美唄市議会 令和3年第3回定例会 2021年9月10日
(1)空き地・空き家の現状と管理について/(2)高校支援について
2021年9月10日、美唄市議会の一般質問で、山上他美夫議員が「空き地・空き家の現状と管理について」「高校支援について」について質問し、市長 板東知文、教育長 天野政俊が答弁しました。
- 質問者
- 山上他美夫 議員
- 答弁者
- 市長 板東知文、教育長 天野政俊
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 山上他美夫
大綱2点について市長並びに教育長にお伺いいたします。まず最初に、放置された空き地、空き家の対策について市長にお尋ねいたします。市内には、700件近い空き家があると聞いております。私は、2019年の7月に議会で増え続ける空き家、空き地について、市がしっかり管理をして、流動性が生まれるように管理をすべきであると質問しました。また、国でも空き家、空き地の増加を問題視して、次々と対策を打ち出しております。今現在、市内には全域にわたって空き家、空き地が目立ち、さらには、空き家予備軍らしき民家も数多く見受けられていますが、一方で、新築の住宅も散見され、居住地域のサイズに変化はなく、今後、人口が減少しても、除雪や生活インフラの行政コストを削減出来そうにはありません。その解決策として、コンパクトシティー構想がありますが、国も空き家等対策の指針に関する特別措置法やランドバンクの活用など、先進的な管理不全土地等の対策の支援といろいろな施策を打ち出しております。私は、その解決策として、中心地域の空き家、空き地の流動性を促すことが最も有効な方法であり、行政が率先して、中心地域の空き家、空き地の流動性を促進する活動と施策を行うべきであると考えております。国土交通省が定める空き家対策等特別措置法では、6項目の対策を定めております。空き家の実態調査、そして空き家の所有者への適切な管理の指導、さらには、空き家の跡地、つまり空き地についての活用促進、そして適切に管理されていない空き家を助言、指導、勧告、命令ができる特定空き家に指定することができ、罰金や行政代執行を行うことができる、これらの行政措置が可能となっております。こうしたことを踏まえた上で、空き家は都市建築住宅課が担当しているものの、空き地については、空き地の環境保全に関する条例に基づきまして、生活環境課が担当しており、担当が分かれているのが現状であります。このような状況も美唄市の都市計画や都市整備の障害になっているとも考えております。空き家は、放置すればいずれ空き地となり空き家の流動性を促進することが空き地の増加を止め、さらには、空き地も同じく流動性を高めて、中心部のスポンジ化を食い止めることがまちの魅力に繋がることであると考えております。空き家、空き地バンクの充実も大変重要なものとなりますが、その意味からも空き家、空き地の管理、さらには空き家、空き地バンクの運用も含めて、空き家、空き地を統括する専門組織を明確に確立した上で、空き家、空き地の解消を進めるべきではないかと思います。そこで質問ですが、1番に空き家、空き地の固定資産税の滞納件数と滞納額はいくらあるのか。2番目に、滞納者に対する請求と督促はどのように行っているのか。3番目に、空き家、空き地を統括する専門組織を立ち上げる考えはあるのか。以上3点について市長にお伺いいたします。続きまして、旧理美容学校の除却後の手続きについてお尋ねします。8月の臨時会で、旧理美容学校の除却について、行政代執行により解体、整理するとありましたが、解体、整地した後の手続きについてお伺いいたします。前回の臨時会における市の説明では、初めに解体工事費用の請求を行い、その費用回収が見込めないと判断した場合、旧理美容学校が所有する土地、およそ850平方メートルの差押えを進めるとの答弁でありました。私は、旧理美容学校の管理義務者に対して、解体工事費の請求を行うことは、当然のことでありますが、その一方で、もし仮に一向に費用の回収の目途が立たず、解体工事費の費用1,900万円が損金となった場合には、そのことが前例となり、それを知り得た市民は同じように解体しないまま放置家屋が増えるものと感じております。