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士別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月14日

学生支援制度の新たな展開へ

2022年6月14日、士別市議会の一般質問で、谷守議員が「学生支援制度の新たな展開へ」について質問し、市長 渡辺英次、生涯学習部長 三上正洋が答弁しました。

質問者
谷守 議員
答弁者
市長 渡辺英次、生涯学習部長 三上正洋

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 11番 谷守

令和4年第2回定例会に当たり、通告に従いまして、一問一答にて一般質問をさせていただきます。1点目は、学生支援制度の新たな展開へというテーマの下、本市の奨学金制度に関することと、奨学金返還支援制度についてお聞きしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。初めに、経済的な理由で学ぶ機会を失うようなことがあってはならないとの観点から、奨学金制度、また、給付型奨学金の創設については、極めて重要な役割を担っていることと思っております。昨今のコロナ禍では、日本社会の様々な問題を浮き彫りにし、学生生活もその一つで、多くの学生がアルバイトを辞めざるを得なくなったり、収入が大きく減少したりしました。ただ、2020年の同じ時期に創設された就学支援新制度、高等教育の無償化による学生への経済的支援によって、少なからぬ学生がサポートを受け、中退しなくても済んだことは、文部科学省の調査でも明らかにされているところです。この制度は、住民税非課税世帯と、それに準ずる年収380万円以下の世帯の学生を対象に、給付型奨学金の支給と、授業料の減免で対応しております。それより先、2017年度に、日本学生支援機構が初めて給付奨学金制度を創設し、開始されましたが、この新制度は、予算的にもそれまでの約220億円から約4,800億円と画期的な規模で進められており、また、これまで対象でなかった専門学校生や家計急変者への支援なども加わり、多くの点で評価できるものとなってきております。これに加え、さらに政府は4月に、大学など高等教育の在り方を検討する教育未来創造会議で、返済不要の給付型奨学金を中間所得層の多子世帯や理工・農学系学生に拡充することなどを柱とする提言を取りまとめております。年収基準を超える、中間所得層のうち、子が3人以上の多子世帯と、実験や実習などが多くなるため、授業料が高くなる理工・農学系の学生にも対象を広げるとしたものであります。このほか、貸与型奨学金については、無利子、有利子にかかわらず、既卒者も含め、卒業後の所得や将来の結婚、出産などライフイベントなどを踏まえ、借りた人の判断で柔軟に返還できる仕組みが創設され、返済に関する将来不安が少なくなり、提言内容は前進しております。ところで、奨学金の拡充の歩みを、さらに列挙すれば、まず1998年以前は、奨学金制度を利用できるのは限られた学生のみでしたが、1999年度からはそれが緩和され、希望者のほぼ全員が借りられるようになりました。その後も入学金用の奨学金や留学生向けの奨学金が創設され、2017年度の給付型奨学金へとつながってきております。これまで述べてきたように、2016年度まで国の奨学金は、日本学生支援機構の貸与奨学金と日本政策金融公庫の国の教育ローンしかありませんでしたが、それ以降、給付型奨学金などの高等教育の無償化支援策もあり、繰り返しになりますが、奨学金制度は格段に充実されてきております。このような背景の中、本市の奨学金制度についてお聞きしたいと思います。まず、直近の貸与状況と返還状況を確認したいと思います。次に、奨学金の返済は、次の奨学生の奨学金の原資になるため、返済ではなく、返還と呼ぶようでありますが、その原資である本市基金の積立金の総額は、現在幾らなのかお知らせいただきたいと思います。加えて、基金の積立金も、もともとの原資は、一般財源かと思考しますが、その積立金の推移につきましても、分かる範囲でお示しいただければと思います。本市、歳入歳出決算書を見てみますと、末尾の債権欄に、この奨学資金の貸付金額が載っております。期末残高に通帳残高を加えると、積立金の総額かと想像しますが、このところ毎期、債権額の期末残高が対前年より減少しております。ということは、貸与実績が年々減少し、通帳残高が増加していることが予想されますが、現状を確認するため、お聞きするところです。今まで述べてきたように、国の制度が充実してきており、人口減少と少子化も相まって、引き合いも弱くなってきているものと想像しますが、今後も、この状況が続くことが予想されます。したがいまして、本市の奨学金制度も一定の役割を果たしてきたとして、規模を縮小しての取組や、予算の執行率低下により生じてくる、基金の残余分の有効活用など、新たな展望も、今後模索していくべきときと私は考えますが、現時点での本市のお考えを確認したいと思います。次に、奨学金返還支援についてです。前述いたしました、教育未来創造会議では、奨学金の返還負担の軽減策として、地方公共団体や企業による返還支援の取組を推進することも盛り込まれております。昨年の4月から企業による社員が学生時代に借りた奨学金を肩代わりする支援制度が導入されております。これは、優秀な人材の確保や、福利厚生を目的として、企業がそれぞれ社内規定を設け、奨学金を借りた社員に代わって、企業が直接日本学生支援機構に返済をするもので、メリットとしては、企業側は支払分の金額を損金算入でき、社員側は、返済分の所得税や住民税がかからないようになっているものです。一方、自治体による返還支援は、2015年度から実施されており、一定期間、定住し、就職するなどの条件を満たせば、当該自治体が支援するものであります。地方への若者の移住を促し、地域産業の人手不足を解消する狙いもあるところです。私は、平成26年第3回定例会で、同様の趣旨で、市立病院の看護師確保のための返済不要の奨学金のような支援策を提案した経過がありますが、最近では、この奨学金返還支援の取組を行っている自治体が増えてきております。この制度は、当初自治体と地元企業などが、基金をつくることが条件となっていましたが、一昨年6月に基金設置が不要となり、緩和されております。支援をする自治体には、特別交付税措置もあるとお聞きしておりますが、ぜひ行政が主体となって、奨学金返還支援を助成する制度、今後、本市も取り入れていくべき施策と私は考えますが、どうでしょうか。一人でも未来ある若者が士別を離れず、地元で定住することにより、そこに家族ができ、そのことだけでも目に見える結果のある施策と考えます。以上まで述べてきた点について、本市の御所見を求め、最初の質問を終わります。 (降壇)

