江別市議会 平成13年第3回定例会 2001年9月13日
(1)市立病院の経営について/(2)市内企業の育成について/(3)インターチェンジ周辺開発について/(4)市内の景観について
2001年9月13日、江別市議会の一般質問で、立石静夫議員が「市立病院の経営について」「市内企業の育成について」「インターチェンジ周辺開発について」「市内の景観について」について質問し、市長 小川公人、病院長 宮本宏が答弁しました。
- 質問者
- 立石静夫 議員
- 答弁者
- 市長 小川公人、病院長 宮本宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 4 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 立石静夫
ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、質問をさせていただきたいと思います。質問の基本的な考え方はすべて行財政改革に関連するものであります。私も議員にさせていただきまして7年目を迎えているところでありますが、当初より日本の経済や政治的な構造では不況が長期化し、今日のように地方自治体にも深刻な状況を与えることになるのではないかと考え、今まで一般質問の中心的な話題としてきたところであります。また、今日までの先進都市視察もそれらを基本的な課題として勉強させていただいてきたものであります。そのような観点から本年も会派として横須賀市、富士宮市の両市を行政視察させていただいたところであります。富士宮市は、江別市より1.7倍広い面積を有し、人口12万3,646人で、江別市と全く同数の人口と言ってよいかと思います。大きな違いとしては、江別市の13年度一般会計予算435億円ほどが327億7,000万円ほどで、100億円以上少ない予算組みをしているところであります。この財政に注目をして視察をさせていただいたところであります。そういった中で、特に注目をさせていただいたのが市立病院の経営であります。富士宮市の市立病院は、JR富士宮駅に隣接し、建物は江別市立病院より一回りほど小さく、一般病床数350床の現状であります。経営についてでありますが、平成6年度累積欠損金が8億7,000万円以上となり、平成7年度からは救急医療や高度医療の補助金、さらに経営補助金の名目などで一般会計から繰入金を収益として入れ、単年度2,500万円ほどの黒字としてきたものであります。当市も同じような現状であって同じような手法ではないかと思うわけですが、富士宮市はそれから4年後の平成11年度には累積欠損金をすべて完済し、すべての補助金をカットしたとしても黒字を出したとする市立病院の経営改革であります。公営といっても企業でありますので、当然営利を目的とする感覚での事業体でなければなりません。その企業が大変に役に立っているとすれば、その対価は収支のバランスが取れた形のものになるのは当然のことで、利益が出なかったとしても損失もないといった最低の形が基本的に望まれることと思います。また、市立病院は設置している自治体の市民でなくても他市町村のだれもが利用できる広域的な形でありますが、経営の責任は設置している自治体が負う、当然赤字の場合は江別市民の負担になる形であって市立としての病院経営については理解し難いものがあります。国営の形であれば理解もしやすいわけですが、国の経済的な変化や国の医療制度などの改革に即応できない体質、また経営状況となっているのではないかと思うわけですが、地方分権や自立、また都市間競争が求められている中、立ち止まっているわけにはいかないと思うところであります。黒字と言えるまで補助金を繰り入れ、経営的な問題、またその意識を和らげるような形の報告は全く意味がないものと思います。累積する欠損金額、補助金総額、またそれら収益に対する割合などを十分に踏まえ、市立病院の経営状況、見通し、経営感覚についてお答えをいただきたいと思います。富士宮市ではさらにもう1点勉強させていただいたわけですが、行政コストを自ら下げる努力をし、貴重な原資を守り、市民、住民に還元しようとしているわけですが、議員定数におきましても法定数36人のところ、条例定数24人、委員会数は3常任委員会であって、議会運営上全く問題ないとしているもので、行財政改革を強く推進するに当たっては、行政も議会も自らまた互いに真剣勝負といった市民に見える形がまず求められているのではないかと思うところでありました。次に、市内に本店を構える企業に対しての行政スタンスについて伺いたいと思います。13年度当初予算では公営企業会計を含めますと総額853億円ほどで、そのすべてが1年間で消化されると思うわけですが、人件費としては135億円ほど、企業から物を買う、企業に仕事を依頼するなど消費行為としては300億円以上になるのではないかと思うわけです。そういった額のどの程度が直接市外に流出してしまうのか、また逆に市内企業に直接影響を与え、町なかに滞留させるのか、またその割合について大変大事なところで注目したいところであります。