江別市議会 平成20年第4回定例会 2008年12月12日
(1)教育行政について/(2)予算編成プロセスの公開について
2008年12月12日、江別市議会の一般質問で、岡英彦議員が「教育行政について」「予算編成プロセスの公開について」について質問し、市長 三好昇、教育長 月田健二、教育部長 久田康由喜が答弁しました。
- 質問者
- 岡英彦 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、教育長 月田健二、教育部長 久田康由喜
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会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 岡英彦
それでは通告に従い質問いたします。まず、最初の質問として、教育行政における学校の耐震化についてお伺いいたします。本件については、多くの議員が一般質問で取り上げておりますが、私としては特にれんが造りの校舎への対応が気になるところですので、改めてこの場で取り上げさせていただきたいと思います。今年の9月に札幌市の危機管理対策室より、新たな地震被害想定が発表されております。最新の地下構造調査で得られた知見に基づいたこの地震被害想定によりますと、平成16年に発生した新潟県中越地震や今年6月に発生した岩手・宮城内陸地震の震源になったと考えられている地下に隠れていて地表からは確認できない断層である伏在断層が札幌市周辺にも4か所分布している可能性が高いと指摘されています。そのうちの1か所は北広島市南東部から江別市中央部を通り、その一部が江別市内のほぼ真下にあるように見える野幌丘陵断層帯です。この野幌丘陵断層帯が震源となる地震の最大震度は震度7で、江別市を含めた札幌市周辺に大きな被害をもたらすと想定されています。これまで、ともすると、江別市に大きな地震はないとか、断層というのは全国どこにでもあるのだから危険度はどこも一緒だろうという言い方をされる人が多かったように見受けられますが、このような科学的知見に基づいたリアルな地震被害想定を見せられますと、江別市としても断層型による最大震度7の地震を想定した地震対策を行うことが必要であると考えるところです。中でも、公共施設の耐震化、特に学校施設の耐震化は、子供たちが一日の大半を過ごす活動の場であるとともに、災害時には地域住民の避難場所としての役割を果たすことから、極めて重要であることは多くの人の共通認識かと思います。しかしながら、江別市内の小中学校には昭和20年代から昭和30年代に建てられたれんが造りの校舎も散見され、その耐震性についての不安は大きなものがあります。各学校を回りますと、校舎の新旧にかかわらず、子供たちは皆元気一杯にあいさつをしてくれます。子供たち自身はほかの学校と比較するということが余りございませんので、校舎が古いこと自体には何も問題がないように過ごしておりますし、また、卒業生などにお伺いしますと、古い校舎で、例えば木造の階段部分なども、それはそれで思い出深いものがあって良いという話を聞きます。私なども、小学校と高校は一部木造の校舎が残っていたような学校でしたので、同窓会などで廊下に雪が積もっていたという笑い話をすることもあります。しかしながら、学校設備を預かる行政としては、そうだからと言って耐震性に不安のある校舎をそのままにしておいてよいというわけにはいかないと思うところであります。そこで、現状の確認と今後の対応について、改めて確認の意味も込めましてお伺いしていきたいと思います。市内には、昭和56年の建築基準法改正以前に建てられた耐震診断すべき学校が全小中学校29校中20校あります。文部科学省の発表による江別市の耐震診断実施率は100%となっておりますが、議会に報告されている耐震診断調査の状況では未実施の学校が残っています。確認の意味を含めまして、この差異についてご説明いただきたいと思います。次に、耐震化の優先順位についてですが、平成15年度から平成18年度までに実施した耐震診断とそれに続く今年度までの耐震改修は一部を除き比較的新しい校舎が多く、耐震改修もそれほど多くの費用が掛かっているようには見受けられません。文部科学省の要請では、構造耐震指標と呼ばれるIs値が0.3未満のものから優先するとなっておりますが、ここ数年の結果から見ると、優先順位が前後しているようにも見受けられます。どのような考え方でこれまでの耐震診断・改修を進めてきたのか、お答えください。