新得町議会 平成22年第4回定例会 2010年12月16日
国民健康保険広域化等支援方針に対する対応は
2010年12月16日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「国民健康保険広域化等支援方針に対する対応は」について質問し、町長 浜田正利、町民課長 冨山幸朗が答弁しました。
- 質問者
- 青柳茂行 議員
- 答弁者
- 町長 浜田正利、町民課長 冨山幸朗
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 青柳茂行
私は3項目の質問を行わせていただきたいと思います。1.国民健康保険広域化等支援方針に対する対応はまず、1項目めでありますけれども、国民健康保険広域化等支援方針。道が出された素案に対する対応につきましてお伺いしたいと思います。国民健康保険について、厚生労働省は9月に、全年齢を対象に都道府県単位の運営に移行する広域化を全国一律で期限を決めて実施する意向を表明し、これを受けて道は11月4日、道議会福祉委員会に「国保広域化支援方針」素案を報告しました。国保は、日本の人口の3割以上、3,900万人以上が加入する、日本で一番大きな医療保険となっています。国保の制度は、退職者、無職者、低所得者の加入が多く、事業主の負担を予定していない制度であり、もともと加入者が支払う保険料だけでは成り立たないものとして制度がつくられており、現行制度として、国の責任として国保に対する国庫負担が行われております。ところが、この国庫負担が削減され、05、06年度にも「三位一体改革」と称して、かつては国保財政の半分を占めていた国庫負担が、08年度には24.1パーセント前後にまで切り下げられています。世帯当たりの保険料負担は年々上がり続け、政府の調査でも、平均で所得の8.9パーセントにもなり、低所得者ほど負担率が高く、250万円未満の世帯では、所得の1割を超えている状況となっています。現状として、全国の国保加入世帯数2,140万世帯のうち440万世帯が滞納とされ、滞納率が20.8パーセントにまで及んでいます。そこで、町長の見解をお聞きしたいわけですが、国保法第4条では、国保の運営責任は国が責任を負っていることを明記していますが、今回の「国保広域化等支援方針」素案による、国保料(税)の基準の統一の問題点として、第1として、①被保険者3,000人以下小規模運営を問題視していること、②国保会計悪化の国の責任を回避し、住民の命の綱ともいうべき国保を解体し道に一本化するもの、③法定外繰り入れを廃止し住民の負担増と医療給付を削減するものと思われますが、町長のご見解、ご認識をお聞きしたいと思います。第2として、①同素案による、本町の進ちょく状況、スケジュール、内容等について、②この間の本町の1世帯当たりの国保税額と所得に占める割合の推移はどのようになっているのか、③一般財源の繰り入れがもし廃止されると、保険税の引き上げはどのくらいと試算されているのか、以上お伺いいたします。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
青柳議員のご質問にお答えいたします。国民健康保険広域化等支援方針に対する対応についてのご質問でありますが、平成22年5月に改正された国民健康保険法において、都道府県の判断により国民健康保険事業の運営の広域化、または国民健康保険の財政の安定化を推進するための市町村に対する支援の方針を定めることができることとされております。これを受けまして、北海道は本年11月4日付で北海道国民健康保険広域化等支援方針の素案を提示し、市町村長、各広域連合長に意見を聞き、支援方針をまとめることとしております。この素案では、北海道の支援方針策定により、市町村における国民健康保険事業の運営の広域化や財政安定化の一層の推進に資するための施策を進めていくものと考えております。また、支援方針の対象期間は、現在国において検討されている後期高齢者医療制度に変わる「新しい高齢者医療制度」が平成25年4月に施行予定となっていることから、平成22年12月から平成25年3月末までとなっております。さて、ご質問の第1の3点の関係ですが、北海道は他都道府県と比べて面積が広大で、被保険者数が3,000人未満のいわゆる小規模保険者が全保険者数の52パーセントを占めるなど、事務処理体制や財政基盤がぜい弱な保険者である市町村が多いことから、国民健康保険事業の安定的な運営に向け、北海道の果たす役割は重要であると考えております。新得町の被保険者数は現在2,053名で、小規模保険者に該当し、医療費に見合う保険税の不足を補うため、町の法定外繰入状況、また今後の医療諸費の増加への対応としても広域化は必要と考えています。なお、町の法定外繰入の解消を含め、国民健康保険に加入されている方の負担軽減など、国の責任として安心できる制度になるよう強く望むところであります。次に、第2のほうの質問についてでありますが、1点目の広域化等支援方針素案につきましては内容等を十分精査してまいりたいと考えております。2点目のこの間の1世帯当たりの国保の税額と所得に占める割合の推移ですが、平成17年度では1世帯当たりの所得額は約130万円で、税額は約13万2,000円となっております。割合は10.16パーセントであります。