みんなの議会

洞爺湖町議会 令和元年12月会議 2019年12月11日

農業振興について

2019年12月11日、洞爺湖町議会の一般質問で、五十嵐篤雄議員が「農業振興について」質問し、農業振興課長 片岸昭弘、経済部長 八反田稔、町長 真屋敏春が答えました。

聞いた人
五十嵐篤雄 議員
答えた人
農業振興課長 片岸昭弘、経済部長 八反田稔、町長 真屋敏春

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

6番、五十嵐でございます。今回は、農業振興と道路の案内標識の2件について質問をさせていただきます。まず最初に、農業振興についてでございますが、農業は言うまでもなく、洞爺湖町の主産業の一つであります。全町にわたってそれぞれ地域によって農業が行われておりますけれども、特に洞爺地区におきましては、高台地区の畑作、そして、財田地区の稲作、そして洞爺の市街地の山側と言いますか、におけるハウス栽培と、このような分布で農業が行われているところでございます。私もこの地域に生活しておりますので、農業のことを知っているつもりでいたのですが、なかなか詳しくは存じ上げない点が多く、知識もちょっと不足しているかなということがありましたのですが、大事な農業だということで、私なりに少し勉強させていただいて、質問をさせていただきますけれども、全くの農業に関しては素人でございますので、的外れな質問や意見になるかもしれませんが、その辺はお許しをいただいて、間違っているところがあれば遠慮なくご指摘をいただければと思っています。農業は、先ほども申し上げましたけれども、漁業、観光と同じくこの町を支える基幹産業でありますし、この産業の発展なくしてこの町の存続はないと。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、過言ではないということから、しっかりやはり農業を支えていくことが大切なのだろうと思います。そんなことから、今の時期、来年の令和2年度に向けて事業の構築や予算編成という時期に当たりますので、その辺も含めた中で質問を順次行ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。まず1点目ですが、洞爺湖町の農業を維持継続させるためには担い手の確保が重要です。そのためには、安定した収入、それから機械やITを活用した労働改善などの条件が必須であるというふうに思います。そんなことから、実際、洞爺湖町の農業の力、農業力というふうに勝手に表現させていただきましたけれども、客観的な、数値的、数量的に現状はどうなっているのか。そして、その結果についてどのような評価をしているのかということで、農家の戸数であるとか、基礎的なデータかもしれませんが、農業者の数、また生産額や主要生産物の量、販売額、それから耕作面積はどうなのだろうか。また、農家1戸当たりの平均所得や労働時間、それから盛んに今GPSを使った機械化なんかも進んでいますけれども、どのぐらい機械化の進捗状況とかが進んでいるのか、この辺について、まず最初にお伺いをいたします。何件か、質問がいくつかございますので、それぞれ1個ずつでも構いません。それと数値や何かについては、時間的なこともありますので、かいつまんだ形でも結構でございますので教えていただければと思います。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