特に、私などは、れんが校舎への対応の優先度が非常に高いのではないかと考えているのですが、まだ進んでいないのが現状です。どういった理由でれんが校舎への対応がなかなか進んでいないのか、お答えいただきたいと思います。以上を踏まえた上で、今後の耐震改修の予定についてお伺いします。平成17年度以降は毎年2校のペースで耐震診断と耐震改修を行っておりますが、耐震診断を優先して進めるべき学校が残っている状態と考えるところであり、まずは、耐震診断だけでも早急に実施すべきと考えます。今年10月には文部科学省から緊急総合対策を踏まえた学校耐震化加速に関するお願いとして、Is値0.3未満の建物の耐震化を平成23年度までの4年間で完了することを目指し、積極的に前倒しにより耐震化の完了年次を早めることを要請されております。今後の耐震診断及び耐震改修のスケジュールについてのお考えをお伺いします。また、耐震改修の際のれんが校舎の改修方法について、れんが校舎は随分と古いと思いますが、耐震改修をできるものなのかどうかといった観点からも、考え方を併せてお伺いいたします。次に、学校適正配置についてお伺いいたします。学校の適正配置とは、学校の統廃合を含む適正な規模の確保ということでありますけれども、地域にも影響のある非常に大きな問題であると考えるところです。これまで余り取り上げられてこなかったように見受けられますので、議会の場で責任ある立場の方から市民に対してしっかりと説明いただきたいという意味合いを込めて質問をさせていただきます。本件については、平成18年に学校、PTA、自治会関係者及び学識経験者からなる江別市学校適正配置検討懇談会からの意見が教育長に提出されています。これは、少子化の進展により学齢人口が減少傾向となってきており、今後小規模化する学校の増加が見込まれていること。児童生徒数や学級数が減少していくことにより、教育条件、教育環境、学校運営などに様々な課題が生じることへの対応として、適正な学校の規模の確保を目指し、学校の適正配置へ向けた考え方や今後の取り組みについての検討を行ったものと位置付けられています。懇談会からの意見では、適正配置の基本的な考え方について、児童生徒の教育環境や条件をそろえるために、統廃合を含めた適正配置は必要であり、それには一定の基準を設けるべき。適正配置に当たっては、特に中学校への対応を早急に考えるべきであり、小学校では小規模校の解消はもちろん、大規模校にも配慮すべきとの意見が述べられています。また、学校の適正規模として小中学校ともに12学級から18学級との意見が出されているわけでございます。確かに、少子化の進展による学齢人口の減少ははっきりと数字に表れており、現在、小中学校を合わせて約1万1,000人いる児童生徒数が平成25年には約9,400人と約1,500人減少すると推計されています。これは、学級数で言うと40学級分に当たるとされております。中長期的に見ましても、前回の一般質問で私の方からお示ししたとおり、平成30年代に向けて子供の数は半分に減っていくと推計されますことから、人口減少社会に向けて学校配置の在り方を見直すというのは大変重要であることはだれもが認識するところと考えます。この江別市学校適正配置検討懇談会からの意見が平成18年に提出されて以降、少なくとも昨年については所管委員会であります総務文教常任委員会に報告されるような大きな動きはなかったと理解しておりますが、ここに来まして、この10月に教育部に学校適正配置担当の次長職が配置され、本年度中には学校適正配置計画を策定する予定であるという大変急な動きになっているように見受けられます。そこで最初の質問ですが、確認の意味でも、この場で改めて、江別市学校適正配置 検討懇談会の意見答申以降、これまでの本件についての経緯につきましてご説明いただきたいと思います。その上で、適正規模の基本的な考え方について、改めてお伺いいたします。教員をはじめとした学校関係者の皆様は、小規模であろうと大規模であろうと、規模の大小にかかわらず、現実の環境の中で、その環境をいかに良くしていくかということを考えられておりまして、精一杯ご努力されていることは私も十分理解しております。様々な課題があるかと思いますが、小学校と中学校では、異なる面もあるでしょうし、一口に小規模の学校と言っても、地域や学校の歴史など様々な特色がありまして、一概に何学級が適正規模と言うのは私はなかなか難しいのではないかと思うところです。12学級から18学級を適正規模と考える理由についてお答えいただきたいと思います。次に、今回策定されようとしている学校適正配置計画についてですが、平成25年度までの計画を今年度中に策定したいとされています。