その上で、平成21年度の推移でありますが、所得額は約132万2,000円で、税額は約14万2,000円となっております。割合は10.78パーセントで、税額だけを見ると5年間で約1万円の増というふうになっております。3点目の一般財源からの繰入廃止に伴う保険税の引き上げの試算でありますが、平成21年度の保険税の不足を補うため、法定外繰入額は約2,122万1,000円であります。単純に加入世帯数1,189戸で割り返しますと、1世帯当たり1万7,800円の増額となります。新得町の国保の管内の状況を説明しますと、平成21年度では1世帯当たり約14万2,000円は最も低い額となっております。最上位の自治体と比較しますと2分の1以下という状況にあります。また、1人当たりの医療諸費は、約32万円で管内で上から4番目に高い額となっております。現状での医療諸費の増加というのが見込まれておりまして、税の見直し議論も今後必要になってくるのではないかというふうに考えております。以上であります。〔浜田正利町長 降壇〕
質問 青柳茂行
国保の広域化に関して町長の見解をお聞きしたわけでありますけれども。全体として、この広域化そのものについてはですね、肯定的な見解というふうに一応承りました。しかし、町長の答弁にもありましたようにですね、もともとこの広域化のねらいといいますか、本来であれば国のねらいがたぶんあると思うんですよね。つまり、小泉内閣のときの構造改革のですね、三位一体のときの社会保障費の削減というものがいまだにですね、この民主党の政権になってもたぶん引き継がれているのではないかなと思うんですが。もともとの話からいえばですね、5月12日の通常国会でいわゆる国保改定が一応可決されております。その1週間後にですね、厚生労働省は保険局長名で都道府県の知事に「広域化支援方針の策定について」という通達を出しております。この中で、いわゆる「一般会計繰入による赤字の補てん分については、保険料の引上げ、収納率の向上、医療費適正化策の推進等により、できる限り早期に解消するよう努めること」と書いてあります。つまり、一般会計をやめるかわりに保険料を引き上げなさいと、収納率を向上させなさいという中身になっております。それで、町の一般会計繰入金ですね、21年度は約2,122万円というふうになっておりますけれども、全道でいえば約170億円ということになりますね。そうしますと、当然その分だけですね、道民の負担、あるいは新得町でいえば町民の負担がですね、今、町長が言ったように、私は初めて理解したんですけれども、1万7,000円増の負担になるということがですね、この町の将来的な方針が明確になったわけですけれども。以上のようにですね、明らかに、ただでさえ所得の1割を超えるほどの国保税を払っているにもかかわらず、さらに1万7,000円以上の負担をしなければならないという性格のものなんですよね。ですから、町長は広域化はいいものだというふうに答弁したんですけれども、本当にそうなのかというように私はですね、あらためて聞きたいと思います。それからもう1つ、この支援の中にですね、いわゆる徴収体制、いわゆる徴収率ですね、これを新得は、道が示している95パーセントというのがあるんですけれども、それよりもはるかに新得町の場合はいいわけですけれども。しかし、高いところもさらに引き上げれという内容になっているわけですよね。つまり、その内容はですね、市町村の徴収体制の整備、それから実践的な研修の実施、それから徴収に当たってはですね、休日・夜間の訪問徴収、それから差し押さえの強化、短期証・資格証などの交付などではですね、収納率を向上させるためのいわゆる指導文書といいますか、指導内容になっております。つまり、収納率を上げるために夜となく昼となく、とにかく訪問して最後には差し押さえを強化しなさいと。あるいは短期証、資格証をさらに交付しなさいという内容になっているわけですよね。私は差し押さえというのはですね、決して悪いものではないと思っています。つまり、支払い能力があってですね、意図的に支払わないのは、つまり本来でいえば悪質的なものというのであれば当然差し押さえもしなければならない、そういう場合もあっていいと思うわけですけれども。しかし、昨今ですね、やはり景気低迷、あるいは所得がどんどん減っている状況の中で保険料を負担しなければならないということになってくると、支払いたくても実際払うことができない、そういうかたがたも出てくるのではないかなというふうに思うんですよね。そうなってくると、そこでですね、現状のですね、町内のいわゆる差し押さえ状況、件数、預貯金、保険、あるいは不動産、その他あると思うんですけれども、その現状がどのようになっているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
