新得町議会 平成23年第2回定例会 2011年6月16日
焼酎工場の展望は
2011年6月16日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「焼酎工場の展望は」について質問し、町長 浜田正利が答弁しました。
- 質問者
- 青柳茂行 議員
- 答弁者
- 町長 浜田正利
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 青柳茂行
1.焼酎工場の展望は私は焼酎工場の展望といいますか、実際今後の課題としてですね、本当に採算が取れるのか、本当に再生された会社になるのかどうなのか、その点を確認したいと思います。昨年5月に操業を中止した雲海酒造北海道工場の事業存続に向けて、これまでの経緯として、この1月に町内の農商工関係者による世話人会が発足、2回の検討を行ったものの3月の初旬で世話人会が事実上の解散を行っています。3月9日付の十勝毎日新聞の報道によると、解散の理由について、「これまで2回の検討を行ったが、収支均衡が見通せず、判断を依頼した町が世話人会での検討終了を持ちかけた。現状では町側にも具体的な打開策はなく、手詰まり状態に陥った。さらに、問屋を通さない直売方式では収支均衡が図れる量を売り切れないとの声や、目標の資金3,000万円を集めても1年で経営が行き詰まることが想定され『世話人でゴーサインを出しても、出資者集めが始まっても責任がとれない』などと慎重な声が相次ぎ、町との議論は平行線に」とされています。5月6日に開かれた議員協議会において、「新会社の設立発起人総会が開かれ、製造開始を目指す」との報告がありました。この内容を見ますと、資本金は3,000万円、販売方法は問屋を通さない直売方式となっています。そこで、お伺いしたいと思います。資本金3,000万円と直売方式というのは、先に解散になった世話人会において「その内容では責任がとれない」というものと、まったく同様のものを継続したものであります。新会社での設立のもと、さらに一般的にはプロの雲海酒造会社が経営困難に陥った会社をどのように再生しようとしているのか、以上について伺いしたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
青柳議員にお答えいたします。焼酎工場の展望についてでありますが、昨年、雲海酒造株式会社より商品の終わりということで終売ということの申し入れがありました。それ以降、町内の特産品の火を消さないよう民間活力に期待してきたところであります。今年になりまして、町内の農商工関係者による会社設立世話人会を開催し検討をいただきましたが、販売などに対する不安があり判断することが難しいということで、世話人の皆様にはご尽力をいただきましたが検討を終了してきたところであります。その後、現従業員の方自らが新会社設立を決意されまして、新得建設協会のかたがたの協力のもと、製造、販売などについて一定の理解と展望を見いだし、5月19日新会社「さほろ酒造株式会社」の設立に至ったとのことであります。さほろ酒造は、当面は直売方式で地域密着を重視し、付加価値の高い商品づくりに心掛けていくとのことで、そば焼酎のほか麦焼酎も製造し、原料別に2品目で消費者の選択肢を広げ販売に努力し、採算ベースを確保していくと伺っております。その暁には、町もピーアールを含め販路の拡大など側面的な協力をいたしてまいりたいというふうに考えておりますが、町民の皆さん方のご支援・ご協力も切にお願い申し上げるところであります。〔浜田正利町長 降壇〕
質問 青柳茂行
今、町長のですね、焼酎工場の展望につきまして、るる説明をいただいたわけでありますけれども。私は具体的に再生をどのようにしていくのかということを聞いているわけですけれども、方向性は確かに町長のお話を伺って分かったわけですけれども、具体的にどのように採算ベースにのっけていくのかという点ではですね、若干まだ欠けているのではないかなという気がいたします。それで、私も古い資料しか見ていないんですけれども、この雲海酒造工場というのはですね、1988年ですか、新得酒造公社ということで昭和63年に恐らく始まったと思うんですけれども、その中で97年に雲海酒造会社と吸収合併していると。昨年の5月にいわゆる終売というふうに至ってですね、町長も恐らくですね、今答弁あったように、この町の財産を残したい、産業を残したい、あるいは雇用を守っていきたい。