赤平市議会 平成28年第2回定例会 2016年6月16日
炭鉱遺産構想と赤平炭鉱立坑櫓取得について
2016年6月16日、赤平市議会の一般質問で、若山武信議員が「炭鉱遺産構想と赤平炭鉱立坑櫓取得について」質問し、企画財政課長 伊藤寿雄、市長 菊島美孝が答弁しました。
- 質問者
- 若山武信 議員
- 答弁者
- 企画財政課長 伊藤寿雄、市長 菊島美孝
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の議事日程の表記です。
質問 5番 若山武信
大綱2、炭鉱遺産構想と赤平炭鉱立坑やぐら取得についてであります。過日行政常任委員会におきまして、炭鉱遺産公園構想策定についての資料が提起され、説明がなされましたが、重要な案件でありますので、行政常任委員会での議論をあえて定例会に移し、再度質問してみたいと思います。当市で赤平炭鉱立坑やぐらを取得し、所有権を持つという話は今までの駅裏開発構想の過程の中にはなく、ことしの市の新年交礼会で市長の挨拶にて初めて耳にしたのが始まりであります。3月の第1回定例会で初めて立坑の無償譲渡の話が近々まとまり、住友社との契約を行える状況にあるとの答弁がなされ、当市にとって貴重な財産の取得としての説明だけであり、正式に改修や維持、存続に関する計画や市民に対する財政負担についての説明もなく、単純に炭鉱遺産構想に必要なものであるとの考え方だけであったはずでございます。私もズリ山炭鉱遺産などを利用しての駅裏開発については賛成の方向で毎年のように意見を述べてきましたが、立坑を市の財産として取得、所有するとなると、今までの議論とは全く考え方が変わります。昭和38年に完成して以来五十数年を経た立坑を修復するとなると、多額な予算を費やし、なおかつ維持費を数十年にわたって毎年支出していかなければならないことになることであります。炭鉱遺産公園構想策定の内容については、目標やコンセプトには理想は描かれておりますが、肝心の立坑整備規模、そしてそれに伴う予算計画も示されていないわけであります。資料提供に当たって大枠の策定構想や整備計画であれば、それなりの大枠での予算案も提示されなければ、今後への検討に向けて皆目見当がつかない話になるのではないでしょうか。まず、この点についてどう考えているのか伺いたいと思います。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
これまでの駅裏開発構想につきましては、ズリ山展望広場の市有地を活用した内容でありましたが、このたびの炭鉱遺産公園につきましては赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略施策として立坑やぐら周辺までの民有地を含めた活用が位置づけられたものでございます。こうした位置づけとともに急遽炭鉱遺産を保存、継承するための課題に直面いたしまして、本年1月から民間事業者と市の間において、限られた時間の中で優先課題を解決するため協議を重ね、事業者としても当市の経過や思いをご理解をいただき、3月末に建物の無償譲渡と土地を固定資産税相当額で市が借り上げることについて合意されたところでございます。また、立坑やぐらに多額な予算をかけての修復とのお話がございましたが、道内大学の建築学の教授などに現地確認をいただいたところ、30年以上倒壊のおそれはないとお聞きいたしておりまして、全く予算をかけずに見守り保存とすることも選択肢の一つとして考えられますが、一定程度予算をかけてこの30年以上さらに延命するという方法もありますので、こうしたことを含めて、いかに最少経費で効果的活用を行っていくのか、有識者を含めました赤平市炭鉱遺産活用検討協議会を6月中に発足いたしまして、基本構想について協議をし、経過については随時議会のほうにもご報告をさせていただき、また案がまとまった段階においては住民説明会を開催し、この基本構想を策定していきたいというふうに考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
質問 5番 若山武信
立坑取得に係る予算論議は別といたしまして、炭鉱遺産活用検討協議会を開催して、住民説明会を開催してから基本構想策定ということについては理解することといたします。続きまして、①、取得により変わるそれぞれの価値観についてであります。このたびの取得計画により炭鉱遺産、学術的遺産としての構想が大きく膨らむことで、各種遺産を重要視する方々や観光に役立てようとして活動している関係者皆様には大変価値あることだと思われることでありましょう。炭鉱遺産保存への考え方はすばらしいことであり、重要文化財、北海道遺産、日本遺産、ひいては世界遺産を目指すその志は崇高なことでございます。そういう意味では、長い間地道に旧炭鉱諸施設の保存活動を推進してまいりました炭鉱の記憶推進事業団を初めとする有識者や地元の赤平コミュニティガイドクラブTANtan等関係者皆様には心より敬意を表するところでございます。赤平炭鉱立坑やぐら自身の価値については、私もそこで炭鉱労働者として働いてきた一人でありますので、遺産と言われる諸施設には十分に評価し、理解するところでございます。