まず、制度の問題をあらためてお話しさせていただきます。私というより町村長共通の課題だというふうに思っているんですけれども、北海道町村会も含めて、国保というのは北海道一本で広域化すべきだというのが基本であります。そういう認識をしています。その上で青柳議員が懸念されるのは、その制度の移行に伴ってそれぞれの保険税を納付されている方の負担が増えるということで懸念されているというふうに思っていますけれども、自治体によって相当ばらつきがあります。国保の財政的な面での安定化を図るという意味では、やはり広域化をすべきというのは私は流れではないかなというふうに思っております。そういった状況において、全道で一律同じ物差しで保険税が決められるものなのか、それぞれ地域事情において保険税が決められるものなのか、その辺はちょっと私まだ分かっておりませんけれども、負担の在り方というのは当然議論がなされてくるのではないかなというふうに思っております。また、とりわけ名指しでちょっと申し訳ないですけれども、札幌市、これは政令指定都市でありまして、存在としては極めて大きいわけでして、この政令指定都市の札幌が今の国保料、この辺をどういうふうに取り組んでいくのか。また、滞納が相当高いというふうに聞いておりまして、これらをどういうふうに解決されていくのか。いち新得町だけで、どうのこうのというよりも全道の中でやはり相当の議論がこれからされていくのではないかなというふうに思っております。いずれにしても国の責任というのは私は当然あるというふうに思っておりまして、全体の中でどう議論をされて、負担がなるべく上がらないというのが今の基本かなというふうに思っておりますけれども。ぜひ将来の安定化を含めてどうあるべきかという判断もしていただければなというふうに思っております。次に、町内の状況のほうについては、担当課長のほうから答弁できるようであれば答弁をさせていただきます。以上であります。
答弁 町民課長 冨山幸朗(町民課長は2011年12月まで)
ご質問の本町での差し押さえの状況についての回答になりますけれども。国保税の分納誓約等ですね、やはり履行されない部分については差し押さえのほうを実施しております。国保税に限ってですね、その件数を拾ってみますと、平成21年度で差し押さえの件数は預貯金で11件となっておりまして、それの額につきましては8万1,000円となっております。また、平成22年度の状況につきましては、差し押さえ件数、預貯金につきましては2件で14万2,000円、給与の差し押さえ1件で1万6,800円、そのほか不動産・土地・建物の差し押さえを1件行っております。以上、状況の報告をいたします。
質問 青柳茂行
町長の全道的に全国的にも市町村長はおおむねこれに向かって賛成しているのではないかという答弁だったと思うんですけれども。全国のですね、アンケート調査をやっているのを見ますと、だいたい56パーセントの市町村長がおおむねこれにいいのではないかというふうに、そういうアンケート結果も出ております。しかし、依然としてですね、流動的な面もありまして、いち早くこれはいいのではないかというのもですね、ちょっと早計でないかなというふうに私は思います。もう少し全体を見まして、慎重にですね、もう少し危機感を持って臨んでもらいたいなというふうに思います。今の差し押さえの関係ですね、国保税だけ伺ったんですけれども。もう1つですね、国保の関係で改善点をちょっと求めたいんですが。今年の7月にですね、北海道の社会保障推進協議会がですね、一斉に全道の各市町村の国保状況を調べた内容があるわけですけれども。1点だけなんですが、本町についても資格証、それから短期証を発行しております。それでですね、短期証のいわゆる有効期間がですね、本来であれば6か月まであるわけですけれども、新得町だけが有効期間が1か月ぴったりなんですよね。つまり、ほかの町村は3か月から6か月までだとか、あるいは1か月から3か月までとか、いわゆる期間をある程度設けているわけですよね。鹿追町は資格証、短期証とも発行していないというふうに今なっているんですけれども。いずれにしても、1か月というのは、もう少し緩和できないのかなと。人によってはですね、該当者によっては1か月の方もいると思うんですけれども。やはり全部が全部ですね、1か月にする必要はないのではないかなと、中には3か月あるいは6か月という人もいていいのではないかなというふうに思いますので、その辺の改善点を求めたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
最初の慎重に進めるべきだというご意見についてですけれども、私もそう軽々とは思っておりません。やはり国の責任というのはきちんとあるべきだというふうに思っています。そういった中で負担の限界も当然出てくると、全体のバランスのの中でどうあるべきなのか。それが最終的な判断基準になっていくのかなというふうに思うんですけれども。いずれにしても、1つの流れとしてはですね、われわれのような小さな町村についてはやはり広域化というのは望むべき方向性だという認識は、私は変わらないというふうに思っています。しかし、さきほど言ったように政令指定都市の問題だけではないんですけれども、市の状況ということについてはですね、憂慮すべき現状もあるという認識も皆さんきっと持っているというふうに聞いておりますので、これからも相当時間のかかる問題かもしれませんけれども、安心できる制度というのは私自身も望むところでありますので、あらためてまた努力をしていかなければならないかなと思っています。また、有効期間の問題で議員のほうからの提案ということでありまして、たいへん申し訳ないですけれども、私は内容をよく承知しておりませんので、担当課とよく相談をしながら対応をしていきたいなというふうに思っています。以上であります。