網走市議会 令和5年第3回定例会 2023年9月13日
中国の日本水産物輸入禁止の影響について
2023年9月13日、網走市議会の一般質問で、小田部照議員が「中国の日本水産物輸入禁止の影響について」質問し、農林水産部長 川合正人、観光商工部長 伊倉直樹が答弁しました。
- 質問者
- 小田部照 議員
- 答弁者
- 農林水産部長 川合正人、観光商工部長 伊倉直樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 小田部照
-登壇- 通告に従い、順次質問に入ります。まず、中国の日本水産物輸入禁止の影響について伺います。福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、中国が日本の水産物の輸入を全面的に停止すると発表いたしました。この問題で全国、そしてこの北海道内でも様々なところで影響が出始めております。紋別市の冷凍加工会社では、禁輸処置のため100トン前後のホタテが行き場を失い、国内の冷凍庫に移し保管することとなったそうです。当市でも冷凍ホタテの殻つき、この両貝の一部が中国の税関を通らず戻ってきてしまったとも聞いております。ホタテ漁も最盛期を迎え、これからサケ定置網漁がピークとなり、水産加工場ではホタテやサケをストックする冷凍庫が既存のものでは足りなくなるのではないかというような懸念の声も聞いております。当市としては、このような状況をどのように把握しているのか伺います。
答弁 農林水産部長 川合正人(農林水産部長は2023年12月まで)
議員お話のとおり、中国のほうで輸入の禁止をしたということで、8月24日に海洋放出を受けまして、同日付で日本産の水産物の輸入を全面的に停止しているという状況であります。今回の禁輸措置による影響についてでありますが、禁輸措置発表後、市では漁協及び水産加工業者へ訪問しまして、現状把握と課題について聞き取りを行ったところであります。現段階で最も影響を受けるのは、その多くが輸出商材となっておりますホタテでありますが、当市で輸出を行っている水産加工事業者の大半は、EU及び対米HACCP認定も取得をしておりまして、両貝冷凍製品ではなく冷凍貝柱を輸出しているため、他地区と比較しますと、中国への依存度は低いというふうに聞いてきております。しかしながら、一部事業者におきまして、中国向けの商材の返品や停滞が発生しているとも聞いてきております。さらに、禁輸措置が長期化した場合には、単価の下落や在庫経費の増大による経営への影響、さらには流通をはじめとした他産業へも影響を与える可能性があるというふうに考えております。
質問 小田部照
しっかりと現場の水産加工場に足を出向いて、きちんと現場の声を聞いているということで理解いたしますが、この中国の禁輸処置がどれぐらいの期間になるのかも想定もつきませんが、網走の大半が今言ったようにEUや対米へのということですが、全体的に中国はもう完全に入りませんので、ほかの大手、中国と取引していたところもそういうところに転換していくのでしょうから、かなり今後影響出ることも推測されますので、しっかりと現場の声を拾いながら対応に当たっていただきたいと思います。先ほど言ったような両貝、冷凍の両貝が戻ってきたような対応というのは、補償というのは北海道に窓口がありますが、市もそういう状況を聞いて、国や東電のほうに対策、損害賠償ですか、そういうのを求めていくということだと思うのですが、それで間違いないでしょうか。
答弁 農林水産部長 川合正人(農林水産部長は2023年12月まで)
東電の賠償等については水産加工業者が独自にやることになりますが、もし何か相談等がありましたら、水産漁港課が窓口となりまして、北海道並びに国、また東電との調整役には、調整役といいますか、間に入って、こちらのほうでできることはお手伝いをしたいというふうに考えております。
質問 小田部照
理解いたしました。そして、北海道によりますと、これまでの調査で、ホタテや主にナマコの取引価格がかなり低下しているというような情報もあります。中国以外でもホタテの買い控えなどの動きも出ているそうです。当市のホタテ漁業については、網走漁協の数字で令和3年度は1万9,000トン、金額で47億円、昨年は1万6,000トンで金額で40億円の水揚げとなり、今年も1万7トン計画で現在も操業しているところであります。一方、ナマコ漁は、網走漁協は数年前からホタテ船での漁獲をやめておりますので、あまり何百キロというような単位で揚がってないのですが、一方で西網走漁協では、昨年は4トン800キロ、金額で約1,000万円ですね。今年が4トン400キロ、金額で1,200万円の水揚げとなっております。このホタテとナマコ、現在、今後どのように影響が出るのかまだまだ不透明な部分はあるものではありますが、現在の価格の動向というのはどういうような推移になっているのか伺います。
答弁 農林水産部長 川合正人(農林水産部長は2023年12月まで)
現在、ホタテのほうの浜値のところが8月までは決まっていたのですが、9月からの浜値というのが、まだ保留状態、決まっておりません。それはやはり今の影響がどこまでいくのかということが今不透明なところでありますので、お互いに今ちょっと様子を見ているということでありますが、浜値のほうは明日決めるというふうに伺っておりますので、その価格によりまして、今後どのような影響が来るのかというのは、私たちも注視をしていきたいというふうに思っております。またナマコにつきましては、量も少なくて、私たちのほうでは単価等は把握をしていない状況にあります。
質問 小田部照
