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江別市議会 平成13年第4回定例会 2001年12月12日

(1)財政問題について/(2)新学習指導要領について/(3)芸術文化振興基本法について

2001年12月12日、江別市議会の一般質問で、稲垣良平議員が「財政問題について」「新学習指導要領について」「芸術文化振興基本法について」について質問し、市長 小川公人、教育長 高橋侃が答弁しました。

質問者
稲垣良平 議員
答弁者
市長 小川公人、教育長 高橋侃

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 3 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 稲垣良平

議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。まず、ペイオフについてお伺いをいたします。金融機関が破たんした場合に、預金などの払戻し保証を一定限度までとするペイオフの凍結が、来年4月に凍結解除されます。予定どおりに凍結解除がなされれば、来年4月以降、金融機関が破たんした場合、定期預金などについては公金預金も企業や個人の預金と同様に、合計して元本1,000万円までとその利子しか保護されない状況を迎えるわけでございます。自治体の公金預金は、各種の基金や中小企業への制度融資等の預託金、税金や各種料金の収納などキャッシュフローに当たる歳計現金などで、指定金融機関はそれらの資金を預かり運用・管理しております。江別市の場合、指定金融機関への定期預金の預け入れ状況を、今議会に監査委員から提出されている10月31日現在の例月出納検査報告により見ますと、各種基金合計37億4,100万円、これは12の金融機関に定期預金として預けられておりますが、そのうちの5割、18億5,000万円が銀行に、北洋銀行の12億6,000万円を筆頭に、北海道銀行、北陸銀行、札幌銀行に預けられております。また、総額37億4,100万円のうちの約3分の1の12億2,000万円が信用金庫及び信用組合に預けられております。預けられている信用金庫、信用組合は、江別に本店がある1信用金庫及び江別市内に支店を持つ2信用金庫、1信用組合であります。病院会計の預金保管状況を見ますと、定期預金、普通預金合計で6億6,000万円が預けられておりますが、ほぼ全額が指定金融機関である信用金庫に預けられております。また、上下水道会計について見ますと、預金先は示されてはおりませんが、指定金融機関は信用金庫である状況から考えますと、約15億円の定期預金のほとんどがその信用金庫に預けられていると考えられます。さて、これらの預金を預けている銀行にさえ、経営不安がささやかれている銀行が含まれていることは事実であります。問題は、江別市が預金している信用金庫の中に、預金量が少ない上、不良債権比率が高く、その不良債権の中に破たん先割合が高いなど、現在の経営、信用状況に最大級の関心を払わなければならないものが含まれているということでございます。ついては、各会計の指定金融機関の経営動向、信用状況についてどのように把握しておられるかお伺いをいたします。言うまでもなく公金預金はき損することが許されませんし、金融機関の破たん等により公金がき損した場合には、場合によっては職員の賠償責任等が発生することもあり得ると言われているところであります。早くからペイオフ対応をしている自治体では、預ける金融機関の基準づくりをしている例、14年4月以降に満期を迎える1年以上の定期預金の預け入れを原則やめて、3か月満期の定期預金や当座・普通預金、国債などの運用に切り替えている例、公金預金と縁故債との相殺、すなわち公金預金が確実に戻るように担保を設定しようとしている例、また自治体が金融機関に低利子・無利子で預託した公金を活用して末端金利を下げる制度融資を利子補給制度に切り替えることを検討している例などなど、ペイオフに備えた対策を検討し実施している例が多く見られます。江別市の財政状況は誠に厳しい状況にあり、来年4月以降、万が一にも金融機関の破たんによるペイオフのリスクを抱え込むようなことがあっては取り返しがつかない事態になると懸念されます。公金預金保護の観点から、預金先の信用状況の把握、資金の安全な運用手法の開発など、従来の単純な行政と指定金融機関との関係を見直すなど、抜本的な対策の検討と実施が急がれる状況にあります。つきましては、ペイオフに備えた対策の検討、具体的な実施状況及び今後の取り組みについて考え方をお伺いいたします。次に、教育問題についてお伺いいたします。高校進学率はほぼ100%に近く、皆進学の時代にあります。幸い江別市は札幌市の近郊にあり、高校への進学についても選択肢を多く持っている恵まれた状況にあります。教育委員会がまとめた市内中学卒業者の進路状況を見ますと、近年、大学進学率が高い市内高校への進学者数が減少してきております。聞くところによりますと、隣接する札幌市内からの進学者数が増える一方、市内からの進学者が減ってきている。難しくなっているという話を聞いております。そのような状況になっていることについては、有力私立高校の開設や、札幌市内高校との関連から一概に語れるとは思いませんし、大学進学がすべてではないので、大学進学に熱心な高校への進学の状況からだけで学力を語るわけにいかないことは承知しております。