しかし、反面立坑の所有は当市の大きな財政負担につながり、このことから市民の皆さんの考え方は変わってまいります。国の経済政策も先行き不透明の中でさらに高齢化は進み、年金生活者が多い当市には生活の安定を望む声のほうが多いと思われませんでしょうか。ヤマの仲間を中心にいろんな方々に聞いてみました。立坑存続は赤平のシンボルとして必要だ、しかし所有するのは金がかかり過ぎるという声が主流であります。低所得者や年金生活者がどれだけ多くの賛成の声を上げるでしょうか。私は、学術的価値観と財政的負担への市民感情の違いについて申し上げているのであります。私は、炭鉱遺産を絡めた駅裏開発構想には今でも賛成であります。しかし、将来的に市民生活に支障を来たしかねない立坑取得についての考えには異論を唱えるところでございます。一番わかりやすいのは、市民投票にて全市民に賛否を問うことが必要であり、その後に契約締結してもよいのではないかと思っております。いかがでしょうか。立坑取得に当たって、それぞれの立場によって価値観はより鮮明になってまいりますが、私の意見にも耳をかしていただきまして、行政側の考え方を伺いたいと思います。予算の今の使い方について少しずつ理解するところでございますけれども、この点についてよろしくお願いいたします。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
取得により変わるそれぞれの価値観についてお答えをさせていただきます。立坑やぐらを初めとする炭鉱遺産に関しましては、平成11年に産業考古学会から学術的、文化的に貴重な産業遺産として認定され、平成13年には北海道遺産にも選定されており、既に価値あるあかしとして位置づけられております。また、北海道大学名誉教授を初めとする有識者の皆様からも高い評価をいただいており、昨年は道の若手職員が中心となって、プロポーザル型政策形成事業として北海道の産業革命遺産等の保全、活用に関するグランドデザインが作成をされ、北海道知事としても、北海道には日本遺産がないことから、平成30年に北海道150年を迎えることや産業遺産を地域の生活や経済に生かし、近代化の歴史を再評価し、北海道ミュージアム構想を策定すべきとの見解を示しております。そのため民間所有であった炭鉱遺産を無償譲渡していただく正式契約を締結することによりまして、本市の考え方によってさまざまな事業展開が可能となってまいりますので、道や有識者、関係市、町と連携を図りながら日本遺産を目指し、これが認められることによってさらなる価値観を見出すことにつながり、教育や観光、特産品開発など多岐にわたる事業効果が期待できると考えております。なお、整備方法や維持管理に関する財政負担につきましては、いかに最少経費で最大効果を上げることができるかといったことは当然のことながら念頭に置いて検討してまいりますし、市全体予算のバランスの中で計画的に推進していく必要があります。また、市民投票の件につきましては、昨年の協議過程を踏まえ、実施する考え方はございませんが、先ほども申し上げたとおり、炭鉱遺産公園の活用方法に対する市民からの意見等を伺う場は設けてまいりたいと思いますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
質問 5番 若山武信
財政負担を考えるとき、私はまず文化的なことよりも市民生活の安定を第一に考えるべき、このように思っております。まずは、市民の声を幅広く聞くことが最も大切であることを申し上げておきたいと思います。②、国や道の財政支援の見通しについてであります。重要文化財、北海道遺産、日本遺産を目指すには、個人や団体のみでは到底なし得なく、財政面なども含め、国や道の協力がなければ到達できません。空知総合振興局も粘り強く取り組んでくれているようでありますが、北海道自身がどう考えているのかであります。空知総合振興局扱いから格上げとなり、道の中枢での取り組みになっているとか、道議会までの取り組みまでに進展しているとか、先行きが見えておりません。現在までの行政や民間団体の取り組み経過や進捗状況についてお尋ねいたします。また、行政側や各団体も国の関連機関に働きかけていると思いますが、反応はいかがなものでしょうか。あわせて答弁いただきたいと思います。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
