鹿追町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月16日
カーボンオフセット型地域(森林)づくり
2022年3月16日、鹿追町議会の一般質問で、狩野正雄議員が「カーボンオフセット型地域(森林)づくり」について質問し、町長 喜井知己、農業振興課長 檜山敏行が答弁しました。
- 質問者
- 狩野正雄 議員
- 答弁者
- 町長 喜井知己、農業振興課長 檜山敏行
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 8番 狩野正雄
議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問を行います。標題は、カーボンオフセット型地域(森林)づくりということ及びエネルギーシステムについてでございます。鹿追町が続的発展を実現するための方法について町長の考えを伺います。1、カーボンオフセット型森林事業の推進についてでございます。十勝平野は上空から見ると、整然と区画された耕地防風林が植えられて景観が造られてきました。しかし、近年の大型機械の導入などで作業性の事情もあり、耕地防風林が減少しております。特に目立つのが毎年春先の強風で表土を飛散させる状況が見られます。自然環境の悪化を不安視する声もあります。さらに奥瓜幕地区などにおいてはカラマツの森林が伐採され、植林されずに原野化している状況も見られます。この地域が持続的発展や景観(環境)を維持していくためには住民と役場の共働での計画や行動が必要と考えます。2、地域エネルギーシステムの取組であります。本町は、太陽光発電やバイオガスプラントによる発電などの電力を自営線ネットワークで結び、公共施設で使用する取組を進めてまいりました。町内では砂利採取跡地に大規模な太陽光発電施設を建設する事業者も居られます。さらには電力固定価格買取制度、FITですが、それを見据えた取組も各地で進められている例も見られます。千葉県匝瑳市そ う さ し、長崎県五島市などでは地域の農業者と行政が共同で推進している例も報告されております。自営線ネットワークの進捗状況と今後の整備活用計画、再生可能エネルギーの利用や販売方法などについて、今後どのような調査研究を進めていくのか伺います。以上です。
答弁 町長 喜井知己
狩野議員からは、「カーボンオフセット型地域(森林)づくり」と題して2点御質問をいただきましたので、順次お答えいたします。まず一点目の「カーボンオフセット型森林事業の推進」であります。本町の森林につきましては、国有林で 17,979 ヘクタール、町有林 911 ヘクタール、私有林 2,037 ヘクタール、合計で 20,927 ヘクタールでありまして、町有林はもちろんですけれども、私有林においてもおおむね適正な管理がなされていると承知をしております。また、議員御指摘のとおり耕地防風林については、大型機械導入による作業性の向上等の理由があって減少していることは事実であると思っております。作業効率が向上するということで機械の稼働時間が減って、二酸化炭素の排出量が減少するという一面があると思っております。そういったこともありますが、農業者の方も必要となる耕地防風林については計画的に更新している方もたくさんいらっしゃいます。町では「多面的機能支払事業」によりこれについての助成を行なっているところであります。また、私有林の伐採を行う場合には、町が届出を受理する際には植林をしていただくように指導もさせていただいておりますし、「豊かな森づくり推進事業」により、国と北海道の補助が 84%ございまして、それに町が 11%上乗せするということで、実質受益者負担が5%ということで切った後には植えるという適正な植林の推進を図っているところであります。また、「森林環境譲与税」の一部を活用して西十勝森林組合と協力いたしまして、森林の適正管理を目的に不在地主の調査も行なっておりまして、荒廃森林の減少に努めているところであります。民有林につきましては森林組合が当然事業等の請負もしますし、状況を把握しているということですので、しっかりと森林組合と協力をしながら進めていくものであると思っております。今後におきましても、前段でお話ししましたような事業を継続して、所有者と協議・協力をしながらカーボンオフセットに寄与する森林の保護・育成に努めていきたいと思っております。次に二点目の「地域エネルギーシステムの取組」についてお答えいたします。自営線ネットワークの状況でありますが、平成 29 年度から基本調査と概略設計を行いまして、令和2年度には全ての工事が完了して、令和3年度から本格運用を始めているところであります。