しかし、児童生徒が自分で描く将来像を実現するために、望む進学が実現できる基礎学力の向上が学校教育の中ではぐくまれることが期待されていると思います。そのことに目を向ける向けないにかかわらず、大方の場合、高校入試は相対的な学力評価に基づいて判断される状況にあり、現実には生徒の相対的な学力評価と生徒の希望ベースに進学先を選別しております。私は、そういう状況の中で、江別市内の義務教育に通学する児童生徒は、この現実に対応する基礎学力を中心とする学力の向上が図られているのだろうかという素朴な疑問を持っております。教育は多面的な要素を含んでおり、その成果を測ることは難しいとは思いますが、従来から基礎学力の向上は学校教育の中心であったことは想像に難くないものであります。そしてまた多くの父兄の高い関心を呼ぶものでもあります。学校現場で展開されている教育の効果測定は、その改善を計画する上でもひっすの要素でもあります。ついては、市内の児童生徒の学力の動向はどのようになってきているのかお伺いをいたしたいと思います。学習指導要領が改訂されて、平成14年度から、すなわち来年度から学校5日制によるゆとりある教育活動、そして自ら学び、自ら考える力など生きる力の育成、教育内容の厳選、授業時間の削減、そして総合的な学習時間の創設、これらを柱にして新教育課程の学校教育が取り進められることになっております。基礎学力の確保・向上から見たポイントは、一つには、土曜日が休みになり学習時間と内容が減っても基礎学力が保障されるのかということであります。二つ目には、教科の内容、時間が削減された上に、小学校では3年生以上が週3時間、中学校では週に2時間、総合学習が入ってくる。この時間を児童生徒の基礎学力の向上に有効に使えるかどうか。内容もカリキュラムも創意工夫を生かすという前提で各学校の裁量にゆだねられておりますが、それが実りあるものにできるかということであります。基礎学力のことに関しては、教育国民会議から、学力低下の問題は教育の問題ではなく国家の問題であるとする意見が代表的で、学力低下に対する強い危機感があります。ついては、相対的な学力評価によって学校を選択するそういう現状の中にあって、その向上を図るためにどのような具体的手法というものが検討されているのかお伺いをいたします。次に、総合学習についてであります。新しい指導要領のテーマは、自ら学び、自ら考える力などの生きる力の育成とされ、これをはぐくむために総合学習が取り入れられて、従来の基礎・基本学力の確実な定着と、自ら学ぶ意欲や態度の育成を結び合わせて行うことと説明されております。従来からの学力観しか持たない者にとりましては何とも漠然とした分かりにくい概念だと思いますが、知識や理解力を高める従来の学力に思考力、創造力などを付加して、より能動的な力を付けるものだと思えば何となく理解できるような気もいたします。そうだとするならば、従来の教科学習はもとより、その内容もカリキュラムも各学校の創意工夫に任された総合学習の在り方、その在り方が極めて重要になってまいります。各学校の校長を中心とする教育の現場で、意欲的な取り組みがなされるかどうかということが大きな課題になります。ついては、学力の向上と連動する学校教育現場での総合学習の創意工夫がどのように取り組まれようとしているのかお伺いをいたします。総合学習の内容もカリキュラムも各学校の創意工夫にゆだねられている以上、各学校の取り組み、課題及びその推進手法、平たく言えばやり方、そのやり方によって学校ごとに大きな特徴が出てくると思われます。学校にとっては、これまで隅々まで管理されていた教育から、自主的な検討によって作成されたプログラムによる教育へ脱皮できる、チャレンジできる大きなチャンスだと考えることもできます。しかし、このチャンス、すなわち新しい指導要領に示された教育目標、新しい学力を高めるためには、PDS、目標の設定、実行、評価、そのシステムを各学校が確立することが不可欠だと思います。自らの学校の教育について、外部への説明責任を果たす上でも極めて重要だと考えます。ついては、新しく導入される総合学習の目標設定、評価、それらのシステムの構築についてどのようにお考えなのか伺います。総合学習が小学校及び中学校でそれぞれ創意工夫の下に展開されることになりますが、児童生徒の成長を中心にして考えるならば、小学校では、卒業生が通うことになる中学校における総合教育のプログラムを把握して、それと連携する総合学習を検討する。逆に中学校では、校区の小学校における総合学習のプログラムを把握して、自分が自分の中学校で検討するプログラムに反映する。そういう小学校、中学校の相互の連携が指導要領に示されている教育目標、すなわち新しい学力を地域一体となって高めることにつながるのではないかと考えられます。ついては、総合学習の効果的な推進を図る上で、小・中の連携についてどうお考えか伺いたいと思います。既に取り組まれている地域一体型・学校顔づくり事業は、顔がないから短絡的に学校の外形的な特徴づくりをして顔づくりをするのではなくて、地域にふさわしい自らの教育活動を通じて、学校の顔を着実に作ろうとする取り組みであり、江別の顔づくり事業にふさわしいものと、その充実に期待をしております。この取り組みに加えて、来年度から展開される総合学習は、前から言っているとおり内容もカリキュラムも各学校の創意工夫にゆだねられております。各学校では多分、校長を中心にしてそのリーダーシップの下に工夫を重ねることと思います。その学校の取り組みは当然のこととして情報公開されて、その取り組みが何年か経過すると、学校間のせっさたくまもあって、それぞれの学校が特徴のあるものになっていく、そういうふうに考えられます。