士別市議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日
国際交流と外国人労働者受け入れの拡大について
2019年3月6日、士別市議会の大綱質疑で、山居忠彰議員が「国際交流と外国人労働者受け入れの拡大について」質問し、総合企画室長 東川晃宏、総務部長 中舘佳嗣、商工労働観光課長 徳竹貴之、経済部長 井出俊博が答弁しました。
- 質問者
- 山居忠彰 議員
- 答弁者
- 総合企画室長 東川晃宏、総務部長 中舘佳嗣、商工労働観光課長 徳竹貴之、経済部長 井出俊博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 山居忠彰
それでは、2番目の質問でありますけれども、国際交流と外国人労働者受け入れの拡大についてであります。本市の国際交流事業も早いもので豪州ゴールバーン・マルワリー市との姉妹都市提携20周年を迎えます。この機会に改めて、これまでの経緯や意義、そして今後の展望についてお聞かせください。また、スポーツを通したまちづくりの一つとして、台湾とのホストタウン構想も進んでございます。近年の急激な国際化で、訪日外国人の数はついに3,000万人を突破し、在留外国人も約270万人と過去最多を更新しています。驚いたことに、道内でもニセコ町の人口の1割がオーストラリア人になり、インバウンドとして歌登町に年間2,000人ものタイ人観光客が押し寄せてきます。時代は、従来の友好親善オンリーから戦略的互恵関係へと変遷してまいりましたが、果たして、本市とこれらの姉妹都市、友好都市との間で経済交流等は可能なのでしょうか。これら国際交流事業の到達点を士別市はどこに置いているのでしょうか、お示しください。平成5年、1993年に導入されました技能実習制度や外国人研修制度に基づいて、本市にも多数の外国人が入ってきてございます。平成28年、2016年には、技能実習法が公布され、外国人の技能実習の適正な実施と技能実習生の保護が明文化され、翌年施行されました。士別市は、農業が基幹産業のまちでありますから、当然に製造業、サービス業、宿泊業よりも農業実習生が大半だと思われますが、その労働実態や国別の人数、さらには手続上の問題点など、どの程度把握されておられるのでしょうか、お教えください。また、近年は技能実習生や研修生の急増に比例して、人権じゅうりんや差別事件が多発してございます。制度の趣旨である国際貢献と労働の実態である出稼ぎとの間の乖離も指摘されてございます。札幌市や上川郡東川町など、道内の市町村では相談窓口を設けたり、語学研修制度や語学学校を設置するなど、さまざまな対応をされているようであります。近い将来、士別市としても地方の自治体として何ができるのでありましょうか。また、しなければならないのでしょうか。昨年12月、政府は深刻な人手不足対応として、出入国管理法、入管法改正案を生煮えのまま可決いたしました。ことし4月からの施行で単純労働者にも門戸を開くものであり、我が国の外国人受け入れ政策の大きな転換点となるものであります。新しい在留資格、特定技能1号、2号が設けられ、事実上の移民受け入れ開放となるものでもあります。現在、士別市在住の外国人たちにとってどんな影響があるものなのでしょうか。地方自治体にも何らかの役割が発生するものなのでしょうか。また、日本国内で働く外国人労働者は年々急激に増加しており、おおよそ130万人と言われてございます。この数字は、日本で働く人口総数の2%に当たります。ここ5年間で倍増しており、もはや外国人労働者なしでは成り立たないといってもおかしくない状況でございます。中国からが最も多く、ベトナム、フィリピン、ブラジルと続きます。ネパールからの入国も大きな伸びであります。しかし、同時に深刻な問題も噴出してございます。凶悪犯罪の増加、劣悪な労働環境、低賃金による労働差別、交通事故、教育や医療、介護、年金、福祉など不十分な社会保障といった側面からであります。今や好むと好まざるとにかかわらず、我々の生活の身近に外国人労働者が急増することで地域社会との調和が崩れる危険性があるとも言えます。もちろんグローバル化の時代、スマートな触れ合いが最も肝要であることは論をまちません。本市としても、対岸の火事として見過ごすことなく、これら未来の問題に今後どう対応していくべきだとお考えでしょうか、お尋ねいたします。以上、これら国際交流と外国人労働者受け入れ拡大についての質問に御答弁願います。
答弁 総合企画室長 東川晃宏
