標茶町議会 令和6年第1回定例会 2024年3月5日
シラルトロ湖の生態系保全を求める
2024年3月5日、標茶町議会の一般質問で、櫻井一隆議員が「シラルトロ湖の生態系保全を求める」について質問し、町長 佐藤𠮷彦、観光商工課長 三船英之、副町長 牛﨑康人が答弁しました。
- 質問者
- 櫻井一隆 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤𠮷彦、観光商工課長 三船英之、副町長 牛﨑康人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 櫻井一隆
私は、通告に従い、質問をさせていただきます。件名でございますけれども、シラルトロ湖の生態系保全を求めるということにいたしました。内容としましては、シラルトロ湖の水環境については、平成 23 年にアオコの発生があり、9月定例会において一般質問で取り上げられております。水質については、令和4年8月に町は「シラルトロ湖調査業務委託」をして、9月には濃度計量証明書を受け取っているので、その結果を発表してはどうか、まずそれが1つです。2つ目は、近年は、浮葉植物であるヒシが異常に繁茂し、湖面を覆っております。町としても国立公園の生態系や環境を守ることは大切なことと思うので、早期に関係省庁の協力を得ながら湖の生態系回復に取り組むべきではないかと考えるものであります。お考えを伺いたい。以上です。
答弁 町長 佐藤𠮷彦
2番、櫻井議員のシラルトロ湖の生態系保全を求めるとのお尋ねにお答えいたします。シラルトロ湖の水質調査結果を公表してはどうか、早期に関係省庁の協力を得ながら湖の生態系回復に取り組むべきではないかとのお尋ねですが、議員ご承知のことと存じますが、環境省の中央環境審議会自然環境部会の中でも、釧路湿原の湖の富栄養化が進んでおり、生物多様性の減少が悩ましい状況にあると話題に上がっておりますし、シラルトロ湖の環境保全につきましては憂慮し、対策が必要なものと考えているところであります。令和4年 12 月第4回定例議会においてお答えしておりますが、令和4年8月に実施しました水質調査は、釧路湿原かや沼観光宿泊施設の排水先の一つとしてシラルトロ湖が候補としてあったことから、現状のシラルトロ湖の水質を確認する上で表層3か所、低層2か所、計5か所の調査を一度だけ実施したものでありますが、水質改善や環境保全につな75げるためには、長期的、季節ごとに調査を実施し、分析する必要があると考えているところであります。また、令和4年度から令和7年度までの4年間、文部科学省の補助を受けて酪農学園大学の農食環境学科において、シラルトロ湖における「水環境の季節変化とヒシ範囲拡大との因果関係を明らかにする」、「栄養塩負荷量の年変動を推定する」、「ヒシの生育と拡大に刈り取りの効果があるのか検証し、湖内環境、生物多様性改善効果を立証する」という目的で観測、研究をされており、本町からは令和4年8月に実施しました調査結果を提供させていただいているところです。本調査の研究結果につきましては、本町へフィードバックしていただけると聞いており、また、公表もされると聞いておりますので、これまでもお答えしているとおり、シラルトロ湖の環境保全、生態系保全に向けては、環境省、北海道、釧路開発建設部をはじめ、関係機関とも共有しながら協議をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
質問 2番 櫻井一隆
まず1点お伺いしたいのは、今回、町として令和4年に5か所調査しておりますね。表層2か所、それから深部において3か所ですか、計5点を検査しております。今後この調査を継続していくのか、それは宿泊温泉施設の排水にかかわることだからこの1回だけにするのか、そこらはどうですか。今後続けるのか続けないのか、お伺いしたいと思います。
答弁 観光商工課長 三船英之(観光商工課長は2025年6月まで)
お答えいたします。シラルトロ湖の水質調査ですけれども、表層3か所、低層2か所の5か所をやらせていただいたのですが、このときの考え方としましては、かや沼観光宿泊施設の排水をシラルトロ湖に流す、候補の一つでしたので、そのときは、もし流すことになれば定期的な観測が必要だろうというふうには考えておりました。今後につきましても、定期的な観測、富栄養化が進んでいるということで必要だとは思うのですが、町として単独でやるということは今のところなくて、先ほど町長からも答弁させていただきましたけれども、酪農学園大学のほうで4年間継続して調査をされるということですので、まずはその調査結果を待ちまして関係機関と協議をさせていただいて、どういうことができるのかという対策、何ができるのかというところを探っていきたい、協議してまいりたいというふうに考えているところでございます。
質問 2番 櫻井一隆
酪農学園大学のほうでの調査がこれからも続くということで、それの資料をもらいながら検討するということですかね。幸いにも茅沼にある温泉施設が共立グループの中で経営をやっていただけるということになって、この前もお話ししたのですけれども、やっぱりあの湖が一つの大事な位置づけになるのでないかと、こう思うわけ76ですね。そうなると、やっぱり町としても何がしかのアクションを起こし、あそこの湖をちゃんと見ていますよと、これからいろんな対策もしていきたいと、こういう姿勢を示す必要があると思うので、そういう大学からの情報をもらったら、今後それを活用してどのような形でアクションとして行っていくのか、湖の生態系の保全についてどのような考えを持って行動していくのか、そこらは考えてございますか。
