洞爺湖町議会 平成30年6月会議 2018年6月15日
次の世代につなげる農業振興対策について
2018年6月15日、洞爺湖町議会の一般質問で、大西智議員が「次の世代につなげる農業振興対策について」質問し、農業振興課長 片岸昭弘が答えました。
- 聞いた人
- 大西智 議員
- 答えた人
- 農業振興課長 片岸昭弘
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 12番 大西智
12番、大西でございます。今回、6月会議では、大きく分けて2件の件名で通告順に質問をさせていただきますが、4月の町長選挙後、真屋町政になってからの初めての質問となります。質問事項の中には、町の政策も含めた質問になるかと思いますが、答弁ほどよろしくお願いしたいなと思います。まず初めに、1件目の質問になりますけれども、次の世代につなげる農業振興対策についてでありますが、1番目の鳥獣被害対策を今後どのように考えていくかですが、私もこの一般質問の中で何回か過去にこのような案件の質問をさせていただきました。近年、特に、昨年秋から今年の春にかけて、農地、圃場において、エゾシカの個体と足跡の数が異常に増えているということの農業者からの話が聞かれます。北海道での個体数は年々増え、そして、そういった報道の中で、町において、農作物への被害と捕獲頭数、また生息頭数などがしっかり把握されているか、まず、その辺をお聞きしたいと思います。
町の答え 農業振興課長 片岸昭弘
毎年実施しております野生鳥獣による農作物の被害状況アンケートにおきまして、鳥獣による被害額は、平成29年度におきまして649万6,000円と、過去数年間横ばいにある状況でございます。しかしながら、エゾシカの捕獲頭数につきましては、平成27年度42頭、平成28年度は50頭、平成29年度67頭、本年6月末現在におきましては、昨年を上回る29頭の捕獲に及んでおります。捕獲頭数は増加しておりますが、被害額は減少しておらず、生息頭数につきましては、具体的な数値につきましては把握してございませんが、毎年、町内2カ所で行われます夜間に実施するライトセンサス調査というものがございまして、その調査結果を踏まえますと、生息頭数は増加傾向にあると推測しているところでございます。
議員の質問 12番 大西智
今の答弁をお聞きしますと、年々捕獲頭数が増えている。これは生息頭数が増えているということになるのかなと思っておりますけれども、本当に現状としては大変厳しいものになっているのかなと思いながら聞いておりました。現在、町としても専任の職員を配置していただきながら、そして、農業者個々でも銃の免許を取得しながら、また、くくりわなの講習会に参加され、被害を最小限度にとどめる努力をしているにもかかわらず、エゾシカの個体数は増えていく。そして、被害も増えていくように思えてなりません。毎年の捕獲頭数は多くなってきているということは、先ほども申し上げましたけれども、生息頭数が増えてきているのだというふうに思えます。そんな中で、将来の農業を考えたときに、やはりここで何か施策なり対策といったものを考えていくべきかなと思っていますけれども、町として恒久的な対策についての検討の考えはないのか、お聞きしたいなと思います。
町の答え 農業振興課長 片岸昭弘
議員からのご質問にもございましたが、現在行っております鳥獣対策の専門職員の配置や捕獲技術の講習会の開催、また、銃器等の資格取得への支援につきましては、継続してまいりたいと考えてございます。ご質問の恒久的な対策の関係でございますが、昨年度から事業実施に向けて取り組んでおります道営土地改良事業におきまして、事業種目に鳥獣進入防止設備、鹿柵の施工が可能となってございます。実施に当たりましては、集落ごとに事業実施への賛同が必要でございまして、設置後は維持管理経費の負担が発生することとなります。集落ごとの全員の合意形成が必要というふうに考えてございます。町内はもとより近隣市町におきまして、エゾシカの生息頭数は増加傾向にあると推測されることから、次世代を担う農業後継者のためにも、エゾシカより農作物を守ることも重要であるというふうに考えてございます。また、農業被害と初期投資や維持管理経費の負担額による費用対効果を十分検証して、鳥獣進入防止設備等の対策につきまして、北海道と事業実施に向けて協議をしてまいりたいと考えてございます。また、進入防止だけでは個体の減少につながらないと考えてございます。猟友会のご協力のもと、捕獲作業についても継続的に実施していきたいと考えてございます。
議員の質問 12番 大西智
今の答弁で、恒久的なエゾシカの対策ということで、一般に言われる鹿柵の設置に向けて北海道と協議していくということなのですけれども、しっかりとこの鹿対策については取り組んでいただきたいなと思います。まず、北海道としっかり協議をした中で、また、地域農業者との合意形成をしっかり持たれた中で、この事業の取り組みを前向きにしっかり考えていっていただきたいなと思います。そういったことで、恒久的な鹿柵に関しては、農業振興課を初め、町、そして農業者、そしてJAと協力し合いながら取り組んでいただきたいと思いますけれども、この鳥獣進入防止設備、これに関しましては、恐らく北海道を初め、胆振管内でも先進的な取り組みをされている市町村があるかとは思うのですけれども、その辺の有効的な事例を町として押さえていれば、お聞きしたいなと思いますけれども。
町の答え 農業振興課長 片岸昭弘