私から、ゴールバーン・マルワリー市との交流の意義や経過、そして経済交流の可能性について御答弁させていただきます。初めに、ゴールバーン・マルワリー市との交流の経過についてでございますが、平成6年に士別サフォーク研究会が羊によるまちづくりを確立するため、オーストラリア、ゴールバーン市を訪問したことが一つのきっかけということでございます。後の平成9年に元市長を含む友好親善訪問団が交流の合意を取り交わした後、平成11年にゴールバーン市長が来市され、両市の間において姉妹都市提携を締結したところでございます。これまでに、平成14年から高校生短期交換留学を実施しているほか、さっぽろ市士別ふるさと会や、市長を初めとする公式訪問団、また農業視察などの市民訪問団、あわせて本市からは約150名が同市を訪問しておりますし、ゴールバーン市からも高校生や公式の訪問団など、約90名が来市されているところでございます。また、本市におきましては、札幌オーストラリア領事の講演会の開催ですとか、小学生の絵画交換交流事業、オーストラリアのランチメニューを市内の小・中学校で紹介するゴールバーンスクールランチの実施など、士別国際交流協会やサフォーク研究会と連携する中で、国際社会に触れ合う機会や情報提供に努めてきたところであります。近年では、友好のあかしとして譲り受けましたゴールバーンローズの苗木を植樹しているほか、昨年からはALTが1名、本市のほうで活動されております。ことしは、姉妹都市提携20周年を迎えますことから、公式訪問団によりゴールバーンを訪問して、交流の継続について協議してまいる予定としております。これら交流の意義としましては、体験留学を体験した高校生やホームステイを受け入れた高校生などからは、異国の文化に触れてとてもいい機会になったとの意見があるほか、その経験を人に伝えることを学ぶとともに一層外国への興味を抱き、みずから制度などを探して他国への留学を実施する生徒もあらわれるなど、進路や考え方などについても大きな影響を与える、とても有意義な事業になっていると考えております。また、こうした交流を通じて、例えばALTの採用ですとか、個人的なゴールバーンのディレクターが家族旅行で訪れるなど、一部交流の広がりも見えてきているところでもございます。次に、ホストタウン構想が進む中での経済交流等の面というところでございます。ホストタウンの取り組みとしましては、ウエイトリフティングの合宿招致や士別東高等学校の見学旅行、交流合唱団の台湾公演、教育委員の台湾訪問やグローバルGAPの食材のPRなど、2020年のオリンピック、パラリンピックを焦点に、スポーツ、教育、文化、経済などの面において相互交流を進めているところであります。経済的な交流としましては、士別地域日台親善協会になりますが、台湾の台中市の百貨店で特産品をテスト販売する北海道チャレンジショップに現在出展中でございます。台湾の店頭にも多くの日本の商品が並んでいることから、この地域の特性を生かした商品の輸出に向け、コストなども踏まえて実現できる方法を考えていきたいと考えております。また、台湾ということでいきますと、1市3町の着地型観光推進協議会においても、観光プロモーションや地域間交流を視野に入れたホームステイなど、その地域との交流も行っているところでございます。今度においては、インターンシップの受け入れに向けた事業を実施するなど広域連携による経済効果が得られるよう事業を進めていきたいと考えております。また、オーストラリアとの経済面での交流ということでいきますと、市内の農場が以前は羊肉の輸入をして販売しておりましたが、現在は中止となっておりまして、やはり海外との取引という部分でいきますと、オーストラリア、台湾かかわらず、そこの仕向け地に合わせた企画ですとか、中に含まれる成分ですとか、そういったような部分への対応も必要ということになるから困難な面も多いのかなと感じているところではありますが、いずれにしましても、そういった経済的な部分での交流という部分も視野に入れた検討も行っていきたいと考えております。以上です。
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
