みんなの議会

網走市議会 令和5年第2回定例会 2023年6月20日

包括的性教育について

2023年6月20日、網走市議会の一般質問で、深津晴江議員が「包括的性教育について」質問し、学校教育部長 北村幸彦が答弁しました。

質問者
深津晴江 議員
答弁者
学校教育部長 北村幸彦

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 深津晴江

-登壇- 民主市民ネットの深津晴江でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。通告に従い質問いたします。課題山積の網走市ではございますが、今回は網走の未来を担う子供たちを守りたい、育つための環境を整えたい、その強い思いでの質問といたします。まず、包括的性教育についてです。日本全体としましては、性教育は単に生殖に関する内容で、妊娠のリスクや避妊法を教えるものであるとの認識が強いかもしれません。また、寝た子を起こすなと、知らないならば知らないままにしておこうとする考え方も根強く、そのため教育が進まず、子供たちを危険にさらしたままであると言わざるを得ません。現在、性教育には国際基準のマニュアルがあります。2009年にユニセフやWHOが協力し、ユネスコによって発行され、2018年に改定された「国際的セクシュアリティ教育ガイダンス」というガイドラインです。日本では、包括的性教育と訳されておりますが、このガイドラインの認識についてお伺いいたします。

答弁 学校教育部長 北村幸彦(学校教育部長は2024年12月まで)

国際的セクシュアリティ教育ガイダンスの認識についてでありますが、議員お話のとおり、ユネスコ、ユニセフ、WHOなどが協働し、セクシュアリティ教育に関わる世界の国々の専門家の研究と実践を踏まえて発表された国際的な性教育の指針であり、人権を基盤に性についてのポジティブなイメージを育ててほしいという考え方と認識しております。

質問 深津晴江

お調べありがとうございました。やはりこのことについて、理事者様をはじめ市民の皆様、知っていただきたいと存じます。近年、コロナ禍もあり、社会環境の変化や情報社会の進展など、児童生徒を取り巻く環境は大きく変化しております。そのような中、学校においては、性情報の氾濫、未成年者の性感染症や人工妊娠中絶の未然防止、性自認・性的指向などへの正しい理解など、様々な課題に対し、適切に対応する必要があります。網走市において、子供たちや保護者に対する性教育の現状についてお伺いいたします。

答弁 学校教育部長 北村幸彦(学校教育部長は2024年12月まで)

義務教育における性教育の現状についてでありますが、学習指導要領には小学校3年生以上から保健の学習として、発達段階に応じながら系統的な指導をすることとされております。網走市内校でもこの学習指導要領に基づき、小学校3年生から中学校3年生の保健の学習において、性教育を位置づけ指導をしております。また、保健の学習のほかといたしまして、特別の教科道徳では、小中全ての学年において、身につけるべき道徳的価値項目の一つである生命(いのち)の尊さについての指導や、小学校5年生から中学校3年生の理科における生き物を取り扱う単元において、生命の誕生や人間の体の仕組みを学ぶ中で性に関する知識について理解する学習も行われております。どの教科におきましても、学習指導要領に基づき子供たちが身につけるべき性に関する内容について、学習指導要領を大綱的としながら各学校の実態に応じて創意工夫した指導がされております。以上が、学校における児童生徒への指導内容でございますが、現在のところ保護者への指導については特段実施していない状況でございます。

