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士別市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月15日

本市の生活困窮者自立支援対策について

2020年12月15日、士別市議会の一般質問で、国忠崇史議員が「本市の生活困窮者自立支援対策について」質問し、市長 牧野勇司、健康福祉部長 田中寿幸が答弁しました。

質問者
国忠崇史 議員
答弁者
市長 牧野勇司、健康福祉部長 田中寿幸

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 12番 国忠崇史

通告に従いまして一般質問を行います。今回は3つのテーマを用意していますが、1つ目が本市の生活困窮者自立支援対策についてお伺いする次第です。この生活困窮者自立支援対策ですが、根拠法が生活困窮者自立支援法というものです。この法律、2013年にいろんな批判を受けました。法案の段階で、生活保護制度を形骸化するものだ、あるいは憲法25条にうたわれた生存権の保障にかかわる事業について公的責任を逃れようとするものだと、そういう批判がありまして一度廃案になりましたが、ちょっと修正を加えて2013年の末に成立しました。そして施行が2015年からということで、現在6年目ということになっております。いろいろ批判はあったものの、法律としては市町村の裁量による制度運用の範囲が大きい部分があるわけで、要は本市がどういう運用をするかによって実際の生活に困られている方をどの程度支援できるかということも決まってくるものと思われます。それで、質問の1点目ですが、この生活困窮者自立支援法が施行されて以来の本市窓口への相談者の数、あるいは支援の申請者の数、そして何らかの福祉制度へとつなげた数について実績があればお答え願います。次に、市の窓口体制についてお伺いします。現在、この生活困窮者支援について主務を担っておられるのが、会計年度任用職員がやっておられるということです。しかし考えてみれば、会計年度任用職員が主務をされているということは権限がないということであります。この支援事業の重要性を考慮すると、主務には本当はケース会議などを招集する権限があったほうがよいかと思われます。こういった窓口の職員についての正職員化が必要なのではないかと思いますが、市の見解をお伺いします。また、例えば社会福祉士など専門性を持った職員の配置も必要だという認識があるか否かもお伺いする次第です。3番目の問題として、申請主義の問題を取り上げます。よくも悪くもこういった福祉制度について、生活保護を筆頭に日本では申請主義を採用してきました。要は本人が窓口に来て申請することによって行政が動くという仕組みです。しかしこの生活困窮者支援は、私の思うところアウトリーチの手法によって対象者を迅速に補足することが必要ではないかと思われます。特に、いわゆる8050問題を抱えた中高年ひきこもりが本市にも相当数いると思われます。これは、3年ほど前に遠山昭二議員が一般質問で取り上げておられますが、こういった8050問題を抱えたひきこもりの方がやがて困窮者予備軍となると考えると、今の申請数はまさに氷山の一角と言えるのではないだろうかと思います。市の窓口としても安穏としてはいられないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。次の質問として、私の問題意識から取り上げたいと思います。私が思うに、本市の人口減、特に社会減の一員として、困窮してしまった人が都市部への流出をするのではという印象を持っています。私は保育園をふだん運営していますが、保育料が払えなくなったり給食費が払えなくなった人は大抵都市部に流出していきます。そして手っ取り早い仕事を探してとなるわけですが、こういった困窮して社会減をするという人々は大抵現役世代の働き手であります。ですから、そういった困窮した方をいち早く支えて何とか人口の流出をとめることが必要ではないのかと思いますが、この点の市としての認識を私の問題意識からお伺いいたしたいと思います。次に、財源についてです。生活困窮者自立支援法と政令などにより財源について決まっているものと思いますが、現在の市の窓口体制とこの自立支援についての財源とは関係があるのか否かをお答えください。最後は、ケース検討会議についてお伺いします。本市でも児童虐待の関係なんかではよくいろんな公的機関、あるいは学校、保育園、児童福祉施設の担当者が集まってケース検討会議が一人一人について行われております。この困窮者支援の場合は、今まで何度くらいこういったケース検討会議が開かれたか、また、その参集範囲について主なところをお聞かせ願いたいと思います。この件の質問は以上です。 (降壇)

答弁 市長 牧野勇司(市長は2021年6月まで)

国忠議員の御質問にお答えいたします。初めに、生活困窮者自立支援法が施行された平成27年4月以降、本年11月末までの相談者件数は148件で、何らかの福祉制度につなげた件数は61件となっています。次に、窓口体制についてです。現在の体制は福祉課に会計年度任用職員1名を選任の相談支援員として配置し、支援に当たっています。本制度の体制整備に当たっては、限られた財源で最大の効果を上げることを基本に検討した経緯があります。まず、運営主体については、事業開始前の各自治体への調査では、多くの自治体が社会福祉協議会に委託しての実施を予定しているとの情報もありましたが、本市においては生活困窮に関する情報は市役所に多く集まることや市の生活保護ケースワーカーや社会福祉士、精神保健福祉士などの専門職との連携がとりやすいことなどから、福祉課に相談員の籍を置くことで効果的な支援が可能と判断し、直営で行うこととしました。また、職員については、臨時職員の雇用や民間に委託した場合には、その人件費が国庫補助となることを踏まえ、現在の会計年度任用職員としたところです。相談支援員は採用後直ちに国が実施する相談支援員養成講座を受講するとともに、北海道が実施する生活困窮者自立相談支援事業関係研修やその他研修にも参加し、スキルアップを図っています。また、今年度、実務経験5年以上の資格要件がある主任相談支援員の養成講座を受講しているところです。次に、ケース検討会議についてです。生活困窮者にかかわる会議については、法で定めるサービスである居住確保給付金の支給可否の検討などを行う機関として社会福祉協議会と市の関係部署の課長職で構成し、健康福祉部長が招集する支援調整会議を設置しており、これまで3回の会議を行い、法の理解や取り組みの情報共有を図っています。このほか、関係する庁内の各部署や社会福祉協議会のほか、市立病院の相談員、弁護士などと個別の支援に関する支援会議を相談支援員が招集し行っており、これまで148回の会議を実施し、支援に当たっているところです。このように、本市の生活困窮相談支援員は、福祉課内の連携はもとより、これまでさまざまな支援に携わり、多くの関係者と連携を図り支援をしてきており、さまざまな課題に組織として対応できているものと認識しています。次に、アウトリーチの取り組みについてです。本制度においては、アウトリーチにおける支援が重要であり、相談支援員の活動は、相談者が来庁した場合の対応のほか、定期的、継続的な訪問支援、ハローワークや事業所、医療機関や弁護士事務所などへの動向など、いわゆるアウトリーチによる支援を行っています。また、市の税務課、住宅、水道、地域包括支援センター、民生委員・児童委員、社会福祉協議会、障がい者基幹相談支援センターなど、多くの市民宅を訪れている機関との連携を図ることで、さまざまな困窮者の相談支援につながっています。議員お話しの中高年者のひきこもりの問題、いわゆる8050問題は全国的に取り沙汰されており、本市においてもひきこもりの実態はあるものと考え、本年11月に民生委員・児童委員の皆様に協力をいただき、ひきこもりに関する実態調査を実施しており、今後その調査結果の分析を進め、支援のあり方について検討してまいります。次に、困窮した人の都市部への流出についてですが、これまでかかわりのあったケースで申し上げますと、65歳未満の現役世代で転出したケースは10件でありましたが、多くが結婚等の事情であり、就労先が他の自治体に決まったというケースは2件で、いずれも転入者で、市内で就労したがうまくいかず、支援を行った結果、他の自治体での就労が決まったものです。また、転入された方への就労支援を行ったことで、就労先が市内で見つかり定着したケースもあることから、一概にその多くが転出しているということはないものと考えています。生活困窮者の問題は、就労に関する問題や家庭の問題、金銭問題、健康問題やひきこもりの問題など、さまざまな要因がありますが、早期発見と粘り強い支援が重要であり、今後も関係機関との連携を密にし、困窮された方に寄り添った相談支援に努めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)

再質問 12番 国忠崇史

2点、再質問いたします。まず、ひきこもりの問題、実態調査されているということで非常に心強い答弁いただきました。ひきこもりについて、3年前の第1回定例会で遠山昭二議員が取り上げたときに、その当時でもう既にひきこもりの方への支援を5件されたという答弁がありました。実態調査を待つまでもなく、実はもう既にそういった実例もあったということなので、とにかく早いうちに行政とのつながり、あるいは支援とのつながりをつくっていかなきゃならない。ひきこもりが5年、10年と長期化する前にアウトリーチをかけていかなきゃならない分野だと思いますので、この点についてもう一歩踏み込んで、現在の実態調査を待つまでもなくやった実例について、御存じの点があればぜひお答えいただきたいと思います。それからもう1点、窓口の問題ですけれども、ロシア文学のトルストイという人はこんなことを言っています。幸せな家庭というのはみんな同じように幸せなんだけれども、不幸な家庭というのはもうみんなばらばらに、それぞれに不幸だと、アンナ・カレーニナという小説の序文で書いてます。本当に生活困窮されている人の場合、家族離散だとか健康上の不安、持病がある、あるいは借金がある、それから失業したとか、いろんな要因が本当に絡まってます。それで何か一つの問題を解決しようとしたらほかの問題がひっかかって、なかなか貧困から脱すことができないと。そういうときに、例えば市立病院からのケースワーカーの方から市役所に情報が来る、弁護士の方から市役所に情報が来ると。そのまとめ役ですよね、市というのは。直営でやっているというのは非常にいいんですけれども、市の窓口で生活困窮者の支援対策をやっている方というのは、そこのコーディネートをやる、非常に重要な役割があるわけです。ですから、すぐにとは言わないまでも、そういった方をちゃんと正職員として迎えていくような体制をつくっていっていただきたいなと改めて要望する次第ですが、踏み込んだ答弁をいただきたいと思います。以上、2点。

答弁 健康福祉部長 田中寿幸(健康福祉部長は2022年3月まで)

再質問にお答えします。まず初めに、ひきこもりの部分のアウトリーチの件でありますけれども、これまでさまざまな相談支援に当たって、また解決に結びついたケースも多々ありますが、今現在、三十数件の方の継続支援ということで、これについてはさまざまなその方の特性等々に合わせて、御家族を含めた本当に粘り強い支援ということでやっております。具体的にこの中にひきこもりという定義にくくられる方が何人いるのかということの実数については今申し上げることはできませんが、そういうことで継続的に支援を行う必要があるということであります。それから、今、民生委員・児童委員の皆様方に協力いただいて調査をかけている部分につきましては、これもなかなか民生委員・児童委員の皆様方の御意見としても、そういった実態をつかみつつも、なかなか行政のほうにどうやって結びつけていっていいのかわからない、非常にデリケートな問題も含んでいるという意見もいただいておりますので、その支援のあり方について、やはりさらに協議が必要かなと今考えているところです。それから、職員については、先ほど会計年度任用職員ということでありますけれども、これまで5年以上の経験を積み、またこの問題については、本当に資格を持っていればそれで解決するのかという問題では決してございません。さまざまなケースが、今、国忠議員もおっしゃられたように、原因も、それから状態も特性もさまざまございますので、そういったものも一つずつ解決する中で一歩ずつ成長しており、また、社会福祉士、精神保健福祉士、弁護士、それから先ほどの病院のケースワーカー等々もしっかりと連携した中で、もう支援ができている、組織的な支援ができているといったことでありますので、この信頼関係、三十数人が今も継続支援を行えているということは、決して切れ目のない支援につながっていると私は認識しておりますので、今後もしっかりと、臨時職員だから、正職員だからといったことではなく、組織的に支援をしていきたい、このように考えています。以上です。

出典:士別市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月15日 議事録 PDF(35ページ) 間違いを知らせる