網走市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月25日
議会と市長の距離感について
2025年6月25日、網走市議会の一般質問で、古都宣裕議員が「議会と市長の距離感について」質問し、市長 水谷洋一が答弁しました。
- 質問者
- 古都宣裕 議員
- 答弁者
- 市長 水谷洋一
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 古都宣裕
次に、議会と市長の距離感について伺いたいと思います。議員は市民の代表として、市長から提案される政策や予算案に対して、是々非々の立場で臨むことが求められています。そして、首長と議会が互いに独立した立場で向かい合いながらも、必要な対話を重ねていくことこそが、地方自治における二元代表制の意義であり、健全な市政運営の土台であると私は考えています。そうした観点から、近年の地域の状況を見つめてみると、少し立ち止まって考える必要があるのではないかなと感じる場面が幾つかあります。例えば前回の市長選挙では、どちらの候補にも複数の現職議員が選挙活動に積極的に関与し、選挙カーへの同乗や支援者への働きかけなどを通じて、市長候補の応援をされていた様子が確認されています。これは地域の中でもよく知られた事実で、今までも同じことです。さらには、議員が過去に市長の政治団体の役員を務めていたこともあり、こうした一連の関わりが制度の独立性としてはどうかという見方を生んでいることは否めません。もちろん、議員個人がどの候補を応援するかは自由であり、法的な問題があるわけではないことは申し添えておきます。しかし、制度の信頼性とは、形式的な整合性だけではなく、構造全体が市民にどう映っているかによって左右される部分が大きいと私は思っています。実際に、議会は市の追認機関になっていないか、身内の中で物事が決まってしまっているのではないか、といった率直な声も市民の間から聞こえてきます。特に今回、新たな議長に共産党所属の松浦議員が選ばれたことで、政党の違いを超えたバランスが取れていると評価される可能性もあるとは思われますが、市民の視点は今回の議長人事だけではなく、日頃の議論の在り方や全体としての構図に向けられているということは、忘れてはならない大切な点だと感じています。たとえ日常の審議の中で中立性を保っていたとしても、構造的に距離が近すぎるように見える関係性があると、これは出来レースなのではないかといった印象につながってしまう。それが制度の信頼をじわじわと揺るがしていってしまう危うさを感じています。そこで伺います。市長御自身は現在の議会との距離感をどのように受け止めておられますか。また、健全な緊張関係を持ち、市政運営を進めていく上で、政治的な近さが誤解や不信を生まないよう、どのような姿勢を大切にされているかについて、考えをお聞かせください。
答弁 市長 水谷洋一
今、古都議員から御主張があったというふうに理解をするところでありますが、議論の前提を共にしなければならないと思いますので、少し御教授をいただければと思います。二元代表制における議員と首長の関係性において、今、議員から言及があったところだと思いますけれども、議員という法的な立場、先ほど選挙であるとか、政治団体であるとかという議員の立場のお話をされておられましたが、そもそも議員の立場という法的位置づけについてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、この議論を深める意味でも、共通の認識を持たなければ議論がかみ合わないと思いますので、議会基本条例第7条3項に基づき、御教授をいただければと思います。
質問 古都宣裕
ごめんなさい。議員の何についてというのが聞き取れなかったのですけれども。
答弁 市長 水谷洋一
法的位置づけについてであります。
質問 古都宣裕
地方自治法第91条等に書かれてあるとおり、地方議員は市町村議会や都道府県全議会を構成する議員であり、地方公共団体の意思決定機関を担う選挙で選ばれた公職者との認識だと思っています。
答弁 市長 水谷洋一
ありがとうございます。今のお答えは、議員の役割をお話されているのであって、法的位置づけについて私はお尋ねをさせていただきました。お答えをいただければと思います。
質問 古都宣裕
お話しするのであれば、地方自治法第91条で、普通地方公共団体には議会を置かなければならないと。同92条で、議会は議員をもってこれを構成するとありますので、地方議員は地方議会という決定機関の構成員として、法的に明確に位置づけられていると認識しています。