まだ本格運用からそれほど時間がたっておりませんが、現時点での稼働状況、これから検証しますと環境性、これは環境省の補助金をいただいて実施をしているので、環境性が一番重視をされるものでありますが、二酸化炭素削減効果として電気の自給率と重油の削減量、これが計画値であるそれぞれ 23%と 55,000 リットルの削減ということで、同様の水準となっております。あと、経済性についてですが、電気料、当初 1,000 万円程度の電気料の削減ということを見込んでおりましたが、若干及んでおりませんが約 830 万円の削減となっております。この自営線ネットワークの整備後に新設された認定こども園及び学童保育所にも電気が供給されていることもありまして、おおむね予定通りの効果が発揮されていると考えているところであります。またこの自営線のもう一つの大きな防災性、BCP機能という観点ですけれども、幸いこのネットワーク構築後に大きな災害がないということで、これは大変ありがたいことでありますが、その効果確認はできないということでありますけれども、専属の電気主任技術者による保安業務の決定、あるいは防災や各施設の担当者によりますBCP対応、防災訓練も実施をしておりまして、災害時、ないに越したことはないのですけれどもそのときの対応に迷いが生じないように、この防災性の向上に努めているところであります。次に今後の活用計画、再生エネルギーの利用販売ということでありますけれども、本年2月に策定した鹿追町ゼロカーボンシティ推進戦略、これを中心にしまして国の助成制度を活用しながら産業部門や家庭部門など、部門ごとの課題解決を省エネルギーの徹底や新たな再エネ設備の導入など二酸化炭素削減と並行して進めてまいります。また将来的には町民の皆さんが町内で生産されたエネルギーとしての電気を利用できる仕組みや、非化石証書あるいはJクレジットのような環境価値を町内外に提供、販売できる仕組みを検討し、本町全体で国際社会が目指す 2050 年のカーボンニュートラルの実現に向けて進めてまいりたいと思いますので、なお一層の御理解と御協力を心からお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。ありがとうございました。
質問 8番 狩野正雄
住民との対話というか考えの中で防風林への関心が今、高まってきているように感じます。北海道十勝総合振興局のアンケート調査でも、防風林が減少したとする人が全体の 80%という結果も示されております。北海道十勝総合振興局の予算を見ましても、来年度、耕地防風林造成技術推進として、事業費が組まれております。44 万円ですけれども。このように北海道もやはり危機感を感じていると感じます。春の強風、これは防風林の減少だけではないかもしれませんけれども、表土を飛ばすだけでなくて、冬の暴風雪によるホワイトアウトもあります。交通障害の一因にもつながっております。今の防風林、開拓から植えられてきた木が更新を迎えたという理由もありましょうが、この地域が持続的に発展していくために方策を考えていく必要があると私も感じております。調べたり専門家に聞きますと、耕地防風林に今後注目されている樹種、木の種類ですけれども、カラマツとグイマツのF1ですけれども、クリーンラーチという種類があるそうです。このクリーンラーチですけれども、炭素の固定度が今までのカラマツより 20%高いと言われております。そこで町長に提案ですけれども、防風林の効果や必要性、管理の方法や更新、植林地の助成について、今、助成金も5%ということもありますけれども、専門家や農地所有者、行政が十勝地域と一体となってシンポジウムのようなものを開いてみたらどうかなと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 喜井知己
耕地防風林の関係で御提案をいただきました。耕地防風林の必要性は、恐らく農家の方も皆さん必要だという認識は全員されていると思います。ただ問題はどこに耕地防風林が必要だということになると必ず、畑のそばであれば畑の所有者はどうしても日陰になったりいろんな課題があります。必要だというのは皆さん総論賛成ですけれども、それをどうしていくかというのが一番の課題であります。そういった課題がある中でも最近、先ほど狩野議員がおっしゃったとおり、更新時期で伐採をしている例もたくさんありますが、先ほど答弁したとおり大型機械の関係でどうしても邪魔になるということで切られているケースもあります。