これまでの経過や進捗状況につきましてお答えをさせていただきます。平成15年に赤平市で開催されました第6回国際鉱山ヒストリー会議を機に炭鉱遺産の保存、継承活用に対する関心が高まり、平成17年には赤平コミュニティガイドクラブTANtanが設立をされ、平成21年には空知管内の炭鉱町以外の首長を含め、北海道大学や札幌国際大学、札幌学院大学、札幌市立大学の教授や旅行会社など、空知総合振興局が事務局となったそらち「炭鉱の記憶」で地域づくり推進会議も設立をされ、ツアーガイドを初め、さまざまな事業が継続的に展開されております。また、先ほど申し上げましたように、昨年は道の若手職員が中心となって、北海道の産業革命遺産等の保全活用に関するグランドデザインが作成され、北海道知事としても北海道ミュージアム構想を策定すべきとの見解を示しました。本年6月2日にもそらち「炭鉱の記憶」で地域づくり推進会議の総会が行われまして、道の動きも本格化していくことや、また道の道央地域政策展開方針の施策としても位置づけられていることから、空知のみならず、室蘭と小樽も含め、目標時期を定めた中で日本遺産に向けた構想を図っていくことで確認をされております。また、国等への働きかけにつきましては、空知管内の全ての首長で構成されております空知総合開発期成会として国としての炭鉱遺産の評価を要望し続けておりましたが、平成29年度要望に向けて、炭鉱遺産の改修等に対する支援を追加するよう当市のほうから申し入れを行い、本年7月に道、道議会、関係省庁並びに国会議員に対しましてこの要望書を提出する予定となっておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
質問 5番 若山武信
国や道の動向についてはわかりましたが、しかし財源確保については全てにわたって未確定であります。先ほどからのお話の中で理解できるのは、こういう形で使っていきたい、そのことについては理解してきているつもりです。しかし、そのための財源確保が確実なものでなければならないと、私はこのように思うところでございます。財源確保が一番危惧しているところでございますので、より確実性のある答弁をいただきたいと思います。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
現状を見込める基本的な財源のお話といたしましては、地域文化の振興等を図るための施設で伝統、文化の伝承、展示施設や伝統、文化をテーマとした公園整備等、過疎地域において伝承されてきた地域文化財や歴史的遺産を保存、活用して、地域文化の振興等を図るかの整備に要する経費は過疎対策事業債の対象となりますが、ただし公共施設に限るものとなっておりまして、民間が所有する施設についてはこの過疎対策事業については該当になりません。このたびの民間事業者と市の譲渡契約が締結された場合の事業費は、償還金の実質負担が3割となる過疎対策事業債を財源とすることが可能となります。なお、国や道の財政支援の見通しにつきましては、今月中に有識者と赤平コミュニティガイドクラブTANtan、行政関係各課で赤平炭鉱遺産活用検討協議会を発足し、具体的な基本構想を策定する予定となっておりまして、事業内容が明らかになった段階で改めて国や道の交付金を財源とすることが可能か、またさらに必要な要望方法などについても同時に検討してまいります。さらに、クラウドファンディングやふるさと納税の寄附項目を起こすなど寄附金の活用についても検討をしてまいりますので、安易に過疎対策事業債だけを見込むだけではなくて、国や道に対する財政支援に関する要望やさまざまな財源確保の手法について検討してまいりますので、現時点としてお答えできる分は以上となりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
質問 5番 若山武信
ただいまの話で確実性ということについてはちょっとまだわかりませんけれども、今後に対しての努力ということも含めてその辺は理解していきたいなと、このように思っております。③、産炭地連携の見通しについてであります。夕張市から芦別市まで空知の産炭地が一つになり、連携しなければ炭鉱遺産構想は成り立たないと思います。中でも南空知の岩見沢市と北空知の赤平市が中心にならなければという専門家の構想もあるようでありますが、産炭地各自治体が産業遺産を目指すための連携についてはいかがなことでしょうか。本来北海道が財政負担しての産業遺産登録となるべきでありますが、道が事業資金や活動資金を投入しないと産炭地の連携そのものが難しいような気がいたします。あわせてご答弁いただきたいと思います。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
産炭地連携の見通しについてお答えさせていただきますが、先ほどの答弁と重複する点がありますが、改めてお答えをさせていただきたいと思います。平成15年に第6回国際鉱山ヒストリー会議、これを機に炭鉱遺産活用等が非常に関心が高まったということがまずあります。また、平成21年には空知総合振興局が事務局となったそらち「炭鉱の記憶」で地域づくり推進会議が設立されて、ツアーガイドを初め、さまざまな事業が継続的に展開をされております。そして、これも先ほど申し上げましたが、本年6月2日にも炭鉱の記憶で地域づくり推進会議の総会が行われ、日本遺産へ向けた知事を初めとする道の動きも本格化していくことや道央地域政策展開方針の施策としても炭鉱の記憶推進事業が位置づけられているということから、空知のみならず、室蘭と小樽も含めた炭、鉄、港、この歴史のストーリー性を明らかにして、目標時期を定めた中で日本遺産に向けた連携を図っていくということで会議の中で確認をされておりますので、さらにこれまで以上の連携強化の中で事業が取り進められていくというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