答弁 市長 水谷洋一
正確なお答えをいただけていないと思っております。先ほどの御質問の中で、二元代表制としての議会と、そして、その政治的な近さによって市民の皆さんから何かがあるのではないかみたいなお話があったときに、議員という法的な立場というのは、どのような立場で明確にされて、それが懸念されるとおっしゃっているのか、そこを反問させていただいているわけでありますので、お答えをいただければと思います。
質問 古都宣裕
休憩中にお話しさせていただきましたけれども、市長のおっしゃられる意味の中で言うのであれば、議員は法的なところで何も規定されていないというふうになると思います。
答弁 市長 水谷洋一
ありがとうございます。そのとおりであります。議員としての法的位置づけというものは明快なものはないのですが、皆様方の議員の立場というのは地方公務員であります。それは特別地方公務員であります。地方公務員は政治活動を制限されておりますが、特別地方公務員は政治活動を許されているわけであります。それは政治資金規制法、公職選挙法に基づいて政治活動ができるわけでありますから、先ほど古都議員がおっしゃった二元代表制の問題と政治活動の問題と議員活動の問題は全く別個のものだと思っておりますので、政治活動をしたから二元代表がいわゆる追認機関であるとか、何かであるというような批判に、私は当たらないと考えています。
質問 古都宣裕
別にそこを確認しなくても、僕はそこを聞いていたので、市長の考えを聞いているだけで、僕はそれを否定するも何もないので、ただそれを最初に言っていただければよかったかなと正直思います。次に入りますね。今後の選挙における議員の関与について、今の答弁も踏まえながらですけれども、議員は市民の代表として市長から提案される政策や予算案について是々非々の立場で臨み、市民の声を行政に反映させる重要な役割を担っています。その役割を果たすためには、首長と議会、それぞれ独立した判断基準を持ち、必要に応じて反対の立場を取ることも含め、真摯な議論を行うことが求められます。しかしながら、現職議員が市長の選挙で積極的に関与しているのを見ると、市民の中には、この議員は果たして中立的な立場で議案を審議しているのかといった疑問を抱く方も少なくないと思います。そうした見られ方が続けば、結果として議会全体への信頼が揺らぎ、議会は形だけ、市長の言いなりではないのかといった声につながってしまっている可能性も否定できません。また、仮に議員自身にそうした意図がなかったとしても、政治的な立ち位置が市民に誤解されやすい構図になってしまうのは、往々にしてあることだと思います。だからこそ、首長の側からも一定の線引きを意識的に設ける姿勢が求められるのではないかと私は考えます。制度的な問題にするのではなく、信頼される政治とは何か、公平な議論の場とは何かという視点から、今後の選挙における議員の関与について、市長としてどのようなスタンスを取るべきか、今一度、問われているように感じます。以上の点を踏まえて伺います。次回以降の選挙において現職議員が市長の選挙活動に関わることについて、市長としてはどのような考えや方針をお持ちでしょうか。政治的公平性と、議会との信頼を保つには、どのような姿勢で臨まれているのかというのを伺いたいと思います。
答弁 市長 水谷洋一
前段として、古都議員の主張には同意できません。今後の考え方というお話でございましたけれども、先ほどから申し上げておりますように、議員は政治家であります。それぞれの議員の皆さんが公約を掲げ、誠実性を持ち、価値を共有し、党派性など志を同じくする仲間が、議長や首長といったそれぞれ役割は異なるものの、まちづくりや国づくりの方向性を一つに見出して、思いを実現するために応援していただけるというのは大変ありがたいことだと思っています。先ほども申し上げましたが、議員は政治家であります。この二元代表制と何ら関係のない議員の政治活動の自由を抑制し、また、抑制を図る議論は極めて反政治的だと思いますので、古都議員の主張は理解できません。
質問 古都宣裕