答弁 観光商工課長 三船英之(観光商工課長は2025年6月まで)
お答えいたします。昨日、指定管理者の議決をいただきました。今後、共立さんと詰めの打ち合わせをしていくのですが、その中でもシラルトロ湖のことに関しましては情報提供させていただきますし、酪農学園大学の研究調査結果につきましては、釧路湿原の自然再生協議会というものが、議員も所属されていると思いますが、そこにも情報提供させていただきまして、今後の対応を検討していきたいというふうに考えているところでございます。
質問 2番 櫻井一隆
幸いにも、3月 13 日に釧路湿原再生協議会、これが釧路でございます。鶴居と本町が、深くこの湿原に関しては関わっておるわけです。13 日、釧路における会議に町としてどなたか出席する予定はございますか。いかがでしょうか。(何事か言う声あり)(「わからないのだったら」の声あり)
質問 2番 櫻井一隆
全日空ホテルの前の観光施設ですか、大きな建物がございますよね。あそこで実際に行うということで案内が来ていると思うのですが、町には来ておりませんか。(何事か言う声あり)(「休憩」の声あり)
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。3月 13 日予定の湿原再生協議会、案内をいただいておりまして、各小委員会、それから本体の会議に分かれておりまして、それぞれ担当部署に配付されている状況なのですけれども、この会議については企画財政課のほうで担当の係長が出席をする予定でございます。
質問 2番 櫻井一隆
この会議は、各小委員会が7つ、今は5つになりましたか。あって、あと今回は、この3月というのは年に一度の全体会議なのです。鶴居、そして標茶が釧路湿原国立公園の大部分を占めていると、こういうことですから。湿原環境だけでなく農業の部分、土砂流入とか、河川を汚すなとか、いろんな問題で、いろんな部門でいろんなことを言われています。ですから、そういう委員会に、リモートでも結構ですけれども、できることなら本会議に直接出席して、あるいは委員会に直接出席して、本町の立ち位置というものを明確にお示しになることが大切でないかと思います。前の、前々々なのか、農林課長の時代は、結構積極的に委員会に出席しておられて、標茶の立ち位置というものを、農業の部分あるいは水産の部分、それから自然環境の部分、こういうことで強力な発信をしておりました。若干、本町としては発信力が足りないのでないかと、こういうふうに危惧するわけですね。やはり塘路があってシラルトロ湖があるということですので、これは釧路湿原の水がめみたいなものですから、大事な立ち位置にあると。ましてや、シラルトロ湖は今、町のほうも考えておられるように、観光施設の目玉になると。その眼下の湖ですから、もっと積極的に私たちはこういうことをやろうとしていますという、そういうことを町民あるいは国に対してアピールする必要があるのでないかと思うのですが、そこはどう考えておられますか。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。議員、今回のご指摘でシラルトロ湖というところでありますけれども、シラルトロ湖をはじめ塘路湖あるいは国立公園の 43%を本町が占めているというところの釧路湿原全体を、この先もいい状態で次代に引き継いでいく、そういう責務を私たちは背負っているということを、これまでもいろんな場面で申し上げております。そのスタンスには変わりはないというふうに考えているところなのですけれども、自然再生協議会が設置されて、年数の経過とともに実際出席者の状況がどうだとかというところは、議員ご指摘のところもあったのだろうなというところで考えているところであります。今後につきましては、ちょっと今までの状況を検証しながら適切な対応ということを考えてまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 2番 櫻井一隆
序盤はこのぐらいにして、本論に入っていきたいと思います。この序盤の中で、ある程度皆さんお気づきになっていると思うのですが、そもそもあのシラルトロ湖については、人間が掘った温泉が4本出ているのです。それが皆シラルトロ湖に流れているということは、ご承知のとおりだと思うのです。その温泉水は塩分濃度が高いということで、20 年前の7倍から8倍に塩分濃度が上がってきていますよということが、過去の新聞報道でも出ておるわけです。これは環境省が悪いとか町が悪いとかという問題ではない、当時の環境省も含めた国の自然環境の行政の中で、温泉については自然由来のものという位置づけで、堀りっ放し、流しっ放し、それが容認された時代です。過去78に戻ってその穴を埋めろとは言えませんよね。問題は、今、出ている温泉水をどのような形で処理していくのが妥当なのか、どうすればいいのか。国の法律に抵触しないからこれでいいのだということになれば、どんどんシラルトロ湖は塩分濃度が高くなっていくわけです。生態系の保全も維持できない状態になると思うのですね。ですから、町ができない部分は環境省だとか開発局だとか、そういうところにお願いをして対策を打つべきでないかと思うのですよ。そこらの行政との会話というか、対話というか、コンセンサスはできておりますか。伺います。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。シラルトロ湖に流入する温泉排水、そこからの水質環境の悪化という部分のお尋ねなのですけれども、国内、ほかの湖沼でも同様な問題を抱えているという部分については文献等で見たことがあります。