私からは、国際交流事業の到達点、展望といったお尋ねについてお答えいたします。まず、姉妹都市提携につきましては、国際親善、文化交流等を目的にこれまで、ただいま御答弁申し上げたとおり、さまざまな交流を積み重ねてまいりました。昨年は、公式訪問団を受け入れいたしまして、本年になりますが、交流20年を記念して正式に市長に招待のお申し出もあったところです。その際にあわせて御提言がありましたのは、こうした記念にゴールバーン・マルワリー市に日本庭園を新たに造成したいという申し出がありまして、こういった点について、市長も造詣が深いということで、海外でそういった造園の実績もある設計者を推薦し、先般はゴールバーン・マルワリー市からその設計者が招聘されて、現地調査、それから意見交換をして、市長に報告があったところです。今聞いている中では、市内の中心部の公園、ある程度一団の土地を考えているということで、もしかすると、数区に工区を分けてやるような事業になるのかなという今受けとめをしておりまして、そういった意味では、その日本文化という意味での一つの大きな事業になるのかとは考えております。先ほども申し上げましたが、この昨年の公式訪問団の訪問に当たっては、外国語指導助手の採用にも結びついたということもありまして、その英語の指導ももちろんですけれども、オーストラリアの文化についても伝えていただいているという、これまでの流れもございます。これまで短期留学、高校生も行ってまいりましたけれども、ことしは約10名、この夏に本市で受け入れする予定にしておりまして、毎年、交互に派遣をしておりますが、前回受け入れをした後の報告会では、先方の議員さんがその報告会に参加して、非常に感動的だったと、ぜひ、この事業を続けてほしいという書簡も市長宛てに届いていたところであります。こういった交換留学等に際しましても、民間国際交流協会がホストファミリーの調整ですとか、また、それ以外にもJICA、国際協力機構に子供たちを毎年連れていって、それで、国際文化に触れる機会をつくっていただいているということで、草の根の交流に結びつけていただいているということもあります。そういった意味では、今、到達点という意味で申し上げていいかどうかわかりませんけれども、大きな目標としては、異文化交流の活性化、それからグローバル教育、こういったものが非常に大きな要素を占めていると受けとめておりまして、いわゆる外交でいう国益という成果というのとはまたちょっと違うかもしれませんけれども、これまで、いつも市長が言われている人材育成という意味では非常に大きな効果があるものだと考えておりますし、こういったものを通じて観光、経済、そういったものの波及も期待できると受けとめているところでございます。以上です。
答弁 商工労働観光課長 徳竹貴之(商工労働観光課長は2019年3月まで)
私からは、外国人労働者受け入れ人数ですとか労働実態について御答弁させていただきます。現在、士別市におけます外国人労働者数は22事業所で68名の方を受け入れしていることとなっております。内訳といたしましては、農業で47名、建設業で19名、小売業で2名ということであり、国別でいきますと、中国人が25名、ベトナムが43名となっておりまして、農業の中では主に畜産、建設業では工事現場というところが主な勤務の内容と確認をしております。労働実態という形につきましては、まず勤務体系としましては、週40時間基本とし、繁忙期についてはそれぞれ調整をしながらということでありますが、農業については週休1日、企業については週休2日という形を基本としながら、労働実態という形で確認しております。また、住居につきましては、それぞれの企業につきましては、企業で持っている社宅ですとか企業が契約しているアパート等にお住まいになられて、それぞれスーパーなどで買い物をしながら自炊の生活をしていると確認をしてきております。それ以外の労働実態という形につきましては、事業主であります事業所や農家、また、そういったそれぞれの事業所にあっせんをしています管理組合等に確認をしてきているところではありますが、現段階においての問題点というところについては、今は特にないという形で確認をしているところであります。今後におきまして、自治体として何ができるのかという点につきましては、まずは外国人の実習生を受け入れている各事業所、事業主の方々、そことしっかりと協議をしながら、それぞれの事業所においてどういった問題があるのかということに加えて、そういった実習生たちがこの本市で暮らすという中にあって、どういったところをまち全体として求められているのかというところをしっかりと事業主の方々と話をし、そして、その中で仮に実習生同士の横のつながりというものが求められてくるとするならば、そういったところも含めた事業主や実習生同士のネットワーク化的なところをしっかりと意見調整をしながらやっていくことが重要になってくると考えております。以上です。
答弁 経済部長 井出俊博(経済部長は2021年3月まで)