そういう市長の考えを聞ける場なので、私はそれに対して、いいも悪いもなく、市長の考えがそうなのだなということで理解させていただきます。政治資金の透明性と市民の信頼についてという、次の項目に入らせていただきたいと思います。政治資金の調達方法には様々ありますが、その中でも政治資金パーティーは、比較的自由度が高く、規模の大きな資金が集まる手段の一つです。法に基づいて行われ、違法なものでないことは当然の前提ですが、一方で市民感覚としては、なぜこれほどの資金が必要なのか、どのような人が購入しているのかといった疑問が生じやすい側面があります。特に首長という強い権限を持つ立場にある方の名前で開催する場合には、形式として合法であっても、実際に中身がどうだったのか、影響力の行使に当たっての公平性は保たれているのかといった疑念がどうしても浮かびやすくなります。そのため、私は制度の是非を論じるよりも、市民の信頼を得るために、市長御自身がどういう姿勢でこの制度を活用されているのか、まずその基本的な考えをお聞きしていきたいと思います。近年、政治とお金に関わる問題が繰り返し報道され、多くの市民が国会議員にとどまらず、政治家全体に対して不信感を抱いていると感じます。SNSの発達により、これまでは一部の関係者の中でしか共有されなかった情報や疑念が、瞬時に市民社会全体に広がるようになりました。こうした中で、国会において政治資金規制法の見直しが進められていますが、抜け道が残されたままであるとの指摘もあり、結果として国民の間では、期待外れだった、結局は自己規制に任せるのか、といった失望の声も聞かれます。私は、政治資金の適正な扱いは、制度や法整備に加えて、政治家一人一人の意識や判断が問われる問題であると考えています。そこで、まず市長にお尋ねします。政治資金に対して、市長はどのような基本的な意識、姿勢を持って日々の政治活動を行っておられますか。説明責任や市民からの信頼という観点から、御自身の考えをお聞かせください。
答弁 市長 水谷洋一
古都議員の御質問にお答えをしたいと思います。政治資金に関する基本的な姿勢とのお尋ねでございましたが、政治資金は個人、政治団体、政党など、それぞれの政治目的を達成するために必要な資金と理解をしているところであります。このことは、政治活動を運営し、選挙活動を行ったりするために使われるものと認識をしております。その際、政治資金規正法に基づき、政治団体は収支報告書を提出し、公開することが義務づけられておりますので、その閲覧はどなたも可能なものと、そのことによって理解が深まっていくものと思っているところです。
質問 古都宣裕
わかりました。次は、関連する政治団体、資金管理団体の数と活動内容について伺いたいと思います。政治団体や政治資金管理団体は、政治活動を支える上で重要な役割を担っています。それ自体は制度として認められているものであり、設立や活動も自由に行えるものです。しかし、その一方で、団体が複数にわたることでお金の流れが見えにくくなる、どこが本体なのか市民にはわからないといった懸念も現実として存在します。実際に私が調査したところ、市長に関連すると思われる政治団体が少なくとも三つ確認されました。代表者や会計責任者、事務担当者が、同一、または親密な関係にある方々で構成されており、団体間での資金のやり取りも行われています。市民の感覚からすると、これはどのような関係で、何のために存在しているのかという点が、非常にわかりづらく、不信を招く要因となりかねません。こうした点を踏まえて、市長に関係する政治団体や政治資金管理団体が幾つあり、どのような活動目的を持っているのか、市民にわかりやすく御説明いただきたいと思います。政治資金の透明性を確保する上で、政治団体や政治資金管理団体の存在やその活動の実態を明らかにすることも重要だと考えています。私が調査した限りでは、市長に関係する政治団体が二つ、政治資金管理団体が一つあることが確認できました。ただし、団体の名称や報告書の内容だけでは、その役割や活動実態が市民にはわかりにくいというのが実情です。政治団体は法的に認められた仕組みであり、活動の自由も重要ですが、それと同時に、市民に対して説明責任も求められるべきだと考えます。そこで伺います。市長に関連する政治団体や資金管理団体は幾つあるでしょうか。それぞれの名称と、どのような目的や活動内容を持っているのか、市民にわかりやすい言葉で説明していただけますでしょうか。
質問 平賀貴幸
議長、議事進行。
質問 平賀貴幸
市の一般事務とは直接関係ない質問だと思いますので、質問続行を認めるかどうかについて、議長に整理をしていただく必要があると思いましたので、議事進行の発言をさせていただきました。
質問 古都宣裕