その一心でなんとかこの酒造工場を残したいという、そういう気持ちは私も十分理解できるわけですけれども。しかしですね、当然そのようになってほしいと思うんですけれども、かなり私はリスクが伴う内容のものではないかなというふうに思っています。まず1つは、要するところ、これまではですね、土地、建物そのものが雲海酒造株式会社のものですから、当然、固定資産税その他ですね、町のほうに入ってくるわけですから、それが町のほうに無償譲渡されてしまうと、1つは固定資産税の見込みが全くなくなってしまうということがあると思います。それから、万が一ですね、将来的に経営が行き詰まって、そういうふうにならないのが一番いいと思うんですけれども、最悪のことを考えた場合ですね、解体処理をするということになってくると、これまた大きな負担になるのではないかなというふうに思います。そのことを考えますと、町がそのまま無償譲渡を受けるというよりも、雲海酒造株式会社からですね、これからつくられようとしている新会社にですね、そのまま貸し付けていただくということのほうがですね、リスクが小さくて済むのではないかなという気がいたします。これまでの推移もありますから、それが果たしてそういくかどうかちょっと分かりませんけれども、そういう方法もあったのではないかなというふうに思うわけであります。それからもう1つ、2つ目でありますけれども、採算の問題でありますけれども、いわゆる1988年、昭和63年にですね、酒造公社の関係で始まったわけであります。私は手元にですね、第1期から第6期までの当時の経営状況の資料があるわけですけれども、第1期目はですね、生産キロリットルがわずか48キロリットルであります。2期目から恐らく本格的な生産ラインにのったんではないかなと思うんですけれども、そのときの生産量は100キロリットル。実際に販売額ですね、それは139キロリットルです。しかし、売り上げが9,074万円という状況の中で、この1期から6期までのひとつの特徴をみますと、第2期目がですね、売上額が9,074万円、これは実際の焼酎の販売額でありますけれども、9,074万円ですね。それに対して支出額が2億7,191万円です。売上額高に対して支出額が約2.98倍です。それから、それがどんどん増えていくわけですけれども、第4期にはですね、売上高が1億904万円、それから支出合計が2億8,844万円、売上高の2.64倍の支出合計になっている。さらに第6期目です。これが一番多いわけですけれども、売上高が1億306万円、支出合計が3億9,654万円、売上高に対して支出の合計がなんと3.84倍です。こういう状況の中で大変な赤字の路線に陥っておりまして、当時のですね、92年ころの新聞ですけれども、当時の十勝毎日あるいは朝日、それから北海タイムズ、道新その他にですね、このことがるる報道されております。92年の12月15日付の十勝毎日新聞には、「新得酒造公社、経営行き詰まる。負債8億円。決算報告も改ざん」。この中ではですね、「そば焼酎を生産・販売する町の第三セクター、株式会社新得酒造公社が約8億円とされる負債を抱え、経営が行き詰まった。町は15日招集の定例町議会終了後、負債の肩代わりなどに今後12年間で計6億円強の支援で再建を目指す内容を補正予算案として議会側に説明した」。このような記事も載っております。それから朝日にも「サホロ経営難」とか、あるいは北海タイムズにも「サホロ焼酎がピンチ」という、こういう状態に実際に陥っておりますね。これからやるのは、この時期の第三セクターと全く違いますから、あくまでもこれは参考資料に過ぎないわけですけれども、いずれにしてもですね、先日聞いた内容では、350石というふうに聞いております。今、そば、あるいは麦のですね、麦焼酎も合わせて生産するという方向のようですけれども、これが合わせて350石になるのかどうかなのかですね、その点もちょっと聞きたいところなんですけれども。実際はですね、350石というと63キロリットルなわけですね。ですから、当時始めた最低ラインの100キロよりもまだ少ないわけですよね。そうすると、350石、63キロリットルで果たしてですね、どれだけ頑張っても採算ベースにのせるのは相当難しいラインになるんじゃかなというふうに今、素人考えですけれども、そう思わざるを得ないわけであります。その辺の方向性を見極めてですね、新会社に移行しようとしているのかどうなのか、その点ですね、2つ目としてお聞きしたいと思います。