その特徴というのは当然、父兄が学校を評価する目安になっていくものと考えられます。これまではどこの学校もおおむね教育内容は一律でしたが、このような特徴がある学校が存在し得る状況の下では、父兄は自分の教育方針に合う特徴を持った学校に自分の子弟を入学させて、そして教育を受けさせたい、そういう希望が必然的に出てくるものと考えられます。私はそのような多様な特色を持った学校ができる以上、父兄にはそれらを選択できる自由が拡大する、そういうことを担保する必要があると思います。そして、そういう状況というのは我々が思っている以上のスピードで来るというふうにも考えられます。つきましては、特色ある学校教育の実践と学校の選択の自由化についてどのようにお考えかお伺いをいたします。来年度から実施される新たな要領に基づく教育がその教育目標を達成するためには、従来から学校の自主・自立が説かれて久しいにもかかわらず、往々にして学校が横並びの結果に終始してきたその要因を取り除く必要があります。教育行政機関である教育委員会と教育機関である学校の関係において、多く語られるのは、学校経営の原資である人、物、金について、学校現場の裁量範囲が狭く、校長先生が校内の現場管理者としての機能しか果たせない実情にある。また、はしの上げ下げまでに教育委員会が口を出して、学校は下請けになっているなどというものであります。学校の自主・自立、学校の特色づくりには、人事、予算、カリキュラム編成裁量の拡大などが必要であり、それらへの対応、責任として学校には学校経営の責任の明確化などが必要になってくると思われます。本年度から展開される新しい教育課程では、総合学習を中心にその内容やカリキュラムが学校の裁量にゆだねられ、学校の自主・自立が本格的に求められて、そして試されることになります。そのことはそれにかかわる教育委員会のスタンス、在り方が大きく関与するものと考えられます。教育長は教育現場を熟知して、現場が抱える問題や悩みを体験しておられます。教育委員会は新たな航海に出る学校現場の取り組みをエンカレッジする、あるいはサポートする、そういう基本的な立場で、教育都市にふさわしい活力ある学校現場にする努力をしてほしいものだと念じております。つきましては、既に取り組んでいることとは思いますが、学校管理型教育委員会から学校現場の目標達成支援型への転換について考え方をお伺いいたします。最後に、文化芸術振興基本法についてお伺いをいたします。先日、文化芸術振興基本法が成立したことは、今後の文化芸術の振興に向けて基本方向を示し、体系化・総合化した施策を計画的に推進されることが期待され、文化芸術の振興に大きな意味を持つと考えられます。これまで各種事業によってホールなどのハード施設の整備が行われてきましたが、創作活動や普及活動への支援、活動を担う組織や人材の育成などへの取り組みは総体的に希薄であったと思われます。今後、文化芸術の振興に関する施策に必要な法制上や財政上の措置により、これら文化芸術の振興を担う組織や人たちの位置付けの明確化やその活性化に向けた具体的な施策の充実が期待されます。法では、国の責務を明らかにするとともに、地方公共団体においても法の理念にのっとり、国の施策に準じた施策及びその地域の特性に応じた施策を策定し実施する責務を負うこと、そしてそれを実現するために地方公共団体においても振興基本計画の策定を求めております。今後、大学が多くあるから文教都市という外形的な評価に甘んじるのではなくて、それらの資源も生かし、教育、文化芸術の振興に市民とともに先進的な取り組みを進める文教都市を目指すことこそがグレードの高い内生的な江別の顔づくりに必要なことだと考えております。つきましては、今後、国、道レベルでの取り組みの詳細を見る必要がありますが、文化芸術振興基本法の成立を機に、今後の江別市の文化芸術の振興について、条例制定も含めて取り組みへの意欲をお伺いしたいと思います。最後に、教育問題というのは、結論のない往々にして床屋談義、精神論に終始するというふうに言われております。私は今回、教育に関連した質問をさせていただくに当たりまして、いろいろな資料を読ませていただきましたが、目標と結果に対する評価を具体的に指し示す、そういう資料というものが極めて少ないということに気が付きました。学校ごとの教育目標とその実績、その実績の絶対的な評価、相対的な評価はどのように推移してきているのか。時間的にどのように推移してきているのか。向上したのか、現状維持なのか、下がったのか、そのようなことについてさえ具体的な答えというものは用意されておりません。そのようなことから、往々にして議論というものが抽象的、床屋談義、精神論に終始する結果になっているのではないかと思います。しかし、学力向上を初め新教育課程について、父兄の関心事にこたえる新しい取り組みを検討する上でも、過去、現状についてアウトプットではなくて、アウトカムの視点で分析をする必要があり、そのことを通じて説明責任を果たせることになるのではないだろうかという感想を強く持ちました。このことを付言して、第1回目の質問とさせていただきます。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 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答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

