江別市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月18日
劇場、音楽堂等の活性化に関する法律の施行後の江別市における取り組みについて
2014年6月18日、江別市議会の一般質問で、石田武史議員が「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律の施行後の江別市における取り組みについて」質問し、市長 三好昇、教育長 月田健二が答弁しました。
- 質問者
- 石田武史 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、教育長 月田健二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 石田武史
ただいま議長より許可をいただきましたので、順次質問をしたいと思いますが、一言、ただいまブラジルで行われておりますサッカーのワールドカップにおきまして、残念ながら日本が初戦で負けてしまいましたが、残り2試合で何とか勝って、決勝トーナメントへ行くことを念願しております。さて、劇場、音楽堂等の活性化に関する法律、いわゆる劇場法は、平成24年6月27日に公布、同日施行されました。劇場法は、文化芸術振興基本法の基本理念にのっとり、劇場、音楽堂等、以下劇場等と言いますが、これらの活性化を図ることにより、我が国の実演芸術の水準の向上等を通じて実演芸術の振興を図るため、劇場等の事業、関係者並びに国及び地方公共団体の役割、基本的施策等を定め、もって心豊かな国民生活及び活力ある地域社会の実現並びに国際社会の調和ある発展に寄与することを目的として制定されたものです。その中で、前文においては、(1)劇場等は、文化芸術を継承し、創造し、発信する場であり、人々が集い、人々に感動と希望をもたらし、人々の創造性を育み、人々がともに生きるきずなを形成するための地域の文化拠点であること、個人の年齢もしくは性別または個人を取り巻く社会的状況等にかかわりなく、全ての国民が、潤いと誇りを感じることのできる心豊かな生活を実現するための場であり、常に活力ある社会を構築するための大きな役割を担っていること、現代社会においては、劇場等は、人々の共感と参加を得ることにより新しい広場として、地域コミュニティーの創造と再生を通じて、地域の発展を支える機能も期待されること、劇場等は、国際化が進む中では、国際文化交流の円滑化を図り、国際社会の発展に寄与する世界への窓にもなることが望まれること。(2)劇場等でつくられ、伝えられてきた実演芸術は、無形の文化遺産でもあり、これを守り、育てていくとともに、このような実演芸術をつくり続けていくことは、今を生きる世代の責務とも言えること。(3)劇場等は、これまで主に、施設の整備が先行して進められてきたが、今後は、そこにおいて行われる実演芸術に関する活動や、劇場、音楽堂等の事業を行うために必要な人材の養成等を強化していく必要があること。(4)劇場等をめぐる課題を克服するためには、とりわけ、個人を含め社会全体が文化芸術の担い手であることについて国民に認識されるように、劇場等を設置し、または運営する者、実演芸術に関する活動を行う団体及び芸術家、国及び地方公共団体、教育機関等が相互に連携協力して取り組む必要があること。(5)文化芸術の特質を踏まえ、国及び地方公共団体が劇場等に関する施策を講ずるに当たっては、短期的な経済効率性を一律に求めるのではなく、長期的かつ継続的に行うよう配慮する必要があることなどが明記されております。前文に引き続き、第2条は飛ばしますが、第3条では劇場等の事業内容について、第4条では劇場等を設置し、または運営する者の役割について、第5条では芸術団体や芸術家等の役割、第6条では国の役割がそれぞれ規定され、第7条においては地方公共団体の役割が規定され、地方公共団体は、本法の目的を達成するため、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、及び当該地方公共団体の区域内の劇場等を積極的に活用しつつ実施する役割を果たすよう努めることが、第8条及び第9条では、国及び地方公共団体は、この法律の目的を達成するために、芸術団体等と連携を図りながら協力することや、施策の策定や実施に当たっては、劇場等の関係者の自主性を尊重することが、そして、必要な助言、情報の提供、財政上、金融上及び税制上の措置その他の措置を講ずるよう努めることが、第13条では、国及び地方公共団体は、制作者、技術者、経営者、実演家その他の劇場等の事業を行うために必要な専門的能力を有する者を養成し、及び確保するとともに、劇場等の職員の資質の向上を図るため、劇場等と大学等との連携及び協力の促進、研修の実施その他の必要な施策を講ずることが、第14条及び第15条では、国及び地方公共団体は、国民の関心と理解を深めるため、教育活動及び啓発活動の実施その他の必要な施策を講じ、また、学校教育においては、実演芸術を鑑賞し、またはこれに参加することができるよう、これらの機会の提供その他の必要な施策を講ずることが、それぞれ定められております。