行政として市内企業の育成はまちづくりの観点からも最も重要な課題の一つに挙げていると思うわけで、こういった数値を年次ごとに公開し、行政としての評価を得なければならないのではないかと思います。他市の例ではありますが、市内企業の育成や商工業界の活性化の面からも考え、原則発注はすべて市内業者にといった形で強くたがをはめた結果、市内に滞留する金額が1.5倍ほどになったと行政評価しているものです。当行政としても育成はしているといった話や活字ではなく、実績の数値をもって事業評価を得るべきではないかと思いますが、行政サイドの考え方を伺いたいと思います。また、指名競争入札についてでありますが、今日までの指名行為そのものが行政の古い体質、またし意性と受け止められてしまう感がありますが、今日までのこの制度に欠陥はなく指名する過程も含め、透明性や公正であるとして手順のすべてを情報として公開できるものかどうか伺いたいと思います。今日的な状況からして受注希望型指名競争入札を実施し、資格を得た市内業者すべてが入札に参加でき、受注の機会を与えられることが公正で透明性の高い制度とし、実施されている自治体があるわけですが、そういった改革から入札に対しての誤解を生じない、落札率が下がる、したがって行政事業を増やすことができる、入札事務の省力化も図っていけるなど数多くのメリットが得られると考えます。この点についても行政の考え方を伺いたいと思います。また、何年か前に一度質問した事項ですが、様々な企業の営業担当者や代表者が名刺を持ち、庁舎内を歩いている光景を見受けるところでありますが、部局の許可なしに一切立ち入ることを禁止してはいかがかといった趣旨の質問をしたところです。行政改革を強く進めている自治体においては、各部、課また係として名刺を受け取り対応しているなどといった形をいまだ続けているところは少ないと思います。行政の発注などのシステムがきちっと確立されていないことがそのような形を放置させているのではないかと思うわけです。事務事業の見直しや合理化を図っていく上でも一々対応する無駄な時間などは予定にあるべきでないし、そういった数多くの形が受注することに大きく結び付くなどとしては誤解を招く原因にもなるのではないかと思います。そういった面についても見解を伺いたいと思います。発注についてもう1点伺います。物品も含めてでありますが、行政も市内の専門職や技術職などを抱える企業への育成する機会、いわゆる発注があるわけですが、その発注内容の区分や受注する企業の区別、区分けが明確でなく、発注先、また発注内容に精通してない行政担当者の判断でどうにでもなる形ではないかと思うわけです。また、受注業者がその仕事や物に対し通常の商いでほとんど取り扱いをしてない、また専門的な知識や適当な資格もない、ただ仲介としての受注実績を積み重ねているといったことではしっかりとした仕事の発注になっていないのと、単にワンクッションを入れブローカー経由の形であって、結果的に仕事は市外に流れることが多くなり、市内で専門職や技術者を抱えている企業が育っていかないのではないかと思います。私も体験しておりますが、町村に見受けられるようなレベルの発注方式から12万都市らしいだれもが理解できる形の発注システムに早急に改革していただきたいと考えます。前段申し上げた区分、区別の在り方、また発注の手法についてどのように考えているのか答弁をいただきたいと思います。次に、市内にありますインターチェンジ周辺の在り方についてお聞きしたいと思います。昭和58年に東インター、西インターが市内に設置されたわけですが、江別市の将来の土地利用計画や市街地開発計画など都市計画の立場で必要とされ、今日を迎えているものと思われます。しかし、いまだ両インターチェンジ周辺はそれほどの変化もなく、大きな財産を活用しきれなかったのではないかと思います。そうであれば現状としてはマイナスになっているものとの認識に立つわけでありますが、行政としての見解を伺いたいと思います。最近では職住接近の地域づくり、まちづくりなどよく聞かれる言葉でありますが、人口が増えれば働く場所を確保しなけばならないことは昔から当然のことであって、当市においては人口を増やすことだけに力を入れ職住のバランスを大きく欠いた地域として今日を迎えてしまったのではないかと思うところであります。そのバランスを図っていく上でも両インターチェンジの利活用は計画的に実施されているべきものではないかと考えられます。現状に至っては経済的不況で何をするにしてもどうにもならないといった感覚や意識が強いわけですが、これらの公的な開発事業が行政サイドの資金ですべて賄っていくなどといったことは全く考えられないわけですし、かえって民間主導で進められるべきで、行政としてはそういった意識のコントロールができ、推進能力があるかないかといったことが問われるものと考えます。