新得町議会 平成28年第4回定例会 2016年12月13日
狩勝高原園地再整備事業について
2016年12月13日、新得町議会の一般質問で、湯浅真希議員が「狩勝高原園地再整備事業について」質問し、町長 浜田正利が答弁しました。
- 質問者
- 湯浅真希 議員
- 答弁者
- 町長 浜田正利
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 湯浅真希
私のほうからは、狩勝高原園地再整備事業について、お伺いしてまいりたいと思います。1.狩勝高原園地再整備事業について平成22年に狩勝高原の観光地化を核とし、活性化を促進するために再整備事業の基本構想が策定されております。翌年には町民とワークショップが行われ、「再整備は早急に進めず、町民の関心を育てながら組み立てる」とのことでした。その結果を踏まえ、「園地活性化プロジェクト」として平成24年より造園設計会社である高野ランドスケープさんに委託をし、3年間で委託料約3,031万円、そのほかにもガーデンの整備やイベント補助事業費として約987万円を使いながら、3年間をかけ、段階的な試験取り組みを行ってきました。平成27年には、3年間の取り組みをまとめた事業報告書が出されております。また、それに基づき、昨年は引き続き高野ランドスケープさんに委託をし、さらに約1,990万円を支払い、再整備の実施設計が作成されております。平成22年から平成27年の6年間で委託料、調査費、事業補助など合計で約7,584万円がこの事業に既に使われております。そこで4点、お伺いいたします。まず1点目に、現状のまま整備を行っても、施設や維持管理に将来課題を残すと判断し、3年間の試験的取り組みを行いました。計画方針では町民利用の視点、町一体となって取り組む仕組みづくりなど、さまざまな課題が書かれておりました。昨年行われた平成27年度の実施設計は全体をどのように総括し、実行に移られたのでしょうか。2点目に、基本構想の策定から既に6年がたっております。「ガーデン事業」という季節性や天候のリスクも高い事業が、本町に本当にふさわしいとお考えなのでしょうか。これから先、「ガーデン事業」というマーケットがどこまで伸びるとお考えなのでしょうか。いま一度あらためて精査、検討する必要性はないのでしょうか。3点目に、このまま事業を進めると、狩勝高原に観光地予算が一極集中していくことが考えられます。将来的な本町の在り方、まちなかとのバランスをどのようにお考えなのでしょうか。最後4点目になります。今年の8月に、本事業への概算事業費が約11億1,200万円と示されました。100パーセント行政支出の事業ですが、その後の運営、維持管理はどこがどのようにされる予定なのでしょうか。以上4点、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
湯浅議員のご質問にお答えいたします。狩勝高原園地の再整備についてでありますが、観光客の誘致を図るため、平成23年度より狩勝高原園地再整備基本計画の策定に向け、企画提案型による委託業者を選定し、整備の検討を行ってまいりました。この間、町民のかたがたや周辺事業所などにアンケートやヒヤリング調査、町民の皆さんとのワークショップ、町民説明会などを実施してきたところであります。その上で、1点目の質問でありますが、3年間の試験的な取り組みでは、町民の関心、周辺事業者との連携、地域資源の活用、再整備のテーマ、管理運営手法などを模索し、その経過は説明会やホームページ等でお知らせしてまいりました。その結果、再整備のコンセプトを庭園と鉄道を軸とした観光ガーデン施設と家族で過ごせる公園とし、十分に魅力的で集客効果があるとの検証がなされたことから、平成27年度に園地再整備の具体像を把握するため、実施設計業務を実施したところであります。2点目の質問ですが、本町には昨年度約112万人の観光客のかたがおいでになっております。4月から9月の夏季期間には29万人と全体の4分の1程度となり、夏季の観光客の入り込みに課題があります。この夏季の観光振興を図るため、ガーデン事業に着目し「北海道ガーデン街道」や「ひがし北海道広域観光周遊ルート事業」と連携しながら、整備目的であります観光客の誘致につなげてまいりたいと思います。なお、その年の財政状況や入り込み状況を見極めながら、整備規模や内容については、精査して取り組んでまいりたいと考えております。