浦幌町議会 平成24年第4回定例会 2012年12月9日
札幌医科大学に保管されているアイヌ人骨について
2012年12月9日、浦幌町議会の一般質問で、差間正樹議員が「札幌医科大学に保管されているアイヌ人骨について」質問し、町長 水澤、教育長 久門が答弁しました。
- 質問者
- 差間正樹 議員
- 答弁者
- 町長 水澤、教育長 久門
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 差間正樹
それでは、通告に従いまして、質問いたします。札幌医科大学に保管されているアイヌ人骨について、2番、北海道大学医学部に保管されているアイヌ人骨について。札幌医科大学に保存されている浦幌町内十勝太地区から発掘されたという人骨について、いつごろ、どんな場所で、どういう経緯で発掘されたのか。その人骨がいつ、どんな経過で札幌医科大学に移されたのか質問いたします。1880年、明治17年、東京帝国大学理学部の学生を中心に人類学会が設立され、当時参加していた解剖学を研究していた研究者とともに朝鮮人、アイヌの頭骨、骨格を収集、研究者の研究論文によれば164体のアイヌ頭骨を資料としている。この研究は、その後北海道帝国大学医学部解剖学第2講座の研究者に引き継がれ、戦後北海道大学の医学部解剖学教室に引き継がれ、この間1,000体を超えるアイヌの人骨が発掘されております。これらの行為は、当然当時の旧刑法、明治13年布告、265条によっても刑事罰の対象であり、その後1934年、昭和9年、道庁令第83号はアイヌの墓地を暴き、遺骨を持ち去ることについて、古墳及び墳墓以外の場所であれば認められるという条件をつけてはおりますが、やはり北大に保管されているアイヌ人骨は明らかにアイヌ墓地から発掘されたものであり、当然刑事罰の対象になるものであります。この研究者及びその後の弟子たちによって発掘され、現在北大に保持されているアイヌ人骨は、その数も曖昧で、しかも頭骨以外の四肢骨、これも合わせると1,000体をはるかに超えることになります。戦後、人骨研究者の明らかなアイヌに対する差別的偏見に依存していた研究への世論の批判が高まった。和人の墓を暴くことは許されなくてもアイヌの墓を暴くことは許されるという倫理観は、到底認められないからであります。この間浦幌町で発掘されたアイヌ人骨は、現在63体の頭骨が北大医学部のアイヌ納骨堂に保管されております。浦幌町は、これらの北大医学部のアイヌ人骨発掘状況を確認しておりましたか。アイヌ人骨保管状況をどう認識しておりますか。これについて質問いたします。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
差間議員のご質問にお答えします。1点目の札幌医科大学に保管されているアイヌ人骨についてでありますが、いずれのご質問も札幌医科大学と町とのかかわりが起因とする内容と思われますが、そのことに関しては過去から今まで札幌医科大学とはかかわりがなく、したがいまして発掘の事実については一切承知しておりません。2点目の北海道大学医学部に保管されているアイヌ人骨については、北海道大学が保管しています浦幌町内で発掘された63体の遺骨が北海道大学構内にありますアイヌ納骨堂において保管され、毎年鎮魂の意を表し、社団法人北海道アイヌ協会の主催によりイチャルパがとり行われ、慰霊と供養がされていると伝え聞いておりますが、ご質問に関して北海道大学医学部と町においては発掘時から現在までかかわりがなく、アイヌ人骨発掘状況の確認及び保管状況の認識についてはございません。以上、差間議員への答弁といたします。
質問 差間正樹
このアイヌ人骨の発掘問題は、私を初め北海道、全国に住んでいるアイヌの一大問題として私どもは認識しております。札幌医大と北海道大学の人骨の保持状況については、私どもは全く違うものと認識しております。なぜならば、北海道大学に保持されております人骨については、その発掘状況は極めて人権的にも人間的にも問題のある行動として私たちは捉えております。これは、発掘当時地域の警察もそういうふうに認識していると聞いております。つまりこの北海道大学の研究者は、その当時警察に事情聴取を受けております。ところが、札幌医大に関しましては、私どもアイヌ協会のこの件の問い合わせにつきましてはっきりと答えております。1979年3月に浦幌町の町道拡幅工事の際出土いたし、浦幌町教育委員会より移譲を受けている、はっきりと返事しております。つまり札幌大学の遺骨の保持に関しましては、私どもアイヌを初め、こちらのほうから札幌医大に頼んだというふうに私たちは認識しております。再度申し上げますが、北海道大学に関しましては一種盗掘、そのように私たちは認識しております。再度お尋ねいたします。札幌医大に関しましても浦幌町として一切確認もしない、またこれについては知らなかったというのでしょうか。
質問 差間正樹
済みません。この件に関しまして2007年、浦幌町教育委員会と札幌医大の間で手紙のやりとりがしてございます。発掘状況は、さすが1979年ですから、今から勘定しますと33年、ところが2007年のことになりますと、これは5年ほど前です。ですから、これに関しても一切確認していないかどうか、もう一度質問いたします。
答弁 教育長 久門(教育長は2020年3月まで)
ただいまのご質問でありますが、2007年に町教委と何かの確認といいますか、連絡があるというお話でございますが、私は初耳でございます。それと、この質問に関しまして関係者、部署も前任者ともども話は聞いておりますけれども、こういった事実というものは全く私どもは聞いておりませんし、なかったというふうに聞いております。以上でございます。
質問 差間正樹
先ほども申し上げましたが、この問題に関しましては私どもアイヌを取り巻く多数の問題の一つと捉えておりました。でも、調べれば調べるほどこれこそがアイヌの根本にかかわる大事な問題だと私は認識するようになりました。もちろん世界でも国連を初め先住民の権利宣言を成立させました。これは、日本も賛成しております。私が今浦幌町に訴えますことは、浦幌町に住むアイヌとして私どもアイヌの努力、アイヌの歩みをお助けいただきたいのです。いろいろな面でアイヌ協会浦幌支部に援助をいただいております。札大のイチャルパ、北大のイチャルパ初め、町からも支援をいただいてございます。これは、私どもアイヌ協会浦幌支部として本当に感謝しております。それにつきまして今後8月に開かれる北大のイチャルパ、10月に開かれる札幌医大のイチャルパ、この件につきまして町理事者の皆さん初めこれからも参加していくという気持ちはあるかどうかご質問いたします。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
北大の盗掘については、新聞報道等で聞いているだけでありまして、また今一般裁判が行われているというふうに聞いているところであります。町として参加するのかどうかということでありますけれども、町としては盗掘についてはまさに人権の意味からも大変そういうことがあってはならないというふうに感じておりますけれども、ただこれは町が関与してやったものではありません。そういう意味では、本来であれば民事としてとり行われる分だろうというふうに思いますけれども、私どもとしては町行政としてそこに参加するというふうには今のところ考えていないということをお答えしておきたいと思います。
質問 差間正樹
終わります。