網走市議会 令和3年第2回定例会 2021年6月22日
おくやみコーナーについて
2021年6月22日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「おくやみコーナーについて」質問し、市民環境部長 武田浩一が答弁しました。
- 質問者
- 永本浩子 議員
- 答弁者
- 市民環境部長 武田浩一
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 永本浩子
それでは、最後の質問に移ります。最後は、おくやみコーナーについてお伺いいたします。おくやみコーナーの設置については、令和元年の9月にも一般質問で取り上げさせていただきました。そのときの答弁は「研究させていただく」ということだったと思いますが、新庁舎の設計段階にある今、新庁舎建設時にはぜひこのおくやみコーナーを設置していただきたく、もう一度質問させていただくことにいたしました。日本の少子高齢化は加速度を増して進んでおります。当市におきましても例外ではありません。毎朝、新聞に折り込まれた死亡広告を見るたびにため息が出ます。今年の3月、いとこが亡くなり息子さん夫婦から死亡に伴う手続について相談を受けました。私も主人と母、そして父を見送り、その時その時必死で様々な手続をしてまいりましたが、いざ聞かれるとすぐには答えられず、結局父のときの書類一式を貸して参考にしてもらいました。後日、本当に助かりましたと感謝され、おくやみコーナーの話をすると、「ぜひ設置してもらいたい。助かる人がたくさんいると思います」と言われました。今後のさらなる高齢化を考えると、配偶者が高齢となるケースや親族が遠方または疎遠になるケースなど、遺族が行う死亡・相続に関する手続の負担は一層大きくなるものと思われます。死亡や相続に関する手続は大きく分けて4つに分類されると言われております。一つ目は、死亡後すぐに発生する死亡の届出です。死亡届の提出や火葬許可申請、埋葬許可申請、死亡診断書の発行などです。二つ目は、死亡に関する手続です。これは死亡届の提出後、葬式や火葬が一段落したところで発生する行政機関、年金事務所、民間の手続のことで、国民健康保険関連、障害者関連、子育て関連の手続や未支給年金の請求や被保険者資格の喪失手続、遺族年金の手続等、民間では金融機関の口座の停止、生命保険の保険金の受取り、電気ガス水道事業者やNHKの受信料等の契約の変更手続、勤務先や学校での退社、退校手続等です。三つめは、遺産分割協議前の手続で、これは亡くなった方の出生から死亡日までの連続した戸籍謄本または抄本を全て集めて行う法廷相続人の調査や亡くなった方が契約していた金融機関等や不動産の調査、亡くなった方の死後、遺族が相続すべき資産の情報を把握する手続です。具体的には、戸籍の調査や固定資産課税台帳の確認、法務局で行う法定相続情報一覧図の写しの入手や不動産登記情報の確認、また、銀行等では残高証明等の発行が必要になるときもあります。四つ目は、遺産分割協議後の手続で、金融資産等の名義変更や相続税の申告、場合によっては運輸支局への自動車所有者の変更、警察署への車庫証明の変更、法務局への不動産登記の変更、税務署への相続税の申告、銀行への預貯金等の払戻しなどの手続、証券会社への移管等の手続が必要です。相続に関しては申請手続の期限が決められているものもあります。このような多岐にわたる手続きは、生涯で繰り返し発生するものではなく、また人によって手続の内容は異なります。遺族の中には、経済的・精神的な支えとなっていた方を亡くしている場合もあり、葬式の段取りやその後の法要に加えて慣れない手続で負担は大きく、サポートが必要な場合も多々あるのではないでしょうか。こうした遺族の負担を軽減し、市役所窓口が利用者目線に立って、遺族の心に寄り添うことが大切であると思います。そのためにも遺族が市役所内の各課を回るのではなく、そこに来れば全ての手続がワンストップでできるおくやみコーナーを新庁舎にはぜひ設置していただきたいと思いますがいかがでしょうか。
答弁 市民環境部長 武田浩一(市民環境部長は2023年3月まで)
新庁舎でのおくやみコーナーの設置についてでありますが、昨年8月に策定した新庁舎建設基本構想において、窓口の形態にワンストップフロアサービスを採用し、使いやすい、わかりやすい窓口のカウンター、プライバシーに配慮した相談スペースなどを基本方針に設計を進めているところでございます。既におくやみコーナーを設置している自治体においても、人口規模や組織体制によって、そのサービス形態は様々なものとなっております。新庁舎においては、全ての手続がワンストップでできる特化したおくやみコーナーを設置することは専用スペースの確保、幅広い分野の知識を持った人材の確保など特化したコーナーを設置することは難しいと考えておりますが、おくやみに限らずその他の手続の際にも総合案内の運用をはじめ、来庁者の負担や不安を軽減し、庁舎内で迷うことなく手続を終えられる利用者の目線に立った窓口となるよう、総合的に検討しているところでございます。
質問 永本浩子
