みんなの議会

標茶町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月4日

急速に展開する自治体行政のデジタル化は住民サービスの低下にならないかについて

2022年3月4日、標茶町議会の一般質問で、深見迪議員が「急速に展開する自治体行政のデジタル化は住民サービスの低下にならないかについて」質問し、町長 佐藤彦、総務課長 齊藤正行が答弁しました。

質問者
深見迪 議員
答弁者
町長 佐藤彦、総務課長 齊藤正行

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 8番 深見迪

2つ目の質問に入ります。2つ目の質問は、急速に展開する自治体行政のデジタル化、これ住民サービスの低下にならないかということを心配して、今日の町長の施政方針演説の中でも、そういう効率化の問題とかをたくさん話されていましたが、そのことについて質問いたします。昨年9月1日にデジタル社会形成基本法が施行されました。デジタル庁が業務を開始しました。住民サービスの便利さと自治体職員の負担軽減等が挙げられていますが、町長は、この自治体DX、デジタル・トランスフォーメーションというのだそうですが、このDX化についてどのような認識と評価を持っていますか。自治体における窓口業務は、住民が行政サービスを受けるため重要と考えますが、いかがですか。また、住民の相談を受け、住民サービスを行う大切な役割を持っていると考えますが、いかがですか。デジタル技術や今日のコロナ禍などの状況におけるオンライン化、ネットなど利便性向上、業務の効率化を否定するものではありませんが、自治体行政における急速なデジタル化の推進、しかも国が強力に指導する内容となっている自治体DXは、住民のニーズの把握、的確な住民サービスを行うことなど、窓口での人と人との理解や触れ合いが失われ、本来の役場の果たすべき役割が薄れていくのではないかという危惧を持っていますが、いかがですか。また、国が強力に推進する状況下で、自治体特有の住民の顔が見える自治体行政の優位性もまた失われていくのではないかと心配していますが、いかがですか。個人情報の漏えいの心配はありませんか。過去に本町や他の自治体等で、そのような事例はありませんでしたか。以上です。

答弁 町長 佐藤彦

8番、深見議員の急速に展開する自治体行政のデジタル化は住民サービスの低下にならないかとのお尋ねにお答えいたします。1点目の自治体デジタル・トランスフォーメーションの認識と評価のお尋ねですが、政府においてデジタル社会の実現に向けた改革の基本方針が決定され、目指すべきデジタル社会のビジョンとして「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」が示されました。本町においても同様に、デジタル技術の活用により、きめ細かな行政サービスを提供可能となることが想定されていることから、デジタル・トランスフォーメーションへの期待が強くなると考えております。2点目の窓口業務における役割についてでありますが、自治体デジタル・トランスフォーメーションを進めることにより、事務改善を進め、企画立案や住民への直接サービス提供など、職員でなければできない業務に傾注できる環境を構築し、顔の見える行政サービスに手厚く対応することを目的としており、窓口業務の重要性は議員と意を同じくするところであります。3点目の窓口での人と人との理解や触れ合い、また、住民の顔の見える自治体行政の優位性についてでありますが、デジタル技術の推進は、単なるIT化、つまり機器を整備、導入することを目的としているわけではありません。デジタル技術やデータを行政サービスに活用し住民の利便性を向上させる、また、業務効率化を図り生み出される人的資源を、議員指摘の住民ニーズの把握、的確な住民サービスのさらなる向上につなげられることが期待されているところです。つまり、自治体デジタル・トランスフォーメーションは手段であり、目的は住民サービスの向上であります。これまで本町が培ってきた窓口での対応や住民サービスの把握などがデジタル技術の推進により損なわれることのないよう配意することとともに、デジタル技術をうまく活用することが、今、私たちが取り組むべき自治体デジタル・トランスフォーメーションの方向性だと認識しております。4点目の個人情報の漏えいについてでありますが、本町において個人情報の漏えいはありませんが、平成27年に日本年金機構において、個人情報の漏えい事件が発生しております。その事件後については、セキュリティー強靱化対策を行い、自治体デジタル・トランスフォーメーションの中で改めてセキュリティー対策の徹底が重点取り組み事項として掲げられております。個人情報漏えいは、さまざまな場面において発生するリスクがあると言われており、データ管理においてセキュリティー対策にとどまらず、可能性が指摘される原因や要因を分析し、必要な対策を行っていく所存でありますので、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