ちょっと古い話で私が職員で林務担当していた頃だと思うのですけれども、帯広畜産大学が鹿追を中心に耕地防風林の効果とかいろんなことを調べた報告書を見た記憶がありますけれども、本当に効果は誰も否定はしない内容であります。耕地防風林の造成について農地再編事業が行われたときも、最低これぐらいの区画では耕地防風林が必要だという指導で実際進められていると思っております。耕地防風林については、JA鹿追町あるいは農業改良普及センター等で構成している営農指導対策協議会もここ2年ぐらい懇談ができない状況になっておりますので、シンポジウムとかそういう方法も確かにあるのかなと思いますけれども、当然実務者等々も含めて今後耕地防風林の在り方、当然必要性は分かっていても難しい面もあるということですので、いろんな場面で耕地防風林の在り方についてお話をしていく必要は当然あると思っておりますので、御理解いただければと思います。
質問 8番 狩野正雄
ぜひ進めていただきたいと思います。10 年ほど前から農地に面した町の防風保安林、冬季の失業対策としてバックホウのアームにグラップルというアタッチメントをつけまして、グラップルで伸びた枝を畑に、農家の人から非常に邪魔だという声もあったそうですけれども、これをグラップルで作業をやっているのですが、あれを見ているとオペレーターの技術もありますけれども非常に安全で早く、それから非常に効率よく進められております。やっているのは町の防風保安林ですけれども、一旦防風保安林が完了したら民間で畑の真ん中にあるような耕地防風林の枝落としをやれるのかどうかをまず担当にお聞きします。
答弁 農業振興課長 檜山敏行(農業振興課長は2024年3月まで)
お答えいたします。農家の方の所有している耕地防風林とかでもで、農家の人が個人的に機械を持っている業者等に頼んでいる実態は今でもございます。相談されればこちらから業者を紹介してお互い連絡を取ってもらって対応しているということになっております。
質問 8番 狩野正雄
ぜひ、一旦夏にこの耕地防風林に限らず、耕地防風林の管理とか枝の処理をぜひ考えてやっていただきたいと思います。次に、個人で木を植えるという体験はなかなかないわけですけれども、ここで提案なのですけれども、体験型観光という目玉で希望者を募集して植林ツアーとか、木を植えるツアーみたいなものを企画してみてはどうかなと思うのです。ジオパークの活動とか地域の産業を、農業とかに関係のない人に都会の人にも理解してもらう良いチャンスではないかと思います。それと同時に木の持つ特性、カーボンニュートラルという側面も理解してもらうことが体験型の木を植えるツアーのようなものをやる場。何か広がっていくのじゃないかと思うのですがいかがでしょうか?
答弁 町長 喜井知己
お答えいたします。今御提案の体験型の植林ツアーということです。本町の観光の話をすると観光全体でも体験型の観光というのは随分取り入れられていると私は思っています。環境という視点で活動も現状の中でもいろいろ行われているという実態もあります。植林ツアーということで、実施にはジオパーク等の活動もありますのでそういった活動がどういった形で、仮にやるとしたらどうなのかということも含めて研究させていただきたいと思います。
質問 8番 狩野正雄
ぜひ実施していただきたいと思います。次に奥瓜幕地域の坂下と言われている地域ですけれども、カラマツの伐採跡地が何年も放置されて原野になっています。この木は 50 年も前でしょうか、原野商法があったそうで所有者がたくさんいるとも聞いております。50 年前のことで相続者が代替わりしていることもあるのですが、この土地が原野になっているのですけれども、その後の所有者が特定できるのかという点。それとこの地域の懸念していることは、道内のほかの地域も見られますが、外国人による土地所有、原野を外国人が買うということをニセコ町とか京極町とか、そういう地域がありました。この場所は自衛隊の然別演習場の隣接地であります。だから、将来問題化するような危惧がないか。心配はこのような原野を放置してそういう危惧はないのかどうか合わせて聞きます。
答弁 農業振興課長 檜山敏行(農業振興課長は2024年3月まで)
原野の木が切りっぱなしになって原野化している所ですけれども、場所的には然別湖に行く所の三差路の手前の所のことで間違いないでしょうか。それについては平成 30 年度に伐採届が出てきて、天然更新ということで、種が落ちて生えてくるのを待つとか、根っこから生えてくるのを待つということで5年間経過を見るとなっています。令和6年にはその経過を見て一定の判断をしなければいけないとなっておりますので、天然更新ということで届け出が出てきてうちのほうで承諾しているということになっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。ここの所有者については、●●●●●●●●で所有していますので、きちっとした会社が所有して不在地主ということではないです。以上でございます。