稲垣議員の一般質問にご答弁を申し上げます。財政問題についてのペイオフ対策に関する検討の状況と、各指定金融機関の経営動向把握の現状についてでありますが、ペイオフ解禁は、市場原理や自己責任の原則が大きな潮流となっている現在、地方公共団体が公的資金の管理を自己責任で行わなければならないものであり、公的資金を預ける地方公共団体とそれを預かる指定金融機関はペイオフ解禁に備えて、公金管理に関して今後どのように相互の関係を構築し、公的資金の保護をしていくのが良いかということについて、大変重要な課題の一つと認識をいたしております。こうしたことから、本年3月には総務省の地方公共団体におけるペイオフ解禁への対応方策研究会の取りまとめが示され、公金の類型化とその対応方策とともに金融機関の経営状況把握とそのための体制整備の必要性がうたわれており、これを踏まえて、本年4月より庁内の各会計関係職員及び外郭団体の財務担当者等による検討会において、今後の対応策について検討をしてまいりました。当該検討会では、証券会社等の対応方策のプロポーザルをいただいたほか、指定金融機関との連絡会議なども設定し、情報提供、経営の現状説明をいただく中で、健全性や収益性、そして預金量の推移など、金融機関の経営状況を総体的に判断し得る財務関連指標等の把握にも努めてきたところであります。また、去る11月には庁内検討会より中間報告の取りまとめがなされ、ペイオフ対応への一定の方向性が出されたところであります。金融機関の経営状況に関しましては、今後破たんリスクに関する分析も必要となってまいりますが、こうした経営指標の分析によってもリスクそのものはなくなるわけではなく、仮にリスクを理由として金融機関からの預金引き揚げ等を行えば、それがまた破たんの一要因ともなりかねないものであり、地域経営の観点からも最善の方策を検討していきたい、こう考えております。なお、今後の取り組みについてでありますが、経営指標の分析は高度の専門的知識を有するため、職員の研修充実やあるいは人材育成による人的資源の高度化を図るとともに、金融機関との定期的連絡会議を設置するなど体制整備を進め、よりきめ細かな情報収集に努めるとともに、金融機関との連携を深め、来たるべきペイオフ解禁後の公金の保護に万全を期していきたいと考えております。また、公金の安全性の確保を最重視するため、説明責任や危機管理対策として、対象金融機関を公平に扱うことと住民への説明責任を果たすことなどを目的に、安全な金融機関を選択するため、一定の基準の設定や安全かつ効率的な金融商品を選択するための基準や運用の在り方、そして金融機関の破たんに対応するための方策等を検討し、公開しなければならないものと考えております。このほか新学習指導要領あるいは芸術文化振興基本法に関連した教育関連については、教育長からご答弁を申し上げます。