計画における具体的な対象校も既に挙がっておりまして、江北中学校、角山小中学校、江別小学校及び江別第三小学校となっています。これら対象校の具体的な方針についてお答えいただきたいと思います。また、特に保護者や地元関係者との合意形成が不可欠だと思われますが、どのような形で合意形成を進めていこうと考えられているのか、お考えを伺います。さらに、具体的な対象校以外についても、特に大規模校の一部については適正配置の問題と言うよりも通学区域の問題とも見受けられる部分もございますが、今回の計画の中で通学区域の見直しも併せて行っていくのか、お考えを伺います。教育行政についての最後になりますが、校長裁量予算についてお伺いいたします。学校現場を拝見いたしますと、チーム・ティーチング、地域との連携、特別支援教育、 不登校や様々な親御さんへの対応など、一昔前に比べると、対応しなければならない課題というのが非常に増えてきているのに、それに対応できるほど学校職員の人員は増えていないと感じるところであり、大きな話題になっている医師不足ならぬ教員不足に陥っている感があると思うところであります。根本的には、学校にかかわる人員を増やすのがいいというのはだれもが思うところではありますが、特に教員については、一市町村の現場で対応するのはなかなか難しいというのが現実かと思います。また、学校の管理経費についても、学校を拝見していますと、老朽化で壁がはがれ落ちていたり、床はぼろぼろのところがあったり、雨漏りがしているところがあります。昨日の一般質問にもありましたように教員用のパソコンはなかなか配置されないばかりか、消耗品や備品のやりくりも大変な状況で、こちらも一時期に比べると予算が非常に厳しくなっているということを伺うところです。単純に予算を増額できると良いのですが、それもなかなか難しいというのは理解をしているところでございます。そこで、せめて校長の裁量権を増やしてはいかがでしょうかというのが今回の提案です。この校長裁量の予算というのは、何も今ここで私が思い付きで言っているだけの話ではなく、若干古くなりますが、平成10年の中央教育審議会における今後の地方教育行政の在り方についての答申の中でも、学校予算についての裁量拡大に関して、1.学校の意向が反映される学校関係予算の編成、2.校長の裁量によって執行できる予算の措置、3.校長限りの権限で予算執行が可能となる財務会計処理の工夫を提言されており、さらにその後、定期的に学校の裁量拡大に関する取り組み状況の調査も行われているものでございます。これらは、特色ある学校づくりを実現するためにという意味合いも含めて提言されているものでもあり、現在、江別市において実施されている地域一体型学校の顔づくり事業などは、正にこの流れに乗っているものだと思います。ただ、特色ある学校もそれはそれでよいのですが、私としてはそれ以前の問題として、学校ごとに校長の現場の判断で、より効率的かつ機動的に予算執行ができてもよいのではないかと考えるものです。例えば、日曜大工の得意な親御さんが図書室の棚を作ってくれるというときに、材料だけは学校で買ってくださいという場合ですとか、先生方がちょっとした教材を授業で使いたくて、その素材も100円ショップで買ってくればよほど安くできるとか、大学生にボランティアをお願いしたいが、せめて交通費くらいは出したいといった場合、現状ではなかなか現場で対応しづらいと認識しているところです。そこで、校長の裁量である程度自由に使える予算があってもよいと考えますが、いかがお考えでしょうか。また、それが難しいのであれば、より具体的な対応として、現状で教育委員会が行っている学校予算の積算を校長に任せる制度と、同じく予算執行において、校長裁量により予算総額の範囲内で弾力的に事業間流用及び節間流用ができる制度の創設を求めますが、本提案に対するお考えをお伺いいたします。後者については、総額を変えずに行政内部の仕事のやり方を変えるだけの比較的簡便な提案だと考えますので、積極的な答弁を期待するところでございます。次に、大きな項目の2番目として、予算編成プロセスの公開についてお伺いいたします。これは、昨年の第4回定例会で質問した内容と同趣旨で、先ほどの干場議員の質問とも重なるものです。私の基本的な考えといたしましては、厳しい財政状況において、限られた予算で行政を運営していかなければいけない中で、3月議会に一遍に予算案が出てくるのではなく、その編成プロセスを広く公開し、透明性を保つ努力を行わないと、これからは市民の理解を得ることはなかなか難しい時代になってきているのではないかと思うところでございます。