それでは、ご質問にありました数値的なことからご説明を申し上げたいと思います。農林業センサス、それから洞爺湖町農業委員会の経営調査の結果の状況に基づきましてご説明を申し上げたいと考えてございます。まず、農家数の関係でございます。平成20年度が216戸、うち法人が9戸でございましたが、現在の平成30年度になりますが、159戸と、マイナスの57戸減少しております。法人は同じく9戸。農業者数でございますが、平成20年度で531名、平成30年度は408名で、マイナス123名の減少でございます。耕地面積は2,550ヘクタール。洞爺湖町全体の農業生産額は30億7,000万円。主な農畜産物の生産額でございますが、野菜類全般で15億5,000万円、肉用牛が4億3,000万円、生乳・乳用牛が2億7,000万円、芋類は2億5,000万円、小豆を含みます豆類が2億3,000万円となってございます。主な農産物の生産量でございます。てん菜が256ヘクタールで1万4,800トン、馬鈴薯が255ヘクタールで6,350トン、人参が54ヘクタールで2,070トン、水稲が56ヘクタールで254トン、小麦が48ヘクタールの160トンとなってございます。また、JAとうや湖の平成30年度の取扱い実績におきます洞爺湖町の実績についてご紹介申し上げたいと思いますが、青果物でございますが、農協全体が20億2,800万円で、洞爺湖町におきましては、そのうち14億8,400万円の73.2%になってございます。農産物は、農協全体が4億5,700万円で洞爺湖町が2億7,700万円の60.6%。畜産物においては、農協全体が22億2,400万円でございますが、洞爺湖町が3億8,900万円の17.5%。農協全体で53億3,000万円のうち、洞爺湖町は21億5,100万円の40.4%に及んでございます。また、農業力の現状に関してでございますが、先ほどご紹介いたしました洞爺湖町の農家数は10年前に比べまして57戸減少してございます。1農家当たりの経営面積が20ヘクタールの農家割合が過去は24戸の12.3%でございましたが、現在は39戸の24.8%と、経営面積が増加傾向にあります。1戸当たりの農産物の販売金額も増加してございまして、国営土地改良事業の実施により、作付作物の変化や高収益作物の耕作者が増えたり、作付面積が増加している現状にございます。北海道内の土地利用型農業の畑作地帯でございます十勝、網走の総合振興局地域に比べまして、1戸当たりの経営面積は小さいものの、販売金額は増加傾向にありまして、今まで実施されておりますクリーン農業の取組や国営土地改良事業や基盤整備事業の実施により、経営の安定に結びついていると考えてございます。また、担い手の確保及びITを活用した機械化の進捗状況に関してでございますが、当町におけます後継者の就農状況でございます。平成19年度以降、学卒後の就農者が13名、Uターンによる就農が14名、新規就農が1名の合計28名となってございます。後継者のいる農業者は、経営規模の拡大を意欲的に実施されておりますので、機械による収穫できる農産物への転換が図られているところでございます。また、近年急速に技術が向上しておりますITを活用いたしました情報通信技術については、当町の農業研修センターとれたが、農業後継者に対しまして、本年7月に「スマート農業の現状と今後の取組に向けて」をテーマにしまして情報提供を行っているところでございます。JAとうや湖が取り組んでおりますクリーン農業に必要な栽培履歴の記帳をスマートフォンやタブレット端末を活用いたしまして、営農支援システムの導入が検討されているところでございます。また、GPS機能付きトラクターや収穫機械などについては、経験の少ない後継者の作業技術を補助するシステムとなってございます。農家戸数や担い手が減少することが予想されますので、農家の経営規模拡大や生産コスト低減、作業負担の軽減の対策に期待をしている現状でございます。以上でございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

データをそれぞれ説明いただきましたけれども、最初に申し上げましたように、担い手がなければ農業を継続していけないという現状から鑑みますと、機械化がどれだけ進んでいくかとか、所得がどうかというのが大変気になるところでありますけれども、所得や労働時間というのは、データとしてちょっと説明はなかったのですが、なかなかそこまでは調べにくい部分もあるのかもしれませんが、農業力、要するに、農業の力として把握するには、やはり所得がどれぐらい各農家にあって、安定して農業経営をやっていけるかどうかの確認ができないと、今後の展開になかなか難しいのだろうということから、できるだけその辺の把握ができるよう努めていただきたいということをお願いしたいと思います。あと、スマート農業ということで、私ども議会の管内の研修会で、農水省の講師の方からドローンであるとかGPSを使った機械化の講習を受けてきたところでありますけれども、先ほどのデータの中では、戸数が減っているけれども耕作面積は増えていると。ということは、やはりかなり機械化が進んでいるのだろうなというふうな判断をしないと、戸数が減って面積が増えているのに同じ農業はできないという観点からも、機械化が進んでいるという想像ができるのでありますけれども、その辺もやはり収入がなければ投資もできないわけですから、その辺もデータをしっかりウォッチしていっていただきたいなというふうに思っています。それで、データはデータで良いのですが、どうしてもやっぱり十勝の方面と農業の力を比べてしまいがちなのですが、数字上的には難しいかもしれませんけれども、洞爺湖町の農業が全道における位置と言いますか、置かれている状況というか、どんなふうに捉えているのか、簡単にコメントいただけますでしょうか。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

先ほどご質問ありました農業所得の関係につきましては、公表されている明確な所得額がちょっとなかったものですから、これから再調査いたしまして、後ほど提供させていただきたいと思ってございます。また、洞爺湖町の農業の位置ということでございますが、先ほどご紹介いたしましたとおり、当町は古くからクリーン農業を実践されております。土づくりに取り組んでいる地域でございますので、その分、経営面積は少ないのですが、農産物の生産額及び、推測でございますが、所得も高いというふうに私どもも考えてございます。この優れた技術を、先ほどもご紹介いたしました、28名のこれからの担い手に引き継げるよう、町といたしましてもバックアップしていきたいと考えてございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

