけではない幅広いニーズを取り入れることができ、市民のために行政がすべきことについてもより的確に把握することができると考えます。市民が意見や要望を表明しない理由について、三菱総合研究所が消費者の意向や行動を捉えるマーケティングの考え方をもとに考察し、AICDAモデルとして階層化をしております。このAICDAというのは、それぞれ認知、関心、理解、欲求、行動を指します。市民がある政策について意見を表明するまでの過程を、一つの政策を知ること、認知、それに関心を持つこと、関心、その内容を理解すること、これは理解に当たり、自分の意思を表明したいと思うこと、これは欲求、さらに実際に政策について意見を表明すること、これは具体的なので行動になりますが、こうした五つのものに階層化したものであります。AICDAモデルというところから見ていきますと、サイレントマジョリティーである市民が、それぞれどの階層に位置するのかということを把握することができれば、市民参加の障壁になっている要因が何かを捉えることができます。例えば、政策について認知や関心が足りないというのであれば、情報提供に力を入れる、欲求や行動が足りないのであれば、先ほど、御答弁にもありましたが、えべつ未来市民会議のような抽せんによって選ばれた市民委員による会議を設置するといったように、サイレントマジョリティーに対する現状分析をしっかりと行った上でアプローチをしていけば、市民参加はさらに進んでいくと考えますが、その点についていかがお考えでしょうか、お伺いいたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
再質問にお答え申し上げます。サイレントマジョリティーに対しまして、市民参画を図るための手法についてということでございますが、先ほどもお答え申し上げましたが、市は、これまでも総合計画策定時における市民委員の募集やアンケートを実施する際の対象を無作為抽出するなどにより、より多くの市民の皆様から幅広くまちづくりについて御意見をいただくように配慮し、取り組んできたところでございます。また、今年度の自治基本条例の検討作業におきまして、アンケートを実施しておりますが、無作為抽出した市民5,000人を対象に、多くの方に市民参加してもらうには何が必要かといった設問を設けて御意見を伺っているところであります。今後におきましても、これまでの取り組みの充実を図りますとともに、まちづくりに関するさまざまなアンケートを実施する際には、それぞれの手法について工夫しまして、より多くの市民の皆様から御意見をいただけるよう検討し、実施してまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 徳田哲
ありがとうございます。まさに、今の御答弁にありました、多くの市民の方に市民参加してもらうには何が必要かという意識を市として常に持ち続けていくこと。そしてまた、そのためにどんな手法が効果的なのかということを常に考えていくことがそれぞれ大切なのだろうと私も思います。このサイレントマジョリティー問題を少しでも解消していくために、全国の自治体ではさまざまな試みがなされているところであります。幅広い市民意識の把握ということで、ドイツのプラーヌンクスツェレという市民参加の手法を参考にしまして、完全な無作為抽出による市民参加型の会議を実施している自治体もあります。しかし、これはこれでまだまだ課題がある取り組みでもあります。全く視点を変えまして、シティズンシップ教育というところで、子供のときから地域づくりに参加していくような意識を醸成することも、一つの方法になるのかもしれないといふうに私も考えています。いずれにしましても、さまざまな角度、またアプローチを重ねることで声なき声を拾い上げていく、そして幅広い市民参画を図っていくような努力を今後とも続けていただきたいと思います。こちらについては以上で終わりたいと思います。続いて、2項目め、各種団体等からの要望に対する検討過程についてでありますが、こちらは要望とさせていただきたいと思います。昨年度の陳情、要望、市民の声が418件と、非常に数多くの、また多岐にわたる内容について、企画政策部広報広聴課が対応されているということで、非常に御苦労も多いと思います。窓口が一本化されているということは、市民の側からすれば広報広聴課がある意味で市の顔になると思いますので、その責任は非常に重いと考えます。要望をお受けするときはもちろんなのですけれども、その結果について回答するときについても、受け手の側に立った丁寧な対応をぜひお願いしたいと思います。また、自治会等からの陳情・要望については、先ほど、御答弁にありました、理事者に報告した上で、各担当において判断がなされ、最終的に理事者との協議によって回答されているということでありました。自治会、また各種団体等から寄せられる要望というのは、裏を返せば今の江別市に足りないところでもあると考えることもできると思いますので、地域課題の克服に向けて、多様な主体の声にしっかりと向き合うとともに、一つでも多くの思いを形にする工夫と努力を、今後とも引き続きお願いしたいと思います。続いて、3項目め、市民の思いがダイレクトに政策へと反映される仕組みづくりについて、こちらも要望をさせていただきたいと思います。江別市では、先ほど、御答弁にもありましたけれども、公園整備について地域の皆様と一緒になってつくっていく取り組みが進んでいますけれども、これは本当にすばらしいことだと私も思っています。市民のニーズを政策に反映させる手法についてはさまざまなものが考えられますので、引き続き、調査・研究を重ねていただいて、市民の皆さんの願いや思いがしっかりと反映されるような江別らしい仕組みづくりについて、どうか御検討いただきたいと思います。こちらは要望であります。続きまして、災害に強いまちづくりについての1項目めです。