昨年の市長のご答弁をそのまま抜粋しますと、厳しい財政状況の中で限られた財源を活用しなければならない予算編成において、それを公開することは、市民協働のまちづくりを進めていく上で、その情報や理解の共有という点では大切な要素であると認識しております。そのことから、今後、その対応につきまして道内の他の自治体におきます事例等を参考にしながら、情報の公開等について研究してまいりたいと、このように考えているところでございますと述べられており、私の認識とほぼ共通のものかと思います。最近大きく新聞報道された事例で申し上げますと、大阪府の橋下知事の下で、府民に開かれた予算編成を行うため、編成過程の財政課長要求・査定、総務部長要求・査定、知事要求・査定がそれぞれ終了した段階において、各部局からの要求事業内容及びその査定状況を公開するとしています。また、各部局の予算要求後と知事査定前に知事ヒアリングを実施し、それぞれ報道陣に公開することも発表されています。大阪府に限らず、予算編成プロセスの情報公開については、全国において、また道内においても多くの事例が出てきております。まずは情報公開を進めることがその次の市民参画につながっていくと考えますので、この部分を何とか進めていっていただきたいと考えるところでございます。江別市としても、研究というよりも、全国を見渡すと様々な事例が出てきておりますので、後は、どう実行していくのかというところにきているかと思います。昨年のご答弁を踏まえた上で、他の自治体におきます事例等の研究状況と新年度の予算編成プロセスへの反映についてお答えいただきたいと思います。以上で1回目の質問を終わります。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
岡議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、予算編成プロセスの公開についてお答え申し上げます。予算編成プロセスの公開につきましては、昨年12月議会でもお答え申し上げておりますが、予算編成は年度が始まる4月からスタートし、行政評価システムを基本に、施策・基本事業の評価・精査等を進め、限られた財源の中で一般財源の枠配分を行い、二次評価・個別施策等のヒアリング等を実施する中で、事務事業の評価結果や施策の達成状況、さらには新年度予算の編成方針等について議会や市民の皆様にその都度公表しながら進めているところでございます。また、平成21年度は第5次江別市総合計画後期基本計画のスタートの年でもあり、この見直しについては江別市行政審議会及び議会での論議や市民の皆様からの意見なども十分に踏まえて進めているところでありますが、これらは予算編成における貴重なご提言と受け止めているところであります。さらに、各地での市長との対話や各種団体等との懇談、会議等を通じまして、市民の皆様と情報共有を図りながら、本年度も予算編成を行ってまいりたいと考えております。そこで、予算編成プロセスの公開につきましては、前段で申し上げましたとおり、それぞれ予算編成の各過程において議会や市民の皆様への情報提供や意見交換等を行いながら進めておりますが、さらにその過程を公開することは、市民協働の視点に立った行政運営を進める上でも重要なことであると認識しております。道内の他市では、予算要求から査定に至る経過等を含めて公開している事例もありますが、江別市といたしましては、政策的予算の要求時期の調整など、まだ幾つか解決しなければならない課題がございますことから、さらに他都市の事例も参考にして、何をどのように公開していくのが最も良いのか、実施に向けてより具体的に調査、研究してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもって答弁いたします。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 総務課〒067-8674北海道江別市高砂町6番地江別市役所本庁舎3階Tel:011-381-1051Fax:011-381-1075お問い合わせはこちらから6議事次第の続き一般質問の続き
