江別市議会 平成20年第4回定例会 2008年12月12日
(1)市民自治について/(2)福祉政策について
2008年12月12日、江別市議会の一般質問で、干場芳子議員が「市民自治について」「福祉政策について」について質問し、市長 三好昇、健康福祉部長 斎藤嘉孝が答弁しました。
- 質問者
- 干場芳子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、健康福祉部長 斎藤嘉孝
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 干場芳子
早速質問に入らせていただきます。まず初めに、市政への市民参加についてです。日本は戦後みぞうの景気低迷の時代に入り、超少子高齢化の進展や雇用問題など、厳しい状況が続いています。このような中、実効性のある地方分権や、市民参画のまちづくりを進めるためには、事業の予算編成過程から市民が主体的に参加することを保障し、市民の意見を政策や計画に反映させる仕組みが重要です。江別市が進める事業計画や財政状況を公開し、サービスの是非について市民と共に政策議論を行うことが求められています。本市においては、11月28日に最後の江別市自治基本条例(仮称)制定審査委員会が開催され、12月末をめどに最終報告が市長に提出される予定となっています。市民意見公募は25件、175項目提出され、募集期間が短い、説明が不十分であるなどの意見がありました。市民にとって大変重要な条例であり、理解を深めるためには今後説明会などの対応が必要です。市民主体のまちづくりは、徹底した情報公開と市政への市民参加により進めるべきです。そこで質問の1点目は、市民意見公募の検証についてです。市民意見公募は、市の計画策定や条例制定において、意思形成過程で市民意見を募集するなど、市政への市民参加の手法として大変重要です。市民が主体的に意見を述べるためには、十分な情報や時間が保障されていること、意見交換の場が保障されていること、意見がどのように反映されたのか結果を知ることが保障されていることが必要なのは言うまでもありません。本市における意見公募は、2002年の第5次江別市総合計画策定時における実施が最初とのことです。そこで、本市の政策案に対する意見提出者数や件数、また、資料の配置場所や公募期間など、この6年間の市民意見公募の検証をどのように行ってきたのか伺います。質問の2点目は、市民意見公募の充実についてです。自治基本条例の柱である情報共有、市民参加を進めるためには、例えば、広報えべつに市民自治のコーナーを常設し、市民意見公募による政策案について広報することや、ホームページ上に市民がいつでも簡単に情報収集ができるように市民意見公募の枠組みを独立して載せること、さらには、提案者としての説明責任を果たすため、政策案に関する説明会の開催や意見公募の募集期間を最低でも1か月とするなど工夫が必要です。市民のだれもが意見公募に参加できるよう、市民意見公募全体の実施状況等を適正に評価することができる仕組みなど、どのように取り組むお考えか伺います。質問の3点目は、予算に関する情報共有についてです。市民主体のまちづくりを進めるためには、行政の基本である予算編成への市民参加が極めて重要です。本市においては、10月に市長が平成21年度予算編成方針を示しホームページ上に掲載されましたが、市民意見公募は行われていません。市民の暮らしに影響する重要な事業や新規事業、事業の優先順位など、市民に対して説明をすべきであり、また、事業に係る費用など財政情報を提供し、市民から意見を聴く場を設けるべきと考えます。市民は予算編成過程で意見を出し、自分の要望が実現するかだけでなく、江別市の目指すまちづくりの全体的な方向と自分の要望が合致しているかを考え、合致していない場合には市のまちづくりの方向性等を改めて考えることになります。また、自分の要望がどのように予算に生かされたのかどうか市民が認識できるよう、市は市民の声にこたえることが重要であり、そうした双方向のやり取りから生まれる手ごたえが、更に市民の自治意識を高めることにつながると考えます。予算編成過程の透明度を高め、市民の理解度と信頼度を高めるためにも、予算編成への市民参加を欠かすことはできません。そこで本市の予算に関して、先進自治体の調査などをして、分かりやすい財政情報の公開と提供、情報共有をより積極的に進めるべきと考えますが、市長のお考えを伺います。次は、介護保険についてです。