答弁 教育長 高橋侃(教育長は2008年6月まで)

私から、新学習指導要領について及び文化芸術振興基本法についてご答弁いたします。まず初めに、児童生徒の学力についてでございますが、これまでの知識・技能の習得を中心とした学力観から、21世紀における新しい学力観として、豊かな人間性や基礎・基本を身に付け、個性を生かし、自ら学び、自ら考えるいわゆる生きる力の育成にあるとされているところでございます。各学校におきましても、この新しい学力観に基づいて、子供それぞれの個性や能力に応じた指導や、これまでとかく教師中心の授業であった中に体験的活動を組み入れたり、問題解決的学習の手法を取るなどの工夫を図っているところでございます。一方でこれまでの教科内容の枝葉に当たる部分を切り取り、根幹に当たるいわゆる基礎・基本の部分を残すことなどによって、時数的に3割削減し、ゆとりある教育活動を生み出してきた経過がございます。この時数の削減が一部の識者に学力低下論が出ているところでございますが、イギリスの哲学者ホワイト・ヘッドの言う「余り多くのことを教えることなかれ、しかし教えるべきことは徹底的に教えるべし」という言葉がございますが、これは一を聞いて十を知るということに通じるものでありまして、これを重く受け止めて、今後の江別の子供の学力向上に向けて鋭意努力してまいりますことを冒頭に述べさせていただき、教育とは、稲垣議員が述べております床屋談義や精神論という決して甘いものではなくて、そのことを私と議員さん共々共通認識に立って進めてまいりたいと思いますので、ご理解を賜り、以下各質問に答えさせていただきます。そこで、1点目の市内の児童生徒の学力の動向についてでございますが、現在、各学校において学習指導の改善等に活用するために学力テストを実施しているものでありますが、その中で算数・数学に限って平成12年度における結果を見ますと、全国平均と同じ、あるいは上回っている割合ですが、小学校で7割強でございます。中学校では約7割という状況になってございます。この結果だけで江別の子供の学力の高いあるいは低いを論ずることは甚だ難しいわけでございますが、今後学力向上に向けた基礎・基本の徹底を図ること、さらに発展的力を付けるために、例えば教師個々の指導力を付けるための研修事業の充実、あるいは複数の教師が一つの授業に当たるTT、チームティーチングなどを取り入れた教育方法の改善、また学力テストの診断を受けての授業の改善などの種々の方策をもって一層の経営努力を各学校に促してまいりたいと存じます。2点目の基礎学力向上のための取り組みについてでございますが、学習の基礎となる読み・書き・算とともに、各教科内容の知識・技能の習得を含めた基礎・基本を繰り返し学習させることで、確実に定着させていくことが必要であるところであります。この具体として、国で平成13年度からスタートさせております第7次の教職員定数改善計画において、基礎学力の向上ときめ細かな指導を行うことをねらい、例えば一つの教科を複数の教師で進める授業などを可能にするために、市内小中学校28校あるわけですが、そのうちの18校に教員の加配の措置がされているところでございます。今後におきましても、加配の充実を図るよう学校における経営努力をしていただくとともに、さらに教育委員会としても今後、チームティーチングによる非常勤講師の派遣など、学力向上に向けた具体として、現在事業化に向けて検討しているところでございますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、総合的な学習の時間について、1点目の学力向上と連動する創意工夫がどのように促進されているかについてでございますが、この学習の時間では、それぞれのテーマに応じた学習を進めていく中で、例えばインタビューやアンケート調査では、国語で既に育てた話す力、あるいは書く力、聞く力や、社会科で育てた調査項目を作る力などの活用を図ったり、また成果を発表するときにも国語の話す力、書く力や、美術・音楽で培った表現する力などを動員することが必要となりまして、各教科で育てた知識、思考力、技能、態度などを体験活動を通して授業を進めていくなど、各教科を横断的に関連付けて行う学習でありますので、この根底にはやはり基礎的・基本的な学力の確実な定着が肝要であると存じます。この総合的な学習の時間については、特定の教科書がございませんので、地域における経験豊かで有能な人材、自然環境、福祉施設、事業所などの各方面から教育的資源として積極的な活用を図ることにより、子供たちの豊かな学習活動が展開できるように各学校では実践を行っていく必要があるだろうと思います。2点目の総合的な学習の時間の目標設定と評価システムの構築についてでございますが、この学習を進める上で留意しなければならないのは、カリキュラムの作成が各学校にゆだねられていることから、一歩間違うと単にはい回るだけの学習活動に陥りかねない点でございます。と申しますのは、総合的な学習にあっては、その目的と内容が他の教科や道徳、特別活動のように明確にされておりません。