それから3つ目でありますけれども、いわゆる直売方式で進めるということでありますが、実際に問屋を通さないということであれば、すべて自力で配送、集金、営業含めてですね、燃料代、宿泊料全部自力で負担しなければならない。そのことを考えると、これは何ていうのかな、商売関係の人たちからも聞いているんですけれども、実際には問屋へ卸すよりもですね、経費がかかるかもしれないぞというお話も聞いております。ですからこの点がですね、あくまでも生産量あるいは販売額が全然昔と違いますから、比較にはできないのかもしれませんけれども、果たしてこういう方法で採算ベースにのせることができるのかどうなのかですね。以上3つについて、まずお伺いしたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
お答えいたします。願いだけで経済活動が進むわけではないと私も十分承知しているというふうに考えております。しかし今回は、従業員がそれぞれの生活の中から身銭をきって新会社のために出資をして、足りない部分も含めてそれぞれの方に声をかけて、その結果、その議論の中にはきっと販売に対する不安もあったというふうに私は想像しています。その上で、町としての立場を先にお話をさせていただきます。雲海酒造から新会社の設立に当たっては、ぜひ既存の土地と建物、本来であれば直接やっていただければ、これはこれで一番われわれも願うところでありますけれども、あまりにも会社に対する負担の問題もあると。そういったことも含めて、ぜひ町のほうで一度受け取っていただいて、なんとか会社がきちんとするまでの間、とりあえず3年間ということで無償で貸し付けをしていただけないかと。その後は譲渡ということでお話がありました。そういった中で、さきほど言った従業員の方自らが立ち上がるということの重さを判断させていただきまして、決断に至ったところであります。その上で、リスクが高いということであります。これは会社が3年以内に倒産したら町がその土地と建物を何らかの形で処分をしなければならないのではという、そういう意味でのリスクだと思います。それも可能性はゼロではないと私は思っています。しかし、そうならないように努力を最大限していくというのがきっと会社のかたがたも願っていることだと思うし、われわれの立場としてもそういうふうになるように最大限努力をしていかなければならないかなというふうに今思っていまして、たいへん申し訳ないんですけれども、今の段階ではそれしか答弁できないということでお許しをいただきたいなというふうに思っています。そのほか、販売に対するいろんな議員からの疑問ということでお話がありました。私どもの聞いている話、この間も何回かお話ししたとおり、一番経費がかからないのが直売だということでの選択のようであります。そういったことで努力をしていきたいということであります。ぜひ、われわれはわれわれサイドで会社のほうともこれからも議論を進めたいというふうに思っておりますけれども、ぜひ議員自らもですね、やはり会社のほうに町民の声として、こういう声があるということを直接お話ししていただいて、ぜひ意見交換をしていただければ、少しでも議員の疑問に対してお答えできるんでないかなという、そんな気がしております。いずれにしても、町民の方からいろんな意見があるということは私自身にも聞こえている部分もありますので、そういったことも含めてですね、あらためて新会社のほうにはきちんとお話をさせていただきたいというふうに思っております。以上であります。
質問 青柳茂行
何ていうかですね、やはり町長の自信あふれる答弁をちょっと聞きたかったんですよ。しかし、なんとなくですね、1つは自信がいまひとつ感じられないという点がちょっと気になっているんであります。それで、本当に地元のかたがたが身銭をきってですね、なんとかこう進めたいと、そういう努力といいますか、それは本当に私自身もよく分かります。ですから本当に成功していただきたいなというふうに思うわけですけれども、しかしこれは商売ですから、なかなか厳しさも覚悟しなければならないとは思います。そこで、1つ確認したいんですけれども。また昔の話をしてたいへん恐縮でありますけれども、やはり私は350石、63キロリットルというのがですね、やはりどうしてもその範囲で本当にできるのかということが最大気になる点なんですよね。