そして、文部科学副大臣からの通知においては、特に留意事項として、劇場、音楽堂等とは、名称や規模にかかわらず、実演芸術の公演を実施することができるものを指し、市民会館や文化ホール等の複合多目的施設等も対象となること、学校との連携として、劇場等の事業を行うために必要な専門的能力を有する者を養成し、確保する等のためには、大学等の機能を生かすことが重要であるから、国や地方公共団体、関係機関等においても、劇場等と大学等の連携及び協力が図られるよう努められたいこと。また、実演芸術に触れることを通じて、子供の発想力及びコミュニケーション能力の育成、将来の芸術家の育成並びに芸術鑑賞能力の向上を図ることは重要であり、国及び芸術団体等においては、相互に連携、協力し、学校教育において、実演芸術を鑑賞し、またはこれに参加することができるよう、これらの機会の提供等に努められたいこと。鑑賞者の育成として、劇場等の活性化には鑑賞者の育成も重要であることから、国は、国民の関心を高め、理解を深めるために教育活動や啓発活動を実施するなど必要な施策を講ずるが、地方公共団体等においても、同じような趣旨が求められていることなどが記載されています。そこで質問いたします。江別市においては、公の劇場等として、えぽあホール、野幌公民館、市民会館、コミュニティセンター等の施設があり、いずれも指定管理者が選任され、その事業を遂行しておりますが、これらの施設において、本劇場法の趣旨に沿った活動がなされるように、市としては、どのような指導をしてきたのでしょうか。次に、劇場等の事業を行うために必要な専門的能力を有する者の養成はどのように行ってきたのかお聞かせください。最後に、最近では、少子高齢化、地域の崩壊、いじめ、キレるという現象、発達障がいなど、多くの問題を抱える小学校や中学校の現場において、子供たちのコミュニケーション能力の不足等から、自分たちで問題を解決できずに重大な結果が生じてしまう事例も見受けられます。国も危機感を感じ、コミュニケーション教育推進会議を開催して、子供たちに対し、自己を確立した上で多様な価値観や文化を持つ人たちとも協力して問題の解決に当たらなければならないと述べています。そして、このために、芸術家等の表現活動の専門家によるワークショップ型の授業や演劇的活動などの表現手法を取り入れていくことが必要だと述べています。ところで、この劇場法によれば、地方公共団体の文化行政担当部局、教育委員会、学校その他の関係機関は、学校教育において、実演芸術を鑑賞し、またはこれに参加することができるよう、これらの機会の提供等に努められたいとなっておりますが、これまでの当市の状況はいかがであったのか。そして、今後はどのようにすべきと考えているのかお聞かせください。以上の点についてお伺いして、私の1回目の質問を終わります。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
石田議員の一般質問にお答え申し上げます。劇場、音楽堂等の活性化に関する法律に関しまして、まず、法律施行後の江別市の各施設におけます取り組みについてでありますが、本市では、今年度からスタートしました第6次総合計画において、文化事業の補助や支援により、市民が質の高い芸術文化に親しむ機会を増やすとともに、幅広い文化・芸術活動の場を提供することとしております。また、個別計画としての社会教育総合計画では、文化の振興を目的としまして、市民が行っている活動の総合的な成果を発表する機会を提供し、市民が多くの芸術を鑑賞することができる機会の充実を図るとともに、文化活動の担い手としての人材育成を図るため、文化事業を奨励し、市民や団体の芸術活動を支援していくこととしております。現在、市民会館や公民館等におきましては、指定管理による管理運営を行っており、これらの指定管理者に対しまして、幅広い年齢層や趣向に配慮した各種事業ができるよう、仕様書により指示しております。今後におきましても、多彩な文化芸術に触れる機会が市民に提供され、文化施設としての機能が十分に発揮されるよう、各所管部を通じて指定管理者等に指導してまいりたいと考えております。次に、劇場等の事業を行うために必要な専門能力を有する人材の養成についてでありますが、文化芸術の全ての分野にわたり専門性が高いスタッフを配置することは、本来、望ましいことではありますが、なかなか難しい面がございます。