避難所運営ガイドライン等の活用について、こちらは再質問とさせていただきます。熊本地震はもとより道内各地に大きな被害をもたらしましたさきの台風による被害の発生によりまして、現在、避難所の質の向上がより具体的に問われています。避難所を避難生活を支えるための施設と捉えたとき、避難者がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送ることができるのかとの視点に立ち、運営体制や環境、支援のあり方について考える必要があります。避難者は多種多様であります。介護が必要な高齢者、一人一人状態の違う障がい者、妊産婦や乳幼児、外国人もいると思います。また、男女の違いによって直面する困難と必要な配慮・支援は異なりますし、これからは性的マイノリティーへの配慮も考えていかなければなりません。また、避難所の運営体制について東日本大震災では、行政職員、施設の責任者、地域のリーダーなど、避難所運営を取り仕切る人たちの大半が男性であったために女性の意見が反映されにくく、結果として高齢者や乳幼児、そして女性たちに必要な環境改善や物資などの支援が不十分となってしまったことが改めて問題となりました。このような課題に対応するためにも、御答弁にもありました、今年度中に行われる江別市避難所運営マニュアルの作成過程においては、これまで重ねてきた避難所運営訓練や国のガイドライン、北海道版避難所マニュアルを踏まえながら、さきに述べた配慮が必要な当事者に対する視点を積極的に盛り込んでいく必要があると考えます。この点について、市としての御見解をお聞かせ下さい。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
再質問にお答え申し上げます。避難所運営マニュアルの策定過程におきまして、配慮が必要な当事者に対する視点を積極的に盛り込んでいく必要があるのではないかということでございますが、避難所につきましては、福祉スペースや更衣室の確保、ダンボール等を使った間仕切り、これはそれぞれの個人を尊重する上での配慮ということになりますが、さらには要配慮者への適切な対応が必要であると認識しております。市といたしましては、そうした要配慮者への視点を含めまして、先ほど申し上げました国のガイドラインや北海道のマニュアルと連動して、市の実情に合った避難所運営マニュアルをぜひ作成してまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 徳田哲
今、御答弁にもありましたけれども、福祉避難スペースですとか更衣室の確保、また、ダンボールを利用した間仕切りの設置などは、今や特別な配慮ではなく、あってしかるべきとなりつつあるのが現状だと私も思っています。例えばですけれども、平時から避難所の運営や支援にNPOやボランティアの参加を奨励して、女性の参画とリーダーシップの発揮を促していくことですとか、また、避難所に障がい者や、近年、江別市にも増加しております外国人向けの案内表示を設置する、高齢者・障がい者用トイレの動線について安全性を確保する、または性別の配慮について意見が反映できるような環境をつくることなど、これらは、さきに挙げました国による避難所運営ガイドラインにも盛り込まれておりますけれども、考えていけばさまざまなものが出てくると思います。何より重要な視点というのは、本当に困っている災害弱者ほど孤立しがちで、声を上げにくいということであります。今後、庁内のみならず、地域住民や専門職、ボランティア団体の方、さらには配慮が必要とされる当事者など、幅広い意見を聞きながら、より実践的な避難所運営マニュアルの作成に努めていただきたいと思います。こちらは要望で終わらせていただきます。続いて、2項目めでありますが、車中泊避難者対策について、こちらも再質問をさせていただきます。御答弁の中にもありますとおり、車を利用した避難者が公園の駐車場などの指定避難所から遠く離れた場所で車中泊している場合、情報の伝達や避難者の把握、支援物資の配布などにさまざまな課題があります。熊本地震においても、指定避難所に行かず車を利用して避難された方が、物資、食糧、情報などさまざまな支援が不十分、もしくは、ほとんど届かない、車中泊避難者が実質蚊帳の外に置かれてしまうというケースが多く見られたとのことであります。物資や食糧、安全や衛生、情報の不足などが改善されないことで心身の体調を崩し、関連死に至るケースもあります。江別市において、今後の災害時に車中泊避難者が増加する可能性を認識されているのであれば、一日も早く、その対策を講じていかなければなりません。マニュアルの作成や車中泊避難者を想定した物資の備蓄については、国から示されるガイドラインを待つとしましても、指定避難所における駐車可能台数のリスト化ですとか、また、市内において車による避難が想定される大型駐車場の把握など、対応できることについては速やかに手をつけていく必要があると考えますがいかがでしょうか、その点についてお伺いいたします。
答弁 総務部長 齊藤俊彦(総務部長は2018年3月まで)
徳田議員の再質問に御答弁申し上げます。車中泊避難者対策について、指定避難所における駐車可能台数のリスト化など、対応できることについて速やかに手をつけていく必要があるのではないかとのお尋ねでございますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、熊本地震においても地震への恐怖のために屋内へ入れない、あるいは、プライバシーを保つことができるといった理由から自動車内で避難生活を送られていた避難者が多数おり、今後の災害時において増加する可能性があります。市といたしましては、国のガイドライン等を参考に、車中泊避難者への対応について各種マニュアルへ反映させていくとともに、議員から御指摘のありました車中泊避難を意識した指定避難所の駐車可能台数の把握にも努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 徳田哲
