みんなの議会

新得町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月11日

新得町の酪農における家畜の排せつ物処理について

2011年3月11日、新得町議会の一般質問で、菊地康雄議員が「新得町の酪農における家畜の排せつ物処理について」質問し、町長 浜田正利、産業課長 畑中栄和が答弁しました。

質問者
菊地康雄 議員
答弁者
町長 浜田正利、産業課長 畑中栄和

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 菊地康雄

それでは、今任期最後の質問をさせていただきたいと思います。1.新得町の酪農における家畜の排せつ物処理について私は、新得町の酪農における家畜の排せつ物処理についてということで質問をいたします。酪農業の盛んなわが町には、平成20年で肉用牛約2万4,000頭、乳用牛約7,500頭という数字が出ておりまして、これらが飼育されているわけですけれども、それから出る排せつふん尿は1日当たり、平均で計算すると約1,500トンぐらいかなという数字が出てまいりました。「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」によりますと、現在10頭以上飼育する畜産農家は、不浸透性材料の床や屋根がついた堆肥(たいひ)盤で適正に処理することとされ、また、ふん尿の利用については、廃棄物処理法施行規則で規定されている生活環境に係る被害が生ずる恐れがない方法で行うということになっております。堆肥(たいひ)化したものは、地力増進のために畑や牧草地に散布するわけですけれども、一部は発酵しないうちの散布が認められているように聞いております。その場合、近隣の住民の生活環境の低下につながる恐れがあります。そこで、排せつされるもののうち堆肥(たいひ)盤等で処理できるのはどのくらいの量であるのか、住民の苦情があるというふうに聞きますけれどもその把握状況と対策について、家畜排せつ物を利用したバイオガスプラント等の取り組み状況についてということで、町の姿勢をお示しいただきたいと思います。以上、よろしくお願いをいたします。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

菊地議員のご質問にお答えいたします。本町の酪農における家畜の排せつ物処理についてでありますが、平成11年に「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」が施行され、本町においては、法人を含めた家畜飼育農家60戸がこの法律の適用を受け、畜産環境整備リース事業などを活用して整備を終了しております。町内の搾乳牛は約8,000頭であります。また、肉牛も約ですが2万4,000頭、合計3万2,000頭を超えているというふうに言われておりまして、それから1日に排出されるふん尿の量は約970トン、年間で35万4,000トンと推計しております。堆肥(たいひ)舎やスラリーストアーなどで処理を行い、畑地や草地に散布しているほか、肉牛農家の一部では再利用ということで、敷き料にもう一度使っているところもあるようであります。住民からの苦情ということでありますが、年に1、2件程度寄せられることがあり、その都度担当者のほうが現場の確認を行いまして、改善の必要があれば指導を行ってきているところであります。このほか、町、農協および普及センターで組織する「家畜排泄物適正利用指導チーム」において、春と秋に定期巡回指導を実施し、融雪時期や降雨による流出、散布時の注意事項など周知を図ってきております。3点目の家畜排せつ物を利用したバイオガスプラントなどの取り組みについてでありますが、過去に建設事業費、メンテナンスを含めた維持管理コストや売電価格などを検討してきた経緯がありますが、検討の中では、現状では設置をしても、いろんな意味で相当額の費用がかかるということもありまして、困難というのが結果でありました。なお、現状では堆肥センターを視点に、こういった問題も含めて解決できないか検討を進めているところであります。以上であります。〔浜田正利町長 降壇〕