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私から教育行政について答弁申し上げます。まず、学校適正配置についてでありますが、1点目の学校適正配置検討懇談会答申以降の経緯につきましては、平成18年7月に懇談会の提言内容を総務文教常任委員会に報告しております。その後、どのような方法で進めていくべきか部内で検討し、平成19年度の後半から学校長と懇談し、地域の考え方などの情報収集を始めたところであります。今年度については、年度内の学校適正配置計画策定を目標に掲げ、具体的な事務の進め方の基本方針を定めて、対象と考えている学校の関係者との意見交換に取り組んできており、これまでに14回の話合いを行っている状況であります。次に、適正な学校の規模を12学級から18学級としている理由についてでありますが、法的な基準としては、学校教育法施行規則において小学校の学級数は12学級以上18学級以下を標準とすると規定され、中学校も同様であります。一般に、小規模校の場合には交友関係が固定化しやすいとか、クラブ活動が限定されるなどのデメリットがあり、大規模校も施設・設備などの利用に制限を受けるなどのデメリットが指摘されております。こうしたことから江別市では、国の基準や他都市の例などを参考に検討し、江別市学校適正配置検討懇談会の提言を踏まえまして、小学校ではクラス替えが可能な1学年2学級を確保することとし、中学校については、一部を除き、ほぼ2校の小学校から1校の中学校に進学している状況にかんがみ、小学校の各学年の2倍の学級数に当たる1学年4学級を確保することとしております。また、大規模校のデメリットを考慮すると、小学校ではおおむね1学年3学級まで、中学校ではその2倍の6学級までを適正と考えております。その結果、子供たちに良好な教育環境を確保し教育効果や学校運営の観点からも望ましい学校規模は小中学校とも12学級から18学級としているものであります。次に、学校適正配置計画の策定についてでありますが、計画策定の基本方針としましては、可能な限り一定水準の学習環境を確保することを基本に、小規模による教育環境のデメリットがより大きいと考えられる中学校への対応を優先しつつ、学級数が5学級以下の過小規模校については近接校と統合するほか、学級数が6学級から11学級の小規模校については、通学区域や校舎等の老朽化などの状況を勘案し、改築を視野に入れた統合を進めたいと考えております。具体的な対象校としては、江北中学校を第三中学校と統合、角山小中学校を近接する小中学校と統合、江別小学校と江別第三小学校を統合して校舎を改築するといった、三つの地域に絞った内容で考えております。対象校の地元との協議の方法でありますが、既に7月から対象校のPTAの代表や関係自治会の代表の方々に意見を伺っており、地域によっては既に協議会を立ち上げて話合いを行っております。学校適正配置計画の策定に当たっては、地域の共通理解と協力を得て進めることを基本としており、この地域協議会は、その目的のために地域の方々と様々な角度から議論をしていく場として設置したものであります。今後においても、可能な限り各地域に地域協議会を設置し、そうした場で話合いを重ねてまいりたいと考えておりますが、今後のスケジュールにつきましては、地域協議を踏まえつつ、適正配置計画の素案を教育委員会で決定し、それについて市民の意見もいただいた上で、できれば年度内に計画を成案化してまいりたいと考えております。また、対象校以外で適正規模から外れる学校の取扱いについては、平成26年度以降の中長期的な視野で、今般予定している適正配置計画の中で位置付けることとし、児童生徒数の推移や校舎の老朽改築時期等を考慮しつつ、対応すべき優先度を検討して、後年次の適正配置計画の中で進めてまいりたいと考えております。したがいまして、通学区域の見直しについては、今般の適正配置計画の対象校にかかわる範囲内において検討してまいりたいと考えております。学校の耐震化等につきましては、教育部長より答弁いたします。以上でございます。
答弁 教育部長 久田康由喜(教育部長は2009年3月まで)
私から学校の耐震化と校長裁量予算についてご答弁申し上げます。初めに、文部科学省発表の耐震診断の実施率についてでありますが、これはご案内のとおり、昭和56年度以前の建築基準で建築された耐震化の検討を要するすべての建物に対して、耐震化優先度調査、耐震第一次診断、耐震第二次診断、屋内運動場等の耐震性能診断基準などの何らかの診断を実施したものを指すこととされております。これまで、国からいずれかの調査を行うよう指導があり、市では平成18年度に市内各校の耐震診断を実施する必要がある建物について耐震化優先度調査を実施いたしましたことから、文部科学省の耐震診断実施率が100%となっております。