現状をこのような把握をした中で、いくつかの私なりに思った地域農業の課題と、それから、それに対してどんな対策を持っているのかという質問に進んでまいりたいと思います。その中で、まず1点目ですが、農業が有する多面的機能の維持のために、農水省の多面的機能支払交付金を活用されておりますけれども、9月の決算審査の中で多面的支払交付金の額を見たときに、これは何だろうなと、ちょっと疑問に思っていたのですが、こうやって今質問させていただいて勉強した中で、理解をしたところでございますけれども、改めて、この制度の概要と、これはどのように活用されているのか、そして、このことが担い手の対策としてどの程度効果が出ているのかということについて、ご説明をお願いしたいと思います。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

ご質問の多面的支払の制度の概要をまずご説明申し上げたいと思います。本事業は、地域の共同活動に対しまして支援を行うことで集落機能の維持向上を図ることを目的としております。農地維持支払と資源向上支払に構成され、活動組織の構成員が有する農地の面積により算出された交付金の使い道をそれぞれの活動組織で決めることができ、その活動量をもとに交付金が支払われる仕組みとなってございます。本事業の負担割合は、国が50%、道が25%、町が25%となってございます。制度設計上の交付税措置によりまして、市町村費の25%のうち、普通交付税15%、特別交付税6%が措置されることとなってございます。対象となる活動は、農地の法面の草刈りや水路の泥上げ、農道の砕石補充などの地域保全活動が基本となり、加えて植栽による景観形成や有害鳥獣対策などの地域資源の質的向上を図る取組を構成員の共同作業により実施しているところでございます。当町においての活用の状況でございますけれども、洞爺湖町においては、平成27年度に大原、香川、成香、花和の4活動組織により事業を開始してございます。平成30年度からは、財田・川東地区で組織が立ち上がりまして、現在は5活動組織で106名により活動を行っている状況でございます。令和元年度の事業費は、5組織で2,430万円ほどが支払われてございまして、農地面積は水田が57ヘクタール、畑地で1,459ヘクタール、草地で229ヘクタール、合計で1,745ヘクタールとなってございます。平成30年11月には、香川地区資源保全組合の活動が農林水産省のメールマガジンで全国に紹介されるなど、道内でもその活動が注目されているところでございます。また、本事業は、農業者だけではなくて、地域住民、自治会、関係団体などが農村の自然や景観などを地域共同活動に加えて、施設を長持ちさせるための手入れや有害鳥獣や自然災害から地域を守るための自衛活動を活発化させ、持続的な地域保全活動の推進により集落機能の維持向上を図ることを目的としておりまして、当町の地域活動に大きく貢献している制度と考えてございます。また、担い手対策としてどの程度効果が生まれているかというご質問の関係でございますが、本交付金の性質としましては、直接的に新規担い手の増加など農業経営強化につながる取組ではありませんが、多面的機能支払事業を実施することで、農業後継者が地域の維持発展に向けた話し合いに参加する機会が増えていることが報告されてございます。町といたしましても、この多面的機能支払事業を農業経営者と若手農業者、後継者との将来に向けた地域構想を語る場として位置づけておりますので、地域のリーダーとなる中核的農業者として育成するためにも、今後も事業を継続していきたいと考えているところでございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

農業が持つ多面的機能、これは国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観と位置づけられております。確かに今、多面的機能の交付金制度がうまく機能して、それぞれの五つの団体で活動が行われているという報告をいただきましたけれども、直接、生産活動に結びついたり、担い手づくりも直接的ではないような感じもしないわけではありませんけれども、それでも、生産をする上での側面と言いますか、環境整備の一環として多面的機能支払交付金という制度がうまく活用されているのだろうなというふうに理解をしたところでございますし、金額も2,400万円近く昨年度の実績で交付されておりますし、また、補助率も大変高く、ほとんど手出しのないような状態で交付されているということも、また財政的な魅力でもあるのかなと、こんなふうにも思っているところでございます。そこで、この活動が、後ほど出てきます財田地区で水利用の関係で、また交付金制度を活用されているということは後でまた説明を受けるといたしまして、それぞれ五つの団体の中で多面的機能支払交付金制度を活用する中で、主立った意見みたいなものが出ていたら、二、三ご紹介いただければありがたいですし、なければ別になくても良いのですけれども。それと、この事業の限度と言いますか、何年間という制約があるのかどうか、永遠に続けられるのかどうか。また整備が一定程度段落が着いたら、それで取りやめるのかどうか、その辺について伺いたいと思います。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