質問 5番 若山武信
産炭地連携の見通しについては、理解するところでございます。④、市民レベル協議の必要性についてであります。昨年末に赤平創生の新しいまちづくりについてあらゆる角度から論議、協議され、赤平創生戦略会議にて基本構想がまとまり、市長に答申されました。大変ご苦労された西出赤平商工会議所会頭を初め、携わった学識者の市民各位に改めまして敬意と感謝を申し上げるところでございます。炭鉱遺産問題についても議論され、市民の声にもいろいろ耳を傾けられたかに思いますが、当時立坑の取得、所有についての話やそれにかかわる財政的負担についての論議はなかったと私は認識しております。総合戦略会議に対しても市民の誤解を招くことも考えられます。取得契約締結に当たっては、改めて市民レベルの協議も必要かと思いますので、この辺はいかがでしょうか。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
市民レベルの協議の必要性につきましては、赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略は市民政策提言や中学生アンケートなどを参考としながら、有識者と市民代表者による総勢40名の方々で総合戦略会議のみらい部会を発足いたしまして、熱心に協議を重ねていただき、参加数はともかく、住民説明会、パブリックコメントを行ってまいりましたが、これがある種市民レベルの協議過程であると認識をしております。また、総合戦略会議とみらい部会の協議の中でも、炭鉱遺産を市の考え方をもって有効に活用するには民間所有となっている資産を市の資産とするための課題を解決する必要があるということもお話をした上で、この施策の位置づけとなっております。その総合戦略の中の重点施策として炭鉱遺産公園整備、中長期施策として炭鉱遺産の世界遺産登録等の研究の2つの施策が位置づけられ、これらの施策を確実に実行してまいらなければならないと考えております。そこで、こうした経過を踏まえ、施策実施を前提としつつ、先ほど申し上げました赤平市炭鉱遺産活用検討協議会の中で基本構想案を作成した時点で市民説明会を開催いたしまして、議員の皆様にも随時経過をご報告させていただき、皆様方の意見等を伺いながらこうした有効活用に向けた意見等をもとに最終調整を行って、基本構想を完成したいというふうに考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
質問 5番 若山武信
ただいま総合戦略会議における今までに至った経過について述べられましたけれども、既に市民レベルでの協議過程は経ているとの認識とのことでございますけれども、私が一番こだわるのはここの部分であります。12月までは、私たちは賛成してきました。しかし、1月から取得をするということで費用がかかり過ぎるのではないかと、このことから疑問を持ったわけでございまして、ここのところについては改めて確認したいと思います。住民説明会やパブリックコメントの中で立坑取得、所有に当たり、無償譲渡ではあっても、立坑の修復や維持、存続に多額にかかる費用についての協議や議論をされてきたのかどうか、このことについて改めて伺いたいと思います。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
先ほども申し上げましたが、総合戦略会議並びにみらい部会の協議過程の中では現状炭鉱遺産施設を利用するに当たって民間事業者からの許可が必要な状況となっておりまして、炭鉱遺産公園整備、これを進めるに当たっては財産を市が所有することに対する課題を解決しなければならないというお話の上で重点施策となったということでございます。なお、これも先ほど申し上げましたが、炭鉱遺産を保存、継承するための課題が急遽発生したことによりまして、所有に関する協議を早急に行ったものでありまして、どれだけの整備費用が発生するかにつきましては、確たる根拠もございませんでしたので、費用に関するお話は行っておりませんが、これも市の負担を最小限にとどめるための整備費用とその財源確保などを含めて協議を行ってまいりますので、この本年度中の基本構想の中でこういう計画性といったものをしっかりと位置づけてまいりたいというふうに考えております。
質問 5番 若山武信
今の説明で何かすきっとした部分もございますけれども、急遽の課題が発生したと、このことから今になったと、こういうことでありますので、ここのところについては理解していかなければならないのかなと、こんなふうにも思っているところでございます。次に移ります。⑤、維持存続の可否についてであります。炭鉱遺産としての学術的価値は、私も認めておりますが、価値はあっても生産性がなく、宿泊施設もないこの赤平市で他の観光地のような観光資源にはなり切れるとは思っておりません。立坑やぐら取得契約についての話は進められているようでありますが、契約の話がほごになった場合、あるいは炭鉱遺産に係る計画が議会にて否決になった場合の立坑やぐらの解体費用の額やその行方はどうなるのかお尋ねいたしたいと思います。念のためということで、よろしくお願いいたします。