今後民間企業においては組織や経営の再構築を終え、再投資を考える時期に入ってくるものと考えるところであって、インターチェンジ周辺の活用は当然考えられるものであるし、職住バランスの取れたまちづくりも行政として真剣に進めなければいけないと思いますが、行政の考え方を伺いたいと思います。特に西インター周辺についてでありますが、構築物らしきものや建設関連と思える機材や資材が沿道から畑の中に割り込んだ形で置かれ、計画的でなく年々無作為に増えてきているように見えます。このことは今日までの行政対応にも問題あると指摘されても致し方ないと思います。平成10年にはインターチェンジを中心に半径500メートルまでは市街化調整区域であっても流通業務施設の立地が可能となる条件の緩和がなされ、地域としても適切にまた積極的にこの制度の運用を図ることとしているものです。違法な構築物があるからといって手をこまねいているのではなく、他市のようにそのような状況であっても積極的に区域指定を行い、地域の実情に即した円滑な物流拠点の整備を進めることが望まれるのではないかと思います。また、インターチェンジ周辺に物流関係企業の進出の希望もあると伺っているところであります。進出を希望する企業に対し、他の地域を探しては、また工業団地が空いているので検討してはなどといった対応だけのようでありますが、物流と工業では同質のものとは全く思えないところでありますし、民間がインターチェンジ周辺で求めているものに対し、行政は今日まで何も考えなく対応してこなかったのではないかと思います。早急な対応が行政に求められていると考えますが、行政としてどのように判断しているのか、また対応していくのかお聞きしたいと思います。この件につきまして景観といった角度からも1点伺いたいと思います。顔づくり事業推進といった中で市の表玄関とも言われる駅前並びに駅周辺の開発が話題となっておりますが、これらは交通アクセスの整備はもとより地域の活性化、さらには町なかの整備いわゆる景観を整えることも大きな柱の一つではないかと思います。しかし、まちの玄関といった形のものは他にもあるかと思います。現状は車社会とも言われているところであって、主要な道路においては車とともに多くの人が市街に対し出入りをしております。その車社会の代表的な玄関の一つにインターチェンジがあると思います。駅前だけを飾り、後は荒れ放題では余りにもバランスの欠いたまちづくりになるのではないかと思います。人に例えて失礼かもしれませんが、ネクタイを締めすててこを履いてまちを歩いているようなもので、前衛的なのかもしれませんが、公的に見て余りにもバランスの欠いた姿ではないかと思います。また、今日までの経緯は定かではありませんが、屋根をかけては違法建築物になるとのことで20年以上も前から骨組みだけで屋根のない作業所がインターチェンジから市街地に入る主要な道路の沿道で見られるわけです。鉄骨関連の企業と聞くところでありますが、隣接地には古くからガス会社の建物が整った形で建設されております。どちらも当然民間企業でありますが、ガス会社は公的な位置付け、他方の企業は公的でないとし、屋根はなく雨ざらし状態、働く人にとっては余りにも格差のある環境で不思議な光景と異様な景観を今日まで見せ付けているところであります。効率的でなく劣悪な労働環境など人道的な観点や市内企業育成、また法人税収等の問題もかかわるところでありますが、特に景観整備といった面で対応できないものか、法律を盾にした形で今まで何も考えてこなかったように思うわけですが、地方分権や地方自立の時代に行政として知恵が出せないものかご答弁をいただきたいと思います。以上で1回目の質問とさせていただきます。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 総務課〒067-8674北海道江別市高砂町6番地江別市役所本庁舎3階Tel:011-381-1051Fax:011-381-1075お問い合わせはこちらから6 議事次第の続き一般質問の続き
答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)
立石議員の一般質問にご答弁を申し上げます。まず、市内企業の育成についてでありますが、ご承知のとおり昨今の経済情勢は非常に厳しいものがあり、加えて国の構造改革に伴う公共事業の削減など中小企業を取り巻く環境はますます厳しいものとなっております。このことは当市においても同じ状況下にあるものと考えております。市におきましては、地域経済の振興や雇用機会の確保は重要な施策の一つでありますことから、従前より地元企業への受注機会の確保に意を用いてきているところであります。まず、地元企業の直接影響を与える数値でありますが、平成12年度の受注状況を見ますと、大規模工事であります仮称江別市新ごみ処理施設建設工事これはちょっと除外をいたしまして、公営企業会計を含めた工事等における地元企業の受注割合は85.4%で、その額は74億6,000万円であります。物品・役務につきましては、市長部局の数値でありますけれども、地元企業の受注割合は46.2%で、その額は12億4,000万円であります。