私からもお答えします。今現在の士別の在住外国人労働者の方々への影響という部分ですけれども、これに関しましては、実習期間については1年からおおむね3年という状況で、その後は一旦帰国をされるという状況になっています。これについては、それぞれ1年目、それから3年目においては、技能上級試験があったりとかという、そういったようなハードルがあるものですからそういうような状況にありますけれども、今回の改正によりまして、今、議員のほうからもお話がありましたとおり、在住資格に特定1号、2号というものが新たに設けられるようなことで、今まで以上に、入国して、就労しやすいような環境が想定されると思っております。そういった部分でいきますと、本市におきましても、改正によりまして、新たな在留資格が設けられることから、市内の実績のある建設業ですとか、農業ですとか、小売業ですとか、そういった業種のほかに、人手不足とされております介護分野において、また製造業などにおいても、ますますこれから増加するのではないかなと考えておりますので、今お話がありましたように、関係事業所などとの情報共有がますます重要ではないかなと思っております。今後におきましては、生活環境への対応ですとか地域住民の調和なども課題になってくると考えますし、関係機関、それから関係事業所との連携、就労する外国人労働者の移住ということも視点に含めて働きやすい環境整備に努めていかなければならないと思いますし、また地域住民との交流ですとか日本文化、それから日本語の習熟、それから先ほどもありました、入ってこられる外国同士の相互の情報交換ですとか、また受け入れ後の外国人の皆様の心身のサポート体制であるとか、そういったようなソフト面のサポートがこれからも重要になってくるんじゃないかなと思っております。そういう意味でも、地域コミュニティとの連携、また、市民の皆さんの外国人に対する意識の醸成なども必要になってくると考えておりますので、今後、そういった中身も含めて検討していかなければならないと考えております。以上です。
再質問 15番 山居忠彰
再質問というよりは、ちょっと提案ということでしたいんですけれども、ゴールバーンとの交流20年ということで、人で言えば成人です。二十です。最近は18歳で投票権もありますけれども、二十になれば、たばこも吸えるしお酒も飲めるという、要するに大人のつき合いに変わってくるというそういう意味で、もう少し裾野が広がってもいいんじゃないのかという意味で、実は、この20年の間、この交流してきている人とか、それに携わっている人たちというのは非常に内容についても熟知していますし、非常に交流が深まっていると思うんですけれども、市民全体ではどうかなというと、まだまだ、ちょっとほど遠い感じがするわけです。そういった意味でも、せっかく今、このインターネットの時代、実はこれは士別のホームページからもゴールバーン・マルワリーも引っ張れるわけです。すぐに見ることもできます。でも見て、市民の方はどれだけ、なるほど、これは私も行ってみたいなと思うかどうかです。もう少し魅力のあるような紹介の仕方というのはできないのか、その逆も言えるわけです。士別のことについても英語で発信できないか、これは全てこれをやろうとしたら予算化しなきゃいけないし、お金もかかるんですが、ある程度のその概略的なものだけでも、せっかくもう20年にもなってきたんですから、市民に裾野を広げていくという意味で、もう少し市民がわかりやすい、理解できる、そして興味を持つ、関心を持つ、そしてできれば自分たちも魅力を持って行ってみたいと思うし、また士別も、来てもらいたい、行ってという気持ちが発露されれば、士別にも行ってみたいなと思われるような、やはりそういう発信というのも必要ではないかと、そんなこともちょっと御提案を申し上げたいなと思いますが、この件についていかがでしょうか。
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
山居議員からの御提言がありました、20年を迎えたゴールバーンとの交流、こういったものをどういうふうに発信していくかという点につきましては、来週には、この国際交流協会が、こういった短期留学ですとかホストタウンの取り組み、こういったものをセミナーのような形で実施をし、これは市民の皆様にもお知らせをして、ぜひ参加をいただきたいと考えているところですが、例えばそういった機会ですとか、実際にその交流をされた人からの、また団体なり、その地域なり、そこに伝えていただくことによって、さらにそういった輪が広がっていくということは、非常に草の根の交流という意味では重要だなとは考えておりまして、御提言がありました例えばそういったネット環境を使ったような取り組みについても、何か工夫ができないか、我々も研究してみたいと思います。以上です。