それらについては、府県だったと思いますけれども、非常に難しい問題だったというようなところでした。地域の住民も巻き込んで、しっかりとした環境をつくっていくという取り組みをつくり上げていく。そこに地元の自治体あるいは関係する公共団体、国なり県なりがかかわりながら進めてきたというようなことだったというふうに記憶しております。まさしく、今、議員のご指摘のように、この件に関しては、環境省であったり、あるいは河川管理者、町ではありませんけれども河川管理者にも協力をいただきながら、どういったことができるのか、どうすることがいいのかというところから議論を始めなければいけないというふうに考えております。お尋ねは、そういったことのためのコンセンサスが得られているかどうかというところだったのですけれども、それについては、具体的に流入水に関するというところについては、これまでは込み入った話はしておりませんので、これからというところであります。
質問 2番 櫻井一隆
この水を、あるいは温泉水を処理するということは、非常に大きなランニングコストがかかると思うのですよ。処理し切れないのではないかと僕は思うのです。だけれども、放ってはおけないと思うのですよ。皆さんもシラルトロ湖についてはよくご承知と思うのですが、結構塩分濃度が上がっておって、ドブガイというのですか、カラスガイの大きなやつ、直径 10 センチもあるような、まだ大きいのもおるのですね。そういうものがどんどん増えてきているような気がします。裏を返せば、水質が悪くなっているよというあかしだと思うのですよ。町ができるのだったら非常にこんなものはいいのですけれども、そういうことにならん、国を巻き込まないとならないと私は思います。塘路湖だけでなく、全てにおいてそうだと思うのですよ。やっぱり標茶が釧路湿原を抱えながら観光でまた頑張っていくという姿勢を示すためにも、関係省庁との関係を強化していくべきだと思うのです。いい例が、達古武湖なのです。達古武湖は、釧路町ですよね。あそこは塩分濃度が高いということで、土砂の運び出しもしました。しゅんせつもしました。シラルトロ湖も浅く79なってきております。そういうことも、しゅんせつも含めて、標茶はこういうことをやりたいのだよと。自然環境にはこういう態度で臨みたいということをしっかり打ち出し、国に予算要求もしていくような、そういう心構えが僕は欲しいと思うのですよ。どうでしょうか。そういう気持ちで、今後、関係省庁と打ち合わせしていく、その気持ちがあるでしょうか、ないでしょうか。
答弁 町長 佐藤𠮷彦
櫻井議員から今、シラルトロ湖の水質浄化の部分についてご提案いただいていますが、私もやはり以前から見ると本当にシラルトロ湖の環境が変化してきているなということは、つぶさに見ておりますので、環境省とはかなり本省を含めて専門的な方との接触も含めまして、釧路川も含めて河川管理者とも、所長さんをはじめ本当に標茶のことをいろいろ気にかけていただいている、今、関係性が構築されていますので、そういった部分でこれから。ただ、どういう形の対処が標茶のシラルトロ湖にとってふさわしいのかというのがまだ見えていないという部分がありますので、今、酪農学園大学の情報提供を待ちながら、それが再生協議会のほうに提案されるという話がありますので、それらを踏まえて何が一番いいのか、そこが見えた段階で、環境省、それから釧路開発建設部、北海道と連携を取りながら、町単独では不可能だと思っていますので、事業展開に向けて強力に要請をしていきたい、そんなふうに思っていますので、ご理解をいただきたいと思います。
質問 2番 櫻井一隆
自然を守るという姿勢も、一つの新たな産業の育成になってくると思うのですよ。外部からいろんな資金を導入して新たな事業展開ができる、そういう切り口になるのではないかと思います。自然環境を守るということを標茶町の売りにしながら、いろんな関係省庁の協力を得ながら事業を引っ張ってくる、こういうことも、昨日この議会でもお話しになった、身の丈に合ったというお話でしたけれども、少々背伸びしてもそういう資金を引っ張ってきて新たな産業を興すような、自然環境を守るということをキャッチフレーズに、そういうことも考える必要があるのではないかと思うのですよ。自然のままで、自然体で身の丈に合ったということに収まらず、少し背伸びするような、そういう施策も必要でないかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 佐藤𠮷彦
その辺については、当然、昨日から身の丈の話がいろいろ出てあれなのですけれども、やっぱりやれるところはしっかり強力に推進していく。うちの町のレベルに合った部分については一定程度抑えて、そのめり張りをしっかりつけながら、やるところ、やらないところ、それが恐らく私はこれからのまちづくりのイメージだと思っていますので、その中でやはりまずは標茶の環境を第一に考えていく。それを保全して後世に伝えていくということが一番の使命だと思っていますので、その部分については、これからも皆さんのいろんなアドバイスをいただきながら、関係省庁も抱き込んで強力に推80進していきたい、そんなふうに思いますので、ご理解いただきたいと思います。
質問 2番 櫻井一隆
町長も前向きに検討するということでございますので、その時期はわからないですけれども、期待したいと思います。ただ座して死を待つよりも、打って出て運気を開くと、こういう姿勢も、攻めの町政も必要だと思います。そういうことをお願いして、私の質問はこれにて終わります。以上です。