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洞爺湖町議会 令和6年9月会議 2024年9月11日

国民健康保険資格証明書の廃止について

2024年9月11日、洞爺湖町議会の一般質問で、今野幸子議員が「国民健康保険資格証明書の廃止について」質問し、住民税務課長 宮下信一、町長 下道英明が答えました。

聞いた人
今野幸子 議員
答えた人
住民税務課長 宮下信一、町長 下道英明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 5番 今野幸子

5番、日本共産党の今野幸子です。国民健康保険資格証明書の廃止について、また、現健康保険証の継続について伺ってまいります。医療機関や薬局などで支払う窓口負担が10割負担となる資格証明書は、何らかの都合で保険料を支払うことができず、滞納してしまった世帯に発行されるものですが、保険証ではないため、医療を受けたときには、一旦かかった医療費全額を負担しなければなりません。しかし、それは役場で手続することで、本来の自己負担分を差し引いた金額は返金されます。しかし、この返金されるまでに二、三か月かかるなど、しかも、その返金額がそのまま手元に返金されない可能性もあります。滞納している健康保険料の未納分が残っている場合には返納が未納金に充てられるということがあるからです。生活費をやりくりして、やっとの思いで医療を受け、また、通院するようなことを言われても、次回の医療受診につなげていくことが困難になります。そもそも、保険料を払っていけない方が資格証明書が発行されたからといって、払える状況に改善するとは考えられません。保険料の滞納発生から、資格証明書が発行されるまでの期間や説明など、どのような流れで行われていますか。

町の答え 住民税務課長 宮下信一

資格証明書は、災害などの法令で定められた特別の事情がなく、国民健康保険税を1年以上滞納されますと被保険者証を返還いただくことになりまして、代わりに交付されるものが資格証明書でございます。滞納されている方に対します資格証明書の交付までの流れでございますけれども、滞納されている方に対する対応といたしましては、納期限までに納付されていない場合、督促状、催告書を送付いたしまして、数回にわたり滞納されている方との面談等により、納付期限の延長や納付計画などの納付の相談、納付指導を行っております。また、納付状況によりまして、預金調査の実施や納付誓約を交わすなどの対応を行い、改善していただくよう努めているところでございます。その中で、被保険者証の検認または更新の際に、現に納期限を経過した保険税の滞納が認められた場合については、有効期間の短い短期被保険者証を交付しておりますけれども、短期被保険者証の交付の対象の中でも、1点目といたしまして、再三の納付相談または納付指導に応じない者、2点目として、所得や資産状況を勘案すると十分な負担能力が認められる者、3点目といたしまして、取り決めた納付方法を誠意を持って履行しない者、4点目といたしましては、意図的に滞納処分を免れようとした者の四つのいずれかに該当する場合、洞爺湖町国民健康保険税滞納者に係る措置の実施要綱に規定をいたします措置の対象者といたしまして決定をし、被保険者証の返還を求め、資格証明書を交付することとなっております。滞納が生じている、生じた後の滞納されている方の姿勢によりまして資格証明書の交付の対象となるものであることをご理解いただければと思います。以上です。

議員の質問 5番 今野幸子

厚生労働省の通知では、国民健康保険法の一部改正する法律の施行に係る留意点、資格証明書については、事業の休業、廃業、病気など、保険料を納付できない特別な事情がないにもかかわらず、長期にわたって保険料を滞納している人に納付相談の機会を確保するため交付しているものとあります。機械的な運用を行うことなく、特別な事情の有無を把握、適切に行った上で行うとされています。決して当町が機械的に行っているとは思っていませんが、資格証明書を発行された方は、保険料を払えるにもかかわらず払おうとしないといった悪質なものなのか、それともまた、当町で把握されていない、し切れていない事情を抱えて、それを話されていないのかなどの適切な把握をどのように行い、何をもって資格証明書の発行を判断されましたか。

町の答え 住民税務課長 宮下信一

資格証明書の対象となる方につきましては、世帯の構成、収入や預金の状況、これまでの納付の状況等の滞納処分に必要な情報を把握した上で、滞納が生じているには何らかの理由や納付いただけない事情があるものと認識はしております。そのため、滞納されている方に対しましては、対面や電話による納付相談の機会を何度も設けて、納付いただけない要因が何なのか、どのようにしたら納付できるようになるのか、また、どのくらいなら頑張っていただけるのかなどを一緒に考えて、納付いただくように努めているところでございます。しかしながら、これまで督促状や催告書に対しましても何も本人からの連絡もない、電話にも出ていただけないなどの納付の意思が見受けられず、また、納付相談で約束された納付計画につきましても連絡や相談もないまま履行されていないことが何度もあったことから、資格証明書を交付する判断に至っているところでございます。対象となられる方の事情を把握しないまま、滞納が生じているといったことだけで資格証明書を交付するといったことを行っているわけではございませんので、ご理解いただければと思います。以上です。