答弁 市長 渡辺英次

谷議員の御質問にお答えします。最初に、私から奨学金返還支援の助成制度創設について答弁申し上げ、本市の奨学資金制度については、教育委員会から答弁申し上げます。国は令和2年6月に、地方に定着する若者の奨学金返還をより一層強化することを目的に、これまでの大学生等の地方定着促進要綱を廃止し、新たに若者全般を対象とした支援制度を策定しました。新たな制度では、議員のお話にもあったとおり、必須とされていた基金の設置が不要となったほか、対象者については、大学生等から高校生や、専修学校の生徒、特別支援学校高等部の生徒などにも拡大がされ、また対象となる奨学金についても、独立行政法人日本学生支援機構による奨学金のほか、地方公共団体独自の奨学金についても、本制度の対象とするなどの拡充がされています。さらに特別交付税の対象となる経費については、それまでの助成額の2分の1から全額に拡大され、制度の周知や広報に係る費用についても参入できるようになりました。そこで本市の考え方ですが、奨学金返還支援については、若者の経済的負担の軽減及び生活の安定はもとより、地元への定着やUIJターンの促進など、移住定住政策の面でも効果が望めると考えています。また、職員不足が恒常化している保育や介護といった職種の人材不足解消という視点からも効果が期待されています。一方で、特別交付税の措置率が2分の1であり、事業費の半分については、市が負担しなければならないことから、今後、制度の創設を視野に入れつつ、対象者の条件や助成の具体的な内容について、地元経済界からの意見も伺いながら他市町村の実施状況などを踏まえ、検討を進めてまいります。以上、申し上げ答弁といたします。 (降壇)

