洞爺湖町議会 令和5年12月会議 2023年12月11日
当町の景観条例の適正な運用について
2023年12月11日、洞爺湖町議会の一般質問で、五十嵐篤雄議員が「当町の景観条例の適正な運用について」質問し、建設課長 篠原哲也、町長 下道英明が答えました。
- 聞いた人
- 五十嵐篤雄 議員
- 答えた人
- 建設課長 篠原哲也、町長 下道英明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 4番 五十嵐篤雄
それでは、2番目の質問に移ってまいります。当町の景観条例の適正な運用についてでございます。私どもの町は、有珠山、洞爺湖、噴火湾を有していると同時に、ジオパーク、縄文遺跡という世界遺産にも認定され、持っているところであります。また、支笏洞爺国立公園の一角を担っていて、自然を生かした産業があると同時に、世界に誇る観光地でもあるという認識を持っているわけでありますが、そういうことの中で、令和3年に当町に景観条例が制定されたわけであります。ということで、その運用について、しっかり守られれば、それにこしたことはないのですが、不測の事態等が発生したときへの対応等も含めて、順次伺ってまいりたいと思います。まず、景観条例を、精神的なことになるかもしれませんが、制定した目的、それから基本的な理念について、最初にお伺いをいたします。
町の答え 建設課長 篠原哲也
令和3年4月1日に施行された洞爺湖町景観条例でございますが、第1条の目的として、「景観法の施行に関し、必要な事項を定めることにより、町民、事業者及び行政が協働して誇りと愛着の持てる洞爺湖町の景観を守り、創り、次世代に継承することを目的とする」と定めてございます。また、洞爺湖町景観計画では、「洞爺湖町の景観の将来像として、洞爺湖町は観光資源にもなっている洞爺湖の眺め、町民の暮らしの中にある内浦湾の眺め、この二つの水面の眺めが大きな景観特性になっています。また、洞爺湖有珠山ジオパークの指定を受けている有珠山などの自然がつくり出してきた大地の物語が目の前に広がります。さらには、入江・高砂貝塚にみられるように人の営みの歴史があり、そこには、内浦湾や有珠山といった今と変わらない景観があったと想像することができます。こうした景観が洞爺湖町の観光資源であり、町民の誇りとなっています。ゆえに、洞爺湖町の景観計画では、こうした景観を大切にしていきます」と定めているところでございます。以上でございます。
議員の質問 4番 五十嵐篤雄
今、篠原課長がおっしゃったように、景観は何も自然の湖ばかりではなくて、歴史等の景観、農村地帯の景観、いろいろな意味で景観があって、要するに景観条例という適応の部分というのは、これは全町が景観条例の対象になっているわけであります。特に、注意をしたい、注目をしたい、要するに自然と開発とのバランスを取りたいという地域に対しては基本的な区域という景観区域を定めて、そこに特出した基準を設けているというのがこの条例というか、具体策は景観計画でうたわれているのですが、そういうふうに示されているわけであります。基本的には、自然景観をしっかり将来に脈々と守って伝えていくと同時に、しっかり自然と調和した適切な開発については受入れして、産業や経済の発展も同時に行っていく。一見、相反しそうなことではありますが、両方の歩み寄りといったらいいのでしょうか、相互理解の中でお互いにうまく調和して、まちづくりをしていくというのが基本になるのだろうなと思っています。そこで、私どもの町は、景観条例で基準を定めておりますが、国が管轄する国立公園のエリアの一角も担っているわけで、自然公園法という縛りというか規制、これは規制になると思いますが、あるわけでございますが、そんなに変わりないのかもしれませんけれども、もしご説明いただけるのであれば、自然公園法と私どもの持っている景観条例の上位法の自然公園法の基本的な違い、それから公園法の適用範囲というのは図に表示されていますので、湖畔の道道の周辺と、あとは月浦の地域と洞爺湖温泉の地域が国立公園に指定されていると思うのですけれども、公園法と条例の基本的な違いについて、まずお伺いをしたいと思います。
町の答え 建設課長 篠原哲也
自然公園法と洞爺湖町景観条例の基本的な違いでございます。自然公園法につきましては、国が定める法律であり、洞爺湖管理計画区における自然公園法の行為許可申請に対する審査基準がございます。景観条例につきましては、洞爺湖町が定める条例であり、景観づくりのためのルール、制限として景観法に基づく届出対象行為と景観形成基準を設定して、届出勧告を基本とする緩やかな規制誘導でございます。適用される範囲についてでございます。自然公園法による国立公園特別地域につきましては、洞爺湖町行政区域の一部を洞爺湖管理計画区として洞爺湖温泉地区、月浦地区、洞爺地区の一部が国立公園特別地域に指定されてございます。洞爺湖町景観区域では、洞爺湖町行政区域全域を一般区域として設定し、その中で景観形成重点区域として五つの景観形成重点区域が設定されてございます。適用される基準についてでございます。建築物や工作物の高さ制限に関する基準につきましては、自然公園法による通常の基準が適応される区域と洞爺湖町景観計画の一般区域及び洞爺湖湖岸形成重点区域は同等でございます。しかし、洞爺湖温泉の市街地及び月浦の一部の基準緩和地域につきましては、建築物や工作物の高さ制限等の一部制限を緩和した基準緩和地域が設定されてございます。以上でございます。
議員の質問 4番 五十嵐篤雄
二つといったら変ですけれども、国の管轄の中にありながらも、私どもは地域の大切な自然を、景観条例を定めることによって、いろいろな町民なり事業者の人たちの理解を得ながら、自然景観を守っていくというのが本来の建前であろうと思います。今伺ったのは、その中にあっても、しっかり基準を示さなければ、開発事業者にとっても不鮮明な形でなかなか事業展開できないということもあるでしょうから、一定の基準を示すことが、景観計画、条例の中に示されていると理解しています。改めて3年ぐらい前の条例制定でありましたけれども、読み直してみましたら、かなり細かいところまでしっかり基準が制定されているのだなということが改めて思いましたし、たしか、専門家というかコンサルの方にも協力してもらったと思いますが、1年近く制定するのに時間をかけて検討された経緯があったと思いますけれども、このようにしっかりこういった条例化されて、先ほど申し上げましたように、自然と事業開発がうまくマッチングするためにある条例だということを再認識させられたわけでございます。そこで、あってはならないのですが、仮にこういう条例を制定してある町であるけれども、たまたまそういう条例の基準ですけれども、基準に合致しない案件が出たりした場合に、あくまでも私たちは1年をかけて条例制定に時間をかけ、先ほど申し上げたように、調和ある開発をしてもらうために条例をつくった経緯もありますので、条例はつくった以上はしっかり遵守してほしいというのが当たり前といいますか、当然のことだろうと思います。そういうことから、不測の事態というのはあまり考えたくないのですが、条例を制定した私どもの町にとって、条例を遵守してもらうという取組が必要なのだろうと思います。不測の事態といいますか、そういう案件が発生したときにどう取り組んでいくのか、そのための準備はきちっとできているのかどうか、このことについてお伺いをいたします。
町の答え 建設課長 篠原哲也
景観計画区域における行為の届出についてでございます。景観計画区域については、行政区域全域である一般計画区域と五つの景観形成重点区域が設定されてございます。区域ごとに建築物や工作物の新築や改築に関わる高さや面積などの届出対象行為や位置、配置、規模などの景観形成基準が設定されてございます。この基準及び制限を超える行為をしようとする方についての対応でございますが、重点区域における規模の大きな事業については、良好な景観形成のため、必要があると認めたときは、事前協議の中で相手方に対し景観計画の制限や基準内での行為となるよう、町から助言及び指導を行う場合がございます。仮に、それでも相手方から制限や基準を超える行為での届出が提出され、町が必要と認めた場合は、洞爺湖町景観条例第18条に定める洞爺湖町景観審議会を開催し、意見を聞いた上で相手方に対し、勧告や変更命令の手続を行う場合がございますが、罰則等が特に設けられているわけではありません。町としましては、まずは相手方との事前協議の中で事業を進める上では、町民との融和や景観への配慮を十分に考慮することが重要であること、また、町民として景観については、こういう形でまちづくりを進めていきたいという旨を相手方にお伝えして、協力を促してまいりたいと考えてございます。景観計画区域における行為の届出に対応する体制についてでございます。まず初めに、建設課の担当職員が景観計画区域の行為に関わる事前協議や行為の届出について常に助言及び指導を行う体制としてございます。また、町が必要と認めた場合は、速やかに洞爺湖町景観審議会を開催することが求められますことから、早急に景観審議会を開催できる体制を常に構築するよう努めてございます。以上でございます。
議員の質問 4番 五十嵐篤雄
旧洞爺村でも、景観条例の設定をしようという話があったときに、先ほどから何回も申し上げて恐縮ですが、ある程度の開発が見込まれなければ、村の発展がないだろうという危惧があって、条例制定には至らなかった経緯が実はございます。それを乗り越えて洞爺湖町では条例制定をしたわけでありますが、実はお願い事といったら失礼ですが、罰則規定もございませんし、形成の基準であるということ。ただ、これを例えば開発するよと考えている事業者の方が、緩い規則だという形で甘く考えていただいても困るわけで、やはりその辺はきちっとした対応をすべきだろうと。お互い、別にこの町として開発されることを拒んでいるのではなく、私どもが取り決めさせていただいた範囲の中できちっと開発をしていただくということがお互いのためになるのだということをしっかり理解してもらえる努力が必要だろうということで、できれば、基準にのっとった形で提案されれば、それにこしたことはないのですが、仮にそうなったときにやむを得ない理由があれば云々という話がありました。審議会の役割も大事になってくると思いますが、できたら、そういう役割がなくスムーズにいけばいいなと思っていますけれども、万が一ということで、そういうことになったときにはしっかりと対応していっていただきたいと思います。いろいろな企業がこの地域で活躍をしていただいて、税収であったり、雇用であったり、いろいろな意味での経済的な効果も期待されるわけでありますが、条例をないがしろにされた中で私たち町民としては受け入れられないだろうというのが基本だと思います。質問としては以上ですが、最後に町長のほうで、この景観の運用といいますか、しっかり私たちはこの地域を守っていくのだと。その代わり基準に合えば、しっかり受入れをするのだというお気持ちをお伝えいただけますか。
町の答え 町長 下道英明
今、五十嵐議員のほうからございました景観条例の件でございます。運用等のことでございますが、そもそも洞爺湖町というのは、噴火湾もあって、洞爺湖もあって、有珠山もあるといった景観の中でございます。そして、さらに最近の入江・高砂貝塚という形で考えていきますと、歴史と文化資源、さらに観光資源という中で、自然の美しさですとか、リゾート地としての魅力、アウトドアアクティビティの可能性、また文化的な魅力ということで、さらにはリフレッシュとしての癒しの場ということがございます。そういった面の自然と観光の両方を楽しめる魅力的な場所と考えている中で、一方で、先ほどからご質問の趣旨にありますような、景観条例の適正な運用についてでございます。これは、景観条例には風景保護、地域の魅力維持、また文化的なアイデンティティ、歴史的な建造物や伝統的な景観を保持するといった利点もございますし、一方で、先ほど来お話がありましたように、開発の制限によって旧洞爺村のときもそういった形で周知をしていったということがあろうかと思います。本町におきましては、このたびR2のときですか、3のときですね、私も議員のときに賛成をさせていただきましたが、地域発展が阻害される可能性もあると考えながらも、やはりそれぞれ違う視点があることは想定する中で、そこは調整して合意形成していくという形でございます。この景観条例の中で、特に洞爺湖町景観審議会という大きな審議会がございます。その中で意見を聞いた上で、相手方に対して勧告や変更命令の手続を行うと。罰則規定はございませんけれども、ここのところで勧告とか変更命令を行うという、これは非常に重いものだとアクションだと思っております。そういった点で、合意形成の中で開発行為者、そしてまた地域住民、議会、行政、おのおのが景観条例の理解を深めて、決して景観保護を軽視することはなく、景観と地域の発展を両立させてコンセンサスを求めていくという形で取り組んでまいりたいと思いますし、この景観条例は必ずしもざる法ではなく、しっかりとした形のものであると思いますので、これはまさしく運用次第であり、今日、議会も含め地域、利害者等と積極的に審議会等も利用していきながら、ある面では言外の強制力も含めながら進めてまいりことが大事だと思っているところでございます。以上でございます。