地域でのご意見ということでございますけれども、後のご質問にもかかわってくるのですが、本制度、一区切りといたしまして5年というスパンがございます。ですので、先ほど前段にご紹介いたしました大原、香川、成香、花和地区が本年度で1サイクルが終了ということになってございます。なかなか全道見ましても取りやめるという団体もございまして、本地域において、昨年度から地域のほうに担当者が出向きまして、いろいろなメリット、デメリットを聞かせていただきながら、継続する方向で協議をさせていただいていたところでございますけれども、最終的に4地区は継続するということになってございます。先ほどご紹介いたしましたが、やはり当町においての地域の活動が本事業で活発化されているというふうに考えてございますので、その辺継続して事業を進めていきたいと。ただ、先ほど前段、制度の関係でご紹介いたしました農地支払の単価が若干落ちるということがございますが、大きな活動交付金が減額されるということではないと考えてございますので、これからも地域ごとに活発な活動を進めていただきたいと考えてございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

担い手と言いますか、農家の人たちが望む形であれば、積極的にサポートをして、振興課としてもそのように対応をしていっていただきたい、こんなふうに思います。次に、よく議会の質問の中でも取り上げられておりますし、次の議員も課題として取り上げられておりますけれども、鳥獣による農作物被害の件でございますが、まず、その状況についてお伺いすると同時に、エゾシカ、アライグマに関してでよろしいのですけれども、捕獲数というのがどのように推移しているのか。増えているのか、減っているのか。また、捕獲するための予算として十分なのかどうかということです。それと、たまたま道東のほうに旅する機会があって道路を走っていましたら、延々と柵が続いている景色を見て、私どもの町にもこのような柵が設置されていたら被害が食い止められるのかな、このようにもちょっと感じたところでございますので、何とかこの町でも柵の設置ができないものかどうか、この件についてまずお伺いをいたします。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

鳥獣害の農林業被害に関してでございます。平成30年度の全体の被害額といたしましては、712万6,000円となってございます。うち、エゾシカの被害が461万1,000円と、比率といたしましては64.7%、また、ご質問のアライグマの関係でございますが82万6,000円となってございまして、11.6%という比率となってございます。また、アンケートを実施してございますが、平成21年度より実施しておりまして、当初、平成21年度は1,305万8,000円、平成22年度は1,450万1,000円に及んでおりましたが、近年は猟友会等のご協力をいただきまして、被害は減少している傾向にはなってございます。しかしながら、エゾシカの捕獲頭数の関係でございます。平成28年度で50頭、平成29年度は62頭、平成30年度は109頭と昨年初めて100頭を超える捕獲頭数となってございます。本年も、昨年を上回る捕獲状況となっておりまして、被害金額も増加傾向にありまして、地域全体の生息頭数は増加傾向にあると推測をさせていただいているところでございます。また、アライグマの捕獲頭数の関係でございます。平成28年度は75頭、平成29年度は84頭、平成30年度は57頭と、平成28年度以降、急激に増加傾向にあります。高い捕獲率で推移している状況にありまして、生息頭数の増加は当町だけではなくて、全道的に目撃情報や捕獲頭数は増加していることから、当町におきましても注視しているところでございます。その対策といたしまして、国の鳥獣被害防止総合対策事業を活用いたしまして、貸し出し用箱わな100基に加えまして、昨年70基追加購入しまして、町捕獲員の指導のもと、被害を受けている農業者の方々へ捕獲作業に当たっていただいているところでございます。今後も、国の各種事業を活用して、必要な捕獲対策費を要望確保していきたいと考えてございます。続いて、道東地域では、長距離にわたって進入を防ぐ柵の設置の関係のご質問についてでございますけれども、進入柵の設置につきましては、現在、洞爺高台4地区におきまして道営土地改良事業の附帯事業として鹿柵の設置を計画していたところでございます。本年、高台4地区への説明会や意見交換を重ねた結果、一部地区以外は実施しないということになりまして、しかしながら、地域からの意見といたしましては、他市町村で実施している電気柵の設置に当たり支援策を、との要望がありましたことから、現在、個別に設置要望等の調査を実施しているところでございます。恒久的な鹿柵及び電気柵のメリット、デメリットを十分把握しながら、地域に合った被害防止対策を実施してまいりたいと考えてございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