先進的な取り組みをしている市町村の状況でございます。胆振管内、そして上川管内の市町村及びJAに聞き取りをしてまいりました。その結果は、進入防止柵を設置した場合に被害は減少しており、効果があるものだと判断されております。しかし、防止柵の設置に受益者と市町村が一部を負担しているということで、設置後の維持管理経費につきましても受益者が負担している状況にあるということでございました。進入防止柵の仕様の構造により、毎年の維持管理経費が大きく相違しております。構造の強度が強い場合は、初期投資は大きいが、維持管理経費は少額でございました。構造が簡易な場合は、初期投資は少ないですが、積雪による網の上げおろしなど、維持管理経費が相当額必要となっている状況が確認できました。また、補助事業により実施しますことで、耐用年数相当年は設備を維持する必要が発生しますので、地域ごと、集落ごとの受益者全員の同意が必要不可欠だという状況を確認してまいりました。
議員の質問 12番 大西智
先進的な地域の事例というものも含めて、しっかりこれから事業の方向性を見出しながら、進めていっていただきたいと思いますけれども、たしかこの道営土地改良事業に関しましては、先ほど課長の答弁のほうからあったように、メニューの一つとして鳥獣対策の鹿柵というもののメニューがある。ただ、道営土地改良事業というものは、恐らくこれから先考えたときに、20年、30年後、恐らく30年以降でないとこの町に入ってこない事業かなと思っております。そんな中で、いいメニューがある中で、やはりしっかりとした対策を考えていっていただきたいと思いますし、やはり何といっても、地域での合意というのでしょうか、後々のいろいろなメンテナンスも含めてお金がかかってくる。または、事業をやる中でのいろいろな問題点があるということを含めて、地域でのやっぱり合意形成というものが一番大事かなと思います。地域間でのいろいろな会合を開きながら、話し合いをしていただいて、これからこの事業を進めるべく、対策というものをとっていただきたいなと思います。それでは、次、2番目の質問に移りたいと思います。農作業でGPS機能を有効に活用できる事業対策の考えはということでの質問になります。近年、洞爺湖町内においても、トラクターにGPS装置を取りつけ、位置情報を認識させながら、自動でトラクターを運転させるという、そういった装置を導入されている方が増えてきております。今、最新の技術として注目されながら、ここ一、二年では各地で普及していますし、これらの技術として次世代の後継者の関心も持っているというところで認識しているところでございますが、これからの対応を町としてどう考えているのか、お聞きしたいなと思います。
町の答え 農業振興課長 片岸昭弘
本年、農業研修センターにおきまして、農業後継者の勉強会におけるテーマを「GPS機能つき農業機械等に関すること」としてございます。最近の情報通信技術は急速に技術が向上しておりまして、農業者の高齢化や人手不足、作業の効率化が迫られております。GPSを活用した農業機械、技術の普及などの開発が加速化されておりますので、研修会では、専門的知識を持った方による現在のGPS機能つき農業機械の状況やドローンの利活用、また、生産履歴システムのスマートフォンの利活用など、情報通信技術を活用した農業技術についての情報提供を行うよう計画をしているところでございます。
議員の質問 12番 大西智
今、農業技術について情報を提供していくべきことでの計画をしているということなのですけれども、このGPS装置ですけれども、年々、改良されながら精度が上がってきているわけなのですけれども、適切な時期というのでしょうか、やはり改良されながら精度が上がっていく、そして、価格もやはり最初は高い、それから何年かたつとだんだんと安くなっていくということで、適切な時期に導入をするというのがやはりベストなのかなと思って見ているところなのですけれども、その辺をJAとうや湖とともに連携を図りながら、また、農業後継者の声も聞きながら、事業推進に努めていっていただきたいなと思います。この辺、やはりこのGPSに関わる部分での問題というのは、町としてこれから先、どのように進めていくのか。確かに講習会というものを開きながらやってきていただいてはいるのですけれども、今後の導入に対しての対応というのでしょうか、そういったものはどう考えているのか。昨年たしか、このGPSに関わる部分での機械のそういった講習会等なども実際開かれていて、大変若い世代が興味を持たれているということでのお話は聞いております。その辺、今後の導入についての対応をお聞きしたいなと思います。
町の答え 農業振興課長 片岸昭弘
昨年の9月に洞爺湖町主催で開催をいたしました通信技術農業機械実演会におきまして、当町の先進的に導入をされた農業後継者の方から、今まで播種作業は父親が行っておりましたと。GPS機能つきトラクターの導入により、初めて播種作業を実施したというようなご説明がされておりました。経験がない後継者の作業技術を補助するシステムは、今後、農家戸数の減少や担い手が減少することが予想され、農家の経営規模拡大や生産コスト低減、作業負担の軽減の対策に期待をされているところでございます。昨年、人工衛星が2基打ち上げられまして、4基体制となっておりますGPS農業機械の精度が向上することに加えて、電波が届きにくい中山間地域も導入が可能となります。さらに、国は、今後7基体制として整備をする方向でございまして、今以上に位置情報を安定させる計画だと聞いてございます。人が乗らなくても操作が可能になるよう迫れておりますので、技術は急速に進んでおります。情報収集に努めまして、JAとうや湖と連携を図りながら、農業者の皆様へ情報提供してまいりたいと考えておるところでございます。
議員の質問 12番 大西智
聞くところによると、近隣の留寿都村を初め、後志管内でもこのGPSを多く利用されている方がいると。特に、やはり若い世代の方々が興味を持たれて、農業の労働力の軽減を図るといった中で、今盛んに農機具屋さんでも勧められております。ぜひ、町としても、これからそういった情報を収集しながら、JAとうや湖と連携を図って、しっかりとこの事業があるかないか、そして、町としても支援できるかどうかも含めまして検討していただきたいなと思います。