議員の質問 5番 今野幸子

本当に当町もご苦労されていることも分かっております。どれだけ相手と話ができるのか、それができなければ、やはり把握はできないのですよね。ただ、相談する、それは必ず納付と一体となっているということで、なかなか踏み切れていないということも考えられます。横浜の例をちょっと挙げさせていただきます。国からの通知では、機械的運用を行わず特別な事情の有無を把握するとありましたが、事務量が膨大となり、人手が取られ、対応が十分に行えず、機械的にならざるを得なかったとしています。とりわけ、資格証明書は事実上の無保険の制度で、滞納金を支払わなければ保険証は発行されないという、まさに、お金がなければ医療を受診できないといった制度、制裁するそのものであるということを押さえています。そして、短期保険証では、役所の窓口で滞納保険料の納付相談なしでは窓口ですぐ渡さないという留め置きが大問題になり、しかも保険料の収納率も大して上がらない状態が続きました。そういった中で、国会での質疑にて、保険局長の答弁がありました。1年間滞納したからといって滞納者の特別な事情を確認することがどれだけできたのか。資格証明書を交付することは想定していないと回答しております。また、短期保険証の交付については、申出があることのみが要件である。滞納金の一部納付は必要ないと回答されています。こういった資格証明書や短期保険証を発行したから、突如保険料が払えるようになるはずはなく、保険料滞納者は保険料を払えない状況にあることと押さえ、結果として両方とも発行ゼロにした。これは、国の通知にただ従っただけ、立ち返っただけとの答えでした。資格証明書、短期保険証発行ゼロにより、滞納処分が厳しくなり、意味がないのではという意見も相当あったようです。しかし、どうしても払えない保険料であるなら、滞納処分を執行停止し、資力に応じた払える保険料を払ってもらうことが必要。もちろん払える方にはきちっと保険料を払ってもらうことは当然です。国民健康保険の加入者は、非正規労働者や年金生活者、無職の方や独り親世帯、自営業者や高齢者など低所得世帯が多く占めているにもかかわらず、ほかの協会けんぽなどより国民健康保険料の負担率は大きく、暮らしを圧迫させています。保険料の滞納世帯がなくならない原因の大本は国民健康保険料が高過ぎることと考えています。町としては、国民健康保険料が非常に高過ぎると捉えているか、それとも、保険なのだから、保険料を納めるのは制度上当然。また、決められた計算で出された金額であるので、高過ぎるとは言えない、必要な金額だと捉えておりますか。

町の答え 住民税務課長 宮下信一

保険料につきましては、各医療保険制度によりまして、加入者の違いですとか保険料の算定方法も異なっており、国民健康保険の保険税につきましては、ほかの医療制度にはない算定項目があることや財源の違いから、ほかの医療保険制度に比べて金額が高くなっているものと認識しております。一方で、国民健康保険につきましては、平成30年度から都道府県化によりまして北海道と道内全市町村が保険者となり運営をしておりますが、医療費については、国からの交付金や北海道、各市町村からの繰入金等と保険税で賄われており、国民健康保険に加入されている方の健康を医療で支えていく上では保険料は非常に大切な財源でございます。国民健康保険制度の財源の基本的な仕組みにつきましては定められておりますので、ほかの医療保険と同じような仕組みに町で変更していくということはできませんけれども、納めていただく保険税につきましては、被保険者への丁寧な説明により、ご理解いただく必要があると考えております。その上で、保険税の低減に向けましては、町としては、特定健診等の推進などによりまして重症化の予防、また、医療費の適正化によります歳出の抑制に取り組むほか、国への財源を求めていくということも重要であると考えているところです。以上です。

議員の質問 5番 今野幸子

まずは、高過ぎると考えている、この答弁が一言でもあれば、原因は何なのか、どのような影響がどのような形で現れてくるのか、改善するにはどのような策が必要なのかなど、今後の保険料や制度が住民の健康や生活を守り続けるための第一歩となると思っています。制度を守るために納める保険料ではなく、命を守るために納める保険料でなければなりません。ですから、保険料を納めるために、何もかも節約し、栄養のバランスなどを除外視した食事内容、食事の回数を減らすなど、健康を害するような生活でなければ納め切れないというような保険料であっては、本当に本末転倒なものとなってしまいます。まずは、全住民が安心して医療を受けることができる環境づくり、その中での生活、これが大前提であるべきと考えています。国民健康保険料を高くしている大きな原因の一つ、先ほど言われましたが、ほかにはない均等割が挙げられます。これはほかの健康保険にはないもの。平等割と同じように、所得の多少にかかわらず負担しなければならないものです。例えば基準所得がゼロであったとしても、平等割は1世帯当たりに月幾ら、そして均等割は1人当たり幾らというように、負担額が加算されます。7割、5割、2割の軽減措置もありますが、基準所得がゼロでも負担するこの時点で既に無理があると言えるのではないでしょうか。保険制度のおかげで安く医療を受けることができる、この健康保険制度はなくてはならない制度だと考えています。しかし、実質無保険の形になってしまうことのないよう、納められる保険料で安心して医療にかかれるように、今まで引き下げられてきた国庫負担金を元に引き上げ、国民が負担をする保険料を引き下げるよう、国や道に対して要望書などを上げていくなど、交渉が必要ではないでしょうか。