また、これまでの各教科の授業と総合的な学習の授業はどこが違うのか、それも今のところ明確にされておりませんが、今後実践の積み上げで総合的な学習の構築がなされるものと期待しております。議員ご指摘の総合的な学習が予算を伴っていることから、総合的な学習の中身が各学校の子供の実態や地域の特性を生かし、力強く21世紀を生き抜く力を子供に付けるための目標設定がされているかどうかという、いわゆるプランの段階、そして各学校が横並びではない、個性的な教育活動の展開がなされているかどうかというdoの段階、そして学校の取り組みが子供の変容によって、明らかに父母や地域に認められる等のseeの段階を私ども教育委員会としてもその成果を把握いたす中で、各学校にそれぞれの総合的な学習の取り組みの成果が上がるように、それに結び付くような努力をしてまいりたいと思いますので、ご理解を賜りたいと存じます。3 点目の総合的な学習の時間の効果的な推進を図る上で、小・中連携についてでございますが、基本的には各学校の創意工夫を図り、特色ある教育活動を展開するために、教育課程を編成する上で相当に困難な面が想定されますが、議員ご指摘のとおり、学校における小学校から中学校への継続性や発展性、また中学校区での連携による学力の向上につなげることが可能であるというご意見は、今後の課題として十分に研究・検討させていただきたいと存じます。4点目の学校選択の自由化についてでありますが、現在、地域に根ざし、地域と連携した特色ある学校づくりを推進しているわけでございますが、これからは学校間における良い意味での競争を促すことにより、その結果として父母の信頼、地域の信頼を構築していくことにつながっていくものと認識しているものでございます。通学区域の弾力的運用の事例として、東京都品川区の通学区域のブロック化が既に動いてございますが、議員ご指摘のとおり、今江別で進めております地域一体型・学校顔づくり事業が成熟期を迎え、市内それぞれの学校が個性的存在になった段階では、市民あるいは子供、保護者がいわゆる行きたい学校という欲求が必然的に起こってくることが予測されます。その状況を踏まえつつも、当面は市内各学校が自校の子供たちに魅力を感じる学校づくりにおいて、経営努力をしていただいているところでございます。教育委員会としても今後政府の、今日新聞に報道されておりましたが、規制緩和策の動向をにらみ、通学区域の在り方について調査研究してまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、教育委員会の基本的な機能についてでございますが、今、国及び文部科学省を中心として、今後の我が国の教育の在り方の基本的方向性を打ち出そうとしております。その中で教育委員会に求められている取り組みとして、地域に根ざした主体的かつ積極的な教育行政を展開すること、また、これにより各学校や各地域の創意工夫ある取り組みを支えていくことが期待されているところでございます。それを受けて、学校に求められる取り組みとして、子供や地域の実情に応じて特色ある学校づくりを進めること、また、家庭や地域と協力して一体となって子供の健やかな成長を図ることとされております。今正に教育の地方分権が進められている中で、当教育委員会といたしましても、その具体として、ご承知のように今年度から地域一体型・学校顔づくり事業に取り組んでいるところでございますが、さらに今後も学校が校長のリーダーシップの下で、いわゆる自分の足で立つ学校、このような学校には積極的に行政支援を図ってまいりたいと考えておりますので、その精神をご理解賜りたいと存じます。次に、文化芸術振興基本法についてでございますが、この法律は11月30日に今国会において成立した法律でございます。この法律において、国は芸術・文化の振興の基本理念を示し、文化芸術の振興施策を総合的に策定・実施するとし、一方、地方公共団体においては、国と連携を図りつつ自主的・主体的に施策を策定・実施することと規定されてございます。また、この基本法では、その対象をいわゆる芸術・文化の振興に限定することなく、広く生活文化や国民娯楽に至るまで対象を広げております。さらに特徴的なことは、個人や民間団体への支援の活性化を図るため、国は寄附に対する税法上の措置に努めるとしている点でございます。江別市におきましても、従来より市民の文化活動の環境づくりに、各種鑑賞事業の振興、あるいは市民自らの発表の場の拡大など、文化活動の活性化のため各種施策を実施してまいりました。また、平成10年にはえべつ文化振興指針を策定しまして、市民の文化活動を支援するという立場を基本として、総合的、長期的視点に立った文化振興の基本的な考え方とその方策をまとめてございます。その施策の一つとして、指針では、議員ご質問の文化振興条例、これも今後の課題としてございます。今次の国の文化芸術振興基本法が制定されましたことから、教育委員会といたしましても種々課題を研究・検討する中で、市民の立場に立った文化振興施策の実現に努力してまいりたいと思いますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上でございます。

