洞爺湖町議会 平成29年9月会議 2017年9月11日
縄文遺跡群の遺産登録の今後について
2017年9月11日、洞爺湖町議会の一般質問で、五十嵐篤雄議員が「縄文遺跡群の遺産登録の今後について」質問し、社会教育課長 永井宗雄、町長 真屋敏春が答えました。
- 聞いた人
- 五十嵐篤雄 議員
- 答えた人
- 社会教育課長 永井宗雄、町長 真屋敏春
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 3番 五十嵐篤雄
それでは次に、3番目の質問に移ってまいります。縄文遺跡群の遺産登録の今後についてということでございます。総務常任委員会でも、開会してすぐに報告をさせていただきました。その時点では、まだ結果がわかっている状態ではなかったものですから、報告書では、期待度を込めた形での報告書としてまとめてございましたけれども、実際は残念な結果に終わったわけでございますけれども、その件について、応援のメッセージ、ぜひ達成をしてほしいという気持ちで質問をさせていただきたいと思います。残念ながら今回は推薦されなかったが、次回も挑戦されるとしている。どのような問題点があり、それをどう改善していくのか、今後の戦略はということで質問させていただきますが、皆さんご存知なので、ここまで言うこともないのかもしれませんが、参考までに聞いていただきたいのですけれども、日本の世界遺産は、文化遺産、自然遺産合わせて20件近くありますけれども、簡単に世界遺産にはなるわけではないということで、これは、国内の推薦を経て、国際記念物会議、いわゆるイコモスという現地審査を受けて、その勧告に基づいて、世界遺産委員会の審査を経て決定するという、何段階もの段階を踏まえないと世界遺産登録にはならないという、大変厳しい審査のもとで認定される制度であります。ご存知だと思いますが、平成21年から取り組まれておりまして、北海道、青森、岩手、秋田の4道県連携のもとで行われておりまして、これ随分昔だったのですが、20年が多分洞爺湖サミットだったと思うのですが、21年に、洞爺湖サミットの翌年ということで、縄文サミットというものを実は開催して、サミット続きということもあったのですが、結構いい盛り上がりだったなということを記憶してございます。道内では、洞爺湖町のほかに函館、伊達、千歳が構成の市町となっておりまして、道庁では、高砂と入江の貝塚が遺跡群として登録されているところでございます。このようにして、頑張ってやっていただいたのですが、7月31日に違うところが推薦されたということで、残念な結果に終わったわけでございますが、まず、この問題点がどこにあって、それに対してどう改善して今後臨んでいかれるのか。もう1回挑戦するということですので、やはりその辺を解決しないと次に進んでいかないのだろうという観点から質問をさせていただきます。いかがでしょうか。
町の答え 社会教育課長 永井宗雄(社会教育課長は2018年12月まで)
今年度の国連教育科学文化機関、いわゆるユネスコに推薦する文化遺産候補につきましては、平成29年7月30日開催の文化庁文化審議会特別委員会により、大阪の百舌鳥・古市古墳群を推薦、決定し、洞爺湖町にあります入江・高砂貝塚を含む北海道・北東北の縄文遺跡群については推薦見送りになったところでございます。これについては議員も御承知のとおりでございます。縄文遺跡群に課題の詳細につきましては非公開となっておりますが、縄文文化として価値は認めていただいている中で、その大きな課題といたしましては、この地域の縄文遺跡群の優位性、特異性、代表性についてさらに整理をして、この地域文化圏を重視する理由の説明がもう少し必要であるなどの意見を受けております。今後も専門家、委員会からの指導・助言を受けながら、文化庁と協議を行っていくこととしております。来年度の推薦を目指し、1道3県13市町で構成する推進本部が、より内容の充実した推薦書案をするための改善といたしまして、関係道県市町の専門性を有する職員によるプロジェクト会議をこのたび設置をし、課題対応として、集落、貝塚、記念物をテーマに議論をすることで、全体の編成作業の効率化を図るために、改訂内容の検討を行うこととなりました。10月には、当町でのプロジェクト会議の開催も決定しており、今後も4道県あるいは関係市町と連携をし、より深い議論のもとで、推薦と登録に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
議員の質問 3番 五十嵐篤雄