さらに、いつまでも解体工事費用の回収にこだわっていたとするなら、その後の跡地利用も進まず、中心地区の荒廃にも繋がると思います。それがゆえに、私はあえて費用回収が難しいと考えられる場合には、できるだけ早急に費用回収には見切りをつけ、土地の差押えを行い、前回の議会での市の答弁もありましたように、跡地利用を進めた方が西側市街地の賑わいづくりに必ず役立つものと考えております。例えば、理美容学校の跡地には現在、市が検討作業を進めている市営住宅の移転集約に関する一部の建設なども有効な方法の一つではないかと考えられるのではないでしょうか。これらのことを鑑みて、次の2点について市長にお伺いします。今後の工事費用回収と、さらには工事費用回収を断念した場合の土地の差押え手続きに関する市の方針、及びそのスケジュールについて。2番目に、旧理美容学校跡地の今後の利用について、素案や計画があるのか、以上の2点について市長にお伺いいたします。大綱2点目、高校支援について教育長にお伺いします。本年6月の定例会会期中に尚栄高校のPTA会長と校長が各議員会派を訪問されて、高校支援の要請をされました。私たち会派3名は、6月28日に尚栄高校を訪問して、授業や部活の状況を視察し、生徒たちが充実した高校生活を謳歌している現状を肌で感じ、尚栄高校の存続の必要性を実感したところであります。島根県に高校を核とした地域活性化を研究している一般財団法人地域教育魅力化プラットフォームという組織があります。その団体の調査によれば、高校がもたらす地域への効果は、人口減少の抑制や地元経済への貢献、さらには税収の増加があるという研究結果を発表しており、さらには、高校魅力化に対する市町村の財政負担を加味しても、十分な効果があるという結論をしており、高校の必要性を定義しております。さらには、全国で高校の魅力化の推進を行う自治体が増えており、文部科学省は、地域と協働による高等学校教育改革推進を図っております。北海道教育庁がまとめた令和3年4月1日現在の道内市町村の高校魅力化に向けた支援策の調査結果では、道内公立高校で100万以上を支援している市町村が113高校に及び、そのうちの1,000万以上が28件、そして2,000万以上が7市町村、そして3000万以上が7市町村、鹿追町にいたっては5,500万円、足寄町にいたっても1億1,000万円もの支援をしております。これらの支援内容は、入学支援金、通学助成金、制服の補助、教科書無償提供、部活支援、資格習得支援、奨学金支給、国内外研修費補助、市内就職祝い金、さらには、道内6つの町で学力向上のための公営塾の運営を行い、地元高校の生徒確保と高校の存続の努力を行っております。高校の現状は、少子化による生徒数の減少や年収590万円以下の世帯での私立高校の授業料は実質無償化などで公立高校への進学が減ったことなどにより、高校の統合や廃校が進んでおります。クラス編成では、1クラス40人で、尚栄高校は現在1年生が47人で2クラスですが、中途退学等で40人を割り込んだ場合や、新入学生が40人以下の場合には、現在の定員80人が今後40人に削減されることになります。聖華高校でも同様で、年を追って生徒が減少している状況であります。その意味で、入学希望者の増加を図ることは必須条件であり、多くの市町村が新入学生に対する支援を手厚くしております。美唄市が行う今年度の高校支援は、尚栄高校、聖華高校の2校で総額が僅か75万円であり、1校あたりにすれば、僅か35万円であります。私は、今年3月の定例会の一般質問でも、高校支援のために1億5,000万ある青少年育成基金の一部を使えないかと質問いたしましたが、いま一つ明確なご返事はいただけませんでした。来年度の高校受験活動はもう既に始まっており、高校生人口が減少する中、新入生の獲得はどこの高校も熾烈な競争の中にあります。受験生が定員に満たず新入生が減少していけば、道教委からの定数削減の指導も想定されます。これらの状況を踏まえて、美唄市として市内高校の存続に対する考え方と、今後の支援策については、どのように考えておられるのか、教育長にお伺いいたします。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