まずは、指定避難所の駐車可能台数の把握から始めていただけるということで、ぜひよろしくお願いしたいと思います。災害時においては、指定避難所の中に避難するというのが前提でありますので、決して車による避難を推奨するわけではございません。しかしながら、熊本地震における実例があったこともあり、さまざまな事情によってこうした選択をされる方が増加する可能性がある以上、やはり行政としてはそういったことを想定した対策を講じていかなければならないと思います。災害はいつ起きるかわからないわけでありますので、できる範囲で、また、できることから少しずつでも対策を進めていただきたいと思います。こちらは要望で終わらせていただきます。最後に、3項目めでありますけれども、被災者支援システムの導入について、こちらも再質問をさせていただきます。被災者支援システムは生活再建に必要な手続を迅速・効率的に行うものであり、被災者のさまざまな情報を一元管理することで、各端末で名前を入力すれば被災者関連情報を瞬時に探し出すことができるため、その都度、各種台帳を照合する必要がなくなります。このため、確認や照合の時間が短縮され、罹災証明書の発行や義援金の支給などを迅速に行うことができます。例えば、避難者が義援金などを受け取るために必要となる罹災証明書の発行には、住民基本台帳、家屋台帳、被災状況という三つのデータベースを確認・照合する必要がありますが、現在の仕組みでは、これらは別々に存在するため発行に大変な時間を要すると考えます。被災者支援システムでは、これらのデータを一括して管理するため、その都度、確認・照合する手間が省けてスムーズな発行が可能となります。大災害が発生したときは全職員が災害対策本部の構成員となり、それぞれ定められた職務を担当します。自治体の職員は、たとえ自分自身が被災したり家族が犠牲になったとしても、通常の行政事務のほかに救助活動、また、罹災証明書の発行や避難所の運営など、非常に過酷な勤務が求められることになりますが、そうしたことによる身体的、精神的な負担は相当なものであり、被災者支援システムの導入によって少しでも職員の事務負担を軽減することができれば職員の過労死など二次災害を防ぐことができるとともに、人の手でしかできない被災者支援、これに一人でも多くの職員を割り当てることが可能となります。また、行政事務のほとんどがシステム化されている現状において、情報システムなしに業務を行うことは現実的には非常に困難であり、災害時の業務についてのみであっても可能な限り情報をシステム化しておく必要があると考えます。さらに、近年、大規模災害の経験がない江別市においては、災害発生時に何が必要で、どのような情報を誰から誰に伝えなければならないかというようなことを具体的にイメージすることはなかなか難しいわけでありますが、この点において被災者支援システムは、阪神・淡路大震災を初め東日本大震災など多くの激甚災害でそれぞれの自治体から出された要望を受けて改良が続けられているため、システムの内容を検証するだけでさまざまな経験から得られる貴重な知識に触れることができるものであります。以上のように、被災者支援システムは、市民はもとより職員にとっても非常に有効なシステムであると考えることができます。昨年の数字ではありますが、被災者支援システムを導入した自治体は全市町村の半分強に当たる940団体を超えたとのことです。また、南海トラフ巨大地震の被害想定が心配される地域は関心が高く、徳島県と岐阜県における導入率は100%となっています。もともと、兵庫県西宮市の職員が阪神・淡路大震災の最中に開発したものであるため、必ずしもシステムエンジニアやIT能力の高い職員がいなければ運用できないものではありません。そして、導入に当たっては、被災者支援システム全国サポートセンターから講師を派遣していただくことも可能です。このシステムは公開用のシステム設計をされた当時から、なるべく経費がかからないことに配慮して設計されておりまして、ソフトウエアは無償のものが使用でき、仮に民間企業に導入支援を委託したとしても、20万円から50万円の経費で済むということであります。先ほど、市として迅速な罹災証明書の発行などに努めることは重要であり、これらに対応できるよう準備を進めるというお考えをお聞きしました。そうであるならば、災害に強いまちづくり、災害が発生したときに一日も早い復旧・復興へ市民の皆さんがスムーズにその一歩を踏み出すことができる体制づくりのために、非常に有効であると考えられるこの被災者支援システムの導入に向けて具体的な検討に入るべきではないかと考えますがいかがでしょうか、お伺いいたします。
答弁 総務部長 齊藤俊彦(総務部長は2018年3月まで)
被災者支援システム導入に向けて具体的な検討に入るべきではないかとのお尋ねでございますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、迅速な罹災証明書の発行などに努めることは重要であると考えておりますことから、情報システム化の必要性も十分認識しておりますので、ぜひ被災者の支援につながる有効なシステムの導入に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 徳田哲
ありがとうございます。5年前の、有事に備えて導入に向けた検討を進めるというところから、準備を進めるというところまで来ましたので、いただいた御答弁を前向きなものと捉えていきたいというふうに私も思います。いずれにしましても、今後、BCPの策定を進めていく中でも、こうしたシステムの必要性というのが議論になると考えますので、ぜひとも導入に向けて前向きな取り組みをお願い申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。