答弁 企画財政課長 伊藤寿雄
維持存続の可否についてお答えをさせていただきます。赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略に位置づけられております施策は、決して点として単一的に捉えるのではなく、さまざまな施策が総合的に実施されることで成果に結びつけるものでございます。中でも宿泊施設整備につきましても総合戦略の重点施策として位置づけられておりまして、炭鉱遺産活用も相乗効果を上げるための関連事業というふうになってまいります。なお、炭鉱遺産につきましては、解体を想定するのではなく、いかに保存、継承し、最少経費で効果的に活用するかといった課題解決を行うため、今後も議員の皆様方からもご意見を賜りながら基本構想を策定し、全てを一気に整備するのではなく、財政力に合わせて計画的に推進してまいりたいというふうに思いますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
質問 5番 若山武信
今の言葉、基本構想策定、全てを一気に整備するのではなくと、先ほどもちょっとそういう話がございました。財政力に合わせて計画的に行うということでございますが、一定程度の理解はするところでございます。最後になりますけれども、市長の答弁をいただきたいと思います。人口確保対策事業最優先の当市におきまして、経済政策と産業の活性化が喫緊の課題ではないでしょうか。そのほかに将来における市立病院の財政健全化、広域連携における赤平消防署の維持存続、教育面で重要な中学校統合における校舎新築等にはそれぞれに確実な償還が必然であり、生産性がなく、多額な維持費がかかる立坑やぐらの取得、所有は当市にとって今本当に必要なのかどうか疑問に思うところでございます。理解はしつつも、いまだに残っている分でございます。しかし、反面私は赤平炭鉱立坑やぐらの維持存続についての意義は十分に理解しているつもりでございます。国や道による財政措置や確約されたクラウドファンディングでの資金担保、そして市民有志による浄財などでの財源による立坑の改修や維持存続の事業内容となり、将来の市民生活に支障を来たさないことであれば、取り組みへの理解はするところでございます。最後に、立坑やぐら取得の契約締結に当たっての市長の見解を伺いたいと思います。
答弁 市長 菊島美孝(市長は2017年9月まで)
今若山議員のほうから炭鉱遺産構想と赤平炭鉱の立坑やぐらの取得についての私の気持ちをお話しすれということでございます。私は、炭鉱遺産に関しましては国のエネルギーを支え、そして赤平を発展させてきた貴重な歴史、資源、そういうものであって、既に子供たちも副読本や現地の視察を初め、学校授業にも取り入れられておりまして、我々大人の時代で途絶えることなく、しっかり後世へ継承していくことが大切な使命であるというふうに考えております。また、道などとの連携によりまして日本遺産を目指す取り組みも本格化してまいりますので、この貴重な資源の価値観がより一層高まる可能性があって、そのことが教育体験旅行や観光事業などにもつながっていく、そういう希望を持っております。こうした歴史や価値観につきまして、ぜひ元炭鉱に勤められていた方々を含めまして、市民の皆様、子供たちにも炭鉱の歴史を誇りとしていただきたいというふうに願っているわけでございます。この考え方は、私だけではなく、まさに総合戦略会議で熱心に議論いただいた市民の皆様の熱い思いだというふうに感じております。しかし、決して一気に多額な財政負担となるような、そういう事業展開や市民に新たな大きな負担を強いるような、そういうことは全く想定しておりません。そのためにも基本構想を策定しまして、計画的に実行していくことが大事なことでありますし、当然のことながら全体予算の中で市民生活やまちづくりとのバランスにもちろん配慮しつつ、財政健全化を維持し続けることが重要であるというふうに考えております。こうした考えを念頭に置きながら炭鉱遺産に関する契約締結を行って、財源の見直しを検討しながら効果的に活用してまいりたいというふうに思っておりますので、赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略の軸となるオール赤平での取り組みを進めるためにぜひとも市民の皆様の、そして議会の議員の皆様のご理解とご協力をいただきながら進めてまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
質問 5番 若山武信
私もこの項の質問はこれで最後といたしますけれども、私自身もこの質疑には本当に複雑な思いで臨んでおります。住友赤平炭鉱で働く我々の生活を長い間見守り続けてきた立坑やぐらが閉山後22年を経て、ここに学術的、産業的遺産として、将来の宝として生まれ変わろうとしております。存続することの意義や価値と費用対効果を十分に検討していただきながらこの立坑やぐらを産炭地、赤平の象徴として末永く維持存続されますことを心より念願して、私のこの項の質問を終わります。