答弁 町長 喜井知己
今お話のあった場所については、森林計画の地域に登載されているところについては伐採するときは必ず町なりを経由して届け出が来るので状況が把握できますので、必要な指導・助言は引き続き行なっていく必要があると思っております。当然事業になれば森林組合も関係してくることですので、森林組合と情報交換しながらこれからも進めていく必要があると思っております。あと防衛施設周辺の土地の関係については、確か国で防衛施設の周辺の土地についての法案が通ったか、その辺あまり自信がないので申し上げませんが、いずれにしても私権制限を伴う内容になりますので、法律の根拠がないと実は行えない内容であります。また、一定の面積を超えると当然国土利用計画法に基づく届け出、事後届出があったりいろんな課題がありますので、行政、町でどこまでできるかという問題はあると思いますので、本町も当然自衛隊の駐屯地あるいは演習場という防衛施設がありますので、今後の状況、それから国の法律の状況も見極めて行政として可能な対応は必要に応じてしっかりしていきたいと思っています。
質問 8番 狩野正雄
しっかりとそういった動きをウォッチしておいていただきたいと思います。次に自営線ネットワークということで移りますが、自営線ネットワークは既に完成していますということですね、令和3年から本格運用を始めているということですけれども、町費を使って事業を進めてきたわけです。自営線ネットワーク、町民から非常に機会ごとにまちなか会議でも質問を受けております。先日行われました鹿追中学校の中学生による未来への提言も聞く機会があったわけですが、FIT終了後に再生可能エネルギーをどう使うかとか、自営線ネットワークをどう今後活用して地域の課題解決に持っていくのかとか、中学生も非常に未来への提言も行なっています。私も感動しました。しかし、これを議会でまだ見たことないのです。完成したと令和3年から既に運用されていますということで答えていますけれども、私たち議員にはこの完成した姿がどこでどうつながっているか、どういう効果が上がっているか、蓄電池とか送電網とか将来の施設数、いろんなもので投資してきたわけですけれども、議員には誰一人とそういう説明はないのです。これはどうしてですか。
答弁 町長 喜井知己
お答えいたします。この自営線ネットワーク事業につきましては、計画のときから事業の実施段階、それから完成に際しても議会にはお話をさせていただいておりますし、自営線ネットワーク事業のしおり、パンフレットも議員皆さんにお配りをさせていただいております。この自営線ネットワーク事業、ほかの公共施設の建設と違って建物がドンとあるわけではないので分かりづらい面もあるかもしれませんが、基本的には太陽光パネル、そして自営の電柱、あと一部エネルギー棟もあります。あと自営線ネットワークの発電状況については、狩野議員からも何回か御指摘をいただいて、町民ホール、それからトリムセンター、役場のロビーに発電状況も表示をさせていただいております。そういったことではありますが、実際確かに町から議員にその施設全体を見ていただいていないのは事実でありますから、これは今月見ていただくということで計画したいと思っております。それから自営線ネットワークの状況については町の広報紙等でも何回かお知らせさせていただいておりますので、その辺も議員であれば見ていただいていると私は承知をしております。
質問 8番 狩野正雄
この議会中に説明会を開いていただけると理解していいのですね。それと 830 万円の削減効果、どこでどうつながったことによって削減につながったのか、そういうことも含めて議会に説明いただきたい。まさか年寄りが多い議員ですから、説明しても分からないだろうと判断はしていませんよね。
答弁 町長 喜井知己
お答えさせていただきます。施設を見ていただくことについては、議会とお話をさせていただきますので、多分今月のどこかで関連している施設は見ていただけるものと思っております。それから、830 万円の削減効果については、別に私はごまかしたり何かするつもりは全くございません。別途資料が必要であれば、今日明日というわけにいかなくても一定の時期に全体をお示しすることは可能であると思っております。
質問 8番 狩野正雄
そういう方向でお願いいたします。以上で終わります。