一方、これまで議会に報告してまいりました耐震診断調査の状況に関する報告は、耐震化を実施するための国の対象要件であります第二次診断又は屋体基準の耐震性能診断を実施したものの状況報告を求められてきたものであり、これを耐震診断実施状況として報告してきたものであります。当該診断等は、構造耐震指標のIs値という数値などを算出し、建物の耐震性の有無を評価するもので、このようなことから、文部科学省の耐震診断の実施率とは異なるものとなっているところであります。次に、これまでの耐震改修の状況についてでありますが、耐震化優先度調査結果による優先度の高い建物について、国の交付金事業の対象を考慮しながら、1年目に耐震第二次診断、2年目に実施設計、3年目に補強工事という3か年計画で推進してきているところであります。この耐震化優先度調査では、建築基準法に基づく耐震性の確認のための調査ではありませんが、棟別に建築年度及び階数からなる基本項目と、強度や老朽化などの補正項目により指標化され、耐震化優先度ランクとして高いものを第1段階とし、第5段階までで評価されております。優先度が高い第1段階が1棟でもある学校は8校で、同じく優先度が比較的高い第2段階が1棟でもある学校は3校、優先度が低い第4段階が1棟でもある学校は3校でありました。これまでの改修状況は、本年4月1日現在、耐震第二次診断は8校、耐震診断実施設計は5校、耐震改修補強工事は4校が終了し、さらに1校については耐震性があることを確認してきております。なお、耐震第二次診断を行った8校のIs値の状況と対応状況につきましては、地震の際の倒壊等の危険性の高い建物とされるIs値0.3未満のものは、2校にそれぞれ2棟ずつあり、1校については改修済みで、ほかの1校については本年度耐震実施設計中で、明年度に改修実施予定であります。今後、耐震化等の対応が必要な学校は、本年4月1日現在で14校であります。次に、これまでの耐震診断、耐震改修の進め方についてでありますが、ご案内のように、学校施設の耐震化につきましては、これまでの地震の発生状況に即応する形で何度か見直しが行われてきております。現行のIs値を基本とした耐震化の進め方におきましても、文部科学省では、平成18年度にこれまでの補助制度から交付金制度に改正された際に、事業採択に当たって耐震診断実施率のウエイトを高めるなど耐震化に対する取り組みの充実・強化が図られてきたところであります。また、本年、中国で発生した地震をきっかけとして、特にIs値0.3未満の施設の耐震化について推し進めることとし、補助率等のかさ上げなどの充実が図られたところであります。いずれにいたしましても、学校施設の耐震化は、その社会的役割からも極めて重要なものと考えており、今後も耐震化の促進に努めてまいりたいと考えております。次に、れんが校舎への対応についてであります。市内小中学校のれんが校舎は5校で合計9棟ありますが、平成18年に実施しました耐震化優先度調査では、同じれんが造りでも建物ごとに異なり、優先度が高い第1段階が6棟、比較的優先度が低い第3段階が2棟、更に低い第4段階が1棟となっております。また、れんが校舎の耐震化には、現在、耐震第二次診断に準ずるような診断方法が確立されていませんことから、構造耐震指標のIs値を得られないため、現行の文部科学省の耐震化事業の活用要件や耐震診断判定委員会の判定要件などについて北海道と協議を重ねてきたところであります。この協議の中で、北海道からは、れんが校舎は耐震性に関する診断方法が確立されていないこと。耐震診断判定委員会の判定要件を得るためには長期間を要すると考えられること。また、総じて老朽化が進み、いずれ建替えが必要な建物に耐震補強を施すことは長期的に経費の増加を招くことなどから、れんが造りの校舎については改築による更新を検討し、交付金事業の改築の採択要件である耐力度調査の実施により改築することが現行の建築基準に従うこととなり、結果として耐震化されるとの指導を受けたところであります。今後は、この示された方針に沿った形で対応してまいりたいと考えております。次に、今後の耐震改修についてでありますが、さきに申し上げましたように、今後も、耐震化優先度調査の結果、優先度が高い第1段階、第2段階の建物がある学校を優先して、できる限り早く改修を行うことを目標として取り組んでまいりたいと考えております。一方、ご案内のとおり、文部科学省ではこれまで、耐震診断の結果でIs値0.3未満の倒壊等の危険性が高い校舎の耐震化を遅くとも平成24年度までに完了する方針でありましたが、本年10月に、完了を平成23年度末までに前倒しをする方針を明らかにしたところであります。