新十津川町議会 平成26年第3回定例会 2014年9月9日
生産者米価の下落をどう考えるか
2014年9月9日、新十津川町議会の一般質問で、樋坂里子議員が「生産者米価の下落をどう考えるか」について質問し、町長 植田満が答弁しました。
- 質問者
- 樋坂里子 議員
- 答弁者
- 町長 植田満
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 9番 樋坂里子
3つ目の質問です。生産者米価の下落をどう考えるかということであります。2014年度産米の刈り入れが始まっております。生産者米価が下落し、コスト割れの低水準になっていると聞いております。安倍内閣は、農業、農村の所得倍増を言うものの、現実はその逆になっており、不安と批判の声が出ているのも現実であります。稲作農家が、他産業並みの労賃を得て米作りをするには、農水省の調査によりますと、平均で玄米60キロで1万6千円が必要とされております。しかし、生産者米価の相場となる農協が年内に支払う概算金の価格は、千葉県産のコシヒカリが1等米で60キログラムで9,000円と、前年を3,000円も下落しております。その他のお米も軒並み下落をしております。北海道も価格の下落が予想されております。この時点ではまだ、新十津川町の概算金の金額が出ておりませんでしたので、こういう質問をしております。下落の背景には、JA、全農が米卸業者が2013年度のお米の在庫を過剰に抱え、投げ売りするような状況にあるわけです。現内閣は、輸入米を増やす環太平洋連携協定、簡単に言ってTPPですけども、それを前提に国の需給調整責任を放棄し、農家に自由責任を迫っております。また、2018年度から国によるコメの生産調整を廃止することになっており、生産調整を達成した農家への交付金も、今年から半減となっております。米の消費減や豊作の中で、過剰在庫が生まれやすくなってきております。今年も4年連続の豊作で、農家にとっては喜びの秋を迎えるはずでありますが、先ほど申し上げたように、米価の下落が予想され、その反動は大きいものと思われます。米価安定のために政府保有の古米を飼料用米にまわし、過剰な2013年度米を政府が買い上げることなどで、米価安定を国に求める必要もあるのではないかと思われます。以上申し上げました状況の中で、新十津川町の基幹産業である農業経営も、米価下落の影響は多いと予想されます。収入の安定を図るために、どのような対策をお考えなのか。また、国の政策でしかたがないとお考えなのかお伺いをいたします。ご答弁をお願いいたします。
答弁 町長 植田満(町長は2015年3月まで)
あまりにもちょっと大きな話でございますので、うちのまちの自治体で米価の設定ができれば一番望ましいんですけれども、なかなかそうもいかないのが実情でないのかなというふうに思っております。その件については、樋坂議員さんも十分理解しているんでなかろうかなと。そういう上での質問でないのかなというふうに実は思っておりますけれども。まず、前段からご説明をさせていただきたいと思いますけれども、先ほど午前中に委員会報告で笹木委員長さんから報告がございました。本当に今年は、春先の長期予報は冷夏というふうな予報でございましたですけども、こういった心配を覆しまして、素晴らしい天候にも恵まれまして、4年連続の出来秋を迎えられることは本当に喜ばしい限りでございます。ただ、今ほどお話ございましたように、生産者価格の下落といったものもマスコミ等々でも報道されているところでもございます。まだ最終的には、どういった形のなって落ち着くのかは、それはわかりませんですけども、ただ、そういう状況下にあるということは、事実でないのかなというふうに思っております。そういった中で、平成26年産米の農協概算金は、コシヒカリをはじめ主力銘柄が1万円を割っている状況、今ほどご指摘のあったとおりでございまして、米価としては40年前の水準に落ち込んでおりまして、米価の先導役であるJA、全農新潟においても一般コシヒカリが前年比1,700円安の12,000円で、過去最低の水準となっているようでございます。今年の大幅下落は、220万トンを超える民間在庫などによる米卸が、平成25年産米の仕入れを控える一方、産地サイドの売り手側は米を売り切るため、売買契約を進めようと、徐々に産地渡し価格を引き下げて、その低い価格水準が本年度の産相場の目安になっていると、そういったことが下落の大きな要因になっているんでなかろうかなというふうに思っております。先ほど政府米の話をしておりましたけれども、政府米は備蓄米については概ね100万トンでございますから、今、その2.2倍ですよね、220万トン民間で保有しているということですから。そういったような状況下で、米が余っているのも実情でございます。そういった中で、本町産米の市場動向については、スーパーなどへの一般消費販売は好調ではございますけども、弁当などの中食系や外食系への、いわゆる業務用販売が他との競争で価格が抑えられることなどによって、主力銘柄のゆめぴりかは1万1千円台半ば、ななつぼしは1万円を割り込む見込みであり、稲作農家の生産意欲の低下が懸念されるところでもございます。米価下落の大きな要因であります多量の民間在庫が生まれてる背景には、米の需要低迷がございます。米の一人当たり年間消費量は、今から概ね50年前は一人当たりひと月10キロですから120キロでございました。平成25年になりますと、何キロかと言いますと57㎏でございまして、米の需要量は大きく低迷をいたしております。その要因の一つといたしましては、人口減少による米消費全体量が減っていること、第2に少子高齢化によってカロリー消費量が多い若い世代が減っていること、第3に若い世代の食生活においてパンや麺類への依存度が高くなっている、などによるものでございまして、今後の人口動態、あるいは若者の食事志向などを考えますと、米需要の劇的な向上は見込めないのかなというふうな感じも、実はいたしております。