空き地、空き家についてでありますが、初めに、空き地、空き家の固定資産税に関する滞納件数と滞納額につきましては、固定資産税といったものは所有者に対し、課税することから、現在は把握してないところでございます。なお、令和2年度決算の固定資産税の全体の数字で申し上げますと、滞納額100万円以上1,000万円未満が10件で、金額は2,578万4,767円。また、1,000万円以上が2件で、金額が5,471万5,223円となっております。次に、滞納者に対する請求と督促の実施状況につきましては、納税義務者への税額を通知後、納期限までに納付がない場合には、納期限後30日以内に督促状を発送して、未納であることを本人へ知らせております。その後においても納付がない場合には、郵送による催告書の送付や直接電話などにより、催告を行い、早期の対応に努めているところであります。次に、空き地・空き家対策につきましては、担当部署としまして、現在、都市整備部が中心となって、関係部局による横断的な協力体制のもと、必要な対応にあたっているところであります。今後とも、庁内の「空き家等対策検討委員会」や、民間の有識者で組織する「空き家等対策協議会」での対策を基本に、相談に来られる市民の皆様の空き家問題に適切な対応ができるよう、しっかりと取り組んでまいります。次に、旧理美容学校の除却後の手続きについてでありますが、費用の回収につきましては、行政代執行法に基づき、要した費用の額及び納期限を定め、同校代表清算人へ文書をもって、費用の請求を行うこととしております。市としましては、これまでの対応として、本年の7月及び8月の2回にわたり、代表清算人と直接お会いし、代執行に至る経緯や目的及び除却費用について請求させていただくことを説明し、その内容について、ご理解をいただいたところであります。なお、費用の回収につきましては、納付がなされない場合には、国税の滞納処分の例により、手続きを速やかに進めてまいります。次に、今後の跡地利用につきましては、この度の代執行は、地域住民の安全安心の確保を第一として、緊急的に行ったものであり、土地に関しては、市有地と民有地が混在していることから、土地の権利関係を整理した後に検討してまいりたいと考えております。
答弁 教育長 天野政俊(教育長は2022年12月まで)
市内高校存続に対する今後の支援策についてでありますが、尚栄高校と聖華高校はそれぞれ特色ある学科を有している道内でも数少ない高校であり、本市の将来を担う人材育成や地域の活性化など、両校の果たす役割は極めて大きなものがあると考えております。しかしながら、令和3年度における入学者数は尚栄高校が80名の定員に対して47名、聖華高校は定員80名に対して64名で、両校とも定員を下回っている状況で、聖華高校は2年連続、尚栄高校については、5年以上定員割れの状況が続いているところであり、中学校卒業者が減少していく中で、定員を確保していくためには、学校における教育活動を理解してもらい、学校の魅力を知ってもらうことが必要であると考えております。このため、市内高校と中学校の先生による進路指導に関する懇談会の開催や、1日体験入学、部活動での交流のほか、尚栄高校の施設・設備を利用した市内中学校との授業交流などを通して、学校への興味・関心を深めていただく取り組みを行っているところであります。高校への支援策といたしましては、高校の生徒数の確保に繋がるよう、平成28年度から青少年育成基金を活用した高校の教育活動に要する経費の一部補助を行っているほか、就職活動への支援として、地元就職応援合同企業説明会やインターンシップ授業を開催しているところであります。また、今年度、新たに食農教育の一環として、尚栄高校と連携し、本市の地域特性や優位性を生かしながら、食と農を連動させた特産品開発の取り組みなどを通じて、魅力ある高校づくりに向けた支援を行っているところであり、今後もこの支援を継続してまいりたいと考えております。
再質問 4番 山上他美夫