今、具体的な数値等も教えていただきましたけれども、全道では、アライグマもエゾシカも減少傾向にあるような情報がありますけれども、当町においては、なかなかそんな形にはなっていないという報告として受け止めたいと思います。多分、アライグマは4月から6月が活動時期だと言われていますので、捕獲の方法としては箱わなを使うのだと思います。鹿の場合は、箱わななんていうわけにいかないので、多分狩猟するしか手立てがないのかなと、わなみたいなもので捕らえることはできるのかもしれませんが、やはり柵が、畑に入れさせないという方法が一番動物愛護の関係からも良いのかなと思っています。それで、検討されているということですが、地区によって柵の設置の仕方が違うという説明がありましたけれども、具体的に、柵の設置に向けて、来年度からかもしれませんが、どんな形で進んでいくのかということと、やはり柵に対して農家個々の負担がどれぐらい発生するのか、その辺について、もしわかっていればご説明をいただきたいと思います。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

鹿柵の関係でございますけれども、道営土地改良事業で実施を計画している地域は1カ所でございますが、そこでの外周を、恒久的な鹿柵を設置した場合に、設計費用等を積算したところ、2億円ほどかかるとなってございます。それの17%が地元負担ということになってございまして、かなり高額な金額になるのかなと思ってございます。また、先ほどご紹介いたしました電気柵の関係でございます。その1地区を除いた町内全域を網羅した中での希望調査を実施しているところでございますが、なかなか外側の被害を受けている農家の方々の意識と、地域で言うと、中央に畑があるような農家の方の意識の違いがございまして、ほとんど外周の農家の方の要望が挙がってきているというような状況でございます。今、国の事業を使いまして、半分の補助ということで取りまとめをさせていただいているところでございますが、電気柵を設置することによって、鹿の、また行動が変わるということもございますので、地域のほうにご説明したときも、なるべく推測しながら対応して要望していただきたいということでご説明をしているところでございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

費用負担も考慮しながら、それぞれの事情があるとは思いますけれども、被害を未然に防ぐ形で、あまり時間をかけない中で対応していっていただければというふうに思います。では、次の質問に移ってまいりますけれども、財田地区は面積的にはそう広くはないのですが、稲作が盛んに行われていて、財田米としてかなりブランド的にも有名になってきているところでありますけれども、残念ながら、担い手がなかなかないということで、高齢化も進んでいるということで、ちょっと課題のある地域かなというふうに理解をしております。振興課の支援と言いますか、一緒に相談に乗っていっていただきたいという観点から質問するわけですが、まず、担い手不足を補う新しい生産体制の取組なんかは可能なのかどうか。また、稲作にとってとっても大事な水ですが、地域を流れる川から取水をしているわけですけれども、安定的に用水がとれるのかどうか。それから、あそこはちょうど扇状地形になっておりまして、農業と直接関係ないのですが、のどかな里山として農村景観が維持されたら、とても景観の良いところでございますので、今、建設課が中心だと思いますが、町の景観条例をつくっている関係もありますので、その辺の景観をしっかり農村景観として指定することによって、地域振興やブランド化に側面的に支援ができるのではないかというふうに思うのですが、この件について伺いたいと思います。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

ご質問の財田地区の稲作のブランド化と担い手不足に伴う新しい生産体制の取組ということでございますが、洞爺下台地区の今後の農業のあり方については、平成27年度から胆振農業改良普及センターを中心に、農業関係機関において農業者の皆様と地域の問題点や今までの景観や成り立ちについて協議をしてまいったところでございます。これまでの懇談を重ねまして、財田米を今後とも地域の財産として残していくためにはどうすれば良いのかと。その一つの方法といたしましては、多面的機能支払交付金を活用した財田・川東地区資源組合の活動支援でございました。また、平成30年度には胆振総合振興局が実施主体となりまして、農地・施設の戦略的な保全管理の推進と地域の将来構想づくりを推進するための地域整備構想支援調査を洞爺下台地区におきまして実施いただいたところでございます。本年3月に、地域の整備構想方針の提案をいただきまして、水田の区画整理や用水路の整備を実施する農業農村整備事業が実施可能か、地域との意見交換を実施してまいったところでございます。また、問題点の水田の用水の課題についての関係でございます。その意見交換の協議の場におきまして、後継者がいる農家が1件程度であると。それから、40代、50代の経営者がごく少数で、高齢化に伴う経営の不安ですとか、借入地がございますので、借入地の土地所有者の理解が得られるかという不安がございました。また、工事着手まで時間がかかり過ぎて開始まで待てないというようなご意見もありまして、農業農村整備事業の実施は難しいという判断をされているところでございます。しかしながら、用水路の老朽化が激しく、用水のロスや側壁の崩壊などの問題を解決するために農業農村整備事業に代わる整備事業を検討することとなったところでございます。今後の用水の整備につきましては、早急に対応が必要な用水の改修箇所を農業者の方々と意見交換を実施して現状把握に努めたところでございます。財田、川東地区の用水管理は、個人が管理をしている状況であったために、地域全体で水量の確保と水路の維持管理を共同化するために財田・川東地区水利用組合を本年11月6日に設立をしたところでございます。今後、地域全体で幹線用水路の整備を対象とした事業の選定を開始しまして、令和2年度に事業実施が可能になるよう、必要な事業の検討や事業費の積上げについて今現在協議をしているところでございます。