超少子高齢化が進む中、2008年12月1日現在、江別市の65歳以上の高齢者は2万5,753人で、高齢化率は20.95%と、いずれも予想を上回るペースで増えており、2018年には28%を超え、3.5人に1人が高齢者となる見込みです。2000年4月より介護保険制度がスタートしましたが、介護給付の増加を理由に2006年に大幅に制度が改正され、予防重視型へと転換し、新予防給付と介護予防事業が創設されるなど、適正化の名の下にサービス抑制が図られてきました。第3期江別市介護保険事業計画から始まった介護予防については、実際は家事援助が主となり、介護予防につながらなかったとの意見も多くありました。要支援状態になるおそれのある特定高齢者への地域支援事業については、更に利用が少なく、制度そのものの効果が問われています。介護の社会化を目指したはずがサービス量の抑制によって家族介護へと逆戻りしています。第4期江別市介護保険事業計画の大きな課題である介護保険料の見直しについては、財政状況が厳しい中、どのような保険料の設定となるのかが市民の大きな関心事となっています。そこで、1点目の質問です。第4期江別市介護保険事業計画の策定に向け、江別市介護保険事業計画策定等委員会が検討を進めていますが、これまでの介護保険事業計画についてどのような検証をされているのか伺います。また、保険料の段階設定及び改定に向けての課題について併せて伺います。質問の2点目は、介護療養型医療施設の廃止についてです。厚生労働省は高齢者の医療費を抑えるため、医療制度改革によって療養病床の再編を行うとしています。2011年には医療病床を25万床から15万床に、介護療養病床は13万床すべてを廃止する方針を打ち出しています。医療の必要性が低い患者は病院ではなく介護施設や在宅などの居住系サービスへの移動を余儀なくされ、行き場所を奪われてしまいます。療養病床が削減されることになると、現在、介護療養型医療施設に入居している認知症で寝たきりの患者や胃ろうなどの医療ケアを必要とする患者の受皿は不足することになります。在宅介護に回されても、高齢者世帯などでは介護の負担が重くなることが懸念されます。また、介護施設においては適切な医療ケアは困難であることが介護や医療の現場から指摘されています。国の方針を受け、第4期江別市介護保険事業計画においては、介護療養病床の削減や廃止に向け、老人保健施設などの介護施設への移行を進めようとしていますが、医療と介護を併せ持つ介護療養病床が担ってきた機能を継続すべきです。そこで質問です。2008年12月現在、介護療養病床は江別市に70床ありますが、今後、介護施設へと移行される場合において、療養病床からの受け入れ態勢の整備をどのように進めるおつもりか伺います。質問の3点目は、実態調査報告書等の介護保険事業計画への反映についてです。2008年3月に公表された江別市高齢者総合計画の策定に向けた実態調査の報告書によると、第1号及び第2号被保険者において介護保険、高齢者施策の在り方に対する考えという質問に、介護保険では、納得のできる公平な認定結果となるような介護認定方法の充実や、高齢者施策では、家族の介護負担を軽減するための施策・事業の充実などが高い割合を示していました。高齢者が住み慣れた地域の中で安心して自分らしく暮らし続けられることが大切です。地域支援事業が推進されるとともに、地域包括支援センターの機能の充実が、今後ますます重要になると考えます。そこで3点目の質問です。実態調査報告書や利用者、事業者の意向などを踏まえ、地域包括支援センターについて、どのように介護保険事業計画に反映していくおつもりなのか伺います。以上で1回目の質問を終わらせていただきます。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
干場議員の一般質問にお答え申し上げます。市政への市民参加に関連しまして、まず、市民意見公募の検証についてでありますが、重要な条例や計画の策定、施策の実施などに際し、市民に案や考え方を示し、市民から寄せられた意見を考慮した上で意思決定を行う、いわゆるパブリックコメントは、政策の意思決定過程に市民が参加し、透明で開かれた行政運営を進めるものでありまして、市民の市政への参加を進め、市民協働によるまちづくりを推進するものであります。当市におきましては、現段階では条例や要綱等による制度化は行っておりませんが、第5次江別市総合計画の素案策定に当たり、平成14年度にパブリックコメントを実施して以来、市民への情報提供と市民参加の見地から、適宜、実施してきているところであります。