毎年中小企業基本法の精神を受けて閣議決定されます中小企業者に関する国等の契約方針が示されてまいりますが、その中に地元中小企業者等の活用が言われておりますことから、厳しい状況の中、企業の経営力や技術力の強化など企業努力も大事でありますし、市におきましても市内において調達できないものは別といたしまして、引き続き地元企業の入札参加など受注機会の確保を図ってまいりたいと考えております。次に、指名競争入札制度についてのご質問でありますが、現在入札方式といたしまして、条件付一般競争入札、公募型指名競争入札、従来型指名競争入札を実施しておりますが、大半は従来型指名競争入札で行っているところであります。この従来型指名競争入札は、発注者が資力や実績、あるいは技術力のある業者を選定することから、不誠実な業者を排除できること、参加者の範囲が特定されることから手続が効率的であるなどのメリットがあります。それから、一方、選定に当たってそれが一部のものに偏重するおそれがあるとも言われております。現在市におきましては、江別市建設工事被指名者選定基準に照らして選定しており、その入札結果を公表いたしているところであります。いずれにいたしましても、今後より一層の透明性や公平性の確保の観点から、公共工事適正化促進法に基づき、指名選定基準の公表や入札・契約の過程など公表してまいりたいと考えております。次に、受注希望型指名競争入札でありますが、さきの第1回の定例会における稲垣議員の一般質問にもお答え申し上げておりますように、現在工事等契約システム検討委員会におきまして新しい入札方式により入札参加機会の増大や低入札価格調査制度の導入など、より競争性が働く入札制度の改善に向けて検討を重ねているところであります。次に、企業の庁舎内への立ち入りについてでありますが、現在企業の営業活動に対しまして執務室におけるカウンターの設置や掲示による立ち入りの制限などを行っているところでありますが、企業における専門分野のPRなど適切な営業活動まで制限は難しいところであります。今後企業のIT化への対応状況の問題もありますが、企業が市に来る回数を減らすべく市のホームページに年間発注予定工事情報や入札結果など入札情報サービスの掲載を検討してまいりたいと考えております。次に、物品購入に係るご質問でありますが、指名選定に当たっては競争入札参加資格者が産業分類に基づき申請した一般機械器具販売業など218もの営業分類品目や取り扱い品目、あるいは納入実績などを考慮するとともに、さきに述べましたように市内で調達できるものは地元企業の受注機会の確保を基本に行っているところであります。ご案内のように一つの物品を購入するにいたしましても、多数の登録企業より選定しなければならないなど難しさがあるのも事実であります。現在庁内への情報提供は、競争入札参加資格者の営業分類品目などを紙ベースにより行っておりますが、今後より情報の共有化を進めるべく予定しております庁内LANに掲載することを検討してまいりたいと考えております。また、企業より提出いただいた申請時の書類では専門分野や得意分野が分からない業種もございますことから、企業努力にも期待をいたしているところであります。次に、インターチェンジ周辺開発についてでありますが、市内2か所のインターチェンジは産業発展等に重要な要素であると認識いたしているところでありますが、ご指摘のとおりまだ機能を生かしきれていないのが現状であります。現在東インター地区につきましては、工業系の土地利用として、物流拠点整備の計画を進める上で江別市道路網基本計画を見直し、同インターや道央圏連絡道路に関連する道路網の在り方を検討しているところであります。また、西インターにつきましては、住居系の土地利用を目指しているところでありますが、昨今の宅地需要の低迷からその利用が進んでおりませんが、総合的な土地利用を踏まえて有効な手法を検討してまいりたいと存じますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、職住バランスの取れたまちづくりのためのインターの利活用でありますが、まちづくりを進めていく上で職住近接は市といたしましても重要な要素と考えておりますし、このことから現在まで住居地区との近接地区において工業団地の整備やRTN地区開発を進め企業誘致を図ってきており、今後ともバランスある市の発展を目指してまいる考えであります。いずれにいたしましても、今後両インターの有効活用を図るため、土地利用の現状を検証し、その在り方を検討してまいりたいと存じます。次に、インターチェンジ周辺を含めたまち全体の景観の在り方についてでありますが、ご指摘のとおりインターチェンジは自動車交通において他の幹線道路と同様に当市の玄関口とも言えるものであります。このことから、先ほど春日議員のご質問にもお答えをいたしておりますが、全体の都市景観の在り方を検討し、景観形成を行う指針となるガイドプランの策定に努力をしてまいりたいと存じます。