下川町議会 令和7年3月会議 2025年3月18日
下川商業高校の存続に向けて
2025年3月18日、下川町議会の一般質問で、奥崎裕子議員が「下川商業高校の存続に向けて」について質問し、町長 田村泰司、教育長 古屋宏彦、教育課長 小林大生が答弁しました。
- 質問者
- 奥崎裕子 議員
- 答弁者
- 町長 田村泰司、教育長 古屋宏彦、教育課長 小林大生
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 奥崎裕子
私の質問の前に、今回の断水で尽力してくださった皆さま…関係各位に心から感謝申し上げたいと思います。蛇口から水が出ないということがこんなにも不便だったのかということを痛感するとともに、うちはまだいいんですが…近所で、もしかして水を受け取れてない方がいるんじゃないかなって…ちょっと頭によぎったときに、近所付き合いをあまりしていなかった自分も…今回ちょっと反省した点であります。いろいろなことが学びになった断水でした。それでは私の質問に移らせていただきます。私からは、下川商業高校の存続に向けてということで質問をします。下川商業高校の存続は、進学先の確保ということだけでなく、下川町のまちづくりにも大きな影響を及ぼします。仮に下川商業高校が廃校になってしまえば、町外の高校にバスやJRで通学しなければならなくなったり、また、それでも通えない遠いところであれば下宿しなければいけなくなったりします。それは経済的にも時間的にも生徒や保護者への大きな負担になります。地元に高校の無いことが子育てするのに不十分とみなされれば、子育て世帯の流出ということにもつながっていくと思います。教育行政執行方針では、下川商業高校の生徒確保のために様々な振興策を講じながら、引き続き積極的に取り組むとありました。現在、町は下川商業高校生徒確保のために、入学準備金や通学費の助成、検定受験料の補助などの経済的支援を行っていますが、生徒の学力アップにつながる学習支援などの新たな支援策について、どのようにお考えなのかお聞かせください。
答弁 町長 田村泰司
奥崎議員の「下川商業高校の存続に向けて」の御質問にお答えいたします。近年、全道的に中学校卒業生の減少が著しく、上川北学区においても減少しており、各高校の生徒確保が非常に厳しい状況となっております。高校の存続は、地域経済への貢献、地域社会への影響、将来の地域リーダーの育成、地域の持続可能性など、本町にとって重要な政策の一つであることから、入学準備金、検定受験料補助金、下宿費補助金、多目的宿泊交流施設利用料助成金、通学費補助金など、下川商業高等学校の生徒に対する助成を行っているとともに、地域一体となって下川商業高校教育振興協議会などにおいて、存続に向けて活動を進めてきたところであり、今後においても進めてまいります。なお、本町の具体的な取り組みについては、教育長より答弁させていただきます。
答弁 教育長 古屋宏彦
私からは商業高校の具体的なところを答弁させていただきます。下川商業高校の存続に向けた本町の具体的な取り組みにつきましては、高校と連携しながら「地域に開かれた魅力ある学校づくり」として、地域の特性をいかした特色ある教育活動を進めるため、課題研究授業などによる学校と地域との連携を支援する地域学校協働コーディネーターを派遣するとともに、新商品開発や販売実習会などの実践的なキャリア教育、入学促進のための支援及び部活動育成の支援を行いながら、下川商業高等学校運営協議会との連携・協働を確保し、存続維持・発展に向けた振興策に取り組んでいるところであります。御質問の「生徒の学力アップにつながる学習支援」につきましては、公民館において、下川町社会教育センターがその役割を担っていただいておりまして、小学生、中学生や高校生に対しても学習の指導を行っておりますが、高校生の利用につきましては、下川商業高校の生徒ではありませんが、現在 2 名の利用となっています。町では、家庭学習の支援と学力向上を目的に、小学校 3 年生から中学生を対象に無料でウイークエンドスクール事業を実施しており、社会教育センターにはこちらの業務も委託しております。今後におきましても、高校存続のため、引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。以上申し上げて、答弁といたしますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
質問 2番 奥崎裕子
ただいまの答弁で、町が行っている学習支援につきましては、下川町社会教育センターがその役割を担っているとのことでした。これは今まで行ってきた事業であり、下川商業高校の存続というところには直接的にあまり結び付いていないように感じられます。今回私が提案したいのは、足 寄 町の取り組みです。足寄町でも下川町と同じように様々な支援を行って高校の存続に向けて取り組んでいます。下川町でも行っているような通学費の支援であるとか、入学一時金であるとか、面白いところでは海外研修派遣事業など、いろいろな取り組みを行って生徒確保に向けてやっているんですけれど、私がその中で特に面白いなと感じたのが、公設民営の受講料無料の塾で「足寄学習塾」という名前の塾を事業としてやっているということです。