3点目の質問ですが、狩勝高原は本町にとって大事な観光資源であります。再整備を進め、観光客の誘致を図り、市街地への誘導など、町全体の相乗的な経済効果につなげていきたいと考えております。4点目の質問ですが、再整備ついては、財源対策も重要な課題と考えておりますので、財源確保に努めながら、計画的に整備を進めていきたいと思いますが、2点目でお答えしたとおり、その年の財政状況や入り込み状況を見極めながら、整備規模や内容を精査していきたいと考えております。また、運営・維持管理につきましては、具体的な実施整備の方針が決まり次第、専門的人材の確保を行うなどの検討を行いたいと考えております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]
質問 湯浅真希
ありがとうございます。行政としては、3年間試験的取り組みをした中で、十分に魅力的で集客もできると判断されたと。そして、全体的なことは精査しながら取り組んでいきたいという回答かなと思います。その上で、3点再度お伺いしたいと思います。委託先でもある高野ランドスケープさんが作成された資料の中に、このプロジェクトを進めるにあたって大切にする3つの視点というものが示されております。まず1つ目は、町民利用の視点が大切。2つ目は、町民の意識を高めることを第1段階とし、必要性の有無、規模など、時間をかけて検討する視点が大切。3つ目は、総合的戦略の視点、教育、福祉、農業など、他分野との関係性を構築し、町として戦略の中で本計画を位置付けていくことが大切と書かれております。報告書や説明資料の中に何度も出てくる言葉です。確かに3年間、地域おこし協力隊であったり、観光協会や何名か職員のかたも狩勝高原へ行って一生懸命整備されたり、イベントをしてこられたと思いますが、一方でこの基本となる課題はクリアできたと行政側はお考えなのでしょうか。町民からは、このような計画が進んでいることも知らなかったという声が多く聞かれました。初めて聞いたというかたもいらっしゃったくらいです。今回、行政がされた判断と多くの町民の判断とは、随分違うものになっているように思いますが、その点はどのようにお考えでしょうか。2点目ですが、本町の観光客の数は昨年十勝管内では帯広市、音更町に次いで3番目に多い数でした。さきほどご答弁いただいた中にもありましたが、そのほとんどが冬にいらっしゃっています。そのお客様を町の中にも来ていただこうといろいろと取り組みをされていますが、実感として残念ながらそれほど多くはなっていないと思います。その理由の1つとして、まちなかの整備がまだまだ整っていないからではないでしょうか。観光客を増やすことも大切ですが、経済効果というのであれば、どれだけお金を使っていただくか、観光客1人の消費単価が重要になってくると思います。そういったことからも、本町が描いている将来の観光事業は、本当に戦略的と言えるのでしょうか。最後に財源対策ですが、計画的に進めたいとのことですが、計画書のままだと事業は約11億1,200万円、運営には毎年4,000万円、収支計画では初年度は約1,600万円の赤字と書かれています。さきほどのご答弁では方針が決まり次第とのことですが、結局は全て税金で賄うのかなと思います。民間であれば初期投資も回収し、運営ももちろん自前で行いますので最低限リスクマネジメントというものは行われます。本事業は観光事業ということからも、どの段階でどのような数字をもとに精査されるのか。税金を使う以上、事業の撤退ラインなども町民に示しておくべきと思いますが、どのようにお考えになるのでしょうか。以上3点、あらためてお伺いいたします。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