町の答え 経済部長 八反田稔(経済部長は2020年3月まで)

私のほうからも答弁させていただきます。まず1点目が、水田の用水路に課題がないかということで、私どもは河川管理者をしてございますので、そちらの方面から答弁させていただきたいと思いますが、財田地区の農業用水は、ご承知のとおり、普通河川ソウベツ川から取水しているところでございますが、河川の維持管理については当然町が実施しているところでございます。本年度におきましても、取水口の周りに土砂が堆積しているというようなお話がございましたので、本年先月でございますけれども、浚渫工事をさせていただきまして、適正な管理に努めているところでもございます。それからもう1点が、財田地区の扇状地区などでの里山としての農村景観の地域指定、いわゆる維持保護だと思いますが、これにつきまして答弁させていただきますと、現在、議員もご承知かと思いますが、洞爺湖町景観計画策定に向けて、庁内検討委員会で骨子素案を策定したところでもございます。この骨子素案におきまして、タイトルとしては、洞爺湖町は北海道有数の観光の町であり、洞爺湖・有珠山・噴火湾が創り出す自然景観が大切な観光資源であると同時に、町民の誇りになっているというものを位置づけさせていただきまして、その中で、財田地区におきましては、洞爺地区の美しい景観を保全し、また、町の印象を高めるために、景観づくりに大変重要な地区として位置づけさせていただいているところでございまして、今後、町民の方々と学識経験者で構成する策定委員会にてしっかりと検討していただいているところでございます。以上でございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

もうちょっと聞きたいところがあるのですが、次の質問もありますし、時間の関係もありますので、この財田地区の課題についてはこれぐらいにしたいと思いますが、あの地域には親水公園というのがありますし、多分、環境省の施設だと思いますが、水車小屋もございます。その辺、地域の景観とともに生産者の皆さんにうまく活用していただいて、財田地区の盛り上げに活用していただくことも方法の一つではないかなと思いますし、触れられておりませんでしたけれども、水利用の組合ができたことは大変良いことだなと思っていますが、やはり高齢化して稲作を続けていく上ではやはり生産体制も、これは勝手に言っては申し訳ないのですが、組合方式か何かの一元化できるような生産体制というのも今後考えていかなければいけない地域かなと思っていますので、その辺の取組にもご尽力をいただきたいというふうに思っております。あと、稲作のブランド化については、今日、ちょっとたまたま朝のニュースでも出ていましたけれども、ジャガイモだと思いますが、地理的表示保護制度というGIというのだそうですが、Geograhical Indicationという略だそうですが、意味はよくわかりませんが、要するに、地域の作物としてしっかり認定して保護しましょうというような制度らしいので、これが財田の稲作の財田米がなれるかどうかはちょっとわかりませんが、一回研究してみる余地があるのかなというふうに思っていますので、その辺もお願いをしておきたいということで、次の質問に移らせていただきます。グローバルギャップの認定制度に関してでございますが、この件についても3点ほど伺いますけれども、JAとうや湖のクリーン農業の取組としてこの認証を実施しておりますけれども、簡単で結構ですが、制度の内容や農家の取組の状況、費用はどれぐらいかかるのかについてもお伺いをしたいと思います。それから、この件に関しての助成制度なんかがあるのかどうかということでございます。町長がこの洞爺湖町の農業を紹介するときに、必ずクリーン農業とグローバルギャップという、この言葉をよく使われるわけでございますが、私も本当によく聞くのだけれども、中身はどうなのかなというのがちょっとわからないでいたのですが、この際この辺もしっかり認識として捉えたいというふうに思っていますので、ご説明をお願いしたいと思います。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