自席から3点、再質問させていただきます。固定資産税の滞納額は相当な額になっていることに驚きますが、空き家、空き地についての固定資産税滞納については空き家には居住していない、空き地は利用していないということなので、税金の滞納者が固定資産税を納めなければ対価として差押えを行っても、所有者が生活に影響を受けることはなく物件の流動性を促すことが、まちの活性化に繋がることと考えますが、固定資産税の滞納について、いかがお考えか、市長にお尋ねします。次に、空き家、空き地の専門組織については、関係部局が一体的に連携すると言われておりますが、組織間連携はとても難しいことであり、常に問題となっているテーマでもあり、言葉では関係を強化するといっても、空き家、空き地問題を解決するには課題が多いと思います。人口減少より、ますます増え続ける空き家、空き地問題は都市再生の重要課題として、国や地方自治体で様々な対策が練られていますが、専門組織の立ち上げについて、一歩踏み込んだ考えはないのか、再度市長にお伺いいたします。続いて、高校の答弁で市内2高校の定員割れを説明しておられましたが、尚栄高校については、1クラス40人の定員割れ寸前の状態であり、次年度入学生徒数が40人を切った場合には、2学級が1学級に削減という指導がなされ、さらには、生徒数の減少で学校では野球やバスケットなど体育系や音楽系のクラブ活動まで影響が及び、高校の魅力化に影を落とします。7日の北海道新聞でも、空知管内の公立高校配置計画について記述があり、どこの自治体においても、高校の存続に力を入れている記事でしたが、近隣市町村に比べても、美唄市には高校存続に対する熱意が感じられない気がしております。次年度高校入試活動は既に始まっていますが、ここで高校支援の対策を打ち出さなければ後々には後悔先に立たずということになることは目に見えております。青少年育成基金が令和元年には1億1,000万円、令和2年度が1億5,000万円、今年度末には多分2億円を超えると予想されますが、この基金の使用額は昨年に僅か351万円にしか過ぎず、高校支援もそのうち僅か75万円であります。この基金が宝の持ち腐れに終わるのか、打ち出の小づちとなって、まちの活性化に繋がるのか、教育長の英断をいただきたいと思いますが、改めて教育長のお考えをお聞きしたいと思います。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
滞納者に対する滞納処分についてでありますが、地方税法の規定のもと、滞納者に対しては納税相談の交渉経過やその履行状況、財産状況や生活状況などを的確に判断した上で、給与や預貯金などの債権を中心に、滞納処分を実施し、不動産に関しても案件ごとの実情を踏まえ、実施しているところでございます。今後も、適切な滞納整理を執り進めることで、空き地、空き家の解消にも繋がっていくものと考えているとこでございます。空き家対策につきましては、昨年度の豪雪により、多くの空き家が損壊した経緯を踏まえ、本年度から開始した、不良住宅への解体助成に続き、新たに空き店舗、空き事務所を追加する等、対象範囲を拡大することで、本市の空き家解消に向けた対策に取り組んでいるところでございます。空き家問題は、全国市長会においても深刻な課題として現在、国に対してその対策に要する財源も含め、様々な改善策を要望しているところであり、全国的な社会問題となっているところでございます。市としましては、今後とも国の動向等を注視しながら、組織体制の整備も含め、必要な対策に取り組み、市民の皆様の安全安心な生活環境の向上に努めてまいりたいと考えております。
答弁 教育長 天野政俊(教育長は2022年12月まで)
市内高等学校の支援策についてでありますが、高等学校の存続については、それぞれの特色ある教育活動を理解してもらい、学校の魅力を知ってもらうことが重要であると考えており、これまで継続した支援を行ってきたところであります。高等学校の存続は、大変重要な問題であると考えておりますことから、支援の拡充等につきましては、高等学校の意向もお伺いしながら、市長部局とともに必要な対応について協議、検討を進めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、両校の魅力の発信に努めるとともに、美唄らしい支援のあり方について引き続き検討を行い、生徒たちが「郷土愛」と「新しい時代を生き抜く資質・能力」を育むとともに、美唄の高校で学んでよかったと思っていただけるよう、しっかりと支援してまいりたいと考えております。