課題ということで、私も端で見ていてと言うと変ですが、世界遺産登録ということがずっと叫ばれていて、なかなか町の中でも縄文に対する認識といいますか、盛り上がりに欠けて、自分も含めてですが、欠けていたのかなと。本当に白紙に戻って、本当に世界遺産に向けて、これ何のために登録するのかまで含めて、もう1回再検討しながら、挑戦するのはいいのですけれども、本当に何を目的にして、しっかり取り組んでいくのかというものも、プロジェクトチームができるようでありますので、洞爺湖町としてもしっかり主張して、進めていっていただきたいなというふうに思うところであります。それで、私も個人的な見解なので、特にどうだということにはならないのかもしれませんけれども、縄文の遺跡というのは全国にたくさんあります。私は小学校のときに、静岡の登呂の遺跡なんて教科書に出てきて、よく覚えているのですけれども、なぜ北東北と北海道なのかということが何か問題になっているようでございますし、その辺の理由がしっかりしていないといけないのだろうなというのも思っていますし。数の問題だけではないのですけれども、どちらかというと青森に遺跡が集中していて、今、四つの道県でやっていますから、違和感を持たれたら、せっかくの足並みが崩れてしまいますけれども、これ個人的な見解ですけれども、岩手は1カ所、秋田は2カ所なのに、青森は8カ所も遺跡として、現実にあるから、そういうことに結果的になっているのかもしれませんけれども、何か力の入れ方が県レベルで違うのではないかみたいな気もしないでもないので、その辺もプロジェクトチームの中でしっかりその辺もクリアしながら進めていっていただきたいというふうに思います。総務常任委員会の所管調査での報告もいたしましたけれども、たまたま私どもの入江・高砂の貝塚、また、貝塚館も含めて、整備等が進められている状況ですから、本当は推薦の確約を受けた中で、もっと盛り上がりができたのかなと思いますけれども、逆に今、整備が進んでいることが、この推薦に再度挑戦するものに役に立つのだという意気込みでやっていっていただきたいと思います。それで、関係しますので、次の質問に移ってまいりますけれども、文化財は、法的に保護するように義務づけられているためにいろいろな制約があり、独自性が出せない状況となっている。法改正が予定されているが、新しい展開が期待できるのか。また、町民に向けて、もっと理解や協力を求めるべきと思うが、考えはということでございます。文化財保護法なのでしょうか、改定が予定されているようでございますが、もっと先になると思います。ただ、中身的には簡単にしか把握してございませんが、それを所有するというか、所在する自治体の意向が結構、今はがんじがらめで、なかなか手がつけられない状況の保護法から、多少緩やかになるように変えられるのだと聞いておりますので、今回の整備には間に合うかどうかわかりませんが、間に合ってはいないと思いますけれども、その辺も加えながら、展示の仕方であるとか、今、課題になっているようなものがあれば、一緒に直していければいいのかなと思ったりしています。それで、先ほど言いましたけれども、今抱えている課題の解決、プロジェクトチームで練っていくのでしょうけれども、私たちもできることがあれば協力したいというふうに思っていますので、町民挙げてもう一度盛り上げる場をぜひつくっていただきたいということですし、むしろ、これ多分青森が中心になって進めているのかもしれませんが、関連する市町に、むしろ当町からいろいろな提案をするぐらいの、リーダーシップを発揮していただいて、強固な意志で推薦認定に向けて取りかかっていただきたいということでございますけれども、その辺も含めて、2番目の質問をいたします。
町の答え 社会教育課長 永井宗雄(社会教育課長は2018年12月まで)
文化財は、昭和25年施行の文化財保護法に基づきまして、重要なものを国宝、重要文化財、史跡などとして指定や選定を行い、保存団体や地域住民などの尽力によりまして、文化財保護の成果が上げられてきております。その一方で、我が国の社会状況は急激に変化し、過疎化、少子高齢化の進行により、文化財継承の担い手の不在などによる消滅の危機に直面していることも想定されております。文化庁では、継続的、計画的にその保存、活用に取り組み、次世代への継承や、まちづくり、地域の活性化などに生かしていくことを目的として、このほど文化審議会文化財分科会企画調査会での中間取りまとめをもとに、広く意見募集を実施して、来年の法案提出並びに施行を目指しているところでございます。具体の方策につきましては、市町村による文化財の保護、活用に関する基本計画を策定し、教育分野に限らず、文化財を核とした地域振興、観光振興など関連の深い分野と連携など、幅広い活用が図られるものとなっております。この改正に当たりまして、縄文遺跡群が世界遺産登録を目指す上で、また、現在、保存・整備が進められている高砂貝塚等においても大きな影響を受けるものではございません。今後、世界遺産登録を目指す上でも、縄文イベント等を通じて、町民に対する縄文の理解を求め、特に、来年の開催が10回目の節目を迎えます縄文まつりについては、周年事業としてではなく、多くの方々が貝塚公園に足を運んでいただき、さらに縄文への親しみと御理解をいただけるような事業内容となるように、早々に準備を進め、世界遺産への推薦に向けて機運を高める取り組みを行ってまいりたいと思います。
議員の質問 3番 五十嵐篤雄
今、入江・高砂の整備、貝塚館も含めて行われております。それは、今の法改正の適用の前の話ですので、ならないかもしれません。これも本当に私の個人的な意見なので、検討に値するかどうかわかりませんが、この前も現地を視察させていただいたときに、少し感じたことなのですが、これは物理的にしようがないのでしょうが、貝塚館がセンターにあって、海に向かって左側に入江、右側に高砂というような位置づけになっていますけれども、いろいろな民家が途中にございますので、高砂のほうは比較的近くなっていますけれども、位置的に何か連携した感じがしない。縄文ロードとかということで、道路をうまく活用して連携をつくろうという話が何かあるようでございますけれども、街灯の統一だとか、道路にちょっと工夫を凝らすとか、それから、特に入江の貝塚の場合は、ガラスの壁が見られるような展示になっていまして、あの発想はすごくいいと思うのですが、なぜあそこに行くのに、入り口の狭い階段を上がっていって、道道ですか、道路から行くけれども、車が置けないのに、どうやっていったらいいのかなみたいな。要するに駐車場からうまく回る動線になっていないのかなとちょっと感じたりもしました。だから、この辺の工夫、改善が、文化財保護法の改正によって、それが可能になるのであれば、少し検討して、これは私の要望ですから答弁は結構ですけれども、その辺もひょっとしたら可能になるのかなということで、期待ができるのかなというふうに質問をさせていただいたところであります。あと、これも新聞の材料なので、何とも言えないところなのですが、やはり見せ方といいますか、地域振興、観光振興、それから学習の場という、いろいろなことが考えられると思いますけれども、新しい見せ方ということを考えないと、やはり学習の場ぐらいでしか縄文遺跡というのは考えられないのではないかな。過度に観光の資源になるとはちょっと考えにくいですけれども、例えば今、これも新聞の記事だったのですけれども、バーチャルリアリティ、スマホで、歩きながら逆に地域の、高砂の園路を回りながらでもいいのですが、スマホに古代といいますか、その時代の映像を映し出しながら散策をして回るというようなことが、バーチャルリアリティということで、要するに遺跡を改良しなくても、そういうイメージで散策できるということが可能なようです。これ研究しないとだめですけれども、こんな見せ方の工夫もしながら、有効に高砂、入江を活用してもらう。この町の振興にもつなげる。このことが結果的には登録の一助として、一因として貢献するということにつながれば、なおいいのかなというふうに思っています。1項目め、2項目めの質問については、担当者の課長に伺いすればいいなと思っていましたけれども、これは世界遺産登録というグローバルな話ですので、最後に町長のお考えを伺いますが、ジオパークもたくさんの予算をつけていただいて、大きな展開をされておりますけれども、ジオパークと比較するわけにはいかないかもしれませんが、縄文というものも我々の昔の歴史といいますが、地質とはちょっと違いますが、すごく関連深いものもございます。ジオパークと同じぐらいとは言えませんが、やっぱり力をしっかり入れていただいて、先ほども、何回も言って恐縮ですけれども、むしろ洞爺湖町から提案するぐらいの、確かに三内丸山とか大きな遺跡を青森県は抱えていらっしゃいますけれども、遠慮なく申し出ていただいて、一緒になって登録に向けて活動ができるように。そして、私どもがお手伝いできることは何なりと言っていただくという、そういうことで進めていっていただきたいと思いますので、それを含めて、最後に町長のご意見を賜りたいと思います。
町の答え 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)
2009年に私どもの町は、世界グローバルジオパーク、世界ジオパークの認定を受け、そして昨年11月に、それこそグローバルジオパークに認定された。その間、平成21年から文科省の暫定リスト入りに、この北海道・北東北縄文遺跡群が登録されまして、これまでいろいろ運動を重ねてきたところでございます。この間、北海道知事あるいは道議会議員の先生方も、内閣官房のほうに陳情・要望に行っていただきました。残念ながら、どうも今回、三つノミネートされたわけでございますが、佐渡の金山については、どうもユネスコの考え方からまだちょっと遠いと。要するに、牢獄みたいなところで金を掘らせた。ジオパークもそうなのですけれども、伊豆半島で世界ジオパーク認定に向け、いろいろ動いておりましたけれども、ユネスコの考え方とややもするとちょっと違うところがある。要は、イルカを水族館に飼っていて、それが動物虐待につながるのではないか。確かにすばらしい資源はあるのですが、なかなか世界ジオパークに認定されなかった。佐渡の金山も同じような状態だったのかなと。そうすると、北海道・北東北縄文遺跡群か大阪の百舌鳥・古市古墳群というところまで来たわけでございますけれども、残念ながら今回は、大阪のほうに軍配が上がってしまった。来年こそはということで、私どもいろいろこれから策を講じていかなければならないなというふうには思っているのですが、ただ一つ難点があると。私どもの縄文遺跡群、入江・高砂貝塚については、一つだけちょっと難点がございまして、今、包蔵地と言われている、遺跡群ではないのですが、その近辺に包蔵地というところがたくさんあります。要は、埋まっているかもしれないという部分のところが私どもの町にも相当数あります。その一角に、今、私どもが道道昇格を要望している道路が1本あるということで、その道路がどういうふうな状態になるのか、これは今、道といろいろ協議をしておりますけれども、そこら辺も鑑みながら、私どもは今、世界遺産登録を目指しておりますので、それに向かってしっかり対応していきたいというふうに考えております。
議員の質問 3番 五十嵐篤雄
以上で終わります。