質問 菊地康雄

要するに、この法律の適用を受けて整備を終了しているという町長の答弁もありました。町内で排せつされるもののうち、堆肥(たいひ)盤で処理できているのは100パーセントであるというふうにみてよろしいということなんでしょうか。それであれば、その堆肥(たいひ)盤から流れ出る物等はないということですけれども。私が耳にする苦情としては、やはりにおいの問題が一番、それから畑の周辺にたまる物の環境衛生上の問題といいますか、今の答弁を聞きますとあまり大きな問題にはなっていないというふうにとれるんですけれども、やはりこれには理由があると思いますね。この畜産、この酪農というのは、やはり新得町の一番の基幹産業であると。その基幹産業の根底を揺るがすような大きな問題にはできないという町民の理解の上で行われてることもあって、大きな問題にはならないまでも、やはりそのにおいというのは毎日感じるわけですので、これの抜本的な対策というんでしょうか、やはり必要なのではないかなという気がいたします。過去にニワトリの鶏舎があったときにはですね、西風が吹くと、春の風というんでしょうか、西風が吹くと新得じゅうにそのにおいがして、「これが春のにおいかね」という話が過去には出たこともあります。ただ、産業の中で出ることなので、みんな我慢のうちというんでしょうか。それから最近では、へい獣処理のにおいということで、我慢の範囲を超えている部分については、いろいろな対策を講じていただきながら、現在は苦情の出るところまでいかないまで整備されるということもあって、ひとまずは安心しているところですけれども。やはりこれだけの量ですね、年間で35万トン、一概に35万トンというのはどのぐらいの量かちょっと想像するのにかたいわけですけれども、これだけの量を要するに処理するということは、春と秋にそれぞれ全体をこの畑に還元するということだと思います。肉牛農家の堆肥(たいひ)というのは当然、水分が少ないと聞きますので、切り返しが容易であり、それから完熟堆肥(たいひ)にするのも割りに簡単だということだと思いますので、この3万2,000トンのうちの2万4,000トンですから、大半はこれで処理できていると。これが残る乳牛のほうの8,000トンについてはですね、相当の水分量を含んで切り返しもなかなか難しい。堆肥(たいひ)盤にそのまま載せて、水分は分けてスラリーストアーでしたか、そこにためてということの二段構えの処理にはなるんでしょうけれども、この生堆肥(たいひ)を畑に還元するという現実は変わっていないと思うんですね。この中で、やはり我慢の限界ぎりぎりのところで過ごされている方も実際には町の中にいるということをかんがみて、やはり抜本的なと言ったらちょっと極端な言い方もしれませんけれども、やはりこれの対策を見直していかなければならないのかなという気がいたします。それで、町長の来年度の行政執行方針の中にもですね、堆肥センターの取り組みをしたいという項目がありましたけれども、この堆肥センターというのが、各農家が行っている堆肥(たいひ)盤の処理と比べて、どのように違って、どのように生活環境が改善できるのかということ、いまひとつ分からない部分がありますので、それの説明をしていただきながら、この抜本的な対策に向けての第一歩になるのかどうなのかお聞きしたいと思います。それから、このバイオガスプラントですけれども、いろいろ調べてみますと、やはり隣町の鹿追町でやっているこのプラントというのは、やはり日本でも最も大きいというか優れているというか、そういうのを隣でやっているということもありまして、すぐそれをマネするということはお金がかかることですので、マネをするということにならないかもしれませんけれども、やはり同じ処理という上での対策を考えるときに避けては通れない道なのではないかなというふうに常々思っているんですけれども、いまひとつ町長の今後の取り組みも含めてですね、お考えがないかどうかお聞きしたいと思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