そういった中で、本年度産米の生産者米価の下落傾向に対しまして、農林水産省は収入減少影響緩和対策、いわゆるナラシ対策の特例措置を講じることといたしておりまして、ナラシ対策とは、米などの対象品目の収入を合算し、都道府県単位で算出した当年産の収入が標準的収入を下回れば、差額の90パーセントを補てんする制度でございます。制度への加入には一定の要件が必要でございますけれども、加入できない農家もいることから、本年度分に限り特例措置を設け、未加入農家に対して正規加入農家より割合は低いでございますけれども、財源拠出なしで一定の補てんを受けることができるものでございます。また、金額は半減いたしましたが、10アール当たり7,500円の米の直接支払交付金を含む経営所得安定対策や、多面的機能支払などの日本型直接支払制度を十分活用していただき、本年度の生産者米価下落を乗り切るとともに、来年度に向けた再生産につなげていただければというふうに考えております。ご質問で、農業経営を守る対策について言及されておりますけれども、ご説明をいたしましたとおり、本年度の米価下落は市場取引に係る相場と、近年の米需要の低迷によって引き起こされたものでございまして、日本全体の問題であり、これは解決に向けては、いち新十津川町の自治体だけでどうこうできるものではございません。先ほど申し上げましたように、非常に厳しい状況下にはあるわけではございますけれども、今、国もナラシ対策も講ずるということでございますし、なおかつ、今回の補正予算の中でも多面的機能の支払というものも予算計上させていただいているところでもございます。そういったことで、来年度以降に向けての生産意欲をより喚起していただければというふうに思うところでございます。以上、申し上げまして答弁とさせていただきます。
質問 9番 樋坂里子
今町長から所得補てん策やら、ナラシにつきまして、お話がありました。しかし、国がやる分は、今までの3分の1程度しか交付金がされないというふうに言われているんですよね。私は、このような状況がずうっと続けば、農業をする人方が減っていくのではないかなというふうに懸念するんですね。それで農家の収入が少なくなれば、町の所得税でありますとか、国民健康保険税でありますとか、そういう収入に影響してくるんじゃないかなというふうに思うんでよね。その影響というのは、前に1万5,000円が7,500円になった時に、収入が何ぼかと、減ということが出されましたけども、その影響を町としてどうやってまかなっていくのか。はっきり言って、今まで農家の収入がこんだけあったけども、今のコメの米価が減って収入が少なくなると、農家から入る所得税であるとか、国民健康保険税であるとかが減少するわけですよね。だから、町の財政のある程度の分を、新十津川町の基幹産業ということで、人口的には今、農家人口少ないですけども、ある程度の収入に影響しているのが農家でないかなというふうに思っているんですよ。それで、今年の下落による影響、国に少し補助金とかいろいろ出して3分の1くらいまでは見てくれるわけですけれども、そういうふうに収入が少なくなると、町の収入が少なくなって、その影響は町がどうなるのかということが、私心配しているものですから、それで、町としては農家の収入減になったものを、どのようなふうにして対応を考えていらっしゃるのかなということを聞きたいんですけども。よろしくお願いします。
答弁 町長 植田満(町長は2015年3月まで)
まず最初に、食糧の安全保障という国は盛んに言っておりますので、やはり私ども生きていくためには、食が基本でございます。無くてはならない、必要不可欠な物でございますから、これは絶対的に今後とも守り育てていかなければならないということは、まず、前提だというふうに思っております。そういった中で、昨年、国は、農林水産業地域の活力創造プランということで、農業・農村の所得倍増を目指し、若者たちの希望の持てる強い農林水産業を作っていくというふうに打ち出してございますので、しっかりとそういったことに国も進んでいただければなというふうに、実は思っているところでございます。そういった中で、先ほど町のこともお話ございましたですけども、日本型直接支払制度につきましては、町も4分の1ですね、25パーセント町が負担をしているということでございますから、そういったことで、各農業者の皆さん方には町の一般財源からそういったものが出ていっているということも理解願えればなというふうに思っております。最終的には、確かに、いろんなあれでもって、例えば、こればかりじゃないと思うんです。人口減少もそうですし、いろんなことがあって税収ばかりでなくて、経済の面もいろんな面で停滞をするということははっきりしているんです。ですから、農業ばかり取り上げて今おっしゃったですけども、今盛んに言われております人口減少についても、こういったことが税収が上がらない、上がってこないだとか、経済が停滞をするだとか、いろんなことに波及をしていくことにもなるんですけれども、最終的には入ってきた中で、収入の中で町を運営をしていかなければならないと思ってますので、そういった中で不足分、ご承知のとおり、55パーセントほど地方交付税でまかなってきているのは実態でございますから、国の方でもって地方交付税の中で交付されるものと同時に、町の自主財源を基にしまして予算を立てて、そして、今後とも執行していかざるを得ないというふうなことでございますから、あまり背伸びして入ってくるのが少ないのに、出す方が大きくなったんでは、これは財政破綻ということにもなりますから、そういったことはできませんので、しっかりとその辺は見極めながら、今後とも予算の執行にあたっていく、予算の編成といったことにつながっていくわけでございますけれども、そういったことに努めていきたいというふうに思っております。
質問 9番 樋坂里子
今ほど、いろいろ言いましたように、国の政策も農業イジメというか、私に言わしたらそういうような政策がされておりますので、是非、町として基幹産業である農業を守るための施策というのか、そういうのを国の方に働きかけていただきたいなというふうにお願いをして、質問を終わりたいと思います。以上です。