再質問 稲垣良平

2回目の質問をさせていただきます。ペイオフについてです。先ほどのご答弁で、現在の取引のある金融機関の経営信用状況についてどういうふうに把握しているか、その取り組みの動向についてお話をいただきました。そして結論として、近いうちに方策を検討して公開したいというご意向が示されました。それの答えは、言ってみれば4月の1日からは予定どおりであればペイオフが解禁されてしまいます。ですから、その信用状況を調査する。経営動向を調査する。それに基づいて方針を決定する。そのための時間的な余裕期間というものが従来の施策とは違って限定されて、しかもその取る方策というのは明確にする必要があるんです。要するに先延ばしも何もできない。限られた時間内で結論を出して、そのことを実行する、リスクを回避するために、それは言ってみれば公金を扱う者としての義務です。ですから、そのことについて取り組むというお答えはいただきました。私は多種選択肢がある中で、どのことを選択されるかということについては言及はいたしませんが、いつごろまでにそういう方針を決めて、公開されるということですから、されるお考えなのかということをお聞きしたいと思います。次に、教育問題に関してです。床屋談義にしない、精神論にしない、結構です。そのとおりに今後行くべきだと思います。それで、一つお聞きしたいのは、先ほど、国の施策によって18校に加配が行われていると。加配が行われるについては、加配を必然とする状況を各校が一生懸命に取り組んでいくということが前提であります。ですから、18校にその加配が行われているということは評価すべきだとは思います。今問われているのはその取り組み、その現状に対してさらに言ってみれば濃密な取り組みが望まれて、全市的に広まることが望まれている。先ほど教育長のお話の中に、チームティーチングの導入について鋭意努力するんだと、していくんだというお話が具体的にありました。私は、現在でも自治体によっては、県単位であるいは市町村単位でそういう取り組みが既に行われているという現状にある。ついては、先ほど言及なさいました市独自での取り組みについて、是非、鋭意努力の上、具体的な実現を図っていただきたいと考えております。ついては1点、そのことへの取り組みの意欲について確認する意味で、やります、頑張りますというお話を伺いたいと思います。私の2回目の質問は以上で終わります。

答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

ペイオフに関連しての再質問で、公開の日時、時限的にいつかというお話ですけれども、いずれにしても来年の4月1日からそういう状況が出てきますから、そういったことをにらんでの、今この場で年内とかいついつとかというのは、ちょっと明言は避けさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、年度を越えるとそういう状況、もちろん年度後のいろいろなまた対応もありますけれども、一応そのことを念頭に置いて、できるだけ今予算編成時期にも差し掛かっておりますけれども、早い時期にまた検討をさせていただきたいということで、ちょっと十分な答弁ではありませんけれども、ご理解をいただきたいと思います。

答弁 教育長 高橋侃(教育長は2008年6月まで)

先ほどのTTに触れましてのご質問ですけれども、私どもといたしましては、授業改善あるいは教育方法の改善に向けて、意欲的にやっている学校とやらない学校があると思うんですけれども、意欲的な学校に向けては、行政としては市独自でも非常勤講師派遣等考える時代でもありますし、意欲を持って前向きに今後、スピーディーに取り組むべく努力をしてまいりたいと存じます。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 総務課〒067-8674北海道江別市高砂町6番地江別市役所本庁舎3階Tel:011-381-1051Fax:011-381-1075お問い合わせはこちらから6 議事次第の続き一般質問の続き

出典:江別市議会 平成13年第4回定例会 2001年12月12日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる