士別市議会 令和3年第2回定例会 2021年6月15日
地縁法人制度の構築にむけて
2021年6月15日、士別市議会の一般質問で、谷守議員が「地縁法人制度の構築にむけて」について質問し、市長 牧野勇司が答弁しました。
- 質問者
- 谷守 議員
- 答弁者
- 市長 牧野勇司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 9番 谷守
令和3年第2回定例会に当たり、一問一答にて一般質問させていただきます。1点目は、地縁法人制度、自治会、町内会の法人化の構築に向けてというテーマで質問をさせていただきます。改めて、自治会とは日本特有のシステムであり、これまでの協働のまちづくりに一定の成果を出してきた社会資源であることに疑いの余地はないところです。また、行政とのパイプ役、行政サービスの一端を担い、行政の効率化も図ってきていると思います。しかし、社会構造が大きく変わってきている現在、少子高齢化や人口減少による自治会の担い手不足が少しずつ顕在化していく中、ほかの自治体で既に行われている、やがては自治体自体がなくなってしまうということがないよう今回取り上げるところです。そこで、まずお聞きいたしますが、そのような背景の中、本市での自治会加入率の状況はどうなのでしょうか。直近のデータについてお知らせいただき、コメントをいただきたいと思います。次に、自治会の法人化についてお尋ねいたします。地域住民が自主的に集って活動する地縁による団体として自治会や町内会は会員の親睦と助け合いの大切な場となっております。自治会の法人化は、平成3年4月2日の地方自治法改正により、地縁による団体の認可、自治会の法人化制度として創設されております。それまで、自治会、町内会は権利能力なき社団と位置づけられ、法人格を取得することができなかったことから、町内会館等の財産を持っている場合、当該団体の名義での不動産登記が不可能でありました。そのため、不動産の登記名義を町内会長等の個人名義としなければならなかったことなどより、本人の死亡による相続問題や当該名義人の債権者による差押え等の財産上の問題などを解消するため、不動産を保有または保有を予定している自治会に法人格を与え、当該団体名義での不動産登記を可能とすることが本制度の趣旨であります。全国的に、ほかの自治体ではこの制度を採用しているケースが少なくないようでありますが、本市の状況は、この認可制度の取扱いは今のところなく、対象団体も当然ないわけでありますが、事前にお聞きしましたところ、一部個人名義の不動産を町内会の会館として使用する自治会もあるとお聞きいたしました。そこで、本市の現状についてお伺いいたします。各自治会で使用している会館や集会所などで個人名義の不動産を抱えているケースが本市でどの程度存在しているのか、そして、その場合の税法上の取扱い等はどのようになるのか、また併せて、これまでにこの関係での相談等も地域からなかったのかもお知らせいただきたいと思います。そんな中、先月5月19日、第11次地方分権一括法が改正され、地縁による団体について不動産等を保有する有無にかかわらず認可が可能となりました。これにより、不動産等を保有していなくても幅広い地域活動を行う地縁による団体に法人格を付与することが可能となり、当該団体が地域で求められる役割を安定的、継続的に果たしていくことがこの法の狙いとされ、法人化への道が広がってきました。繰り返しになりますが、地域の助け合いの活動も安定継続して行われるようになり、少子高齢化を支える拠点の一つとなる可能性も開けるところです。本市でも法人化が広く活用されることを期待し、その見解を求める次第です。前述したとおり、不動産を持たない自治会や町内会は任意団体であるため、活動に伴う物品の歳出の購入も会長個人の取引となってしまいます。活動で事故が発生したら誰が責任を負うのか不安も募りますが、法人ならこうした悩みの対応も明確となります。総務省の研究会が、国内の高齢者人口がピークを迎える2040年を見据えてまとめた報告書では、現在の半分の職員でも機能する自治体を目指すよう求めております。それには、自助、共助、公助のバランスが重要で、とりわけ共助として地域の役割をどう位置づけるかが課題になると示しております。その共助の輪の中に自治会や町内会が法人として参加する意義は大きく、日常の声かけや見守り、高齢者や障害者の外出支援、災害時の無事の確認などは地域コミュニティーの力が非常に不可欠なところです。今回の一括法の基礎となった昨年6月公表の第32次地方制度調査会報告書は、2040年頃から逆算して、顕在化する諸課題に対応する必要性を強調しており、地縁法人制度の再構築として自治会や町内会の法人化について様々な団体との契約や連携による事業の幅の広がりを容易にするとの期待を寄せております。憲法が定める地方自治の本旨は、自治体が主体の団体自治と住民参加の住民自治からなっています。自治体の効率化とともに、主体性ある住民参加の支援を進めるためには、この自治会の法人化ということもこれからの少子高齢化社会で必要なことと思い、共助の柱となるものと感じております。以上まで述べてきた事柄について答弁を求め、私の最初の質問を終わります。 (降壇)
答弁 市長 牧野勇司(市長は2021年6月まで)
谷議員の御質問にお答えいたします。初めに、本市の自治会加入の状況についてです。本市では、65の自治会が活動しており、地域住民による自治組織として住民相互の交流や協働活動を通じて親睦を深めるとともに、地域の課題解決に向けて行政と連携を図りながらまちづくりを進めていますが、自治会加入率は減少傾向にあります。過去3年間の自治会加入率は、平成31年が75.28%、令和2年が74.9%、3年が74.3%となっており、高齢化や集合住宅入居者の未加入などが主な要因と推測されます。自治会によっては役員の担い手が不足し、自治会活動が困難になってきているという声があることから、自治会連合会では、こうした課題に対応するため、平成26年から自治会の体力づくりを活動目標に掲げ、自治会再編や人材育成に取り組んでいるところでもあり、市としても統合に向けた調整や財政支援など、引き続き自治会連合会と連携して取組を進めてまいります。次に、自治会が保有する不動産等の有無についてです。本市の自治会館は、寄附金や市からの補助金によって建設した後、市へ寄附した上で無償貸付けを受ける場合と、そのまま自治会所有としている場合の2つであり、個人所有の会館はありません。また、会館敷地については、その多くが市の土地を使用していますが、3か所の会館で個人所有の土地を使用しています。これら、土地、建物に係る固定資産税の取扱いについては、自治会所有の会館、建物は全て免税とし、また、個人所有の土地を使用している場合は、会館敷地として使用してる面積について免除しています。なお、自治会が個人所有の土地を利用していることに関して市へ相談が寄せられたことはありません。認可地縁団体制度は、議員お話しのとおり、自治会が法人格を取得し、自治会館やその敷地の不動産登記を可能とするため創設された制度であり、本年5月の地方自治法改正により不動産等の保有目的の有無にかかわらず認可が可能となったものです。認可を受けるためには、自治会の加入単位を世帯から個人に変更するなど、制度に合わせた組織形態や運営の見直しを行った上で、地方自治法施行規則の定めに基づき、市に対して所要の手続を行う必要がありますが、従来の自治会活動の枠を超えた事業を展開しようとする場合は法人格を得ることで継続した活動基盤が確立されるものと考えます。本市におきましては、先ほど申し上げたとおり、会館敷地のほとんどが市の所有で、自治会が土地の登記を行う必要がなかったこともあり、不動産等の保有予定が前提であった認可地縁団体制度について自治会へ積極的に御案内していません。しかしながら、この法改正の趣旨を踏まえ、道内各自治体における制度の活用状況について本市の実情と照らし合わせながら調査・研究を行うとともに、市ホームページや自治会連合会を通じ各自治会へ制度周知を図ってまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)