これは足寄高校生を対象に、中学の復習から超難関大学受験対策まで、個々のニーズに応じて効率的な学習ができるICTを活用した映像授業と現地講師による対話式個別授業による塾ということです。学校ではなかなか個別の対応ということが難しいと思います…学習指導要領などで教える内容がある程度決まっていて、一斉に教えるというところで、個々の学力のレベルに応じた指導というのは…なかなか全てに手が届くというものではないと思います。また、足寄町で行っているこの公設民営の塾は、受講料が無料ということでありますので、進学などを考えて…もちろん塾に行く生徒はいるとは思うんですが、無料ということで、もう少しハードルが下がるといいますか…塾に対して行きやすいというか、裾野を広げるような取り組みであるなと私は感じています。足寄町がこの公設民営の塾を開くいきさつというのが、やはり足寄町でもJRの駅が廃止になって…走っていない。それで町の中学生が、やはり町内の高校に進学するというよりも、やはり成績優秀な子は町外に出て行ってしまうという現状があって、それで足寄の中学生が地元の高校に進学する率が 60%を割るような状況が続いたため、高校存続に向けて危機感を抱き、保護者の皆さんに「足寄高校に望むことは何ですか」というアンケート調査を行ったということです。すると「学力向上」という回答が一番多かったそうです。このようなニーズを受けて、経済的支援だけでなく、学力の面でも支援を行った方がいいという方向で、このような塾の開校に至っているようです。翻って下川町なんですけど、下川町でもこのようなニーズの把握の調査ということは行われているのか伺います。
答弁 教育長 古屋宏彦
ただいまニーズの把握というところで御質問を頂いたかと思います。ニーズの把握については、アンケート調査などはしておりません。ただ、たまたま今お話がありましたところで、うちの状況と足寄町の参考の状況とはちょっと異なる部分があります。例えば学力を向上するという話で、今の質問の中に、難関大学等…そういうところも含めた対策をというお話がありました。商業高校の場合につきましては、進学をするケースについては、推薦タイプを重視しております。ただ、推薦タイプにおきましても、勉強をしなくても行けるようなものではなく、資格の取得、特に商業高校で資格をいろいろ取得することによって評価が上がる、あとは学校の勉強もしっかりやるということで全体評価を引き上げていくという取り組みが、進学する際に求められている内容となっています。その点につきましては、学習塾による学力向上ということに関して言えば、そこも一部は起因する可能性はありますが、メインは資格取得、ここを目指すということが商業高校の特色ある学校づくりにつながっており、実績も出ているものと考えております。以上です。
質問 2番 奥崎裕子
商業高校からの進学を希望する生徒に対しては、推薦という形で、学力以外の面も考慮されて…資格取得などの面を考慮されて推薦という形で進学を考える生徒ということだったんですけれど、下川中学校の生徒が下川商業高校に行かない理由の一つ…大勢を占めるわけじゃないですが…選ばない理由の一つに、やはり高校卒業後の進学を見据えて、下川商業ではなくて町外の高校に進学するということがあります。そういう子供たちのニーズがある中で、下川商業高校をこれからも残していくのであれば、地元の中学校に通っている子供たちが魅力的に感じるような…何か取り組みをしていかなければ、このままでは…町内から通学する生徒には通学費の助成もないことですし、それでも助成がない中でも、やはり町外の高校を出た方が進学には有利なのではという意思も働いているのではないかと思います。そういうところで、地元でも学力を…自分が望む学習ができるという状況にしていくことで、下川商業高校の優位性というものが少しでも高まるのではないかと感じています。ちなみになんですが、下川中学校から下川商業高校への進学者数について、あともう 1点、下川商業高校の下川町外の中学校出身者数などが分かれば教えていただきたいと思います。
答弁 教育課長 小林大生
それでは御質問にお答えします。まず、下川中学校から下川商業高校への進学率についてでございますが、令和 2 年度が、生徒数全体 30 名に対しまして、下川商業の進学者は 13 名ということで、全体の進学率としては 43.3%となっております。それから令和 3 年度が、生徒数全体 26 名に対しまして、下川商業の進学者が 10名、38.5%、令和 4 年度が、同じく生徒数 20 名に対しまして、下川商業進学者数が 8 名ということで 40.0%、令和 5 年度が 27 名に対しまして 8 名ということで 33.75%、令和 6 年度が 21 名に対しまして 10 名ということで 47.6%となっております。続きまして、下川商業高校の町外中学の出身者数でございます。現在の 1 年生 32 名に対しまして、町外の出身者は 24 名ということで、75%が町外となっております。2 年生、生徒数が 25 名に対しまして、町外出身者は 18 名、割合といたしましては 72.0%、3 年生が生徒数 28 名に対しまして、町外出身者 18 名で 64.3%、全体生徒数 85 名に対しまして、町外出身者 60 名ということで、全体では 70.6%と約 7 割が町外出身者となっております。以上です。