答弁 生涯学習部長 三上正洋(生涯学習部長は2025年3月まで)

私から士別市奨学資金制度についてお答えいたします。まず、本市奨学金の直近の貸与状況についてです。令和3年度においては、高校生5人、大学生、専門学生22人の募集枠に対して、高校生1人、大学、専門学生11人、計12人の応募があり、審査の結果、世帯収入が基準を超えた大学生1人を除く11人に対して貸与決定をし、その総額は312万円となりました。一方、当該年度における返還額は約916万円となったところです。次に、積立金に関してです。3年度末の基金残高は約3,036万円であり、平成28年度末では約602万円でしたので、5年間で約2,434万円増加していることになります。近年、貸付額が減少した一方で、おおむね滞りなく返還されていることが、その主な要因であり、29年度以降は、貸付金額よりも返還額が上回っています。こうした状況に加えて、札幌市士別ふるさと会や、個人から寄せられた多額の寄付金についても、基金として積み立てており、直近5年間で約349万円、平成17年の合併以降の累計としましては、約944万円に上っているところです。また、18年には、廃止となった旧朝日町の高校通学貸付基金のうち1,000万円を奨学資金の原資として積み立てたほか、26年度には一般財源から280万円を積み立てました。決算書に記載のとおり、債権としての貸付金が減少し、基金残高が増加していることについては谷議員からお話があったとおりであり、令和3年度末の貸付金と奨学基金の総額、約6,793万円の規模で奨学金事業を実施しています。本市の奨学金制度については、この間、その時々の状況を加味した改定を実施し、新市となってからは平成21年度に見直したところです。この際の改定は、大学生及び専門課程の専修学生の奨学金を増額するとともに、その返還期間を10年以内としたところであり、27年度以降は、日本学生支援機構の制度を参考とした収入基準の適用に変更しています。今後、新たな展望も模索すべきとの御提言につきましては、給付型奨学金を導入した場合、原資の確保という課題があり、平成27年第2回定例会で議員にお答えしたとおり、現在保有している基金の範囲内において、経済的理由で就学を断念することなく、継続して学べることを優先する中で、最大限の貸付を行えるよう、当面は現行制度を継続していく考えです。今後においても、国の奨学金制度のほか、他市町村の奨学金制度の状況も注視しながら、時勢に合わせた奨学金制度となるよう、調査分析を継続していきます。以上、申し上げ、答弁といたします。 (降壇)