質問 深津晴江

ありがとうございます。網走市では3年生、学習指導要領に基づきまして3年生から主に保健の授業でやっているというふうに認識したいと考えます。また、保護者に対しては網走市では今のところ何も特段の性教育はしていないというふうに認識させていただきます。ありがとうございます。次になのですが、ユネスコなどがつくったガイドラインには、国際的には性教育は「遅くとも5歳までに始めてください」と書かれています。「遅くとも」です。加えて、マニュアルには単発的ではなく継続的に、段階的に性教育を行っていく必要があると書かれています。各年齢に応じて、理解度の目標が記載されています。日本だと、具体的な性教育を幼い頃から始めると、好奇心で性行為をする子供たちが増えるのではないかという声が上がりますが、それに対する答えもガイドラインにはあります。ガイドラインに従った性教育を実施した国を継続的に調査したところ、性教育をした国の中で、初体験の年齢が早まった国は実は一つもありません。1か国だけ変わらないという国がありました。それ以外の国は初体験の年齢が遅れています。やはり知識、スキルはとても大事だということです。ガイダンスでは、5歳から性教育を始めていきましょうと言われているのですが、ヨーロッパではもうゼロ歳からと言われています。触れ合いの学びの大切さ、学びの一つとしてゼロ歳から大切ということになっております。また、子供たちが成長発達していく中で、疑問を持つ内容もだんだん変わっていきます。そういう意味では、学びは継続していくものです。大人になっても性のことや人間関係のことでいろいろな悩みを持ちますので、これで全て終わりということはないかと思います。子供たちのそれぞれの発達段階でいろいろな疑問が出てくるものという心構えと、それに対してどのように答えていこうかなど、大人も一緒に勉強をしておくことは重要なことだと考えています。学校における性教育は、児童生徒の人格の完成を目指す人間教育の一環です。「生命(いのち)の尊重」「人格の尊重」「人権の尊重」などの根底を貫く人間尊重の精神に基づいて行われます。網走市における人権教育の現状及び人権意識を高めるための対策について、お伺いいたします。

答弁 学校教育部長 北村幸彦(学校教育部長は2024年12月まで)

人権教育の現状についてでありますが、主に社会科の公民において、個人の尊厳と人権の尊重の意義について憲法を通して学んでおります。特に具体的事例としまして、ディスカッションを行うなど、子供たちに主体的で対話的な活動を通して人権について学ぶなど、各校では工夫された授業が実践されております。また、地域の人権擁護団体などが実施しております「人権の花」運動では、参加した子供たちが花の移植を仲間と協力しながら作業する中で、感情や情緒を育み道徳的な意識や価値観を養うなどの情操教育を実施するなど、関係機関と連携した取組も推進されているところでございます。

質問 深津晴江

網走市の人権教育の現状などについて理解いたしました。最近も、海岸で焼かれた乳児の遺体が発見され、20歳代の男女が死体遺棄容疑で逮捕される事件がありました。昨年も千歳市において産まれたばかりの赤ちゃんを殺害し駅のロッカーに遺棄するなど、このような事件は全国で相次いでおります。このような事件が起こるたびに、遺棄した女性に対して、なぜ妊娠中に対応しなかったのか、誰かに相談できなかったのかなど、批判することが多い現状です。そして、それと同じように様々な状況があることは予測できますが、妊娠させた男性への非難も当然起きております。女性の体にも心にもダメージを与える人工妊娠中絶は、全体数としては減少しているものの、年齢問わず手術を受ける女性はゼロには程遠い数字です。そのために、女性自身が自分を守るためにも、また男性が責任を持った行動を取るためにも、性行為に関するリスクや避妊法を教えることも重要であると考えます。網走市における予期しない妊娠防止のための取組、または思いがけない妊娠をした場合の相談窓口の設置状況と周知についてお伺いいたします。

答弁 学校教育部長 北村幸彦(学校教育部長は2024年12月まで)

現在、市内中学校では、総合的な学習の時間において生命の誕生を学習テーマとし、外部講師として助産師や保健師を招いての特別授業が実施されている状況であります。学習内容については、事前、事後指導を含めると全5時間程度の単元計画が組まれており、妊娠の仕組みなどについても触れられたものとなっております。その授業では、外部講師から生徒へ相談窓口先について伝えられております。また学校の保健室も相談場所として生徒に周知されているところでございます。また、道教委に設置されております「子ども相談支援センター」や令和4年12月に開設された予期しない妊娠等をされた方の相談窓口「にんしんSOSほっかいどうサポートセンター」についても、学校を通じて児童生徒へ周知している状況でございます。

質問 深津晴江

網走市における防止のための取組、または相談窓口については理解させていただきました。現状としましては、学校格差があるのではないのかというところが私の疑問であります。やはり学校によって様々な思い、考えの下に教育されていくかと思いますので、やはり学校格差がないような取組を進めてほしいなというふうに考えております。

出典:網走市議会 令和5年第2回定例会 2023年6月20日 議事録 PDF(24ページ) 間違いを知らせる