質問 2番 奥崎裕子
今お答えいただいた数字を見る限り、下川町が行っている経済的な支援で、これだけ町外からの入学者…通学してくれる生徒が増えているということは、とても喜ばしいというか…この支援がちゃんと実になっているのかなとは思いますが、一方で下川中学校の卒業生が下川商業に進む割合…半分以下というこの数字は、地元に高校があるという割にはちょっと低いのではないかなと私は感じています。せっかく地元に高校まであるのであれば、もう少し地元の子供たちが進学したくなるような、そのような政策を町としても…経済的な支援だけではなくて、もっと打って出た方がいいのではないかと感じています。近隣の高校も今回の質問でいろいろ調べてはみたんですけれど、やはりどこでも通学費の支援があるところ…金額やその割合の程度はありますけど、入学一時金の支援であったり、検定料の補助であったり、いろんな支援をされています。そういう意味で、支援メニューというのはそんなに周りの高校と差がなくなってくる中で、下川という…少し通学するのにも不便な場所柄であるところに生徒を呼び込むということは、それ以外の何かやはり優位性といいますか、学校の特色もさることながら、学校のカリキュラムには町としてどうこう介入できるわけではないと思いますので、それ以外の部分での支援というのが必要になってくるのかなと思っているのですが、今回、足 寄 町の事例を説明しましたが、このような学習支援に関して、町長はどのように感じましたか。
答弁 町長 田村泰司
お答えいたします。高校の…いわゆる職業科と普通科の違いというのもやはり考えなきゃいけないかなというのがあります。というのは、先ほど教育長もお話しましたけれども、下川商業高校ですので、商業を極めるといいますか、商業科の科目で検定をできるだけ取っていくという部分について、検定料の受験の補助だとかも出しながら、優秀な方は 7 科目取ったり 5 科目取ったりして、商業系の大学に進学したり、そういった専門のお仕事に就くという方も中にいらっしゃいます。それで、選択の中で、そのほかの一般的な…国語ですとか、社会ですとか、英語ですとか、数学、理科という部分については、基礎的な学力をつけていただくという課程になっていますので、その中で、下川商業高校に進んで、他の…いわゆる推薦枠の無い大学に行きたいという方がどれだけいるかという部分も含めてですね、やはりそれぞれの生徒の今後の進路にどうケアしていくかというのは必要だと思いますけれども、そういった意向も聞きながら進めていかなければ、そこの勉強もして、商業科も極めなきゃいけないというところで、非常にそこの負担も出てきて、逆に別の高校を選ぶということも考えられますので、そういったところも含めて、普通科の高校と…私も普通科出身ですけど…やはり職業科の勉強の中身が非常に違うと思いますから、そこも考慮した上での判断になるかなというふうに思ってますので、御理解いただければと思います。
質問 2番 奥崎裕子
普通科と商業科ということで、そこの違いを言われてしまうと…そのとおりではあるんですけれど、高校の数がどんどん少なくなって、もちろん生徒の数も少なくはなっているんですけど、選ぶということもなかなか難しくなっていく中で、子供たちの身に寄り添ったというか、そういうような支援を是非町としても進めていってほしいと思っているので、今回この質問の意図としては、経済的支援だけではなくて、それ以外のもっと…通う本人の身に残るような形での支援をできないかということで質問をさせていただいています。これは本当に…私も子供を育ててきた中で思うことであって、やっぱりお金というのは、通っている最中に一時的にもらえて…もちろん有り難いことではあるんですけれども、高校を卒業してしまえばもうそれで終わりという関係性になってしまうので、そういうことではなくて、生徒自身の中に残るような何か支援というものを今後も考えて、是非下川町でもそういうような支援に取り組んでいってほしいと思い、またいろんな情報を探しながら、面白そうなことがあれば、また今後も提案していきたいと思います。以上で私の質問を終わります。もし何かあれば一言お願いします。
答弁 教育長 古屋宏彦
今、進学の関係とか、将来の子供の事とか、いろいろありました。実は、普通高校に行って、ペーパーで受験をしていくという進学の仕方と、商業高校ならではの進学の仕方というのがあります。下川町の商業高校については、商業科目が主とはなっていますが、幅広く…理系の大学にも行けます。当然、経済、商業課程も行けます。そういうことを考えると、普通科の中で頑張る…ペーパー試験を突破していくという大変な努力をしていくのと、もう一つは、中で資格取得をしっかりして実践的な能力を身に付けて大学進学を目指していく、この関係から言うと、有利性から言えば、下川商業高校の方がはるかに有利だと思います。おそらくそういうようなところを御理解されたお子さん、父母の方々が、名寄や士別などから通わせたいと、おそらく経済的なもの以外に、肝心要な…子供の希望をかなえるような状態があるからこそ、今の商業高校が存立しているんではないかと考えております。経済的な部分については、町ができることではありますので、この点についても引き続き進めていきたいと思っております。