このことから、市におきましても、どうすれば国の前倒し方針に対応できるのか、北海道や庁内の関係部局と調整、検討を進めているところであります。いずれにいたしましても、耐震化の推進につきましては、児童生徒等の安全確保を目的とする緊急性の高い事業でありますので、これを基本として対応してまいりたいと考えており、補助制度等との兼ね合いもありますが、まずは耐震診断の実施に少しでも多く取り組んでまいりたいと考えております。なお、ご質問にございましたれんが校舎につきましては、学校施設の耐震化という視点では、基本的に学校単位でれんが校舎も同時期に実施する必要があるものと考えておりますが、道の指導に沿った形での改築による対応に当たっては、時代に即応した施設設計とする必要もあるなど、一定の期間を要するものと考えます。また、補助等の優遇措置がない別事業枠で行う必要があることなどから、実務的には耐震補強の工事との調整が必要になってくるものと考えております。次に、校長裁量予算についてでありますが、現在、管理運営経費、教材費等の経費の執行につきましては、学校規模等に応じて各学校に予算を配分し、校長が物品の購入等を決定し、市において支出負担行為並びに支出の手続を行っているところであります。現在の予算は、それぞれの目的に沿って経費が計上されておりますことから、それとは別に校長裁量で自由に執行できる予算措置を行うことは、会計規則上難しいと考えるものであります。次に、予算の積算を校長に任せる制度についてでありますが、現在におきましても特色ある学校づくりを進めるための地域一体型学校の顔づくり事業につきましては、各学校がそれぞれ創意工夫し、取り組みたい事業を企画し、経費を積算した後、市教委においてヒアリングを行い、その内容を精査の上、予算計上しているもので、その予算に基づき、それぞれが自主的な学校運営や特色ある学校づくりに取り組んでいるところであります。今後も、本事業を充実させていくとともに、学校の自主性や独自性が発揮され、特色づくりを推進するような事業を実施するに当たりましては、このような形で学校の意向が反映される予算となるよう努めてまいりたいと考えております。次に、校長裁量により予算の総額の範囲内で事業間流用及び節間流用ができる制度についてでありますが、現在も学校に配分している予算の中で同一節内の内訳項目につきましては、校長の判断により一定の範囲で自由に執行することが可能であります。校長裁量による流用の措置については、現行制度上難しい面がありますが、予期せぬ事態等に対応するため、やむを得ない経費の支出が必要な場合も想定されますことから、今後、校長の判断により執行できる予算の範囲やその手法につきまして、研究をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 岡英彦
詳細なご答弁ありがとうございます。それでは、確認と要望がメインになりますけれども、再質問をさせていただきます。まずは学校の耐震化についてですけれども、今回のご答弁で随分詳しくお話しいただいたので、全体の状況が明らかになってきたかと思います。結果としては、今後耐震化の必要な学校は14校で、そのうちまだ耐震診断ができていない学校は10校あり、さらに、そのうちの7校の優先度が第1段階又は第2段階であると。そして、そのうち5校にれんが校舎があるというふうに理解をいたします。また、れんが校舎に関しては、耐震診断ではなく改築、いわゆる建替えを視野に入れた耐力度調査が必要であるというふうに理解をいたしました。ご答弁にありますように、教育委員会側としては、学校の耐震化は緊急性が高く、特に耐震診断の実施について少しでも多く取り組んでいきたいとの姿勢は理解をしたところでございます。ちょっと違う話ですが、今朝、控室に入ったところ、天井から雨漏りがしておりまして、バケツが置かれていました。このように、本庁舎自体も随分古く、また、重油漏れの新聞報道がありましたとおり、市民体育館なども古くなってきていることは理解をしているところです。いろいろなところにメンテナンスが必要だと言われていまして、それとは別に市全体のインフラ整備というものも必要だということですけれども、私といたしましては、その中でも学校の耐震化が最も優先されると思います。控室の雨漏りはバケツで対応するということで構いませんので、学校の耐震化を最優先していただくようにお願いをいたします。特に、市長への要望といたしまして、教育委員会側が言うように、まずは耐震診断の実施について、少しでも多く取り組めるように予算付けされることを望むところであります。