質問 11番 谷守

お答えいただきました。自分の熱量と、そちらの熱量がちょっと大分違うなということで、今感じたんですが、本市の奨学金制度であります。先ほど答弁の中で、基金の総額6,793万円ということで答弁がありました。この金額の中で、この基金、運用しているんだなというところです。そこで、大学生については現状2万5,000円、年間30万円、高校生については月額1万円で年間12万円ということですね。返済を10年に延ばしたということで、大学生については、卒業後の1年後から返還が始まりますから、最長15年のスパンになるかと思います。高校生はもっと早く、3年卒業後の5年以内という縛りがありますから、総じて長くても9年という形になると思うんです。そこでざっと計算したところ、基金の総額6,790万円、これを大学生の最長15年で貸した場合に、15年サイクルで戻ってきますよと。基金の一般財源から出さないで、安定的な運営をするために平均で割ると、年間で大体450万円程度の試算になるかと思うんですけれども、毎年度450万円程度になる、ならないは別としても、大体その金額を維持していけば、現状の中ではうまく運用していけるんじゃないかと思います。過去の貸出し状況なんかお聞きしましたところ、今から約10年程度前は、やはり学生も多い、そして利用者も多いということで、現在は300万円台にとどまっていますけれども、1,000万円近くの貸与額になっていると思います。1,000万円も当然出せば10年続けば絶対、基金は一般財源から入れなきゃならないということになりますから、それと相まって、うまく減ってきている。現状ではお聞きしたところ、ここ3年程度は300万円程度、300万円台の貸与額になっている。逆に、過去に10年、15年後に返還してきている人がその額を上回っていますから、当然、答弁のあったように、基金の通帳残高というのも、今現在3,000万円程度あるという形になるかと思います。それで、質問の中でも、現状、国の支援制度が充実されてきて、今後も恐らくその制度が充実されてくるであろうと。そして、しかも、少子化の中で借りる学生の絶対数が少なくなっていく中では、当然増えるということは想像できないということで、6,800万円ある基金で、運用についても、間違いなく潤沢な運用は可能ですけれども、将来にわたっては、現状ここ直近3年間を見ていると、どんどんどんどん基金残高が余ってきているという状況だと思います。今後、より充実してくるであろう、そういう制度の中で、そこで今現状では、本市の奨学金制度を粛々とやっていくということでありますけれども、いざとなって5年10年後、本当に貸し出す人間がいなくならないような形で今から準備して、いろいろ考えたらいいのではないかなというのが自分の形の中のお話です。450万円、現状のままで推移しますと、やはり1,000万円、2,000万円単位で、基金はだぶついてくると思いますので、その点について、今から何かしらアクションを起こしていったらいいのではないかなというのは想像でありますけども。これを言うと、あくまでも、奨学金制度は教育委員会、返還支援の制度は企画課ということで話が分かれますので、本市としても、先ほど、2分の1の一般財源が必要だというところでありますけれども、本市の奨学金制度を変えてというか、その辺ちょっと操作は分かりませんが、うまく貴重な財源を将来のために、本市のために使っていくためにはやはり1,000万円、2,000万円の塩漬けをしたんじゃうまくないと思いますので、その辺はうまく対応してもらいたいというのが私の話だったんですけれども。これは奨学金制度の基金の制度を変えて、一般財源に振替するというのは、制度上、不可能ではないかと思うのですが、それが可能にできないのかという想像も込めながらお話ししたんですけれども、その点はできるのかできないのか、またかなり大きなネックがあるのかということも踏まえながら、ちょっと御答弁いただきたいと思います。

答弁 生涯学習部長 三上正洋(生涯学習部長は2025年3月まで)

再質問にお答えいたします。今の議員の御質問の中でいけば、奨学基金、いわゆる今原資という部分がありまして、その原資の部分を一般財源として、他の事業に活用できないのかという御質問と承っております。今回の奨学資金につきましては、資金積立基金ということであることから、今現時点では、基金の設置目的以外の活用ができないということになっております。残高があるからといって、一部その部分、またその一部の部分を今のところについては一般財源に充当処分することができないという部分で、士別市基金条例の中でうたっているところです。先ほども私のほうで答弁させていただきましたが、それが今後できるのかできないのかというところの部分もあろうかと思います。この部分についても、時世に合わせた奨学金制度、また先ほどこの部分で、総額の部分についても、今後の少子化、いろんな情勢も含めた中で、調査分析を継続してやっていきたいと思っております。以上です。

質問 11番 谷守

これは、ほかの自治体で、活用している自治体のホームページや何かでちょっと見てみたところ、大体5年間移住、5年間地元に就職すれば60万円ですとか、移住学生、多くて100万円程度ぐらいの数字が出てくると思うのですけれども、60万円程度であれば、例えば10人確保して600万円ということですか。そうすると、先ほど2分の1の自己資金ということもありますけれども、このだぶついた本市の奨学金、だぶついたといったら、おかしいですけれども、将来的に自分は塩漬けされる1,000万円、2,000万円だと思っていますから、その点もうまく活用しながら1人でも多くそういった支援ができるような形に取り組んでいただきたいなと思います。よろしくお願いします。

出典:士別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月14日 議事録 PDF(10ページ) 間違いを知らせる