また、実施に当たりましては、全市的な計画から個別の計画まで、広報やホームページで市民周知を図りながら幅広く進めてまいりましたが、期間につきましては1か月を基本としつつも、事案によっては1か月に満たないものや超えるものがありますほか、資料の配布場所につきましては事案ごとに配置箇所数が異なるなど、実施方法の違いがあるところであります。いずれにいたしましても、パブリックコメントを実施することで市民の皆さんから多くの貴重なご意見をいただき、有為な意見を施策等に反映してきたものと考えております。また、パブリックコメントは、多様な市民意見を把握し、その意見を取り入れられるばかりでなく、実施すること自体が市民への情報提供や事業PRにもつながり、市民の市政への関心を高めるための有効な手段となっているものと考えておりますので、今後も積極的に活用してまいりたいと考えております。次に、市民意見公募の充実についてでありますが、市政への市民参加を進める上で有効なパブリックコメントは今後も実施していく考えでありますので、対象や方法、期間など標準的なルールを明確にすることが必要であると認識しているところであります。現在策定を進めている江別市自治基本条例(仮称)におきましても、市民参加の推進の条文の中でパブリックコメントの趣旨を規定しておりますことから、条例制定を契機としましてパブリックコメントに関する要綱案等を定め、市民意見の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、予算に関する情報共有についてでありますが、本年6月議会におきましてもご答弁申し上げましたとおり、予算の編成は、年間を通じて、それぞれ事務事業評価や施策達成度評価等を踏まえながら、議会での論議、市内各地区での市長との対話集会、各種団体等との意見交換を行うなど、必要とするパブリックコメントや市民アンケート等を行い、情報の共有を図りながら行われているものと考えております。しかしながら、予算編成における情報や理解の共有ということは、市民協働を進める上で非常に重要なものと認識しておりますことから、道内でも予算要求結果等の公表や市民意見の募集などに取り組んでいる都市がありますので、市として実施する上での課題やどのように取り組むべきかなど、先進都市等の事例も調査しながら研究してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長より答弁いたします。
答弁 健康福祉部長 斎藤嘉孝(健康福祉部長は2010年3月まで)
私から介護保険についてご答弁申し上げます。まず、介護保険事業計画の検証につきましては、市では、江別市高齢者保健福祉計画等評価委員会を設置し、当該計画に示す各種施策の進ちょく状況や江別市の新総合計画との整合が図られた計画であるかの評価・検証作業を進めているところであります。なお、現状では、介護予防事業の普及・啓発、グループホーム等の地域密着型サービスの充実、入所施設では重度要介護者の待機解消などのための施設の増設が課題となっているところでございます。また、介護保険料について、現在、江別市介護保険事業計画策定等委員会におきまして保険料の見直しの審議を進めているところでありますが、平成21年度からの次期計画期間中における介護サービス量や介護施設等の基盤整備などによる保険料への影響もあることから、現在6段階になっている保険料の段階設定なども含めて協議を進めてまいりたいと考えています。次に、介護療養病床についてでありますが、国では平成23年度末で介護療養病床を廃止し、医療療養病床に一本化するほか、同時に医療療養病床も減少させるため、療養病床の減少に伴う患者の受入先は介護老人福祉施設や介護老人保健施設等としております。今後は、国の動向を見極めることが必要ではございますが、市では、次期計画でのこれらの施設の設置を江別市介護保険事業計画策定等委員会に諮ってまいりたいと考えております。最後に、地域包括支援センターについては、現在、市直営が1か所、民間事業者への委託が3か所ありますが、今後、行政と民間事業者が担う役割を明確にし、地域に根ざした地域包括支援センターとしての役割を果たすためにも、担当する区域とセンターの設置数につきまして検討を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 干場芳子