お答えいたします。まず1点目、町民との差があるというご指摘ですから、町民との差がないように、これからも努力をしていきたいなというふうに思っております。それから、戦略的という言葉、今、お話しをされていましたけれども、その中でまちなかの整備も必要でないでしょうかということで、議員からお話しがありました。議員の考える戦略的なまちなかの整備というものがもし具体的にあれば、ぜひ提案をいただいて、われわれと一緒になって対応していければいいかなというふうに思っております。あらためてお願い申し上げたいというふうに思っております。3点目、確かにこれは行政がやるということがどういうことなのか。それも十分われわれも考えております。民間事業者の中で全てが進めば、これに越したことはないという認識をしておりまして、そういった中において、1つの方向性をつけるためにどうしてもやはり行政が先に走らなくてはならないものも中にはあるという認識でおりまして、その中の1つかなというふうに思っております。しかし、最終的に支持をされない施設というのは、結果としてやはり、後で見たら税金の無駄遣いになるという、そういうことについては、私も十分認識をしておりますので、その辺多くのかたと合意形成を図りながら、現状の認識、そして将来のリスクといったものをそれぞれが理解した上で、物事をどう手を付けていくのか、どうしていくのかということを総合的に判断しながら、これからも対応していきたいというふうに思っております。以上であります。
質問 湯浅真希
この事業は、町民の協力が不可欠な事業でもあるというふうに最初から書かれていましたので、もう少し丁寧に町民へ説明をお願いしたかったなと思います。ひとつひとつ丁寧に課題をクリアしながら前に進まなかったのは、たいへん残念に思います。まちなかの整備についてどのようにというふうに私のほうに質問がありましたけれども、まちなかの整備についてですが、今、そしてこれから先、何が私たちの町の中の課題なのか、根本をもう一度考えること、そして将来の観光事業はどうしていくのか、行政と町民とが認識を広く共有するべきと思います。何かをつくれば消えてなくなるということはありませんので、地域に残り続けて、町長がご答弁いただきましたように、その負担は町民が負っていくものです。狩勝高原は確かに大切な観光資源です。何もしないよりはよいだろうという考えもありますが、今の状態でガーデン事業に進んでも結局6年前と変わらず、整備を行っても、将来維持管理に課題を残すという状況は何ら変わってはいないのではないでしょうか。どんな事業でもそうですが、町民不在にならないように十分な情報の開示をし、町民への説明責任を果たしながら進めていただきたいと思います。その上で、最後に1点お伺いいたします。今年8月に行われた議員協議会では、整備はこれが基本となるコンセプトで、なかなか変えづらいとのことでした。しかし、質問させていただきましたように、将来に不安を残す事業で、現状ではまだまだ町民不在と言わざるを得ないと思います。もう一度、将来に向けた再整備を検討し直すべきかと思いますが、その必要性はあるのかないのか、簡単で結構ですので、ご答弁をお願いして、私からの質問を終わらせていただきたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
お答えいたします。われわれはさきほども言ったように、仕事は町民の生活を支えるということでありまして、その上で、行政として皆さんがたの税金を使うということについては、常にやはり説明責任があるというのは、十分職員も理解しているというふうに思っております。3期目の町長選挙のとき、今思い出したんですけれども、いろんなかたとお話しをしたときに、そのとき私、表現したのは「つもり病」という表現をして、職員にも話をさせていただきました。説明をした「つもり」、理解をした「つもり」、この辺の「つもり病」の原因はいろいろあるのかもしれませんけれども、やはりどこかでミスマッチというのがあれば、われわれの説明というのはやはり足りないというふうに思っておりますので、さきほども合意形成の話をさせていただきましたけれども、われわれ組織の中もきちんとやはり一枚岩になって、進むべき方向性の合意形成、そして、議員から指摘のあるような町民に理解されていないような状況があれば、それはやはりきちんと説明をしていかなくてはならない、そういう合意形成という、そういったものが手順としてあるかなと思っておりますので、進むべき方向性、あらためて立ち止まるときも必要かなという、そういう状況も自分自身で持っておりますので、少しでもこれからの進むべき方向性の中で間違いのないように、最大限の努力をしていきたいなというふうに思っています。この間、職員のほうもわれわれもそうですけれども、多くの町民のかたがたと相当時間をかけて議論してきたと、そういう自負心も現実にあるのもこれもまた事実でありますので、その辺十分、双方が理解をしながら、あらためて事業全体を見直しながら対応していきたいなというふうに思っております。以上であります。[湯浅真希議員 降壇]