まだ値決めがこの中国の関係で決まっていないというような現状、明日決まるということですけれども、これでやはり現場の漁師さんたち、値段も決まらないしどうなるのだろうというような不安の声もあります。今後で値決め決まり、今後の動向ですが、注視して対応していただきたいと思います。ホタテはもちろんですが、ホタテほどの水揚げ金額はないもののナマコ、これもほとんど塩蔵や乾燥ナマコとして、このナマコの出荷というのはほとんどが中国に、行き先が中国であります。これが全面的に行かなくなったわけですから、今後価格が一体どうなるのかというのもやはり漁師さん、不安な面であります。金額もう西組で言えば1,200万円と、非常にホタテに比べれば少ない金額とはなっているのですが、今年皆さん御存じのとおり、稚貝が死んで1件当たり2,000万円の損失が出たというあたりで、この1,200万円のナマコの収入も、乗り子の夫金になったり親方の配当になったり、大切な収入源で、やっぱり今後価格どうなるのか不安なところでありますから、これがもし中国に入らないではけないとなれば、これも損害の賠償に当たるのかもしれませんし、その辺もよく注視しながら、現場の声を拾いながら対応していっていただきたいと思います。そして、中国による日本産の水産物の輸入停止でホタテなどに大きな影響が出ていることから、道は国内での消費拡大に向け、ふるさと納税の仲介サイトに特集ページを設けるなどの取組を進めております。また、根室市の市長が8日根室振興局を訪れ、貝つきホタテの国内消費拡大に向け、ふるさと納税指定制度の運用を活用した取組を展開することを道に政策提言しております。当市としましても、独自に国内消費、ふるさと納税の転換をぜひこの機会を、大変な機会を、これをピンチをチャンスにという思いで進めていっていただきたいと思いますが、市のお考えを伺います。
答弁 観光商工部長 伊倉直樹(観光商工部長は2024年12月まで)
ふるさと納税に関する活用の関係でございますが、ポータルサイトにおきまして、中国が日本産水産物の禁輸を開始した令和5年8月24日以降29日までの期間で、返礼品にホタテを選んだ方の寄附が前年同期比で1.7倍に増えている状況となってございます。網走市が提供しているホタテ返礼品の中では、9月4日までの1週間で前週比で2倍以上の申込みがあるものもあり、多くの方にお選びいただいている状況と認識してございます。また、そのほかのポータルサイトでは、既に網走市のホタテを掲載しているものもございますけれども、処理水放出の影響を受ける海産物の緊急支援キャンペーンが徐々に広がりつつあることから、ふるさと寄附の返礼品としての取扱いを販路の一つとして、今後さらに御活用いただけるものと考えているところでございます。
質問 小田部照
このふるさと納税に関しては、先日、他の委員からもありました。国内の水産物へ応援しようという機運が高まる中、ふるさと納税への転換というのが非常に今チャンスだろうと、どんどん行ってほしいという思いがありますが、一方で、先ほど御答弁あったように、大手の水産加工場はEU、HACCPを取り、ヨーロッパ、対米で順調に高値で取引をしていただいているおかげで浜値が安定した金額であるものだと思います。ですから、網走市の税収を考えると、何とかふるさと納税での活用にも、これを機にぜひ加工場のほうでも、もう少し多い割合でそっちのほうに振り分けていただきたい、そういうお願いをぜひ担当課としてもしてほしいと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
答弁 農林水産部長 川合正人(農林水産部長は2023年12月まで)
今回の中国の禁輸に伴いまして、水産加工業者には今後も随時ヒアリングをしていきたいというふうに思っております。その中で、いろいろな行き先がないとか、そういうこともありましたら、ぜひふるさと納税を活用していただきたいということは、提案をしていきたいというふうにも思っております。まずは、水産加工業が今後も継続していけるように、ヒアリングをしながら、市としましても国の政策、国の水産業を守る政策パッケージを活用しながら、当市への影響を引き続き把握に努めまして、国、道の支援策活用も図りつつ、市の政策を講じていかなければならないというふうには考えております。
質問 小田部照
理解いたします。あわせて、国内消費の面なのですが、国内消費では何かいろいろなフェアとか、いろいろなどこかに行って売り込んでいくとかという計画、想定はないでしょうか。
答弁 農林水産部長 川合正人(農林水産部長は2023年12月まで)
今現在、いろいろな国の政策もありますが、市でできることを考えていかなくてはならないというふうに思っておりまして、原課のほうでは、今その施策をどうやれば効果的にできるかということも考えております。その中には、首都圏の外食チェーンで販売できれば、それはいいなということも考えておりますし、市内の学校給食や、並びに市民への還元などで消費拡大を図っていければいいのかなということを考えておりまして、そこは今関係部局と連絡調整をしながら、可能な限りできるものは取り進めたいというふうに考えております。
質問 小田部照
ぜひ網走のPRも含めて推進していっていただきたいと思います。国は、先ほど御答弁ありましたが、先日4日に総額1,007億円の水産業を守る政策を打ち出し、5本柱の政策パッケージを策定し、早急に実行に移すとともに必要に応じて機動的に予算の確保を行い、全国の水産業支援に万全を期すとされております。先ほどからの御答弁でもありますとおり、中国の禁輸が一体どこまで続いてしまうのかという部分も全く不透明ですので、今後、漁業や流通、水産業に一体どのような影響が出てしまうのかというのはまだまだこれからのことだと思いますが、当市としては関係機関、しっかりと現場の声を聞きながら北海道、国と連携し、この対策、対応に取り組んでいっていただきたいと思います。