町の答え 住民税務課長 宮下信一

国民健康保険の財政運営につきましては、厳しい状況にございます。また、被保険者に対します保険税の負担も非常に重いものと認識をしております。国民健康保険の運営の安定化と被保険者の負担軽減に向けましては、これまでも国や北海道に対しまして、知事会、市長会、町村会を通じて財政支援について毎年度要望をしているところでございます。以上です。

議員の質問 5番 今野幸子

健康保険料を払えず、医療機関などの窓口10割負担も用意できずに、医療を受けられないまま亡くなっている方も少なくはありません。私などの想像を絶するような思いの中で命を落とされたことを思うと、本当に胸が苦しくなります。命に関わることを制度上、仕方がないでは済まされることではありません。また、そのようなことが、この洞爺湖町で起こらないとも限りません。憲法第25条、全ての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、全ての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないと規定されていて、国民には生存権、そして国には国民の生活を保障する義務があることを示されています。生活保護引下げについて、先日、生活保護費引下げを取り消すとともに、国に賠償まで命じる判決が名古屋高等裁判所で言い渡されました。憲法25条の最低限度の生活の「最低」とは、人が3度の食事が取れているというだけでは飢餓や命の危険はないが、生命が維持できているにすぎない。憲法の「最低」は、単に食べられない、食べられればいいという程度の低いものではない。国の責務を忘れて憲法に引き下げたとしての判決です。短期保険証や資格証明書にも通じることと私は考えています。電気、ガス、灯油、生活を抑え、食費を削って保険料を納め、本当にこれが憲法25条で保障する最低限度を下回ってはいないのか。憲法25条を守ることで、命を守るために安心して保健医療を受けられるよう、資格証明書を廃止すべきではないと考えますが、いかがですか。

町の答え 住民税務課長 宮下信一

資格証明書の交付につきましては、国民健康保険法によって定められたものでございます。公平性の観点からも適切に対応していかなければならないものと考えております。また、資格証明書の制度があることによりまして、納税相談の機会の確保や滞納の抑制において有効な手段であることから、引き続き交付していく考えでおります。一方で、国民健康保険税の滞納世帯につきましては、滞納せざるを得ない状況や、特別な事情の把握と適切な納税指導を行いまして、資格証明書の対象世帯につきましても、引き続き納税に向けた相談や医療受診の相談の機会を設けるなど、適切に対応してまいりたいと考えています。以上です。

町の答え 町長 下道英明

今、議員のほうからご指摘の国民健康保険制度についてでございますが、この制度は、課長からございましたように、日本の全国的な制度でございまして、その基本的な枠組みですとか運営方法は国の法律や政令によって定めるものでございます。そのため、地方自治体の独自の判断で国民健康保険の基本的な制度や仕組みを変更することはできません。しかしながら、自治体の裁量の範囲として、減免措置の実施として、低所得者や特定の状況にある住民に対しては保険料の減免措置を設けることができると考えております。このような措置は、地域の実情において自治体が柔軟に対応できる部分かと思いますが、これは当然、議会の議決をいただくところでございます。今、議員のほうから憲法25条のお話がございました。1項では生存権、また、2項では国には生活保護の義務があるということを記しております。地方自治体としては、その役割をしっかりと認識して、地域の健康増進、啓発に努め、総じて地方自治体が国民健康保険制度の基本的な部分を変更することはできませんが、運用を円滑にする工夫を通じて適切に運用していきたいと思います。調整役としての大きな役割を感じているところでございます。さらには、先ほどありました保険税負担に非常に重いものがあるといった点で、財源についてでございますが、各団体を通じて国からの財政支援を求めていくのは当然でございます。北海道内にあっても、胆振には胆振の事情がございますが、やはり胆振管内の市町の首長とともに連携して、上京するたびに、やはりこれは国会議員の先生方のお力がなければどうしようもない話ですので、御党も含めて様々な先生方にも機会を通して訴えてまいりますので、ご尽力いただきたいと思います。以上でございます。

議員の質問 5番 今野幸子

ありがとうございます。本当にぜひ事情をよく聞いて対処していただきたいと考えています。

出典:洞爺湖町議会 令和6年9月会議 2024年9月11日 議事録 PDF(17ページ) 間違いを知らせる