お答えいたします。菊地議員が今回質問される原因になった現場というのを私自身見たことがない状況で、私が答弁することが、もしかしたら誤解を生むかもしれませんけれども、一般論としてちょっとお話をさせていただきたいなというふうに思っております。牛、鶏(とり)、豚といったその家畜を飼うという以上は、私はにおいというのはどうしてもやはりついてまわるというふうに思っています。また、堆肥(たいひ)を散布するとき、年に何回かありますけれども、においはやはりします。しかし、そのときだけという認識を私自身持っておりまして、ある程度は我慢をしていただきたいというのが自分の気持ちであります。過去の例ですが、観光業を担っている方と堆肥(たいひ)を散布しようとする酪農家の方の間でやはりにおいの問題がありまして、最終的にお客さんの多い土曜・日曜などに影響がないような散布をしようということで、散布時期を双方で協議してきた、そういった経験もありました。しかし、議員がお話しするように、個人差もあるかもしれませんけれども、我慢の限界というのも私もあろうかなというふうに思っております。その我慢の限界の原因が何なのか、相当の時間をかけた完熟堆肥(たいひ)にすることによって相当のにおいがなくなるのか、なかなか今、私自身明確な答弁できなくてたいへん申し訳ないんですけれども、いずれにしましても、こういうお話があったということは、あらためて農協なり酪農振興会のかたがたについても伝えたいなというふうに思っております。また、堆肥センターのお話になりました。堆肥センターの目的も含めて、においの問題は、後ほど担当課のほうから答弁をさせていただきたいというふう思っております。それから、鹿追町のバイオガスの話が出ました。私の記憶ですけれども、鹿追町の設置する目的は、市街地周辺の農家のかたがたの堆肥(たいひ)を処理していこうと。戸数は10戸ぐらいだったと思います。そのほかに日常の生活から出る食物残さについても一緒に処理をしていこうという、そういう目的の中であの施設が出来上がり、その有効利用の1つとして売電という流れになっているんじゃないかなというふうに思っておりまして、今回の議員の質問にある、においの問題も、鹿追町でも結果として、そういう対応の中で始まっているんじゃないかなというふうに思っておりますので、バイオガスプラントも私自身否定するものではないですけれども、しかしそこにやはりどうしてもコストというのが出てきますので、その辺も十分勘案しながら、また考えていかなければならないかなと考えているところであります。後ほど、また戻りますけれども、堆肥センターの目的と、その結果、生活改善がどう進むのか答弁をさせていただきたいなというふうに思っております。以上であります。

質問 菊地康雄

はい。

質問 菊地康雄

私の聞く苦情の中にはですね、当然におい、これは我慢の範囲という町長の言うこともよく分かります。そのほかに、たまったものの衛生上のという話ですので、さきほどもあったように、この適正利用指導チームでしょうか、このチームのこの適正な指導ということで十分これは改善できるものなのかなというふうな気もいたしますので、いまひとつ徹底をした指導というのを行っていただいて、摩擦のないような形で住みよい生活環境づくりというものに取り組んでいただきたいと思います。それからバイオガスプラントですけれども、私も担当窓口に行っていろいろ相談したときには、鹿追のほかに道央のまちむら農場で日本でも初めてぐらいの率先した取り組みをしているというお話をお聞きしました。やはり市街地に近いということが鹿追と一緒で、それの第1の対策として行われているということなんでしょうけれども、新得の場合は特別その市街地のすぐそばでというわけではありませんので喫緊の取り組みということにならないかもしれませんけれども、やはり町長の意識の問題だと思うんですね。それで、直接ここでそういうことがいいことかどうかちょっと分かりませんけれども、今回同じ行政執行方針の中に小水力発電の取り組みということで、これは常日ごろ町長がずっと言っていることなので、なんとか私も理解しようとは思ってはいるんですけれども。ただ、同じその取り組みということを考えると、自然にやさしい環境をつくるということ、それからクリーンなエネルギーを出すということ、いろんな観点からいって、私はむしろですね、町長がいつも言っているように、新得は十勝川の最上流地域でもあるし、その水質を維持するという、やはり責務を持っているということを思うんですね。そうなると、これだけの量のふん尿が出て、過去にはそのまま雨や何かであふれたものが河川に流入したなんていうことも聞いていますので、それがないように、この堆肥(たいひ)盤の処理、100パーセント処理しているというお話ですけれども、やはりその最上流地域であればあるほどに、その取り組みはやはり考えていかなければならないのかなということからすると、その順番としてですね、同じ取り組みでも、町長のこだわる小水力発電も大事なことかもしれませんけれども、もっとそれ以上に大事な、近隣で取り組んでいることに新得も負けじと取り組んでいくという姿勢を示すということがもっと大事なことなのかなという気がするわけですね。確かにコストはかかります。だけれども、その取り組んでいる姿勢というものを見せるということが基幹産業の排せつ物の抜本的な対策にもなっていくし、やはり順序としては逆のような気がするんですけれども、それに関しては言い過ぎでしょうか。町長の見解をお聞きしたいと思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