次に、学校の適正配置についてですけれども、平成25年度までの具体的な対象校というのはご答弁いただいたとおりというふうに理解をいたしました。最初に申し上げましたとおり、総論としては、学校の適正配置については、多くの人がその必要性を認識しているところかと思うのですけれども、個別具体の話になりますと、各学校及び地域から様々なご意見が出てきているかと思います。まだ協議が始まったばかりだと思いますので、私としては、ここでどれが良い悪いという話をするつもりはないのですけれども、是非、計画やスケジュールありきではなく、まず、地域との協議を十分に尽くしていただきたいと要望いたしますとともに、関係者の間でチャイルドファースト、子供優先で考えられるような環境づくりを行うというのが教育委員会の役割だと考えています。是非、今いる、そして将来の子供たちにとってより良い選択肢というのは何なのかという視点を、関係者の間で共有できるような環境を教育委員会としてつくっていただきたい。そういう部分が重要だと考えております。なお、質問はここだけになるのですが、質問といたしまして、対象に挙がっている過小規模校と言っても学校ごとに様々な特色がございます。デメリットと考えているところが、実際のところはどうなのかというのは、一概にはなかなか言えないと思うのですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。また、そういった観点からも、私としては、実際のところはどうなのかと思いますので、高校生などの直近の卒業生の意見も是非聴いていただけるようにお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。次に、校長裁量予算については、教育部長からの答弁だったのでちょっと残念なところもあるのですが、なかなか現行制度上は難しいというようなお話でした。私がいろいろな学校を見ている限りでは、やはり校長の裁量権を拡大させるのが望ましいのではないかというふうに考えておりまして、先ほどのご答弁の中でもそういった考えも出てきているかと思います。難しいところをどうやるかは今後の地方分権時代の行政に求められている姿勢だと思いますので、是非研究の方をよろしくお願いいたします。そしてこれは、教育長が答弁されなかったので、教育委員会委員長及び教育長に併せてお願いしたいのですが、各教育委員の皆様は教育部の事務局職員とはちょっと違った観点から、現場の先生方のご意見を直接聴く機会も多いかと思っております。是非、教育委員会の会合の場などで、現場の視点から校長裁量による予算執行についてどうあるべきかといったところをご議論いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。最後に、予算編成プロセスの公開については、1年間の研究成果の進ちょくとしては決して褒められたものではないと感じるところではありますが、予算編成プロセスの公開は重要かつ必要と認識されており、向いている方向は間違っていないと理解をしております。今から、来年の一般質問でもまたこの問題を取り上げて進ちょくをチェックさせていただくことを予告いたしますので、積極的に予算編成プロセスの公開について、スピード感を持って、様々な取り組みをされることを期待いたします。私としてはもう実行する段階に来ていると思っております。以上で2回目の質問を終わります。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
それでは、岡議員の再質問にお答えいたします。過小規模校での実際のデメリットはどうなのか、また、現在高校に通っている直近の卒業生などに意見を聴いてみてはどうかということであります。まず、過小規模校で教育を受けるデメリットが実際にあるのかどうかについて、教育委員会では、単純に規模が小さいから悪いとは考えておりません。過小規模校には過小規模校なりのメリットがあり、マンツーマンに近い教育が受けられることから、むしろ学習面では恵まれていると考えております。しかしながら、公教育の義務教育では、やはり、ある程度の人数による集団の中で、学習はもちろん、多くの友人との協調性や連帯性を養い、向上心を育て、互いにせっさたくまして成長することが子供たちにとって望ましいと考えるものであります。また、議員ご提案の高校生などから意見を聴くことにつきましては、地域とも相談しながら検討してまいりたいと思っているところであります。以上であります。