質問 8番 深見迪

この点について町長と深まった議論をするつもりはありません。なぜならば、まだ始まったばかりということなので。ただ、いろんな論文が出ています。例えば、窓口を便利にするのではなく、窓口に来なくてもよくする、これがデジタル庁の方針だという、そういう意見を言っている人もいるのです。これは大変だなと。標茶の場合は、やっぱり窓口でいろんな相談に乗ってくれるから来るのですよ。さっき町長がこれは大事にしていくというご答弁だったので、ぜひ続けてほしいと思いますが、これらの問題についてはこれからどんどん進展していくわけですから、それによってまた変わってくるので、今日はその問題についてはこのぐらいにしておくのですが、問題は漏えいの問題ですね。これは、今、町長が幾つか述べましたけれども、例えば去年の読売新聞の5月3日付、一部流出、20自治体18企業、つまり20の自治体で外部から閲覧できる状態になっているというのが読売新聞で出ました。それから、東村山市、防災アプリ登録者数、登録者約1万人の氏名や居住地区などが公開状態で外部から162回のアクセスがあった。それから、神戸市でも、道路のひび割れなどを市に通報できるアプリの利用者1万2,000人分の氏名やメールアドレスなどが流出したと。こういうような記事を目にするたびに、小さい町ですけれども、うちらの個人情報の漏えいの問題は本当に大丈夫なのかなという、すごい心配があるのです。これは、そのほかの問題については、これ以上議論しませんが、今の漏えいの問題だけについて本当に安心していいのかどうなのかという、どなたか専門家の方、町も。

答弁 総務課長 齊藤正行(総務課長は2024年3月まで)

議員から個人情報の関係でのご質疑がありましたので、担当より答弁させていただきたいと思います。今後、自治体DXを進めていくこと、これにつきましては、議員ご指摘のとおり、個人情報の保護を担保としながら進めていくこと、これ大前提だというふうに認識しております。これは、先ほど町長から答弁のありました総務省が示す自治体DX推進計画の重要取り組み項目にも示されているところであります。当然ながら、利便性を求めるあまり個人情報保護の部分がないがしろになってはならないというふうに認識しています。その中で今私たちがしなければならないことは、大きく3つあるというふうに考えております。1つ目は、制度面の見直し。具体的に言いますと条例等の整備であり、国では今年の末をもって個人情報保護法の改正もあると伺っておりますので、この個人情報の部分をどういった場面で活用できるのか、できないのか。また、利用した後はどのように措置するのかなど、制度の見直しについても慎重に確認をしながら進めていきたいというふうに考えております。2つ目は、技術面です。これは情報活用に伴い、リスクを想定し、それを活用する前にどのように対応していくのかを考えています。デジタル技術とともに、セキュリティーを取り巻く環境も議員ご指摘のとおり、極めて急速に変化しており、これに確実に対応していくことが求められます。利便性を追求することとあわせて、高いセキュリティーを確立していくこととしています。3つ目は、運用面です。法律や機械が進歩しても、それを取り扱う職員の意識が肝心でございます。当然ながら全職員が個人情報を守る、当たり前のことですが、そういった意識を事あるごとに確認し、ヒューマンエラーを排除していくことが大切だというふうに考えております。この3つの考えにより、町の皆さんの個人情報を守りながら、その個人情報をルールの中で活用し、町の皆さんの利便性をどのように向上させていくのかが自治体DXだというふうに認識しておりますので、ぜひご理解願います。

出典:標茶町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月4日 議事録 PDF(52ページ) 間違いを知らせる