なかなか検討はしていただいているようですけれども、特化したコーナーを持つのは難しいというお話ではありましたけれども、今全国的には大変このおくやみコーナーが増えております。2年前にも紹介させていただきましたが、全国に先駆けておくやみコーナーを設置したのは、2016年にスタートした、先ほども先進自治体として挙げさせていただきました大分県別府市でした。その後、2017年に三重県松坂市、2018年には神奈川県大和市が遺族専用コーナーを設置し、2019年度までは全国で16の自治体でした。しかし、2020年度は一気に169の自治体に増えました。この急増の背景には全国的な少子高齢化や死亡数の増加もあるものの直接的な要因は、内閣官房IT総合戦略室が推進している死亡・相続ワンストップサービス方策にあると言われております。これは、先駆自治体の一つである松坂市のサービスを分析して、約30の質問に答えることで必要な手続を抽出するデジタルツールおくやみコーナー設置自治体支援ナビを開発し、2020年5月におくやみコーナー設置ガイドラインとともに公開、全国の自治体に広く活用を促したため、おくやみコーナーの存在を全国に広め2020年度の急増につながったのではないかと言われております。この支援ナビには、おくやみコーナー設置の背景や具体的な場所や人の配置、法令関係などが非常にわかりやすくまとめられており、旭川市もこの支援ナビをカスタマイズしておくやみコーナーを導入したとのことです。全ての自治体がこの支援ナビを導入しているわけではないようですが、当市としても活用を検討する価値はあると思いますが、どのようにお考えでしょうか。
答弁 市民環境部長 武田浩一(市民環境部長は2023年3月まで)
おくやみコーナー設置自治体支援ナビの活用についてでございますが、さきの答弁でも申し上げましたとおり、来庁者の負担や不安の軽減を目指した来庁者に書かせない、迷わせない、新たな窓口を検討しております。その中で、死亡時の手続に限らず、出生、婚姻などの戸籍届出、住民異動届出、各種証明の申請の際に活用できるシステムの導入を検討しているところでございます。その導入検討過程において、御提案いただきました内閣官房が推進している自治体支援ナビガイドラインの情報や、先進自治体の取組なども参考にしながら検討を進めてまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
ちょっと形は違うけれども、市民の皆様の負担や不安の軽減のためのサービスの充実をしていきたいという御答弁を頂きました。そういう答弁の内容ではありましたけれども、もう一つこのおくやみコーナーを設置した多くの自治体は、逝去後の各種手続や関連窓口、相続の手続や相談先などをまとめたおくやみハンドブックを作成し、来庁者に配布したり、市のホームページで公開するなどして市民の皆様に喜ばれております。中には民間企業が自治体と協働して、おくやみハンドブックの共同刊行やおくやみコーナーの開設支援、先ほど言ったおくやみコーナー設置支援ナビの導入支援など、自治体の遺族支援をサポートする官民協働事業を開始しているところもあります。当市としても、ぜひこうしたハンドブックを作成し、市民サービスに努めていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
答弁 市民環境部長 武田浩一(市民環境部長は2023年3月まで)
おくやみハンドブックの作成についてでございますが、現在当市では死亡届出をされた方に向けて「死亡届を出された方へ」というお悔やみに関する市役所内での必要な手続の一覧をお渡しし御案内しているところでございます。この手続一覧は必要に応じ知ることのできるよう市のホームページにも掲載をしているところでございます。しかしながら、死亡に伴う各種手続はお亡くなりになった方によって市役所以外にも多くの手続が必要な場合がございます。現在使用している手続案内の一覧の内容を充実させるとともに、市役所以外で必要な手続についても届出先や相談先の情報、いつ頃までに手続を行えばいいかなども加え、順次お悔やみ手続の案内の内容の充実を図ってまいりたいと考えております。引き続き、各種市民サービスの充実に努めてまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
ぜひ先進自治体の例等も参考にしながら、やはりこれとこれとこれをやれば大丈夫なのだという情報がわかるだけでも大変安心もされますし、そこにチェックをつけながらいつまでにこの手続をすればいいのだなということがわかるような形をぜひ考えていっていただきたいと思います。先ほどのデジタルファースト宣言をした中でも、沖縄の石垣市などは3つの市が共同宣言を出しているわけなのですけれども、そのモットーとして言っているのが、「来させない、書かせない、待たせない」という市役所まで来なくても手続はできるような体制を、また本人が書かなくても名前等を言えばすぐ書類が出てくるような体制、そして待たせないという、そういった3つの市民サービスの内容を合い言葉にして行っているようですので、ぜひ市民の皆様から網走市役所、本当に親切で助かったという声がたくさん聞けるような、そういったサービス体制をつくっていっていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。私の質問は以上で終わらせていただきます。