2回目の質問をいたします。三点伺います。まず1点目は、市民意見公募についてです。1993年に行政手続法が制定され、翌年、意見公募手続が法制化されています。第6章の意見公募手続等の第39条第3項には、意見提出期間は公示の日から起算して30日以上でなければならないと記されています。ただいま、市長のご答弁にもありましたけれども、現在、江別市で実施されている意見公募については、担当部局がそれぞれ行っており、公募の期間や資料の設置場所が定まっていません。本市が実施しました意見公募で、例えば学校給食の食器については公募期間の30日間で、資料設置が8か所で6人から6件の意見があり、第5次江別市総合計画後期基本計画は23日間で、10か所で12名から60件の意見があり、(仮称)江別市立保育園の整備と運営等に関する計画(案)は24日間で、市内保育園12か所を含む17か所で、4人から4件の意見が出されています。より多くの市民の多様な意見を把握するためには、市民意見公募の実施において、さらなる工夫、努力が必要ではないかと考えます。市民にとってより参加しやすい市民意見公募とするためには、その実施方法として、公募期間を1か月以上にすることや必要な資料等の設置場所を住区会館なども含めた公共施設とするなど、統一していくべきと考えますが、いかがか伺います。2点目は、第4期の介護保険料の負担軽減策について伺います。第2期、第3期の介護保険事業計画策定においては、大幅な保険料の引上げがありました。この間、全国的な経済状況の悪化は更に深刻化し、北海道においても最悪の経済状況で、景気回復は困難を極める中、市民負担は適正な範囲を超えて重くなっていることから、保険料のこれ以上の負担は避けなければなりません。江別市介護保険事業計画策定等委員会において、従来どおりの6段階を標準とし、保険者の判断により対応が取れるようにするとの説明がありました。負担感の公平化を図るため、さらなる段階設定を検討し、また、保険料の負担軽減策として介護保険給付費準備基金を一定程度投入すべきと考えますが、いかがか伺います。3点目は、地域包括支援センターの役割と今後の課題についてです。地域包括支援センターは、介護予防ケアマネジメントや権利擁護、様々な相談事など地域で高齢者を支える重要な役割を担っています。しかし、江別市介護保険事業計画策定等委員会の中で実務に携わる方から、現体制では介護予防のケアプラン作成に時間が取られ本来の包括的事業に費やす時間が確保できないため、地域包括支援センターの適切な設置数を次期計画に盛り込んでほしいとの要望がありました。厚生労働省によりますと、全国の介護認定者約380万人中、約半分の170万人に認知症の症状があると言われ、今後ますます高齢化が進む中、地域の方々が気軽に相談することができるなど、支援が十分機能することが求められています。現在四つの地域包括支援センターが設置されていますが、その体制が十分機能するとともに、高齢者が住み慣れた地域で健康で安心して暮らしていくためには、地域包括支援センターの増設や適切な職員数の配置などを次期介護保険事業計画に盛り込むべきと考えますが、いかがか伺います。以上です。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
干場議員の再質問にお答えいたします。私からは、パブリックコメントの要綱等の制定などについてのご質問にお答え申し上げます。パブリックコメントの要綱等の制定につきましては、既に制度を定めている国や自治体等を参考にしながら、期間については標準的な募集期間を設定するほか、資料の配布につきましても、意見の募集内容によって対象者も対象者数も異なりますことから、最も効果的な場所に配置するなど、市民の皆さんにとりまして分かりやすく参加しやすいような工夫や努力をしてまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 健康福祉部長 斎藤嘉孝(健康福祉部長は2010年3月まで)
私から介護保険に係る再質問にご答弁を申し上げます。まず、介護保険料の多段階設定の検討及び介護保険給付費準備基金の投入についてでありますが、保険料につきましては、段階設定の見直しを含め検討を進めてまいりたいと考えております。また、次期計画における介護給付費の増加により保険料への影響も想定されることから、介護保険給付費準備基金の活用も考えているところであります。次に、地域包括支援センターの配置計画についてでありますが、地域の総合相談窓口として市民の皆さんに気軽に利用してもらえるよう地域包括支援センターの担当区域の設定や設置数など、先ほどご答弁申し上げましたとおり、江別市介護保険事業計画策定等委員会で審議を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。