本市では、現在、市民会館には舞台装置、照明、音響など技術的な専門知識を持つスタッフが配置されており、実演芸術事業の企画・立案についても専門担当員を配置し、NPO法人江別市文化協会やNPO法人えべつ協働ねっとわーくからも助言をいただきながら事業を運営しているところであります。また、社会教育施設であります公民館や市民文化ホールでも、各種事業の企画立案ができる社会教育主事資格を持つスタッフが配置されているほか、市民会館同様、技術的な専門スタッフが配置されております。今後におきましても、このような専門的能力を有する人材の活用について、それぞれの指定管理者に要請してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては教育長からお答え申し上げます。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私から、学校との連携状況について御答弁申し上げます。市内の小・中学校におきましては、文化芸術活動の一環として、観劇や音楽鑑賞の機会をそれぞれ設けているところであります。平成25年度の実施状況でありますが、中学校では音楽鑑賞が1校、小学校では演劇鑑賞が6校、音楽鑑賞が10校、文化鑑賞として落語が1校で実施されました。教育委員会といたしましては、今後とも、子供の豊かな発想力を育て、文化芸術等への関心が高められるような機会の提供について、引き続き必要な支援を行ってまいりたいと考えております。私からは以上であります。
質問 石田武史
御答弁ありがとうございます。要望を2点、質問を1点させていただきます。まず、最初の点については要望といたしますが、法律の要求するところである劇場が新しい広場として、地域コミュニティーの創造と再生を通じて、地域の発展を支える機能も期待されているのだということを十分認識して、その運営に当たられることを願うものであります。次に、第2の点につきましても、要望といたします。大学等ではアートマネジメントを専攻し、舞台芸術や関連法律に関する知識を有するような人材を採用していくことは、かなり難しいかと思いますが、このような実力を持った人材が地域の劇場等で活動することは、その地域でしか鑑賞できない特有の芸術の育成にもつながり、ひいては、他の地域からそういうものを鑑賞したいというような人が入ってくることも期待できることから、非常に有益であると思うところです。最後の、学校との連携状況については質問をさせていただきます。平成25年度の連携状況として、文化芸術活動の実施状況をお伺いいたしましたが、平成26年度の予定等について御存じでしたらお知らせいただきたいと思います。また、現在の子供たちの中には、メールでのやり取りなど、わずかな文字によって実際に会話をすることなく用件を済ませてしまったり、それによってお互いに理解し合えたと考えて、時に、自分の意思が相手に通じていないと見るや、いじめや暴力的な手段で自己を満足させているケースも見受けられるところです。このような中で、子供たちにとって、他者との距離感を認識し、対話方法を学習するなど、人間関係形成能力などを育成していくことは非常に重要であり、その一手段として、芸術によるワークショップ形式の授業を積極的に進めるべきではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。以上で2回目の質問と要望を終わらせていただきます。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私から、学校との連携状況ついての再質問に御答弁申し上げます。まず、平成26年度の各小・中学校における実演芸術鑑賞の実施予定についてでありますが、中学校では音楽鑑賞が1校、小学校では演劇鑑賞等が17校で実施予定であり、平成25年度と同様となっております。なお、前年度に演劇鑑賞を行った場合は、次年度には音楽鑑賞を行うなど、違う分野の鑑賞ができるよう配慮しております。次に、芸術によるワークショップ形式の授業を進めることについてでありますが、学習指導要領では、子供たちの思考力・判断力・表現力等を育むためには、互いの考えを伝え合い、みずからの考えや集団の考えを発展させる学習が重要とされており、市内小・中学校では、グループ学習などを取り入れ、言語やコミュニケーション能力を高める学習を行っております。また、芸術とのかかわりにおきましては、本年4月に、市内の小学校で、劇団四季の団員による美しい日本語の話し方教室が開かれ、発音の仕方などのアドバイスを受けており、子供の感性に響くよい機会になったところであります。教育委員会といたしましては、論理や思考、コミュニケーション等の基盤となる言語の力を高めることは重要であると認識しており、ワークショップ形式の授業も有効であることから、今後も、こうした機会の拡大について、校長会等を通じて働きかけてまいりたいと考えております。以上であります。