次に、市街化調整区域での構築物等の扱いについてでありますが、議員ご承知のとおり市街化調整区域は市街化を抑制する区域であり、建築物の建築は厳しく制限されております。ただし、法で定められた農業関係者用や、あるいは公益施設の建築は認められる場合があり、ガス供給施設につきましては、この公益施設として市街化調整区域内での建築が認められる施設であり、その他の施設につきましては、建築用途等が制限されることをご理解いただきたいと存じます。現在西インター周辺には景観を阻害するような建築物が建てられておりますが、これらにつきましては移転、撤去等の是正指導を行っておりますことをご理解いただきたいと存じます。このほかにつきましては、病院長からご答弁申し上げます。
答弁 病院長 宮本宏(病院長は2006年3月まで)
市立病院の経営につきましては、平成11年から18年までの病院経営健全化計画を策定し、その計画に沿って医療の質の向上を図るとともに、収益の確保と費用の削減に努めてまいりました。その結果、2年間の経営状況は所管委員会にもお諮りし、議会から様々なご指導をいただく中で、計画に沿って推移してまいりました。今日医療を取り巻く環境は、国の総医療費抑制策に伴う医療保険制度や診療報酬体系の抜本的改革がなされつつある中で、地域住民の総意により設置された自治体病院も経営の困難さゆえにその存立の意義や運営の在り方が多くの場で議論されているところであります。申すまでもなく、自治体病院は地方公営企業法によって公共性と企業性をともに発揮して地域住民の医療・福祉に寄与するものと定められており、公的な部分については一般会計で負担し、その他の部分については独立採算で運営することが定められております。しかし、公共性と企業性という相反する理念遂行の困難さゆえにやむなく赤字経営を余儀なくされているところが多いのであります。その大きな要因として、一つは現行の診療報酬体系にあります。原価計算によらないシステムのために診療報酬改定率が給与改定率より低く設定されていることから、病院収入の伸び率以上に人件費が年々増えていくことが経営悪化の原因となっているのは事実であります。第二に、地域の状況からどうしても不採算になる医療があります。例えば小児医療、救急医療、精神医療、災害時医療などは病院経営と体制面でも非常に困難なところがあり、民間病院では廃止するという病院が増えております。しかし、自治体病院はその地域の医療を確保向上させる上でこれらの分野の医療も担わなければならないと考えます。第三に、これは当市立病院の構造的問題でありますが、全病床数に対する精神科病床数の割合が約30%を占めておりますが、これはいわゆる黒字病院と言われる自治体病院と比較しましても、非常に高い比率であります。さらに、外来患者数1日約1,570人に対して一般病床数278床というのは非常に少ないのでありまして、急病患者や紹介患者の受け入れにも支障を来しているところであり、この外来患者数と入院患者病床数のバランスの悪さも効率的な経営を困難にする要因でもあります。このような中、今後の市立病院の経営を含めた運営の考え方としましてはいろいろな課題がありますが、特に次のような視点を中心として取り組むつもりであります。その第1点は、より質の高い医療サービスを提供することを基本としていくのであります。医療の場で最も問われるのが医療の質であり、特に次の4つの要素、1、高い診療技術、2、人間的な触れ合い、3、心をいやす療養環境、そして4、安全性が重要であります。このことから、医療の質を高めるために本年度中に日本医療機能評価機構による審査を受けるとともに、患者さんが満足する病院、医療サービスの質の改善に努力していくつもりであります。次に、医師の確保が重要課題であり、特に循環器科、外科、整形外科、産婦人科、眼科などの増員と固定化が必要と考えております。また、夜間急病診療部門の医師不足も深刻であり、小児救急医療の充実も含めて江別医師会と一緒に対策を考える必要があろうと思っております。また、住民にとって満足できる医療を推し進めるには、地域完結型医療が望ましいと思われます。市立病院は地域基幹病院として診療及び病院情報を積極的に開示・提供し、地域医療機関と情報を共有化するために地域医療機関の間の医療情報システムを構築していくことが必要であると考えております。また、近年増加著しいがん患者に対する緩和医療の充実、さらに一般病院における精神科医療の在り方、例えば急性期疾患と慢性期疾患に対する取り組み方を考える必要があります。以上、主な課題についての概略を述べましたが、自治体病院は経営を含めた病院運営のすべての情報を地域住民に公開することによって理解と信頼を得ることが不可欠であると考えております。そして、地域住民の要望にこたえ、患者主体の医療にてい身することに医療人としての誇りと生きがいを感ずる取り組みこそが自治体病院のあるべき姿であると信ずるところであります。今後ともご指導賜りますようお願いいたします。以上です。