では、市役所庁舎内におけるパーティー券販売についてお伺いします。近年、政治資金をめぐる市民の視線は一層厳しくなっており、形式的な法令遵守にとどまらず、実態としてどう見られているのか、信頼を得るためにどうあるべきかといった観点からも、検証が求められる時代になっていると感じています。そうした中で、今回、話しているビールパーティーについても、会の内容や参加者だけでなく、チケットの販売経路やその方法にも市民の関心が集まっていると受け止めています。特に指摘されているのが、市役所庁舎内でチケットの案内、販売が行われていたのではないかという点です。市役所という場は、全ての市民のために公平、中立であることが求められている場所です。そうした公共空間において、パーティー券のみにかかわらず、政治資金に関わる活動が行われていたとすれば、その在り方自体が問われるのは、近年では当然のことです。また、たとえ自由意思で購入されたと整理されたとしても、実際には断りづらい雰囲気や心理的な圧力があったのではないか。そうした点にも目を向ける必要があるのではないでしょうか。特に部課長などの管理職が対象となる場合は、組織内での立場や力関係、あるいは付き合い、忖度といった空気によって、断れない構造が生まれてしまう危うさも否定できません。ここで私が申し上げたいのは、実際に出席したかどうかではなく、昼休みとか関係なく、庁舎という公的空間において、そうした販売案内が行われていた事実の有無、そして、職員が立場上断りづらいと感じる構図であったかどうかという見えにくい部分を含めた問題の本質です。繰り返しますが、私自身の考えは、自身の考えや時勢などを伝える側面もあることからも、パーティーの開催自体を否定するものではありません。しかし、それが適切な手続をもって、適切な場所で、適切な方法で行われることが何よりも重要であり、公務との境界が曖昧なまま運用されていたとすれば、信頼性に関わる問題ではないかと考えています。もちろん、ビールパーティーは後援会が主催したものであり、政治資金規正法上にもその範囲で行われた活動であることは承知しています。しかし、主催団体が後援会であるかどうかではなく、市長の名前を掲げ、地域の企業や団体から協力を得て行う催しである以上、その在り方について市民の目は市長御自身にも向けられるというのが実際の感覚ではないでしょうか。実態がどうあれ、後援会がやっているから関知していないという整理だけでは、市民の不信や疑念に十分に応える説明とはなりにくいのではないかと私は感じています。そこでお尋ねします。ビールパーティー券の販売や案内が市役所庁舎内で行われたという事実はありましたか。その有無に関して明確に御説明ください。
答弁 市長 水谷洋一
2年前に後援会でビールパーティーを開催させていただいておりますが、私自身は庁舎内で券を売っているようなことはございませんし、後援会も売ったのかどうかというのは、私は存じておりません。
質問 古都宣裕
わかりました。私自身、これまで政治活動に関わる中で、パーティーを開催する場面に立ち会った経験があります。その経験から申し上げると、チケットを販売する際に、どなたがどこに何枚お渡したのかという記録を整理しておくことは、ごく自然で一般的な対応だと受け止めています。それは同じ相手に複数の方が重複して案内や販売に行ってしまうのを避けるためや、どのような方々が趣旨に賛同してくださっているのかを把握するという意味でも、一定の整合性、合理性を持った行為だと考えます。そこで確認させていただきますけれども、市長のビールパーティーにおいても、そうした販売に関する記録や名簿の作成が行われていたのか、また、仮にそうしたものが存在した場合に、市長御自身がどの程度、認識、把握されていたのかについて、お聞かせいただければと思います。
質問 古都宣裕
結びになりますけれども、今回の質問に当たっては、私が提出した質問項目について、事務局から事前に質問項目内容が一般事務に当たらないため、一部は質問できないと連絡を受けることがあり、議事進行があり、実際にできなくなりました。最初の連絡の際には、議会の意思決定や議運の議論を得ることなく、事務局の判断として職員から議員の質問権に関わる内容が個別に伝えられたことに対し、私は正直なところ、強い違和感を覚えました。今回の質問は、市政に対する公平性や信頼性が問われている問題ですから、市の一般事務に該当すると私は考えておりましたが、議会が法を小さく解釈するのは残念です。二元代表制の下で、議会と行政がそれぞれの立場を尊重しながら、議員が主体的に活動できる環境を守ることは、制度の根幹に関わる問題です。こうした点も含め、議会全体の在り方について、今一度、議員各位、それぞれにも二元代表制の原点に立ち返りながら、行政に対するチェック機能の意義を再確認していただきたいと強く願い、質問を終わります。