ご質問のグローバルギャップの制度に関してでございます。農業におきまして、食品の安全、環境の保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組、その取組を証明する国際基準の仕組みのことをグローバルギャップ制度と申します。取得のメリットといたしましては、国内や輸出を含む販路拡大、生産性の向上や資材コストの削減などの経営改善、生産者自らが食の安全、環境保全、労働の安全に対する意識の向上や消費者が取引先から問い合わせ、苦情に迅速かつ適切に対応することができることとなってございます。また、自分で生産物や製品を確認する第一人者認証、取引業者などの利害関係者が二者間で行う第二者認証、認定機関などの第三者が認証を受ける第三者認証となり、社会的な信頼の獲得、第三者の視点での問題の発見、継続的改善の実施により農作物の価値の向上につながっているというふうに考えてございます。安全な農産物をつくるための生産工程管理の一貫として管理点と適合基準が定められておりまして、種蒔きから収穫までに全部で200項目以上の安全・安心のための管理点、チェックポイントがございます。具体的な管理点として、土壌分析ですとか、残留農薬に関する検証、農産物に使用する水管理などが定められておりまして、毎年の計画的な検査の実施により、証明することが求められているところでございます。また、当町の取組の状況に関係でございます。JAとうや湖は平成21年度からグローバルギャップ認証を取得しておりますが、農業者個々の認証ではなく、大幅な書類の整備等の負担や毎年の検査費用の軽減ができますグループとしての管理が可能なグローバルギャップの法人認証制度を作物ごとの代表者が取得しているところでございます。所得から毎年認証品目農産物は11品目で、本年その作物の代表者10名の方が認証を受けているところでございます。また、代表者が変更することから、過去に実施して登録をしておりますが、休止をされている農業者が33名おられますので、過去から実践された農業者数は延べ46名ということになってございます。それから、助成制度はないかという部分でございますが、費用の面は第三者認証機関による抜き打ち検査及び継続審査費用と残留農薬の検査費用は、毎年高額な経費となってございます。しかし、先進的な取組を実施しておりますが、国等の助成制度等によると、新規に取得される団体への支援はございますが、更新に係る費用については対象外となってございます。そのため、JAとうや湖管内の市町によりまして、その費用の支援を行っている状況でございます。グローバルギャップ認証は2020年の東京オリンピック・パラリンピックの食材供給の条件となっておりますので、次年度におきましても継続して支援をしていきたいと考えているところでございます。以上です。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

今説明をいただきましたけれども、大体内容は理解をしたところでございます。多分、JA、農協は法人として取得し、代表者が部会とかというのがありますよね。確か農協では何とか部会、何とか部会と、多分その辺で認証されているのかなというふうに思いますけれども、理解しがたかったのは、あれだけ広い土地の、例えば作物はジャガイモにしても人参でも何でも牛蒡でも良いのですが、どこかの、いわゆる土壌分析とか残留農薬だとか使っている水とかというのが検査の対象になるわけですから、どこかのものを限定しなければだめだと思うのですが、そのことの調査が同じJA管内の違うところでつくられた作物にも全部該当できるのかどうか、つくっている畑は年によって輪作できませんから、いろいろ変えていきますよね。そうなったときに、その結果というのはずっと維持できるのかどうか、その辺ちょっと疑問だったので、簡単にお答いただけますか。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

認証を受けているのは作物でございますので、圃場が輪作で毎年変わりますが、その年に登録を受ける代表農業者が、例えば馬鈴薯であれば、その場所の土壌分析、もしくは使っている水等、もしくは農薬でございますけれども、その検査を行った上で、そこの圃場でつくられた農産物のみということで、その方が人参ですとかビート等をつくっても、それは認証にならないということになります。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

そうしたら、ちょっとクリアするのを費用面でも大変厳しさがある中で、あえて取り組む部分のメリットというのを十分考えた中で使っていかなければだめな制度かなというふうにも再認識したところで、次の質問に移りますけれども、せっかくの認証した生産物なのですから、それをうまくPRしたら良いかなということで、PRの方法や魅力をどう生かしていくのかについて、簡単にご説明をしていただきます。

町の答え 農業振興課長 片岸昭弘

JAとうや湖におきましては、本年度10品目の農産物の認証を受けてございます。クリーン農業の認証を受けた農産物の販売先といたしましては、多くがイオングループや生協、マクドナルドでございます。取引先からクリーン農業の取組の裏づけとしてグローバルギャップの認証、自社の基準に基づいたギャップなどの取得を要求されてございます。PRの方法でございますけれども、販売業者と生産者との信頼関係の認証制度でございますので、基本的には段ボールや店頭での直接商品への認証の表示ができないということになってございます。そのため、店頭での口頭での説明やポスターやポップでの表示は可能となってございますので、JAとうや湖とともに消費者が制度の理解がされるよう努力していきたいと考えてございます。また、JAとうや湖のクリーン農業の取組を評価されまして、平成30年4月からJAバンクグループのPRといたしまして、全国放送のテレビCMにJAとうや湖のグローバルギャップの取組が本年3月まで1年間紹介されておりまして、その取組は高く評価受けているというふうに感じてございます。