それで当初ですね、これも1992年12月22日付の勝毎報道でありますけれども、いわゆる12年間で6億円の投入をするという、いわゆる町側の提案が議会にされている部分なんですが、この中でですね、ちょっと読みますと、この後議案審議に入り、佐藤徳治、菊地康雄、現議長ですが、両議員の質問に対する答弁の中で、町理事者は300キロリットルでは採算が合わなくなってきた。450キロにする必要があるとして、採算計画を恐らくつくっていると思うんですけれども、採算計画は製造数量の増量を前提としているというような記事も出ています。ですから、恐らく相当の従業員もたくさんいただろうし、販売額もさきほど言ったように赤字経営でありますけれども、到底今のとは想像できないほど多かったと思うんですけれども。現実、今進めようとしている規模でありますけれども、とてもじゃないけど300キロリットルというよりも、せいぜい63キロですよ。採算ベースか生産量かは分かりませんけれども63キロ。かなり昔からみたら、もう3分の1あるいは4分の1縮まっているんじゃないかなと思うんですよね。こういう状況の中で、かなり規模を相当縮小しているのかどうなのかですよね。その辺がどのぐらい縮小されているのか、それを1つ聞きたいと思います。もう1つは、恐らくこれはですね、1997年に、平成9年ですけれども、吸収合併をしたときの新得町と雲海酒造株式会社との協議事項というのがあります。これは8月27日から29日、雲海酒造の本部で交わされたものだと思うんですけれども、全体で8項目あります。8項目めは「上記処理は本年12月を目途に実施する」となっておりますから、実質7項目がひとつの協議内容になると思うんですけれども。その中で6番目ですけれども、「雲海酒造株式会社は今後、新得酒造公社の全面的経営責任を負うこととし、将来に亘り新得町で酒造業務を行うことを確約する」と。こういう内容の協議事項になっております。そのときにですね、今こちらに戻ってくるというような事態の中で、この協議の内容が一体どのように変化したのかですね、それをまずお聞きしたいと思います。一応2つについてお聞きしたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
町長からの力強い話ということでありましたけれども、経営というのは私のような者が軽々しく言える立場にないということで、ぜひご勘弁いただきたいなというふうに思っております。その上で、一般論としてちょっとお話しします。まず財政運営全般の問題、この間私が何度か話しているとおり、どうやってやったら将来の町民負担をなくすかというのが、私が町長就任した以降の基本的な姿勢であります。今回の雲海の問題につきましても、やはり町民の負担がないように努力していくというのが私自身の基本的な姿勢でありまして、過去2回いろんな意味で課題があって、その都度変わってきた会社というふうに自分自身も理解をしておりまして、ある意味今回、三度目の正直かなというふうに思っておりまして、そういったことも自分の頭に十分入れつつ、なんとか新しく従業員が自ら立ち上げるということでありまして、そこを最大限われわれもくんだということで、あらためて答弁をさせていただきたいなというふうに思っています。その上で、今具体的に当時の雲海酒造との問題であります。その1つ1つの言葉尻がどういう制約なりがもつのかというのは、なかなか今この段階で答弁しかねる部分もあるんですけれども、「将来」というのが未来永劫(えいごう)、ここで製造するというふうに理解をするのか、雲海酒造が経営の中で判断できるうちは製造していくというふうにとるのか、いろんなもしかしたら考え方が出るかもしれませんけれども、しかしいずれにしても、この経営という中で会社全体を見回したときに、どうしてもやはり負債部門が出てくれば、いろんな意味で北海道工場のみならず、自分の関連する営業所、製造元、それらが全体の計画の中で当然見直しはされてきているのでないかなというふうに思っておりまして、今回もその1つの可能性もあるかなというふうに考えておりまして、議員からの質問のお答えにちょっとなっていませんけれども、やはり経営全体の中でいろんな物事の判断をしていくというのは、これはこれでまた1つ重たいものがあるかなというふうに思っておりまして、しかしそれを受けて今度やはり従業員が立ち上がるということで、ぜひご理解をいただければなというふうに思っております。以上であります。〔青柳茂行議員 降壇〕