さきほど誤解があったら困るという話をさせていただいたんですけれど、やはり私も限界あると思います。においは。その限界は個人差もあるんですけれども、それをどうやって少しでも改善するかというのは、やはりこれからも当然続けていかなければならないかなというふうに思っています。また、直接言われた方もいます。そういったことの対策の1つとして、発酵促進剤的なものを堆肥(たいひ)の中に入れたらにおいがとれるとか、えさの中に何かを入れることによってにおいが減少していくとか、いろんなことをやりとりした記憶があります。しかし最後にたどり着いたのが、どこまで酪農家さんも含めて行政も含めて、そういったことに対応していけるのか、これは当然お金の問題も含めてありましたけれども、そういったことが現状の中で極めて厳しい判断になってしまったことがありました。それからもう1点、順番の問題ですけれども、どちらも1番でもないし、どちらも2番でもないと思っていますので、熟度の高いほうから私はやれればいいんじゃないかなというふうに思っておりまして、小水力が熟度が高ければ小水力でいきたいと思っています。当然、財源対策もあります。それからバイオガスにつきましても、熟度が高ければ熟度の高いほうから、国や道の補助事業も最大限利用した中で進むのであればですね、進めていきたいというのが自分自身の姿勢でした。しかし、現実に数字的に検討した結果というのは、どうしても最後コストの問題で乗り越えられないのではないかということが今の検討の中での結果でありまして、当時からまた時間もたって、技術革新も含めていろんなことがあるのかもしれませんけれども、それはそれでまた考えていければいいかなというふうに思っております。最後になるんですけど、町長の姿勢ということであります。私は生活環境というのは極めてやはり大事なことだというふうに思っておりますので、その環境を守るという中で水の問題、においの問題、衛生上の問題、いろんな問題があるかなというふうに思っていますけれども、1つずつ、時間がかかるかもしれませんけれども、地道な努力の中で解決できればいいなということで、菊地議員が求めている姿勢の問題にちょっと程遠いかもしれませんけれども、いずれにしても少しでも解決できるように努力をしていきたいなというふうに思っています。以上であります。

質問 菊地康雄

ありがとうございました。

答弁 産業課長 畑中栄和(産業課長は2012年3月まで)

堆肥センターについてお答えをいたします。堆肥センターによってどう改善されるかということでありますが、堆肥センターの目的は、戻し敷き料の利用拡大と完熟堆肥(たいひ)によりまして土づくりを進めていくということでありまして、現在農協と協議をしているところであります。平成21年にふん尿システムの計画を委託いたしまして、現在規模とかコスト、それから処理方法などの検討をしているところであります。堆肥センターに持ち込まれた堆肥(たいひ)は、搾乳牛農家の水分の多いふん尿と肉牛農家の水分の少ないふん尿を混ぜ合わせまして水分調整をいたしますので、そして完熟堆肥(たいひ)をつくりますので、においは、堆肥センターでつくる堆肥(たいひ)については軽減されるというふうに思っております。ただ、新得の酪農家の堆肥(たいひ)、ふん尿をですね、全部が全部入れられるような大きな規模にはならないと思いますので、あくまでも堆肥センターをつくって、そこで処理したものについては、においは軽減されるということであります。[菊地康雄議員 降壇]

出典:新得町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月11日 議事録 PDF(64ページ) 間違いを知らせる