議員の質問 6番 五十嵐篤雄

うまく活用を望むところであります。次の質問に移りますが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに認証を受けた農産物を提供できる機会として強く取り組むべきということで質問したいのですが、先ほどの答弁の中でも、グローバルギャップの認証そのものが条件になっているということでございますので、当然取り組んでいるというふうに理解いたしました。そこで、せっかく答弁も用意していただいているのかと思いますが、時間の関係もございますので、そういうふうに受け止めさせていただいて、今までの件について総括ということで、町長に答弁をお願いしたいのですが、行政報告でもこの件については関係事務所にPR活動を実施して来られたということでございますけれども、農業の課題の柵の設置では費用がある程度かかるけれども17%負担が必要だということ、それから財田地区の稲作への支援、それからグローバルギャップの取組、この辺の三つを総括して、農業施策の取組の決意とともにお返事をいただきたいなというふうに思います。

町の答え 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)

洞爺湖町の農業政策に関してでございますけれども、これまで議員ご承知のとおり、観光産業を主体として農業、漁業、これは私どもの大きな産業の柱ですということを訴えてまいりました。その中で、農業政策に関しましては、今までも農業者の意向を酌みながら小麦乾燥機、あるいは長芋選別機、ジャガイモ選別機、ジャガイモ倉庫、あるいは人参選別機、こういういろいろなもの、多種多様の要望に応えさせていただいてきたかなというふうに思っております。選別機の導入によって生産力の向上につながってきている、それが販売ルートに乗って所得の向上にもつながってきているかなというふうに思っております。また、後継者対策につきましても、以前から婚活というのをさせていただいておりまして、特に農業の独身男性等々については、大いに参加してほしいということで過去において何組かのカップルも生まれ、もう既にお子さんが3人もいらっしゃるという家庭もあるように聞いておりまして、そういう意味では、後継者対策もそこそこ貢献してきていたのかなというふうに考えているところでございます。また、今までのものは今までのものとして、これから農業政策に生かすものとして、今ご指摘のいろいろな問題も抱えているのは事実でございます。できる限り町の財政力も踏まえながら、何ができるかということを真剣に、また庁舎内、そして関係機関の皆様と協議をしてまいりたいなというふうにも考えております。加えて、2020年、本当にビッグチャンスが来たかなという思いでございます。行政報告でもご説明させていただきましたが、これまでいろいろな関係部署のほうにアプローチをさせていただいておりました。そんな中、2020年のオリンピックに向けて、それを扱う事業者がある程度見えてきたということもございまして、この間、農林水産省、国交省並びに財務省にお邪魔した後に、そちらのほうに出向いて私どものグローバルギャップを取得している農業体系、これもお話しさせていただきました。感触としては、非常に良いものがあったかなというふうに思いますが、そこの業者は、私どもとうや湖農協のグローバルギャップを2009年取得し、今日まで取得をして、その素晴らしい農業体系、そして後継者が戻ってきているということを十分承知していただいたかなというふうに思っております。ただ、2020年オリンピックは、全国日本各地からいろいろな野菜をつくっている、あるいは農産物をつくっている農家もおりますので、そのうちどれになるかは、今のところまだはっきりは言えないと。だけれども、ある程度のものはいけるかなという感触を持ってきたところでございます。加えて、幸いなことと言ったらおかしいですが、オリンピック担当大臣が北海道選出の議員でございます。この間もお会いさせていただきまして、私どものグローバルギャップを取得している農産物、これは本当に日本国内の単一農協として最初に取得したものを今なお取得させていただいているのですということを改めて強くお願いしてきたところでございまして、今後の成果を十分見てまいりたいなというふうに思っております。加えて、農協だけでなくて、いわゆるホクレンですとか、いわゆる外郭団体のほうにも相当この度はご協力を賜ってきたなというふうなことがございまして、万が一これが本当に私どもの農産物を使っていただけるようなことになれば、今までお願いしてきた方々にも改めてお礼を言っていかなければならないなというふうに考えております。

出典:洞爺湖町議会 令和元年12月会議 2019年12月11日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる